雨がぱらつく月曜の朝、

リアル脱出ゲームのテスト公演に向かう大江戸線の中。

徐ろにTwitterを開いた。

今日はタイムラインが荒れてんな。。。。

 

「ドラマ版デスノートの女プロデューサーのツイートが痛い」

「ドラマ版デスノートを手がけた女性プロデューサー(26)のツイートが完全に黒歴史ノート 」

「新生デスノートを手がける敏腕若手女性プロデューサー(26)のTwitterから溢れ出る自己陶酔臭」

 

この人めっちゃ叩かれてるやんw昨晩のドラマ、よっぽど出来が悪かったんかな

てか26歳でドラマのプロデューサーってなれるもんなのね、すごい。すごいけど、

それにしても嫁入り前に黒歴史ツイート晒されるとか私やったら焦死する。。。。

しかも同い年w同類憐みの令だわw

「さてと、次で降りないと。」

 

「汐留、シオサイト。汐留、シオサイトです。」

ホームを歩きながら、興味本位でリンクを開いた。

 

 

 

 

 

はたと、立ち止まり、画面に釘付けになった。

画面の中には、8年来の友人がいた。

 

 

 

 

そうです、叩かれまくって世間を賑わしていたのは

私のリアル友達張本人だったのです。

もうこんだけ叩かれてるんだから出してもいいだろう。(あきの、いいよね?笑)

 

鈴木亜希乃、26歳。

立命館大学国際関係学部卒業後、日テレ系の制作会社に就職。

様々な番組を手がけた後、BS NHK プレミアムドラマ「お父さんは二度死ぬ」で

企画・プロデューサーを務める。

その実力が評価され、平成25年度「ヤング映像クリエーターを励ます賞」の最高賞

「経済産業大臣賞」に選出。

その後も「明日、ママがいない」等数々のドラマのアシスタントプロデューサーを歴任し、

2015年7月放送の日テレ系ドラマ 「デスノート」で異例の若さでプロデューサーに抜擢。

 

知らなかった。彼女は卒業してから、

テレビマンとしての階段を順調に駆け上がっていた。

名前の長いすごい賞を貰い、

しかも人気コンテンツの「デスノート」、

日曜ゴールデンタイムドラマのメインプロデューサー・・・!

おめでとう亜希乃、本当に、本当にドラマのプロデューサーになったね。

 


 

騒動の経緯

 

7月5日 日曜10時日テレ系新ドラマ「デスノート」が初放映。

主人公ライトの設定が天才高校生→凡人アイドルオタク大学生という

原作と大きく違うことで話題になる。

程なく2chに「デスノート」女性プロデューサーらしき女のツイッターが投下される。

ちょっとばかし、いや結構面白いツイートだったこともあり、

ドラマの設定に疑問を持つユーザーによってあっという間に炎上。

その模様が2chまとめサイトによってまとめられ、

更にSNS上でも拡散される。

 

現在も絶賛炎上中。

 


 

黒歴史ツイート

炎上を加速させた大きな要因が、彼女の黒歴史的なツイートだ。

騒ぎが大きくなりすぎたため、すでに彼女のアカウントは削除されているが、

削除される前に取られたキャプチャがひとり歩きしている状態だ。

とはいえ、流石に友人の黒歴史ツイートを晒すことはできない。

 

うん、やっぱり載せちゃおう、面白いし☆

以下に私がよりすぐった亜希乃のツイートを記載しまーす☆

“いかに心を殺さずに、心をなくせるか。どえらい作業だ。”

“俺が社会に壊されるか、俺が社会を壊すか、二つに一つだぜ”

“忙殺の極み!しかし今が頑張り時。やるしかない。やってみせる。俺は海賊王になる!”

