(新番組)恋仲 #01 2015.07.20


(葵)
誰かが言った
その腕は大切な人を抱き締めるためにあるのだと
その足は大切な人の元へ走るためにあるのだと
僕らが必死に手を伸ばし全速力で向かう先にはいつだって彼女がいた
(スタッフ)アオイさん遅いですね。
これは僕アオイともう一人のアオイ
どちらかが彼女と結婚するまでの物語
(須藤)サッシのかさ上げろだ!?急にそんなこと言われたってできるわけねえだろ!
(葵)社長にどうしてもと言われまして。
お願いします。
(葵)あっ。
(須藤)勝手なことばかり言ってんじゃねえよ。
(葵)そう言わずに何とか…。
棟りょうの腕ならじゅうぶん間に合わせられると社長も。
(葵)あっ。
棟りょうの腕ならじゅうぶん間に合わせられると社長も。
(須藤)聞こえてるっつってんだよ。
(須藤)やりゃあいいんだろ?やりゃあ。
(葵)ありがとうございます。
あっ。
ちなみにですねこの配管をずらすと天井を高くすることができまして空間をより開放的に…。

(物音)
(葵)できるかもしれないですけど今からじゃ無理ですよね?大丈夫です大丈夫です。
(須藤)お前の意見なんか聞いてねえんだよ。
ですよね。
差し入れ入れときますんで。
万里子さん。
確認お願いします。
(万里子)うん?万里子さん。
確認お願いします。
(万里子)ねえ。
私の巻き尺知らない?えっ?
(万里子)さっき使ったんだけど。
何で急になくなるんだろうか?万里子さん。
あのう。
ポケット。
(万里子)うん?あっ。
こんなとこにいた。
痛っ。
いつもと一緒だわ。
何か。
何かいつもと違うのよね。
確認お願いします。
(万里子)落ち着かない。

(磯原)おう。
葵。
はい。
(磯原)やっと戻ってきたよ。
お前さ変更点伝えるだけで何時間かかってんだよ?すいません。
棟りょうが…。
(磯原)・「チャラッチャッチャチャー」・「淋しい夜は」
(小谷)出ました。
言い訳。
お前が遅いせいで図面の作り直し僕がやらされたんだ。
チッ。
すいません。
(美玲)「すいません。
すいません」っておんなじことしか言わないドラクエの村人みたい。
そんなことないと思いますけど。
(万里子)ねえ。
三浦君。
はい。
(万里子)配管は?前と変わってないけど。
ああ。
それは大丈夫です。
自分が勝手に思っただけなんで。
(万里子)えっ?いい案だったのに。
棟りょうに相談しなかったの?さすがにそんな空気じゃなくて。
あっ。
でも万里子さんのオーダーは全部聞いてもらえたんで大丈夫です。
えっ?
(万里子)ああー。
君ってホント何ていうかつまらない。
はい?
(万里子)ねえ。
建築家にとって一番大切なものって何だと思う?建築家にとって…。

