会議の民間議員を務めたほか経団連の副会長として税制改正の要望の取りまとめなどにあたっています。
いいよいいよ!いいよ!はいもっと早く!仕事のかたわら少年サッカーに情熱を燃やしていた。
おい!そこ…。
ところが1年前…。
右足に謎の痛みが走った。
病院で薬をもらうが痛みは次第に強くなっていく。
そこはそうやったら…。
僕コーチとサッカーやりたいんです。
別れてほしいの…。
隆志もうすうす知ってたんでしょう?待てよ。
ちょっと待て!おい待て!イタッ…。
何か重大な病気が隠れてる。
でもあの若さで痛風はねぇだろ?痛風といえば…徹さん!何で?何でですか?詳しいなと思ってね。
最近私病気に詳しいですから。
優さんこういう経験あります?ないです。
私も痛風にしては若いなと思ったんですけど最近若い方も痛風になられる方多いみたいですよね。
あのね実はああいうシーンをドラマで撮った事あるんですよ。
動いている時「ウッ!」となるというシーンを何度か撮りましてその時には骨肉腫だったんです。
すみません。
当たってたらどうするんですか?そうですか?いやいや…。
患者の声に耳を傾け体に問いかける。
総合診療医の武器は問診と診察だ。
意外な手がかりを一つ一つつなぎ合わせ病気を探り当てる。
私たちは彼を「ドクターG」と呼ぶ。
今回のドクターGは沖縄を拠点に活躍する…総合内科で診療する金城先生は3人の子供を育てる母親でもある。
その先生が今力を入れているのは若き研修医たちの育成だ。
患者の生活から病気の正体に迫るカンファレンスが始まる!
(拍手)
(玉ちゃん)よろしくどうぞ。
さあ先生女医さん。
そしてお母さん。
そして若いお医者さんも育ててると。
私の方が育てられてるというか…。
その心意気だ!すばらしい。
研修医さんに対しても我が子のように怒れたらいいんですけど伝え方というのもご苦労なさってるんでしょうね。
ええ。
楽しんでおります。
病気の正体を探り当てるために今回全国から集まってくれた研修医はこちらの3人です。
ご紹介しましょう。
(拍手)
(拍手)よろしくお願いします。
今は若いお医者さんは長髪なんですね。
音楽プロデューサーみたいな感じです。
宮里先生ですか?でも松原先生はお年いかれてるような感じするんですけど今おいくつなんですか?28です。
ええっ?28歳?そんなに驚いて…。
(早見)落ち着いてらっしゃるから…。
(玉ちゃん)山口先生女性の先生ですがきっかけは?子供たちがよりのびのびと生きれる世の中ってどんなのかなってずっと考えて医療を切り口に子供さんとかおかあさんとか先生とかを何か支えるお手伝いになれればなと思って…。
宮里先生はどうですか?受験時代に少し不安が強くてノイローゼみたいな感じになってしまったんですね。
専門外の方も気遣えるような医者になりたいなと思いまして…。
松原先生。
自分にとって大切な人が苦しんでる時それをいち早く見つけて治してあげれる手助けをできるようにとそう思って医者を目指しました。
心強いですね。
この番組見てていつも思うんですけど研修医の方がよく出演するなと思って。
試験受けてるみたいな。
どんなご気分でいらっしゃいましたか?京都府立医大を代表してここに参りました。
さあそれでは病名を探るための再現ドラマを見て頂きましょう。
ドクターGの症例に研修医の皆さんが挑みます。
テレビの前の皆さんも一緒に考えてみて下さい。
ドクタージェネラル!すみません。
遅れてしまって。
どうされました?はい。
足が痛いんです。
右足ですね?はい。
あっでもたまに左も…。
(山本隆志)
1年くらい前になります。
私はボランティアで小学生にサッカーを教えているんですがもともとプロになりたかったんです。
でも大学時代故障してしまって…
おい危険な事すんな!
ですからケガには人一倍敏感でした
おいそ…。
イタッ!あっイタッ…。
捻挫ですか?ああすみません。
多分古傷です。
昔じん帯やっちゃったんで。
すみません。
雄太お前も今無理したらコーチみたいになっちゃうからな。
今は我慢だ。
なっ?
