女子Ｗ杯で日本にエール送った韓国エースのチ・ソヨン、韓国ネットは「売国奴」と誹謗中傷の嵐

　サッカーの女子ワールドカップ（Ｗ杯）カナダ大会で、２４歳の韓国女子代表ＦＷチ・ソヨン（チェルシーレディース）が２大会連続で決勝に進出した日本代表「なでしこジャパン」に対しエールを送っていた。すると、韓国ネットには「売国奴」などと非難するコメントが寄せられていた。彼女はチェルシーに移籍する前の２０１１〜１３年に、日本代表に７人を輩出したＩＮＡＣ神戸に所属。今でも連絡を取り合う友人が多くいるようで、何らおかしなところはないはず。まして、１２年ぶり２度目のＷ杯出場でベスト１６入りしながら、日本や英国に後れを取ったという複雑な思いを募らせ食欲不振で３キロ体重を減らしたという。将来有望な韓国選手まで「反日」のレッテルを貼ってつぶそうというのか。

　中央日報など韓国メディアによると、チ・ソヨンは７月３日、所属チームに合流しようと韓国を出国する際、「日本代表チームには友人がたくさんいる。日本が優勝すれば、アジアの女子サッカーにとって良いことだ。全力を尽くしてほしい」と語っていた。

　その一方で、１次リーグを突破しベスト１６に入ったとはいえ、かつてプレーした日本は決勝、今所属するイングランドはベスト４に進出した。アルゼンチンのエースでドリブル突破を得意とするリオネル・メッシ（バルセロナ）になぞらえて「女メッシ」と呼ばれるほど、韓国では絶対的な存在で、０９年のユニバーシアードでは韓国を初の世界選手権での優勝に導き、１０年のＵ－２０女子Ｗ杯ではスイス戦でハットトリックを達成するなど通算８得点し、３位入賞に貢献した実績がある。それだけに「日本は決勝へ行き、イングランドも４強に行ったのに…」と複雑な思いを抱く。エースとして責任を背負い、女子Ｗ杯から帰国したときからやつれた印象はぬぐえず「食欲がなく３キロも減った」と明かしたそうだ。

　にもかかわらず、韓国ネットにはチ・ソヨンのエールに対し、日本を応援したことを詰問したうえで「こいつは売国奴ではないのか」とか、日本をうらやましがる前に「シュート練習でもしたらどうだ」などと言いたい放題の見解も。

　カナダ女子Ｗ杯のベスト１６に「満足していはいない」というチ・ソヨン。「次のＷ杯ではもっと目標を高く定めてプレーしたい」（中央日報）と覚悟を示したという。次大会では２８歳。脂の乗りきった時期だろう。

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