(瑠衣子)お疲れさまです。
(万里子)お疲れさま。
おお。
瑠衣ちゃん。
(瑠衣子)クライアントから設計を変更したいと相談されまして。
(万里子)ああ。
じゃあこっち。
(瑠衣子)はい。
(万里子)はいはい。
(瑠衣子)お疲れ。
お疲れさまです。
(美玲)嘘?振られたの?
(磯原)瑠衣子ちゃんもそろそろ結婚とか考えるよな。
年齢的に。
(美玲)三浦君優しいし顔もいいけどかい性ないもんね。
ほっといてください。
(磯原)お前変な食べ方するな。
(小谷)ギョーザに対する侮辱だよ。
これ結構いけるんですよ。
やります?
(磯原)いらねえよ。
そんな食べ方するの世界中でお前だけだよ。
(美玲)分かった。
それで引かれたんだ。
瑠衣子さんに。
違いますよ。
(美玲)食べ物が合わないって致命的なんだよね。
だから違いますって。
(磯原)分かるなぁ。
俺も初恋の彼女と別れた理由それだったからね。
(小谷)えっ!?磯原さん初恋の人と付き合えたんですか?
(磯原)ああ。
(美玲)すごい。
普通初恋って実りませんよ。
実らないからいい思い出になるんですよ。
(小谷)そのとおり!
(磯原)葵は?はい?
(磯原)初恋。
ああ。
覚えてないっす。
(磯原)何だよ。
(美玲)実らなかったんだ。
公平だ。
もしもし。
もしもし。
(公平)アイムイン東京!あっ…。
くっ。
(公平)フォー!声でかっ。
何?
(公平)冷たっ。
何それ?東京式?すっかり東京の人になりました的な?用がないなら切るぞ。
(公平)ああ。
待って待って…。
取りあえずFacebook見ろ。
じゃあな。
フーッ。
うん?フフッ。
「夏だ!プールだ!同窓会だ!東京組トゥギャザーしようぜ!」
初恋は実らないからいい思い出になる
そんなのは嘘だ
(スターターピストルの音)
(七海)あかりちゃん。
こっちこっち。
(佐枝)よかった。
間に合って。
(あかり)バスが遅れて。
葵は?
(七海)次だよ。
(一同)あっ。
葵じゃない?
(アナウンス)第3コース。
水野ゆうき君。
宮下学園高校。
第4コース。
三浦葵君。
富山第三高校。
(公平)葵!
(生徒たち)葵先輩ファイト!
(生徒)葵先輩。
マジカッコイイんだけど。
(生徒)もうヤバい。
(あかり)ちょっと貸して。
葵!
(あかり)いけ!
(ホイッスルの音)
(ホイッスルの音)
(男性)用意。
(スターターピストルの音)
(電子音)
(審判)4コース。
フライング。
失格。
あっ…。
そうっすか。
あっ。
すいません。
あっ。
すいません。
ちょっと。
ちょっと待ってくださいね。
戻ります。
(生徒たち)ドンマイ!ドンマイドンマイ。
(笑い声)
(公平)バカだな。
何で今日に限ってフライングなんだよ。
いつもスタート遅いくせにさ。
うるせえな。
お前だって最下位だったくせに。
(公平)記録なしよりましだよ。
ああー。
これで引退か。
ただいま。
あ痛っ!?痛え。
痛え。
くっ。
どうしたの?「どうしたの?」じゃねえよ。
もしかして泣いてた?泣いてねえよ。
でも涙目だけど?お前のせいだろ?くーっ。
何しに来たんだよ?落ち込んでるかと思って。
落ち込んでねえけど。
無理しなくていいよ。
だって私だったら絶対立ち直れないもん。
葵。
後輩の子たちに「カッコイイカッコイイ」ってすごい騒がれてたんだよ。
そんな中あれはないよ。
ないない。
面白過ぎる。
誰にも騒がれないお前よりましだよ。
でもあの子たち葵が昔チビで眼鏡でいじめられっ子だったって…。
お前。
勝手に見んなよ。
せっかく背伸びてモテるようになったのに憧れの先輩になりきれないんだよね。
そんなんだから彼女できないんだよ。
お前わざわざそんなこと言いに来たのか…。
あ痛っ。
(七海)あかりちゃん。
お母さんがスイカ切ったって。
やった。
(七海)何してんの?どうしたの?いや。
別に。
スイカ?スイカいいね。
スイカ。
痛え。
ああ。
おいしかった。
ごちそうさまでした。
(七海)また来てね。
また来るよ。
早く。
行っちゃうよ。
えっ?待ってよ。
じゃあ行くね。
(七海)うん。
バイバイ。
バイバイ。
こら。
待て葵!
(きしむ音)ねえ。
相変わらずうるさいね。
このチャリ。
文句あんなら乗るなよ。
ふーん。
うん?何だよ?何だ?危ないよ。
あんなに小さかったのに肩幅広くなったなと思って。
そうか?中身は全然変わってないけどね。
小4のとき。
学芸会で『三びきのこぶた』やることになってせりふ一生懸命覚えてたのに。
練習し過ぎて本番声がらがら。
そうそう。
あと中2のとき。
体育祭で初めてリレーの選手に選ばれて毎朝家の周りを走った結果。
靴擦れできて本番足ぼろぼろ。
今日もめっちゃ気合入れて筋トレ頑張ってたのに?まさかのフライングで記録なし。
葵らしい。
ホント期待裏切らないよね。
俺らしいって。
この先俺ずっとこんな感じなのかな?ありがと。
うん。
お父さん。
ただいま。
(寛利)おかえり。
おばさんにスイカもらったよ。
こんにちは。
(寛利)派手に失敗したらしいな。
ちょっと。
お父さん。
じゃあ帰るわ。
あっ。
うん…。
葵!今日カッコ良かったよ。
からかうなよ。
1秒でも早くゴールしたかったんでしょ?気合入り過ぎて先走っちゃう感じ葵らしくて結構カッコ良かった。
バイバイ。
いつもそうだった
どんなに落ち込んでいても彼女が笑うだけで光が差した
この笑顔に僕はずっと恋をしていた