あとで見たら赤く腫れてズキズキと痛みました。
「また古傷がぶり返したのかな」ぐらいに思ってました
2年前に右足首のじん帯を痛めましてそれを隠して練習していたので捻挫癖みたいなのがついちゃって。
はい。
それでもスポーツに関わっていたかったんで今の仕事に就きました
よりクッション性のある中敷に変えましてですね…。
営業なんてまるで自分には向いてないんですが…
(会社の先輩)お前さ商品履いて足引きずったらまずいだろ。
すみません。
ちょっと靴擦れしたみたいで…。
ほら。
ああいや…。
いいよ吸えよ!じゃあ1本だけ。
まあ慣れだよ慣れ。
そのうち売れるからさ。
新人の9割はこの仕事自分に向いてないと思ってやってるから。
すみません。
ありがとうございます。
よっしゃ!じゃあもう一軒行くか。
あ〜すみませんちょっと腹が…。
すみません。
(会社の先輩)何だよ。
足の痛みは2〜3日で消えたんです。
でも公私ともにストレスの多い毎日でした
ストレスですか。
はい…。
サッカー部のマネージャーだった彼女は希望どおりスポーツ雑誌の編集部に入って海外サッカーの担当になっていました
でも武田先輩みたいに私も3か国語ぐらいは話せるようになりたいなぁ。
「お前も4〜5年したら嫌でも覚える」なんて言われてるけど…。
はい食べて。
どうしたの?食欲ないの?疲れてんだよ。
せっかく作ったのに。
アルゼンチン風にステーキ焼いたのよ。
食べてよ。
レアすぎるよ。
武田先輩ね南米でもモテるのよ。
でも結婚するならやっぱりハポネッサだって…。
いいよ!えっ…。
男の先輩の話なんか聞きたくねぇよ。
お前この間うち来た時もその人の話ばっかしてたじゃねぇか。
ごめん…。
ちょっとコンビニ行ってくる。
(ため息)1か月ほどたったころでした。
今度はなぜか左の足首がおかしくなったんです
(母)隆志仕事はうまくいってるの?あなた何にも連絡してこないからお父さんも心配してるのよ…。
その時は1週間ぐらい続きました
あっそうだ母さんリウマチの具合どう?
(母)そりゃあたまに痛むけど…。
隆志どうかしたの?
肘に違和感を感じる事がありました
じゃあもう行くから。
それで近所の整形外科に行って痛み止めをもらってのみました。
そしたら痛みは治まったんですが…
ああっ!うっ…。
また右足が…
(会社の先輩)何やってんだよ!早く行くぞ。
それからは痛みが出るとそのつど薬をもらってのんでました
いいえ。
熱もないし痛みのない時は全く問題ありませんでした
でも冬になると痛みの出る事が多くなってしかもひどくなったような気がします
(山本)はぁ…。
うっ…。
ごめん!遅くなっちゃって。
寒いだろ?中入ってりゃいいじゃん。
えっ…?別れてほしいの…。
はあ?何だよいきなり。
いきなりじゃないよ。
隆志もうすうす知ってたんでしょう?ごめんね。
いやちょっと待てよお前。
ごめん!おいちょっと待て!おい待て!イタッ…。
あ〜っ…。
あ〜っイッテェ〜…。
何だ?こりゃ。
故障じゃないですね。
(玉ちゃん)ハートブレークですよ。
それがねちょっと引っ掛かるね。
さあ山本さんの23歳基礎データでございます。
ドクターGこれは?熱はありませんね。
血圧も正常ですし心拍数も早くはないですね。
極めて異常ないバイタルサインです。
ここからは失恋の影は見えませんね。
そうですね。
番組初の恋の病というのは…。
(玉ちゃん)いや〜衝撃的だよね。
でも痛そうだったなぁ。
それでは研修医の皆さん疑われる病名をフリップにお書き下さい。
さあゲストのお二人今のVTRから…。
また自信満々ですね。
もう俺は分かりました。
もう途中で「分かった」って…。
いろいろ出てきましたけど…これはね…先に言っちゃっていいのかな?いいんですよ。
お母さんもリウマチだって話電話でしてましたしね。
優さんどうですか?すごい気になってたのは激痛ではないんですよ。
鈍痛でしょう?だからちょっと痛いなと思うんだけどそれを1年間我慢できてるのがポイントなのかなって思ったんです。
