創業140年。
日本を代表するメーカーで発覚した、巨額の利益かさ上げ。
歴代3社長、そろって辞任です。
こんばんは。
ニュース7です。
社長、副会長、そして相談役。
歴代の3人の社長がそろって辞任する異例の事態になりました。
日本を代表する総合電機メーカー、東芝が、経営トップを含めた組織的な関与によって、利益をかさ上げする会計処理を行っていました。
きょう夕方記者会見に臨んだ、東芝の田中久雄社長。
陳謝のうえ、きょう付けで辞任することを表明しました。
また、前の社長の佐々木則夫副会長、それに元社長の西田厚聰相談役の2人も、辞任することを表明。
この結果、歴代の3人の社長がそろって退くことになりました。
そして、会計処理の問題について調査していた第三者委員会から、組織的な関与を指摘されたことについては。
第三者委員会の報告書によりますと、会計処理の問題は、インフラ工事や半導体などの幅広い事業で見つかり、平成21年3月期以降の利益について、合わせて1518億円の下方修正が必要だと指摘しました。
このうちパソコン部門では、委託先や、製造子会社に部品を供給する際、通常より極めて高い価格で販売していた取り引きが問題だったとされ、利益の修正額は、最も多い594億円となっています。
そして、経営トップらを含めた組織的な関与があり、意図的に見かけ上の利益のかさ上げをする目的で行われたものがあると断定し、経営体質そのものを厳しく批判しました。
グループ全体で20万人の従業員を抱え、日本を代表する総合電機メーカー、東芝。
歴代の経営者からは、財界をリードする人材を数多く輩出しています。
メザシの土光さんとして親しまれ、経団連会長も務めた土光敏夫氏は、政府の第2次臨時行政調査会の会長として、行政改革に尽力しました。
東芝は、経営の透明性を高める取り組みも積極的に行ってきました。
平成12年には、外部の目で経営を監督し、透明性を高めるための仕組みである、指名委員会や報酬委員会を設置。
社外取締役も増員して、こうした取り組みのトップランナーと評価されてきました。
問題の背景には、何があるんでしょうか。
報告書では、原因として、上司の意向に逆らうことができない企業風土があったと指摘しています。
その最も象徴的な事例が、チャレンジと称して設定された過大な目標です。
おととし放送された、NHKの番組です。
田中社長は、部下への指示や連絡のため、一日中メールをチェックし、返信していると話していました。
去年の経営方針説明会では、有言実行への決意を語っていました。
報告書は、各部門のトップが、経営トップから課せられたチャレンジを、必ず達成しなければならないというプレッシャーを、強く受けていたと指摘。
経理部は、監査法人が利益のかさ上げに気付かないよう、組織的な隠蔽を図っているとも見られる行動を取っていたとしています。
報告書で、目標の達成を強く求めていたとされたのが、歴代3人の社長です。
前の前の社長の西田厚聰氏は、平成20年、業績悪化の懸念が広がる中、決算をまとめる前の月の会議などで、パソコン部門に対し、50億円の営業利益の上積みを求めました。
こうした要求は、後任の社長の佐々木則夫氏のころに加速。
平成24年の会議では、パソコン部門に対して、決算がまとまる直前に、3日で営業利益を120億円改善するよう求めました。
NHKの取材に応じた、元幹部たちの証言です。
西田さんが社長になったころからか、雰囲気がずいぶん変わったなと思った。
実現不可能な目標値を掲げられて、私たちは頭を抱えていた。
では経済部の田中記者に聞きます。
経営トップが過大な目標の達成を厳しく求め、部下は組織的な隠蔽を図っているとも見られる行動を取っていたというのが第三者委員会の指摘なわけですけれども、日本を代表する企業でですね、なぜこんなことが起きてしまったんでしょうか。
先ほどのVTRにもありましたように、東芝は、他社に先駆けて、先進的なガバナンスの仕組みを作っていました。
しかし、立派な器を作っていても、実効性のある中身にはなっていなかったんです。