“忘れてた。一番の観客は自分じゃないか。自分が観たいものを作ればいいじゃないか。誰のために?自分のためだよ。そもそも誰かのためになんて、そんな崇高な人間じゃないんだよ。おこがましいってもんだよ。別に失うものなんて何もないのに、なんか弱気になってたなぁ”

 

 

真っ黒ですね、これは友人から見ても真っ黒ですwwww

でも、安心した。意識高い系って書いてあったから、

変わってしまったのかなと思ったけど。

ちゃんと、亜希乃だった。

私が知ってる鈴木亜希乃が、そこにはいました。

 


亜希乃との思い出

亜希乃とは、大学の留学プログラムで知り合った。

持ち前の明るさと歯に衣着せぬ物言いで

流星のように現れ、わたしの心を奪っていった亜希乃。

名古屋出身とは思えないお嬢感のなさもポイント高し。

彼女のおかげで、底抜けに楽しいオージーライフが送れた。

いまでも、あきののエアギターの写真、大事に持ってるし、

「ホームステイ先のご飯にひたすらフライドポテトしか出てこない」って悩んでたのを

昨日のことのように思い出す。

 

卒業後は、毎日本当に忙しくしているらしく、

SNSにもめったに顔出さないし(Twitterやってたんかい)

出したと思ったら新しい番組の宣伝があるだけ。

「お父さんは二度死ぬ」は私も見てたけど

や、本当に、掛け値なしで面白かったんだって、このドラマは。

BSなのがもったいないぐらい。

そのかいあってか、名前が長い賞をもらって、

順調なテレビマンライフを送っていた模様。

 

折角お互い東京にいるんだからと、

二人で飲みにいったのは、社会人3年目の夏。

新橋で待ち合わせた後、亜希乃の行きつけの焼き鳥屋に入った。

その頃私は仕事に絶望していて、悩んだ挙句にアイドルオーディションに応募するという

迷走に迷走を重ねていた時期だった。

近況をひとしきり話すと、「でも良かった。」と亜希乃。

「何がw一応いい所に就職したと思ったのにこの有り様よw」

「だってさ、前にあった時はちょっと無理してそうだったから。

今のほうがはまーらしくていいよ。」

 

図星だった。前に会った時、私は「OLらしさ」を体現するべく

ゆるふわ愛され系に方向性を転換していた。

初めての仕事。とにかく追いつかなくて、でも仕事は終えないといけなくて、

でも出来なくて、情けなくて、周りに頼るしかなくて、

しょうがないから、言い訳がましくちょっとでもフェミニンに。

そういう試行錯誤が、亜希乃にはバレていたらしい。

 

「そういうあきのはどーなんよ?」

「まあ頑張ってるよー。下っ端だからレポーターにもなるし、

オンエア前には超ダッシュでテープ届けたりw

一回働き出すと徹夜で30時間とか働くけど、慣れた。

むちゃくちゃだけどでもやりたいことだしね。企画書も出してるよ!

全然通らないけどねw」

当時はまだドラマの担当ではなくて、情報番組の制作担当だった。

街頭インタビューに映り込む亜希乃。

確かに化粧もネイルも、そんなに気を使ってる様子ではなかった。

キラキラOLとは程遠い。

でも、亜希乃は確実に前に進んでいた。

私が迷走してる間に、言い訳がましくおしゃれに気を使ってる間に、

やりたいことに向かって突き進んでいた。

眩しかった。カッコ良かった。

 

しかし同時に彼氏も失っていた。

その後すぐに合コンを開催し、亜希乃を呼んだことは言うまでもない。

 


自分自身の願いのために。

亜希乃が出世したと聞いて思い出すのは、

就職活動を前にした久しぶりの集まり。

みんなが「好き」を貫くべきなのか、条件がいい所にさっさと和了るべきなのか、

進路に迷う中、なんとはなしに聞いたんだった。

「あきのはどーすんの?」

「あたしは制作会社」って即答。

はっきり心を決めてたこと、今でも覚えてる。

 