薬をのんで和らげてました。
いろんな所に広がってましたよね。
右の足首だったのが左足になったり肘にきたり最後足が痛いっていったら今度膝をさすってましたね。
靴下脱いだ時に赤らみがすごかったですね。
さあそろそろ研修医の皆さんフリップオープン!ジャカジャン!まず山口先生から発表をお願いします。
(玉ちゃん)宮里先生。
(玉ちゃん)長ぇ〜!松原先生。
3つ割れましたね!ここからはドクターGと研修医との真剣勝負です。
カンファレンススタート!3つ違う病名が出ました。
どんな病気か簡単に教えて頂きたいのとあとはどうしてその病名を考えたかというのをじゃあ山口先生から。
若い男性でいわゆる…この方は若い男性で性的にも活動的な時期だという事や関節炎を診た時には重要な疾患ではないかなと思って鑑別にあげました。
ちょっとこれ今考えたんですけど彼がそういう病気持ってたら別れた彼女にもそれがピンポン感染して武田先輩にも感染する…。
逆パターンも考えられますよね。
武田先輩から彼女にきて彼女から隆志さんにいってしまった。
でもこの可能性は捨てきれないという話ですよね。
捨てきれないという話です。
鋭いですね。
じゃあ宮里先生。
もともとリンゴ病というのはお子様がよくなる病気でして顔が紅斑ができたりする病気なんですけれども大人にも起こる事がありまして…。
この方は関節痛があって関節痛が多発にあってというところが合うかなと思うのとあと小児と接触がしっかりあってあと顔に紅斑があるかもしれないという感じもあったので…。
じゃあ松原先生。
私は「関節リウマチ」を考えました。
「関節リウマチ」は手の指をはじめ…右の足から一番最初始まって両足に広がっていく疾患。
この方……というのをどういう事をもとにして炎症があると判断しますか?山口先生。
はい。
炎症というのは大きく分けて4つのサインからなるというふうに言われています。
最後に今回の痛みの症状「とう痛」があってそれが炎症の4つのサインだと言われています。
そうですね。
今おっしゃって頂いた関節の炎症の所見があるのかそれとも単なる痛みなのかは例えばインフルエンザなんかでも関節節々痛くなりますよね。
でもあれは別に関節腫れないですよね。
それは関節痛であって炎症ではないという事ですね。
なるほど。
で「関節炎」になると分類が変わってくるという事で…。
おい…!イテッ!あっ…イタッ…。
あとで見たら赤く腫れてズキズキと痛みました
隆志さんの足に最初に現れた症状は熱を伴った赤い腫れと痛み。
つまり炎症を示す4つのサインが出ていた。
ここで金城先生は患者の病名に迫るため関節炎を4つに分けて考えてみる事にした。
関節炎の発症のしかたですね。
どういうふうに分けられます?大きくは。
で急性か慢性かはどのぐらいの期間を急性と言ってどのぐらいの期間を慢性と言うのでしょうか?3か月。
2か月とか…。
大体いい線ですね。
そうですね6週間ぐらいを大きく分けます。
ですのでまずは急性か慢性かに分ける。
発症のしかたで大きく分けます。
もう一つの軸は何でしょう?大きく考えると。
ありがとうございます。
そのとおりです。
単関節炎なのか多関節炎なのかというふうに分けます。
皆さん急性の6週間以内に1つの関節が腫れてくる炎症を起こしてくる病気…。
「痛風」だよ「痛風」。
ありがとうございます。
「化のう性関節炎」。
はい。
(玉ちゃん)化のう性というのは?ばい菌が入って起こるもの。
大事なものは何でしょうか?「結核」などはどうですか?結核大事ですよね。
結核は肺にくるだけじゃなくて実は関節にもくるんですね。
何か月も1つの関節だけがずっと腫れて炎症の所見がある時には結核性の関節炎も考えておかなきゃいけない。
隆志さんは関節炎の症状が体のあちこちに出ていた。
という事は単関節炎ではなく…どういう病気かもうちょっと…。
お願いしますよ。
心臓の中にばい菌が入ってしまってそこから体の全身にばい菌がとんでいく。
で場所によっては関節の中に細菌が入る。
他には何か考えられますか?