監査委員会には、外部の目で経営をチェックしようと、社外の取締役を入れていました。
しかしこの中に、会計の専門家はいなかったため、機能していなかったんです。
いわば形骸化していたと言わざるをえません。
東芝は、今回、失墜したこの信用を、どのように回復していくんでしょうか。
東芝は、財界にも多くの経営者を輩出しまして、日本経済をけん引してきた名門企業です。
田中社長は、歴史上、最大のブランドイメージの毀損だと述べ、事態の深刻さを表現しました。
こうした危機的な状況から立て直しを図るため、今後、取締役会のメンバーのうち、社外の取締役を半分以上に増やしまして、経営のチェック体制を強化するとしています。
ただ今回指摘された上司の意向に逆らえない企業風土を変えることは、一朝一夕にはいきません。
暫定的に社長を兼務する室町会長が、信頼回復に向けたリーダーシップを発揮できるか、険しい道のりが続くことになります。
経済部の田中記者でした。
次です。
計画が見直されることになった新国立競技場です。
安倍総理大臣は、整備計画を策定するために設置した、関係閣僚会議の初会合で、整備費の抑制を重視しながら、計画の取りまとめを急ぐよう、関係閣僚に指示しました。
東京・新宿にある国立競技場。
きょうも解体工事が続いています。
政府は、新国立競技場の整備計画を策定するために、関係閣僚会議を設置し、きょう初会合が開かれました。
安倍総理大臣は、整備費の抑制を重視しながら、計画の取りまとめを急ぐよう指示しました。
関係閣僚会議は、遠藤オリンピック・パラリンピック担当大臣が議長を、菅官房長官と下村文部科学大臣が副議長を務めます。
そして会議では、関係府省庁の幹部らによる、整備計画再検討推進室を設けることを確認しました。
遠藤大臣は、整備計画を取りまとめる時期について、こう述べました。
建設費が膨らんで、計画が二転三転。
迷走を続けた新国立競技場。
東京都の舛添知事は、きのうブログで、文部科学省は無能力・無責任で、これが失敗の最大の原因と批判していました。
そしてきょう。
そして、都からも担当者を出して、新たな計画作りに参画しながら、建設費の負担を検討していく考えを示しました。
下村文部科学大臣が示した見通しによりますと、新国立競技場の新たな整備計画を策定したうえで、設計と施工を行う業者を一体的に選ぶコンペを半年ほどかけて行い、着工は来年1月から2月ごろになる見通しだということです。
万一の事故に備えた対策は取られていませんでした。
静岡県西伊豆町で、家族連れなど7人が、動物よけの電気柵で感電し、男性2人が死亡した事故。
警察のこれまでの調べで、電気柵には、漏電した場合、電気の供給を止める装置が設置されていなかったことが分かりました。
警察は、当時の状況を詳しく調べています。
感電事故から2日。
現場には、花を手向けに来る人の姿も見られました。
おととい、静岡県西伊豆町で起きた事故。
2組の家族など合わせて7人が、動物よけの電気柵に感電し、尾崎匡友さんと岩村知広さんの2人が死亡、5人が重軽傷を負いました。
その事故の状況です。
鹿から守るため、あじさいの周りに設置されていた電気柵。
電線の一部は切れて川の中に垂れ下がっていました。
その近くには、尾崎さんと2人の子どもが倒れていました。
切れた電線が川の中に垂れ下がったことで、漏電。
助けようと川に入ったほかの人たちも、次々に感電したと見られています。
では、事故を防ぐことはできなかったのでしょうか。
電気事業法では、電気柵には、複数の安全装置をつけることが義務づけられていました。
…、義務づけられています。
これがそうです。
その1つが、間隔を置くなどして電気を流す電源装置です。
人がけがをしないよう、電気は瞬間的にしか流れないようになっています。
また電線が切れた場合など、漏電を感知すると電気を遮断する装置の設置も定められているということです。
これまでの調べで、事故が起きた電気柵には、漏電を防ぐための装置が設置されていなかったことが分かりました。