(美玲)三浦君。
はい。
(美玲)お客さん。
翔太。
(翔太)急に悪かったな。
久しぶりだね。
(翔太)公平から同窓会の連絡が来てそれで葵が東京にいるって知ったんだ。
うん。
そうか。
何か感じ変わった?
(翔太)そう?ああ。
いや。
うん。
いや。
ああ…。
それで?
(翔太)話があるんだ。
話?・
(磯原)アオイ!はい。
(磯原)ちょっといいか?
(翔太)昔もこういうことあったよな?ああ。

(前田)アオイ。
はい。
(前田)お前じゃないよ。
さあ入って。
(前田)蒼井翔太君。
東京からの転校生だ。
東京だって。
(公平)…の割には地味じゃね?
(前田)蒼井。
みんなに挨拶。
(翔太)よろしくお願いします。
(公平)しかも暗っ。
(前田)席は窓際の一番後ろな。
はい。
じゃあ今から進路希望用紙を配ります。
来週までに提出するように。
分かりましたか?俺三浦葵。
さっき呼ばれたの俺かと思って返事しちゃったよ。
いや。
俺もさアオイだから。
(翔太)あっ。
そう…。
(公平)ホント絡みづれえやつだな。
人見知りなんじゃないの?
(公平)…にしても暗過ぎるだろ。
(公平)東京から来たとか嘘じゃねえの?地味だしださいし無愛想だし。
(公平)もう最高まぶし過ぎるわ。
あっ?ああ。
白石くるみか。
俺ことしの花火大会あの子誘うわ。
お前が!?
(公平)うるせえな!お前は?どうすんだよ?うん?ことしこそあかり誘わねえの?はっ?何で俺が?
(公平)言っとくけど。
幼なじみの付かず離れずの心地いい関係なんてあだち充の世界にしかねえんだからな。
(公平)じゃあ俺は行ってくるわ。
(公平)夏がやって来るぜ!葵!うん?英語の教科書貸して。
忘れちゃってさ。
しょうがねえな。
あっ。
ねえ。
葵のクラスに転校生来たんでしょ?どんな人?物静かな都会の人って感じで頭よさそうだよ。
へえー。
で名前が蒼井翔太。
えっ?アオイ?同じ名前なのに正反対。
うるせえな。
でも大変だよね。
こんな時期に転校なんて。
あと半年で受験なのに。
あかりは?第一志望もう決めた?富山中央大の教育学部。
奨学金も出るし。
お前マジで将来先生になる気?あかりの生徒にだけはなりたくねえな。
はあ?うるさい!おっ…。
葵こそどうなの?もう決めたの?まだ。
阿部寛のドラマ見てさ建築家になりたいって言ってなかったっけ?そんな簡単に将来決められません。
へえー。
一応悩んでるんだ?単純なくせに。
あっ。
英語昨日持って帰ったんだ。
えーっ。
もう授業始まっちゃうんだけど。
悪い悪い。
あっ。
蒼井君。
英語の教科書貸してやってくんないかな?
(翔太)いいけど。
(翔太)はい。
ありがとう。
えっと。
5組の芹沢あかりです。
葵とは小学生からの腐れ縁で。
(翔太)どうも。
じゃあお借りします。
では。
おう。
(バイブレーターの音)あのバカ。
(公平)お父さんごめんなさい。
お母さんごめんなさい。
こんな晴れた日ですが僕は逝きます。
親不孝者かもしれませんがこれが僕の生きる道です。
ホントに幸せな日々でした。
公平!
(公平)さよなら。
さよならみんな。
公平!ちょっとごめん。
公平!
(公平)来るな!もう生きてる意味なんてない。
来たら飛び降りるからな…。
あっ!マジか!
(生徒たち)キャーッ!
(公平)あーっ!ああ…。
くっ。
ヤバい。
ヤバい。
ホントにヤバいこれ。
絶対に手離さないでね。
お前死ぬんじゃなかったのかよ?
(公平)腰抜けた!もう駄目だ。
もう駄目。
もう駄目!誰か!誰か手伝って。
(公平)もう駄目だ。
おーい。
誰か…。
(公平)もう駄目だよ俺。
あっあっあっあっ。
蒼井君。
おい。
どうする?
(公平)助けて。
1・2の3で上げよう。
(翔太)OK。
いくぞ!
(公平)助けて。
1・2…。
(公平)いちご?バカ。
引っ張るな!うわっ。
(公平)あっ。
(生徒たち)キャーッ!どうしよう?ごめん。
巻き込んじゃって。
よかったら使って。
(翔太)ありがと。
(翔太)何かあったの?それがさ失恋したみたいで。
フッ。
くだらないっしょ?
(公平)くだらないとか言うな!失恋したこともないくせに。
お前ちょっとカッコ良くなったからって調子乗んな。
乗ってねえよ。
(公平)昔はチビで眼鏡で名探偵コナンって呼ばれてたくせに。
イケメンなんかになりやがって。
ちょうネクタイの似合うお前はどこ行ったんだよ!お前危ねえだろ。
この野郎!
(公平)うわうわ。
怖い怖い…。
(翔太)ハハハ!
(公平)東京が笑ってる。
(翔太)あっ。
ごめん。
あっ。
そうだ。
あれ行かね?
(翔太)何これ?富山名物ブラックラーメン。
こいつ振られたときはいつもこれだから。
(公平)失恋するとこのしょっぱい味が恋しくなんだよなぁ。
いただきます。
(公平)まあ東京者にこの味は分かんねえと思う…。
(翔太)うまっ!しょっぱいけどうまい。
(公平)お前なかなかいいやつだな。
今日公平のおごりな。
(公平)えっ!?当ったり前だろ。
嫌なら告白なんかしなきゃよかったんだよ。
振られるって分かりきってんのに。
PKを外すことができるのはな蹴る勇気を持った者だけだ。
byロベルト・バッジョ。
急に何だよ?蹴る勇気のないやつにごちゃごちゃ言われたくないってこと。
(翔太)バッジョってイタリア代表の?
(公平)知ってんの?あっ。
おかえり。
また俺がいないときに勝手に入って。
何読んでんの?意外と真面目に考えてんだなと思って。
勝手に読むなよ。
うーんとね。
だな。
はい。
何?これ。
建築家になったらこういう家造ってよ。
下手くそ。
ふん。