(玉ちゃん)…も入ってるわけね。
山口先生と宮里先生は急性の多関節炎だと考えて病名をあげた。
「全身性エリテマトーデス」ですとか…。
「全身性エリテマトーデス」って何ですか?発熱や蝶形紅斑といって顔に紅斑ができたりとかあとは関節痛ができたりあとは胸膜炎ができたりとか日光がまぶしくなったり多彩な症状を示すような疾患でして若い女性に多いです。
じゃあ大丈夫だね。
それ言いたかったんでしょう。
あとは?そうですね。
典型的にはどういう関節にきますか?典型的には指先であるならば1番目ではなく2番目の関節を徐々に両方ずつ侵していったりとかあと拳の先っちょの所にきたりもします。
お母様が…隆志さんのお母さんもそうでしたけど…。
100%遺伝するものではないんですけれど遺伝的な素因がやはり大きく関係してるとは言われてますね。
松原先生は慢性の多関節炎を考えて関節リウマチをあげた。
山口先生があげた反応性関節炎は性感染症などが原因で起こる病気だ。
ご本人のつらい症状で排尿時の痛みであるとかそういったような事も言っていらっしゃらなかったのは合わないかなと思います。
合わないところいくつかあるんですけども成人リンゴ病の場合は指の関節にできやすいと思うんですが指の関節は今まであがった中では出てきていないという点。
あと風邪みたいな症状があると思うんですけどそれも出てきてないという事。
その辺りが関連しているのかどうかというとこの鑑別はしたいと思います。
関節リウマチであると若い男性である事もちょっと考えにくいかな。
研修医のあげた病名にはいずれも矛盾点があり隆志さんの症状の全てを説明する事はできない。
関節炎の他にまだ何か謎を解く鍵があるようだ。
最初のカンファレンスはここまでとさせて頂きます。
こんなに病気があるんだなってびっくりしてしまいました。
圧倒されますよね。
関節炎だけ…これだけあるんですから。
こちらからちょっと質問…。
先ほどの場面の中で喫煙シーンがあったんですけど今皆さんがあげられた病名と…ありますか?どうですか?
(玉ちゃん)鋭いですね。
どちらかというと…それで全身が悪くなる病気なので…それでは診断を絞り込むために再現ドラマの続きをご覧下さい。
ドクタージェネラル!はい。
半年前に比べると痛みの間隔がどんどん狭まってきました…。
最初は捻挫みたいにズキズキという感じでしたが半年前からジンジンとしびれるような感じになってきて1か月前からはコーチとして加わる事もできなくなりました。
大会が近いので別の方に指導をお願いしています
ねえコーチ。
足まだ痛いの?雄太心配かけてごめんな…。
早く戻ってきてよ!練習行け。
ええそれが…体力というか筋力まで落ちてきているような気がして…
腫れは引いたんですが…
指先が…
あの〜先輩大丈夫ですか?次のアポ遅れちゃいますよ。
大丈夫。
でもこの間も遅れちゃったし次も遅れたらまずいと思うんですけど…。
分かってるよそんな事は!くそっ…!悪い。
先行っててくれ…。
すぐ追いかけるよ。
はい。
ああ〜っ…イテェ…。
彼女と別れてしまったので生活が荒れてしまって…
う〜ん…。
雄太はここで無理させるのは怖いしな…。
でも試合出たいだろうな…。
ああ〜っ悩みどこだな…。
ああ〜っ…。
痛みで眠れない日もあって疲れがとれません。
最近は立っているのもつらくなりました。
イライラしてつい子供たちに当たる事も…
おいアツシ!おい!気の抜けたプレーするな!だからそうやってやんじゃ…。
おい!イテェ…。
ねえコーチ病院行けば?もうずっと痛いじゃん。
これじゃ勝てねぇよ。
僕試合に出れなくてもコーチとサッカーやりたいんです。
子供たちにもう心配かけたくないしひよっとしたらやばい病気かもしれないと思って…
それでは靴下を脱いで右足を診せてもらえますか?はい。
左足も診せて下さい。
これは随分痛かったでしょう。
足の指をちぎりたくなるぐらい痛くなる事もあります。
来る時に痛くて何度も休憩してしまって…。
それで遅れてしまったんです
先生僕の足は一体どうなってるんでしょうか?もう子供たちとサッカーする事はできないんでしょうか?