警察は、設置した男性などから話を聞いて、当時の状況を詳しく調べています。
一方、今回の事故では、川で漏電したことが被害を大きくしたと見られています。
感電事故に詳しい専門家は。
その上で、漏電の際の安全装置がなく、電気が流れ続けていたと見られることについては。
各地で点検などが進められています。
熊本市のミカン畑では、区の担当者が農家を回り、電気柵の設置状況などを確認しました。
今回の事故。
経済産業省などでは電気柵を扱う業者などにも、安全対策の周知を徹底していくことにしています。
厳しい日ざし。
きょうも広い範囲で照りつけました。
東京では猛暑日に迫る暑さとなりました。
暑い日はまだまだ続きます。
熱中症への注意はもちろんですが、忘れてはならないのが紫外線への対策です。
熱中症に注意しましょう。
きょう、全国で最も気温が高かったのが、群馬県館林市。
37度3分まで上がりました。
中にはこんな人も。
クールビズといきたいところですが。
東京の最高気温は、猛暑日に迫る34度9分。
東京・新宿区の神宮球場では、高校野球を観戦していた3人が、熱中症と見られる症状で病院に搬送され、このうち、60代の男性が一時意識不明の重体になりました。
気象庁のデータをもとに、風の向きや強さを映像化しました。
画面左上に、台風11号から変わった熱帯低気圧があり、風は反時計回りに吹いています。
この影響で、北陸地方では雨が降っていました。
低気圧が過ぎ、画面右下には高気圧が張り出し、風が時計回りに吹いています。
梅雨前線は北に押し上げられました。
気象庁はきょう、北陸地方が梅雨明けしたと見られると発表。
あすも関東甲信や東北を中心に気温が上がる見込みで、引き続き熱中症に十分注意が必要です。
さらに、紫外線にも注意が必要です。
浴び続けると、抵抗力が弱くなったり、将来的には皮膚がんになったりする危険性もあるとされています。
きょう正午の時点では、東日本を中心に非常に強い紫外線を示す、赤い部分が広がっています。
大勢の親子連れが訪れた都内のプールでは。
医師は、プールに入る際、ぬれても大丈夫なラッシュガードのような服を着用したり、耐水性のある日焼け止めクリームを塗ることも効果があるとしています。
一方、北海道や九州では、前線や湿った空気の影響で、大気の状態が不安定になっています。
気象庁は、九州南部では、土砂災害に警戒するとともに、そのほかの地域でも、土砂災害や低い土地の浸水、川の増水に十分注意するよう呼びかけています。
参議院の選挙制度改革を巡り、こちら、鳥取県と島根県、徳島県と高知県の2か所で、隣接する2つの選挙区を1つにする、いわゆる合区を行うなどとする改革案についてです。
自民党は法案の提出に向けて議論を行いましたが、この合区の対象となる4県の議員を中心に、反対意見が相次ぎ、了承を見送りました。
自民党は、鳥取県と島根県、徳島県と高知県の2か所で、いわゆる合区を行うなどして、選挙区の定数を10増10減する改革案を示し、法案提出に向けて議論を行いました。
出席者からは、なんの対応も取らなければ、裁判所から、来年の参議院選挙を無効とする判決を出されかねないなどと、容認する意見も出されましたが、合区対象の4県の議員を中心に反対意見が相次ぎました。
このため、きょうの法案の了承は見送られ、あす改めて議論することになりました。
また参議院の選挙制度改革を巡って、自民党と維新の党、次世代の党、日本を元気にする会、新党改革の野党4党の実務者が会談しました。
合区を2か所で行うなどとする法案を、各党の党内手続きが終わるのを待って、速やかに共同で国会に提出することを確認しました。
ニュースを続けます。
愛知県日進市の路上で男性が殺害され、バッグが奪われた事件。
逮捕された17歳の高校生は、警察の調べに対し、抵抗されたので、無我夢中で刺した、殺すつもりはなかったと供述し、殺意を否定しているということです。
しかし、男性には、抵抗した際にできる傷がなかったうえに、背中の傷は致命傷になるほど深く、抵抗するのは不可能だったと見られるということです。
