冷やし中華ベスト3
梅雨も明け、本格的な夏到来!
そんな今日は、この夏注目の冷やし中華ベスト3を、女性ラーメン評論家の本谷亜紀さんにご紹介いただきました。
【本谷亜紀さん】
高校時代より食べ歩きを始める。
今では年間300杯以上を食す。
テレビ朝日の深夜番組「お願いランキング」「ラーメン女子大生」の愛称で呼ばれる。
大学卒業後はラーメン評論家としての活動を本格化。
講演会、ラーメンチェーンの商品開発などを通してラーメンの魅力を発信している。
冷やし中華は定義がさまざま。今は進化系のものもたくさん誕生し、ボーダレスになってきています。
さまざまなアプローチの冷やし中華の中から本谷さんが選んだのは?
<丸の内「慶楽」の冷やし中華>
「ここは昭和25年から続いている老舗の中華料理店。これを食べたら夏が始まるという人もいるのではないでしょうか。いわゆるスタンダードな冷やし中華なのですが、トッピングがゴージャス! エビや、しっかり味付けされたチャーシュー、きゅうり、錦糸卵が美しくのっています。最近はごまだれの冷やし中華をなかなか見かけなくなっているような気がしますが、もうここは変わらず、ずーっとキンキンに冷えたごまだれをからめながら食べるというスタイルです」(本谷)
聞くところによると、現在の店主のお父様が、お祖父様から聞いたレシピだそうで、一度やめていた時期もあるのだけれど、「やっぱり冷たい麺が食べたいよ!」というお客様のリクエストに応える形で復活。復活してからも、もう10年以上、続いているそうです。酸味は抑えめなので、酸っぱいのが苦手な人でも濃厚なごまのコクを楽しめる、おすすめの一品です。
<「揚州商人」の黄金雲丹2.5倍 冷やし麺>
「ウニが2.5倍というだけでグッときちゃう方も多いんじゃないでしょうか。お値段も、1600円くらいとお高めなんですが、食べてびっくり!
スープは"食べるウニソース"というような感じで、ウニと麺をよくあえながら食べるというスタイルです。
これもエビがたっぷりで、きわめてシンプルな具ですが、これはスープがメインなので、存分に味わってもらいたいです。
ちょっと夏の暑い日、贅沢したいわなんて方にはおすすめの冷やし中華です」(本谷)
これは、じつは去年好評だった「黄金雲丹冷やし麺」のウニを、その名の通り2.5倍......じつに100グラム以上も使用して、スープ自体に練り込んであるそうです。スープ自体がウニ感たっぷり。
ものすごく濃厚なので、麺としっかりからめていただくと、さっぱりしつつウニの甘みが広がって、至福の味わいです。
<五反田「プエルト」の冷やしタイ>
「ここのは基本の甘酸っぱいソースの上にたっぷりのお野菜と、なんとパクチーもたくさんのっているんです。"パクラー"などという言葉もあるくらい、パクチーは流行っていますよね。
これはラーメン専門店ではないからできるアプローチなのではないでしょうか。ふつうはパプリカなどものらないと思うのですが、アジアンダイニングならではのトッピングというのも面白いと思いました。
ランチには生春巻きもついてきたと思うので、お得でおいしい冷やし中華(タイ)だと思います」(本谷)
お店の方に伺ったところ、この「冷やしタイ」というのは、ダジャレから思いついたメニューなのだそう。オープンして3年目のお店ですが、このタイバージョンの冷やし中華は、麺をいろいろと変えながら、現在はフォーを使用。冷水でキュッとしぼることで冷麺のような食感になって、すごくおいしいのだそう。サラダ麺のようですが、おなかもいっぱいになって、それでいて軽い。
ランチにいいのではないでしょうか。
定番のものから変わり種まで、冷やし中華の世界も、どんどん進化を遂げているんですね。
その日の気分に合わせて、食べ歩いてみてください。
おいしい冷やし中華を見つけたらぜひ教えてくださいね!
* 慶楽
* 揚州商人
* プエルト