(玉ちゃん)何だろう…?さあ研修医の皆さん悩んでおります。
さあそれでは研修医の皆さん考えられる病名をお書き下さい。
どうぞ。
いやこれはちょっと…。
(渡辺)進行してました。
びっくりした足の色。
そうですね〜。
最初はズキズキででも今はジンジン痛いと言ってましたけど…。
どういう時にジンジンします?ふだん。
キリキリ痛むとかね。
そう。
おなかがキリキリする!表現力によって患者も患者力が問われるという。
そうなんだ。
徹さん指摘するタバコのシーンも出てましたね。
また出てきました。
いっぱい吸ってましたね。
さあ研修医の皆さん書き終わったようです。
それでは最終鑑別です。
フリップオープン!まず山口先生からお願いします。
(玉ちゃん)宮里先生は?
(玉ちゃん)はい松原先生は?「HLA−B27関連関節炎」。
その背景にもしくは「ベーチェット病」があると考えました。
何かの型番のような病気ですけど。
ほ〜っ出ました。
さあ再びドクターGと研修医との真剣勝負です。
それでは最終カンファレンススタート!ええとさっきと皆さん違う病名が並んでいます。
じゃあ山口先生から。
私は今度はさっきと変わって多発性の血管炎という病気を出しました。
山口先生があげた「血管炎」は「結節性多発動脈炎」の事。
多彩な症状が出ます。
この方関節炎と腹痛あとは目が赤かったりであるとか足の所見を診ると先っぽの方の色がすごく悪くなっている状態があって…。
その背景に栄養する血管が侵される病態が共通してあるからこういう症状がこの人に起こっているのではないかなと考えてこの病名を出しました。
じゃあ宮里先生。
僕は「ベーチェット病」という病気を考えたんですけれども…。
ちなみにポピュラーな病気なんですか?まれというほど少なくはないと思います。
シルクロードの病気と言われていて…。
「ベーチェット病」は地中海沿岸から日本まで…ベーチェット病を考えた原因としましては一つは多発の関節炎があってもう一つは目薬をさしていたところからぶどう膜炎がもしかしたら起こっているのかなと考えてベーチェット病を考えました。
松原先生。
私もベーチェット病などを背景とした「HLA−B27」を考えました。
けど「ベーチェット病」イコール「HLA−B27関連関節炎」なんですか?実は違う病気で2つ病名を書いて頂いた形になるので…。
どっちにするんですか?この上の方を…。
人間の血液型はA型B型など赤血球の型で分ける以外に「HLA」と呼ばれる白血球の型で分ける方法があります。
その組み合わせは実に数十万以上。
「HLA−B27関連関節炎」は特定の白血球の型を持つ人に起こる病気です。
脊椎関節症の一つで1回目のカンファレンスであがった反応性関節炎もその中に含まれます。
最初のVTRのあとと今回…私は最初反応性の関節炎と出したんですがやはり経過が非常に長いという点がやはり重要だなと思い直して病名を変えました。
僕もかぶるんですがやはり初めは急性発症慢性発症そういうところに頭がいってなかったのでやはりこの方は慢性の経過なので考え直しました。
松原先生は最初関節リウマチをあげていたがそれでは隆志さんに起きていた目の症状が説明できない。
そこでHLA−B27関連関節炎をあげたのだ。
皆さん慢性の多関節炎のカテゴリーに恐らく入ってくるだろうという。
あと血管炎というのが入りましたね。
慢性の多関節炎に新たに3つの病気が加わった。
果たしてこの中に隆志さんの病気はあるのか?ここで金城先生は隆志さんが来院した時のこのひと言に注目を促した。
この方何で診察室に遅刻してきたんですかね?途中で何度も休憩しないと歩き続ける事ができなかった。
何で休憩しなくちゃいけなかったんですかね?「間欠性跛行」って何ですか?足の血流の障害等がありますと足の血流が流れている間はある程度歩けるんですがすぐに「虚血」と言って血流が少なくなってしまうのでまた休まないとまた歩けるように戻らないという事で歩いては休む歩いては休むとなる事を間欠性跛行というふうに…。
ドクターGが注目を促した間欠性跛行は研修医のあげた病気では起こりづらい。