(音楽)何聴いてんの?銀杏。
ふーん。

(音楽)・「街はイルミネーション君はイリュージョン」いい曲だね。
だろ?うん。
・「君を思い出せば胸が苦しくて」・「消えて失くなりそうだ」・「甘いシュークリーム君はシュープリーム」歌詞面白いよね。
うん。
・「夢の中で僕等手をつないで飛んでた」・「目が醒めて僕は泣いた」
(前田)Butactually,yousoundedtomelikeaperson.ここでのsoundedはyouの述語ですので動詞ですね。
次の文にも同じように動詞のsoundが出てきますが意味合いの違いが分かりますか?イワシタ君。
続き読んでください。
(イワシタ)はい。
(英語)
(前田)はい。
訳すとどうなりますか?マツイさん。
(マツイ)はい。
「そんなふうに聞こえましたか?」
(前田)こら。
葵。
よそ見をするな。
お前も寝るな。
(公平)あっ。
(公平)何でよそ見してんだよ?お前が寝てるからだろ。
(公平)こっち気持ちよく寝てんだからお前寝かせろよ。
・アオイ。
(葵・翔太)えっ?一緒に帰ろう。
おう。
じゃあ俺は。
蒼井君も一緒に帰ろうよ。
(翔太)いいよ。
何でよ?そうだよ。
蒼井君も一緒に帰ろう。
ほら。
行こう。
じゃあ。
蒼井君ってどこ住んでるの?
(翔太)ああ…。
吉久?じゃあ葵んちの近くじゃん。
そうだよね?
(公平)おい!おい!置いてくなよ。
1組リレー超遅かったね。
(翔太)いや。
公平がこけたからなんだよな?
(公平)おい。
お前らマジでちょっと待てって。
おいしい。
何で買わなかったの?
(公平)おい!
(翔太)時間なかったの。
(公平・あかり)おい。
キャッ!
あかりがいて翔太がいて
この季節に終わりが来るなんて考えもしなかった
この時間が永遠に続くんだと思っていた
ごめんごめん。
で話って?
(翔太)今夜空いてる?えっ?ああ。
たぶん大丈夫だと思うけど。
(翔太)じゃあそこで話すよ。
忙しそうだし。
何か悪いな。
せっかく来てくれたのに。
(翔太)じゃあ。
おう。
じゃあ。
(美玲)誰?あっ。
高校のときの友達。
(美玲)ふーん。
何の用だったの?さあ?よく分かんなくて。
7年ぶりに会って雰囲気もすごい変わってて。
(美玲)7年も会ってなかったんだ?友達なのに。
何かあったの?いや。
別に。
(美玲)ふーん。
(公平)大変だ!葵!葵!えっ?
(公平)いいか?落ち着いて…。
お前が落ち着けよ。
どうした?サッカー部の内田が今からあかりに告るって。
(翔太)あっ。
(公平)おい。
どうすんだよ?内田に告白されて断る女なんかいねえぞ。
どうもしねえよ別に。
俺関係ねえし。
(公平)おい。
あっ。
葵!何黙ってんの?何か…。
噂になってるぞ。
何が?うん?内田に告られたって。
告白なんかされてないよ。
あっ。
そうなんだ。
はあー。
何だよ?公平のやつ。
花火大会に誘われただけ。
ふーん。
へえー。
で?行くの?どうしようかと思って。
どう思う?そんなの俺に聞くことじゃねえだろ。
行けば?内田女子に人気あるみたいだし。
そうだね。
っていうか葵に言われなくても行くつもりだったし。
だったら最初から聞くなよ。
つうかからかわれてるだけなんじゃねえの?内田がお前みたいなオトコオンナ本気で誘うとかあり得ねえし。
真に受けて喜んでバッカじゃねえの?・
