民主党と共産党が接近しているという記事があった。
民主、共産両党が安全保障関連法案を廃案に追い込もうと連携を強めている。国会外の街頭活動でも幹部が共闘する蜜月ぶりだが、法案の衆院通過を機に、民主党内では対案提出を主張する保守系が「民共路線」に批判の声を上げ始めた。しかし、対案派の党内での影響力は限定的で、執行部に方針転換を迫るほどの圧力にはなっていない。「野党が参院でも共同を強めて政府に立ち向かうことを大事にしていきたい」共産党の山下芳生書記局長は21日の記者会見でこう語り、安保関連法案の審議での共闘に意欲を示した。現に民主、共産両党は急接近している。岡田克也代表と志位和夫委員長は9日の日本弁護士連合会主催の反対集会、15日の合同抗議集会、16日の「戦争法案」反対を訴える国会前の集会にそろって参加した。(産経新聞 2015.7.21 )
民主党にとってこれほど愚かしい選択はないだろう。何でも反対しているだけの共産党と同調したところで、国民の支持は得られない。基本的に、共産党の支持者は民主党には投票しない。
リベラルは共産主義とは異なる思想である。共産主義とは、前衛たる共産党の指導の下、プロレタリアートは忠実なる僕となって、動くことを求める思想だ。これは、レーニンの著作を読めば明らかであり、個人の自由を全面的に否定する全体主義思想だ。
だから、まっとうなリベラルは共産主義を否定する。例えば、歴史家のトニー・ジャットは、リベラルだが、共産主義を明確に否定している。
歴史に学べというならば、共産主義のもたらした災厄ほどのものはないだろう。
クルトワの『共産主義黒書』によれば、共産主義者が殺戮した人数は次の通りだ。
ソ連―死者2000万 中国―死者6500万 ヴェトナム―死者100万 北朝鮮―死者200万 カンボジア―死者200万 東欧―死者100万 ラテンアメリカ―死者15万 アフリカ―死者170万 アフガニスタン―死者150万 国際共産主義運動と、政権についていない共産党―死者約1万 クルトワ『共産主義黒書』より
国連憲章によって、各国の権利として定められている「集団的自衛権」の行使に反対する前に、全体主義を否定することの方が先ではないのか。戦争以上に悲惨なイデオロギーによる虐殺を実行してきた共産主義者が、平和を模索することなどありえない。
民主党は迷走をやめ、正気を取り戻すべきなのだが、このまま共産党と蜜月状態を続けるのだろうか。
共産主義はナチズムと同じく、全体主義思想であるというまっとうな常識がないようでは、民主党が政権を担うことはないだろう。
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