従ってそれぞれの可能性は低くなった。
間欠性跛行と言って足を引きずって歩いて休むと楽になるという場合には神経の問題なのか血管の問題なのかそこら辺がやはり問題になってくる事が多いですよね。
間欠性跛行の原因は「神経性」と「血管性」の2つがありますあれ…。
ちょっと関係ないかな〜。
足の先がものすごくどす黒いというか紫色になってたのはつまりそこの血行が悪いという事なんですか?確認を…。
VTRでもう一回見てみたいと思います。
隆志さんの右足首に現れた症状を並べてみるとある事が分かってくる。
(玉ちゃん)うわっ!やっぱこれひどいね。
1年前5か月前は関節部位にこのように赤みがありまして…。
ただこのころから少し指の色が…。
指先にいってますよね?指先の方の色の変化もやはり…。
でこちらも紫に…。
すごい色の変化もあるんですね。
どうですかね?このような色の変化が起こるってどうしてこんな色が変わっちゃったんですかね?血行が悪くなっている。
血行が悪くなるとどうして色が変わるんですか?血液が…。
届かない足の先まで。
色が変わるという事は?血流が届かなくなるという事の結果としてそうなんですがこういうのをみた時に部位が例えば右下の写真であると真ん中ではなくて先の方の色がすごく変わっているというのは血流の問題を疑う所見ではないかなというふうに思います。
こういう症状ってなんて言うんでしたっけ?「レイノー現象」。
「レイノ」?「レイノー現象」という…片仮名です。
血液が通わなくなった指の色は白くなります。
次に血管が開いて血液が流れ込みますが今度は血流が滞って紫色になります。
そしてレイノー現象が治まってくるとその反動で一度に多くの血液が通うようになり指の色が赤くなるのです。
レイノー現象はほとんどが数分から30分程度で治まります。
関節ばっかり目行ってたけど血行の障害による事の方が大きいかもしれないと…。
こういう事を踏まえてどんな診察してみたいですかね?はい。
足背動脈を触れたいです。
「足背」というのは足の甲の部分でしてそこに動脈が触れる場所があるんです。
私も同じ診察をしたいと思いましたので次のVTRを…。
足の甲の脈を診ますね。
今のを触る事で先生は確信を持てた?そうですね。
私も同じ事をしましたね。
やってみたいとおっしゃってましたから研修医の皆さん大きくうなずいています。
という事で脈がこのように弱くなるような病気はどういうものがあるかあげて頂いていいですか?糖尿病や脂質異常症あるいは高血圧そういった動脈硬化ですね。
そういったリスクのある方に動脈硬化が起こって末しょう…足の先とかに血が流れにくくなる。
(玉ちゃん)やべぇなおい…。
山口先生。
「バージャー病」というような比較的若いタバコを吸う男の人で特に足に多いんですが足の血流が悪くなって歩きにくくなったりとか痛みが出たりとか先ほどのような色の変わる症状が出たりというものがあるかと思います。
「閉塞性動脈硬化症」についてはどういう点が合わないでしょう?23歳ってかなり若い方なのでいくらタバコをすごい吸ってはるといっても動脈硬化がここまで急激に起こる事は少し考えにくい事と糖尿病や脂質異常症肥満とか少し合わないのかなと思います。
スポーツマンだもんね。
ないよね。
(渡辺)スポーツマンだ。
それもね…。
バージャー病…。
それにしては発熱がないのが合わないかなと考えます。
僕たちもずっと気になってたのはバイタルサインで体温が全然上がってないんですね。
バージャー病の方は基本的に体温が上がらないものなのかそれとも上がる方もいて上がらない方いてという感じなのかそこをお聞きしたいです。
全身性の血管炎ではあまりない病気でどちらかというと下肢…上肢に起こる事もあるんですが…1年前に始まった右足首の痛み。
その後他の関節も痛くなりやがて歩くのも困難になった。
脈が弱くなった足そしてレイノー現象。
果たして病名は…?皆さん答え分かりましたね?
(玉ちゃん)えっ分かった?分かってるの?だって山口先生満面の笑顔ですもんね。
じゃあ一斉に言って頂きます。
せ〜の…!