(警笛)・
(踏切警報機の音)
(公平)ありがとうございました。
(バイブレーターの音)
(翔太)「葵と芹沢さん。
何かあったの?」「夏休みに入ってからずっと変だけど」
(公平)「いつもの夫婦ゲンカだろ」「ほっとけば勝手に仲直りするって」
(翔太)「もう1週間口利いてないっぽい」
(翔太)「葵。
補講も来なくなった」
(公平)「あかりも何か元気ないんだよね」
(公平)「珍しくケンカ長引いてるな」
(生徒たち)あかり。
また後でね。
うん?うん。
(翔太)「結構深刻かもよ」
(公平)「このままだとまずいかもな」
(バイブレーターの音)
(公平)「ButI’minOKINAWA!」「家族旅行中だから後は任せるさ」
(翔太)マジか。
(寛利)申し訳ありません。
もう少し待ってもらえませんか?必ず返しますんで。
あっ。
何だよ?こんなとこ呼び出して。
うおっ!?何すんだよ!
(翔太)元気あるじゃん。
はっ?らしくないよ。
最近の葵。
何でそんなことお前に言われなきゃ…。
悩んでるだけじゃ何にもなんないんじゃない?自分が一番よく分かってるでしょ。
思いっ切り蹴ってみたら?PK。
んっ。
それあれでしょ?えっ?引っ張ってもらうふりして引きずり込むパターンのやつでしょ。
そんなべたなことしねえよ。
さみいから早く。
いや。
うわっ!?いやーさー!ったく。
ふざけんな!やめろ。
あっ。
(チャイム)どうしたの?話があって。
ちょっといい?何?話って。
あのさ。
うん。
『ONEPIECE』の新刊あした出るらしいよ。
話ってそのこと?ああ。
いや…。
うん?ギョーザのにおい。
あの。
最近知ったんだけどさギョーザに生卵つけて食べるとうまいって知ってる?あっいや。
それはどうでも…。
私も好き!えっ?ギョーザと生卵。
マジで?味がまろやかになるっていうか。
そうそうそう。
うま味が増すっつうか。
人には変って言われるけど。
食ってから文句言えよって感じだよな。
お酢とかラー油とかないない。
間違いない。
ねっ!この間はごめん。
言い過ぎた。
ごめん!あした読みに行ってもいい?えっ?『ONEPIECE』買っといてくれるんでしょ?ああ。
うん。
じゃあ許す。
花火大会。
一緒に行こう。
誰と?俺と。
2人で?2人で。
内田なんか断れよ。
あんなチャラいやつ。
行くなよ。
何勘違いしてんの?もう断ってるし。
えっ?しょうがないから行ってあげる。
一緒に行く人いないとかさみし過ぎるし。
はっ?こっちのせりふだよ。
晴れるといいね。
おう。
バイバイ。
・「恋しちゃったんだたぶん気づいてないでしょう?」・
(ハミング)・「CHE.R.RY…メッセージ」
(翔太)芹沢さん?蒼井君。
(翔太)浴衣着んの?ああ。
違う違う。
どうせ私似合わないし。
(翔太)そう?子供のころ葵にバカにされたんだよね浴衣姿。
あいつ「全然似合わねえ」って爆笑して。
最低でしょ?
(翔太)似合うと思うけどな。
中入ってみれば?
(従業員)写真撮りましょうか?あっ。
じゃあお願いします。
(従業員)はい。
はい。
(従業員)はい。
(シャッター音)ありがとうございます。
(従業員)よくお似合いですよ。
ねえ?
(翔太)ああ。
はい。
何?今の間。
(従業員)こちらなんかどうですか?これ下さい。
送信。
ズキュン。

