野球の変化球などで、どうしてボールが曲がるのか考えたことはありますか? 実はこれはボールに回転を加えることで生まれる「マグヌス効果」という現象を利用したもの。この現象を一目で分かる形で実験した動画が、YouTubeに投稿されて人気になっています。
126.5メートルのダムの上から、バスケットボールを落としてみるという実験。回転をかけずに落としたボールはほぼ真下に向かって落ちていきます。ところがボールにバックスピンをかけながら落としてみると、ぐんぐん前に向かって進んでいき、落下するころには遠く離れた水面まで飛んでいってしまいました。ただ回転させただけでなんでこんな動きになるの!?
これは回転するボールが空気抵抗を受けることで、回転方向に沿った空気の流れが生まれる「マグヌス効果」という現象。野球の変化球やサッカーの曲がるフリーキックなどはこの現象を利用したもので、曲げたい方向に回転を加えることでボールの動きを変化させています。実は野球の「ストレート」もバックスピンをかけて重力で下に落ちる力に逆らうことで真っ直ぐ進んでおり、これも一種の変化球と考えることができるそうです。
動画では、この仕組みを応用して帆の代わりに回転する円柱をつけた「ローター船」なども紹介。「まだ信じられない」「勉強になった」などのコメントが多く寄せられ、1600万回以上再生される人気動画になっています。
(たろちん)
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