(3人)「バージャー病」。
ありがとうございます。
(拍手)聞いた事ねぇ名前だよ「バージャー病」って。
手足の血管に炎症が起こり詰まってくる事でしびれなどを感じ進行すると間欠性跛行が起こります。
特に喫煙者に多い事からタバコとの関連が強い病気だと考えられています。
治療法というのは?治療法はもちろん禁煙でそれプラス血管を広げたりとか飲み薬でそういう事をしますし駄目な場合にはやはりバイパス手術とかあとは下肢切断がやっぱり最悪の…。
そんなに深刻なんですか。
やべぇよこれ。
組織が壊死した場合切断手術が必要になりますが早期に発見して禁煙すれば進行は食い止められます。
1回目のカンファレンスを振り返ると…。
それで全身が悪くなる病気なので…研修医たちは関節炎にとらわれていたため喫煙と病気を結び付けて考える事ができなかった。
ひとつ伺ってもいいですか?「バージャー病」は初めに手足の冷たさやしびれなどが出る場合が多いため関節の症状から始まると別の病気と診断されがちだ。
このケースは私も非常に悩みました。
というのも関節炎の症状が完全に私をとらえて「関節の病気は何か何か?」とずっともがいてました。
ただやはり指の色の変化とか間欠性跛行とか気付いてそこからもう一回考え方を改めたというようなケースでした。
あとは自分が一回ある鑑別の枠組みにとらわれてしまうとそこから抜けられないというすごいジレンマが起きるというそこをやっぱり見直さなくちゃいけないんだなというのが一番大事なポイントでした。
いや〜松原先生どうでしたかね?皆さん本当いろんな事を考えていろんな所見からいろんな事を疾患を想起できるんやなと思って。
やっぱり先生おっしゃってましたけれども自分が立てた仮説と合わない所見を大切にするというのはすごい心にジーンというか…あの〜きましたね。
カンファレンスをするというのは自分がとらわれるというものから人と相談したりこうして「こういうのはどうだろう?」というのでいろいろアイデアが広がってそこのとらわれから解放されるというか…。
すごく2回のカンファレンスでみんなの考えが深まって患者さんの診断に近づけたというのはすごくよかったなと思います。
ありがとうございました。
さあゲストのお二人いかがですか?徹さん。
生意気なようですけどもやはりお医者さんの仕事というのは我々の人生と一緒だなと思ったんですけど。
直感は大事だろうけど先入観で…我々も先入観を持ってしまうと矛盾点とかいろいろヒントがあるのに見過ごしてしまう。
それを広い視野でそこにつぶさに気付いていかないと人生も医学もちゃんとできないんだなと感じましたね。
(玉ちゃん)優さんどうでしたかね?何かが不具合だなと思った時にはすぐに診てもらう事が本当に大切なんだなと思いました。
やっぱり早く診断して頂けますし治す期間も多分あると思うのでちょっと具合悪いなと思ったらとにかくすぐに行こうと思ってしまいました。
(玉ちゃん)次回はどんなカンファレンスが繰り広げられるのでしょうか?さよなら〜。
どうも皆さんありがとうございました。
ありがとうございました。
先生どうもおつかれさまでした。
2015/07/21(火) 14:07〜14:55
NHK総合1・神戸
総合診療医 ドクターGセレクション「足が痛い」[字]
病名推理エンターテインメント「総合診療医ドクターG」。今回の患者はイケメン新人営業マン、「足が痛い」と訴えた。はたして病名は?
詳細情報
番組内容
スポーツメーカーで新人営業マンとして働く23歳の男性。1年前に右足首に痛みを感じた。しばらくして良くなったが、次に左足首が痛くなった。捻挫した心当たりはない。そのうち、ほかの箇所にも痛みが出て…。整形外科の薬では治らず、ドクターGの病院へやってきた。問診で明らかになる男性の仕事や暮らしぶり。病気の原因は、ボランティアの少年サッカーの指導か?、それとも、彼女のせいか…?
出演者
【出演】沖縄県立中部病院総合内科医師…金城光代,【ゲスト】早見優,渡辺徹,【司会】浅草キッド
ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
バラエティ – クイズ
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学
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