その頃世間はリーマン・ショックの影響で就職戦線が冷え込み、

学生は保守に走りがちなとき。

良い給料。安定した9時5時の仕事。

手を伸ばせばいくらでも可能性があった。

でも、亜希乃は見向きもしなかった。

自分がやりたいことに向かって突き進んでいた。

 

その後、苦戦しつつも、制作会社の内定を勝ち取ったと聞いた時には

本当に喜んだ。

と同時に、心配にもなった。

だって番組制作なんて、めっちゃ大変に決まってるやん。

激務だし、家にも帰れないって。その割に薄給だって。

東京、一人暮らし、薄給。

正直に言うと、途中で転職も視野に入れてるのかなって思ってた。

 

でも亜希乃は動じなかった。

4年間、男ばかりの制作の現場で、

実力だけが全ての世界で、

踏ん張り続けた。

「ドラマを作りたい」という

自分自身の願いのために。

 

どれだけの人が、自分の夢のために頑張り続けられるだろう。

「敏腕若手女性プロデューサー」なんてもてはやされているけど

正直、亜希乃は才能に恵まれているタイプではなかったと思う。

「企画書いくつボツになったか分からない」って言ってたし、

女性であることを有利に使えるほど器用な性格でもない。

 

でもドがつくほどの根性で、幾多のハードルを超えてきた。

周りが自分だけの幸せを見つけていく中、

自分を否定する幾多の言葉を、どうにか消化して、吸収して、

成長してきた。

その結果、日曜ゴールデンタイムのプロデューサーにのし上がったんだよ。

何が「意識高い系スイーツ女」だよ。亜希乃のどこがスイーツだよ。

その辺の女にできるかよ。男より男らしいよ。くそかっけーよ。

 

冒頭のツイートだって、黒歴史というか、

別に全部本心で言ってることだと思う。

それぐらい真剣に作品作りに取り組んでるってことでしょ。

自分が面白くない物を作って誰が喜ぶんだよ。

それぐらいの熱意がないと人の心は動かないでしょう。

 

とにかく私は亜希乃のことを尊敬している。

自分の目標を実現するって、そんなに簡単じゃない。

女なんて、いくらでも理由をつけて諦めて、

「やっぱりこの道を選びました☆」ってできる。

そんな中、彼氏も作らず、愚直にドラマに向き合ったのは

本当にすごい。本当にすごい。

 

 


 

日曜10時半はデスノートを観よう

 

ということで、噂の渦中にある亜希乃が制作したドラマ

「デスノート」は、今週も放映予定です。

http://www.ntv.co.jp/drama-deathnote/

 

私は先週見てないので内容について言及できないけど、

まあ、賛否両論あれ、とにかく観てもらったらいいじゃん。

その声は真摯に受け止めるでしょう。

別に叩かれてるからって亜希乃がへこたれてるとも思わないし。

亜希乃はクリエーターだから、自分が作る物でちゃんと発信する。

 

鈴木プロデューサーの今後の活躍に期待しましょう!

 

ふう、それにしても、黒歴史はまあわかるけど、

亜希乃のどこが意識高い系なんだろうなあ・・・

 

すずき

@asianhopegirl

 

・・・・asian  hope girl????

Asian Hope Girl?

アジアンホープガール?

アジアの希望の女の子??

うおう、これ意識高いっぽい。笑

これだ。このアカウント名が叩かれる原因だw

 

 

でも何か違和感。亜希乃がこんな名前自分でつけると思えん。

亜希乃は自分でガールなんて微塵も思ってないし。。。

何かいみあるんじゃ・・・・

 

 

あっ!!!!!!!

これ、別に何の意味もなく、

亜希乃=亜(アジア) 希(希望) 乃(女)

ってゴロ合わせただけだw

私のアカウント名がbeautiful seasonっていうのと変わりないw

 

何も考えないでつけた名前がこんな燃えるとはwww

あきちゃんも罪な女だね☆