(ドアの開く音)何だ?お前かよ。
(七海)『ONEPIECE』借ります。
駄目だ。
駄目だって。
(七海)何で?何で?駄目だっつうの。
帰れ。
しっしっ。
(七海)あっ。
ねえ?あかりちゃん。
彼氏できたんだね?はあ?
(七海)だってさっきデートしてんの見たもん。
何言ってるんですか?人違いだよ人違い。
お前また目悪くなったんじゃないの?違う。
ホントに。
ホントです。
眼鏡替えた方がいいぞ。
それだせえから。
誰が待ってると思ってんだよ。
(男性)いつまで待たせんだよ?
(男性)親父さんは?さあ?
(男性)「さあ」って言われても困るんだよ!お父さん。
(男性)遅いんじゃないですか?芹沢さん。
心配するな。
(男性)ずいぶん待たしてくれるじゃないですか。
来い。
くーっ。
うーん。
忘れてた。
(寛利)お願いします。
あと1週間。
いや。
5日だけ待ってください。
(男性)待っても返さねえから来てんだろう?この野郎が。
(男性)借りたものはしっかり返せや!
(男性)なめてんのか!おら!・
(たたく音)
(男性)てめえ他のとこからもつまんでんだろ!
(寛利)うっ!?
(男性)何とか言えこら!キャッ!?お父さん!お父さん。
少し葵のところに行ってなさい。
でも…。
(寛利)いいから。
早く!うん。