警察は、男子生徒の供述と傷の状況に一致しない点があることから、慎重に裏付け捜査を進めています。
男子生徒は、強盗殺人の容疑を否認しているということです。
被爆70年となる来月6日の広島原爆の日に、広島市の松井かずみ市長が読み上げる平和宣言の文案が明らかになりました。
平和宣言では、平均年齢が80歳を超えた被爆者が、直接訴えられる時間は限られている。
非人道性の極みである、核兵器という絶対悪に、挑み続けなければならないとして、核兵器の廃絶を法的に進める、核兵器禁止条約の交渉開始に向け、最善を尽くす決意を強調しています。
大相撲名古屋場所は10日目。
連日の波乱です。
関脇の栃煌山が、ただ1人全勝の横綱・白鵬を破りました。
栃煌山は、きのう、横綱・鶴竜に土をつけました。
白鵬には過去、1勝28敗と、全く歯が立ちません。
横に投げる。
栃煌山の勝ち!白鵬に土がつきました!ことしの名古屋は混戦もようです。
体が勝手に動いたと、栃煌山。
およそ3年ぶりに白鵬に勝ちました。
10日目で土がついた白鵬は、引き締めてこれから頑張りますと、しっかり話しました。
ベテランの旭天鵬が3勝目。
鏡桜が敗れ、平幕の1敗はいなくなりました。
大砂嵐は3連勝で、勝ち越しまであと一番です。
新大関の照ノ富士は、自分より大きな魁聖を土俵に転がし、1敗を守りました。
やはり前まわし、きょうは照ノ富士が早く取りました。
魁聖に上手を与えません。
上手投げ、強い!照ノ富士の勝ち。
豪快に投げ飛ばしました。
夏の高校野球、宮城大会は決勝が行われ、仙台育英高校が2年ぶり25回目の夏の甲子園出場を決めました。
春夏連続の甲子園を目指す仙台育英。
決勝の相手は、古川工業です。
仙台育英は5回、打線がつながります。
6連続を含むヒット9本、打者一巡の攻撃で、この回、10点を奪いました。
打線が力を発揮した仙台育英。
2年ぶり25回目の夏の甲子園出場を決めました。
プロ野球はナイトゲーム6試合です。
パ・リーグ首位のソフトバンクは、今夜が後半戦の初戦。
攝津がおよそ1か月半ぶりの先発です。
中日、43歳のベテラン、和田に3号3ランが出ています。
DeNAは、三浦が1回に4点を奪われました。
気象情報は寺川さんです。
こんばんは。
きょうも東京は暑かったですね。
そうでしたね。
特に高気圧の圏内となった東日本を中心に、気温がぐんぐん上がりました。
一方でこの高気圧の縁に当たる部分は湿った空気が流れ込みやすく、局地的には猛烈な雨の降った所がありました。
あすはこの湿った空気の流れ込みが強まるため、その分、雷雨の範囲も増えそうです。
どの辺りで雷雨となりそうでしょうか。
こちら、ご覧ください。
あすは特に北海道や西日本を中心に、激しい雷雨の所がある見通しです。
そして台風12号の情報です。
強い勢力で西寄りに進みまして、金曜日ごろからは、沖縄や奄美、台風の影響を受けるおそれがあります。
そしてその後の進路です。
その後は予報円が大きく、これはまだどこに進むか、定まっていないことを表しています。
このため、今後の情報にご注意ください。
ではあすの全国の天気です。
あすも関東甲信や東北は、厳しい暑さと局地的な雨、ご注意ください。
3時間ごとの天気、札幌から東京です。
札幌は昼前後、非常に激しい雨の降るおそれがあります。
そして金沢は夕方から雷雨となるでしょう。
2015/07/21(火) 19:00〜19:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]
▽東芝の会計問題で社長が会見 大企業の内部で何が? 【キャスター】武田真一,【サブキャスター】桑子真帆,【気象キャスター】寺川奈津美
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【キャスター】武田真一,【サブキャスター】桑子真帆,【気象キャスター】寺川奈津美
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