(翔太)さっきの店の前通ったらこれ忘れたって。
あっ。
うん。
(翔太)大丈夫?・
(物音)お父さんが…。
えっ?あっ。
ごめん。
携帯。
ありがと。
うん。
話って何?
(翔太)葵?どうしたんだよ?自分が一番よく分かってんじゃねえの?
(公平)珍しいな。
お前から誘ってくるなんて。
家にいても落ち着かねえんだろ?いいな。
俺も女子と行きてえな。
花火大会。
あかり。
あした浴衣着んのかな?早く食えよ。
伸びるよ。
しょっぺえ。
ちょっと葵のとこ行ってくる。
あかり。
どうしたの?すまない。
(掛け声)どうして?葵は?
(翔太)代わりに行ってやってくれって言われて。

(男性)おう。
お姉ちゃん。
冷やしキュウリ。
どうっすか?1本200円。
おいしいよ。
はい。
どうっすか?はい。
ごめん。
私行かなきゃ。
葵のとこ?うん。
ごめん。
ごめん!・
(花火の音)
(歓声)・ハァハァ…。

(足音)ハァ。
ハァ。
やっぱりここにいた。
何で?葵と一緒に見たかったから。
花火。
相変わらず似合ってねえな。
うるさい。
ああー。
奇麗。
ねえ?葵。
うん?葵は将来どんな大人になるかな?どんなって。
きっとそんな変わんねえよ。
そうだね。
大人になっても葵は葵だろうね。
急に何だよ?これからもさ葵。
きっとまた失敗ばかりしちゃうだろうけど…。
私応援してるから。
ずっと。
ずーっと。
じゃあさ。
うん?あしたから英語教えてよ。
富山中央大一緒に行けるように。
あのね私…。
やっぱ浴衣似合わないね。
そんなこと…。
(花火の音)バイバイ。
葵。
あのとき笑顔の裏に隠された思いにどうして僕は気付けなかったのだろう?
彼女を追い掛けこの手を伸ばしていればあかりを失わずに済んだかもしれないのに
(生徒)いきなりらしい。
(生徒)葵。
おはよう。
(生徒)おはよう。
おはよう。
(公平)葵!うん?何だよ?どうしたの?みんな。
(公平)お前何にも聞いてねえのか?えっ?
(翔太)何かあったの?
(公平)あかりがいなくなった。
(翔太)えっ!?
(公平)工場が倒産したらしいんだよ。
親父さん。
何かヤバいところから金借りてたみたいで。
それであかり連れて出ていったらしくて。
(前田)始業式始まるぞ。
はい。
早く早く。
はい。
もたもたすんな。
はい。

(前田)蒼井。
(翔太)はい。
(前田)何やってんだ?早くしろ。
(翔太)はい。
《葵!いけ!》《1秒でも早くゴールしたかったんでしょ?》《葵らしくて結構カッコ良かった》
(一同)《いただきます》《真に受けて喜んでバッカじゃねえの?》《晴れるといいね》《バイバイ。
葵》あかり!
(呼び出し音)
(アナウンス)おかけになった電話番号は現在使われて…。
(通話を切る音)
(佐枝)葵。
あかりちゃん…。
あっ。
おかえり。
葵。
あかり?
ずっと続くと信じていた季節の終わりはあまりに突然であまりに一方的だった
うーわ。
(従業員)お待ち合わせですか?あっ。
あっはい。
あのう。
そうなんですけど。
(翔太)おう。
あっ。
おう。
ああ。
いました。
(従業員)失礼します。
(翔太)すいません。
ギムレットのハイボールお願いします。
あっ。
じゃあ同じのを。
(従業員)かしこまりました。
いや。
何かすげえな。
いつもこういうとこで飲んでる感じ?
(翔太)いつもじゃないけど。
えっ?ねえねえ。
仕事は?何してんの?
(翔太)去年医大卒業してことしから大学病院の研修医。
ってことは翔太。
医者になったの?すげえな。
(翔太)そんなことないよ。
えっ?何?話って?リフォームとか?
(翔太)会わせたい人がいるんだ。
会わせたい人?
(翔太)うん。
えっ?来た。
あかり?葵?どうして?
(翔太)2人とも黙っててごめん。
驚かせようと思って。
どういうこと?
(翔太)葵にはちゃんと話しておきたかったんだ。
うん?俺たちのこと。
えっ?俺たち付き合ってるんだ。
2015/07/20(月) 21:00〜22:09
関西テレビ1
[新]恋仲 #01[字][デ]

福士蒼汰が演じるのは恋に真っ直ぐだが不器用な青年・葵。彼には忘れられぬ初恋の相手がいた。そんな葵は7年ぶりに再会した親友から思わぬ情報をもたらされる…

詳細情報
番組内容
 今からそう遠くない未来——。とあるチャペルで結婚式が行われようとしている。ウエディングドレスに身を包んだ新婦・芹沢あかり(本田翼)は不安げだ。夫となる新郎がまだ到着していない。その頃、三浦葵(福士蒼汰)はチャペルへ向かって猛ダッシュをしていた。また、新幹線から駅に降り立った蒼井翔太(野村周平)も急いでいた。これは、2人の“アオイ”のどちらかが芹沢あかりと結婚するまでの物語…。
番組内容2
 2015年、東京。葵は建築設計事務所で働いている。建築家という夢の入り口に立った葵だったが、日々の仕事に忙殺され、夢を見失っていた。社長の丹波万里子(吉田羊)にはつまらないと指摘され、仕事同様恋愛も上手くいかない踏んだり蹴ったりの毎日を送っている。ある日、葵の携帯電話が鳴る。高校時代の友人、金沢公平(太賀)から同窓会の連絡。葵は思わず高校時代に想いをはせる…7年間会っていないあかりのことに…。
番組内容3
 2008年、富山。幼なじみの葵とあかりは、お互いの家を自由に行き来するような関係。葵は、あかりの父・寛利(小林薫)とも顔なじみだ。互いに想いを寄せる葵とあかりだったが、素直になれず微妙な関係が続いていた。そんな中、翔太が転校してくることによって2人の関係は変化を迎える…。高校3年の夏、卒業すればあかりと離れ離れになるかもしれないと思った葵は、「あかりを花火大会に誘い告白しよう」と意気込むが…。
出演者
福士蒼汰 

本田翼 

野村周平 
太賀
大原櫻子 
大友花恋
 ・ 
市川由衣 
山本美月 
新川優愛 
馬場園梓(アジアン) 
前野朋哉
 ・ 
永井大 
吉田羊 

小林薫
スタッフ
【脚本】
桑村さや香 

【音楽】
世武裕子 

【主題歌】
家入レオ「君がくれた夏」(JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント) 

【プロデュース】
藤野良太 

【演出】
金井紘 
宮木正悟 

【制作】
フジテレビ ドラマ制作センター

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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