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インド高速鉄道「新幹線規格が最適」7月20日 21時55分
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高速鉄道の導入を目指すインド政府は20日、最初に整備する区間について、日本の新幹線とほぼ同じ規格が最もふさわしいとする調査結果を公表し、日本が官民挙げて進める新幹線技術の輸出に向け、はずみがつきそうです。
インド政府は、最大の商業都市ムンバイと西部の工業都市アーメダバードを結ぶおよそ500キロの区間に高速鉄道を整備する計画を進めています。
この区間について、インド政府は日本政府と共同で事業化に向けた調査を行い、20日、その結果を公表しました。
それによりますと、輸送力やメンテナンスのしやすさ、それに費用対効果を考慮した結果、在来線が乗り入れない専用の線路を走り、軽くて幅の広い車両を導入するのが最も適しているとしています。
これは、日本の新幹線とほぼ同じ規格で、官民挙げてインドに新幹線技術の輸出を進める日本にとって、はずみがつきそうです。
また調査では、再来年から工事を始めた場合、2023年に開業し、事業費は9800億ルピー(日本円で1兆9000億円余り)と見積もっています。
モディ政権は今後、建設に向けた具体的な検討を始めることになりますが、巨額の資金の調達方法が課題で、日本政府は円借款の供与なども含めて、インド側への働きかけを一層強める方針です。
この区間について、インド政府は日本政府と共同で事業化に向けた調査を行い、20日、その結果を公表しました。
それによりますと、輸送力やメンテナンスのしやすさ、それに費用対効果を考慮した結果、在来線が乗り入れない専用の線路を走り、軽くて幅の広い車両を導入するのが最も適しているとしています。
これは、日本の新幹線とほぼ同じ規格で、官民挙げてインドに新幹線技術の輸出を進める日本にとって、はずみがつきそうです。
また調査では、再来年から工事を始めた場合、2023年に開業し、事業費は9800億ルピー(日本円で1兆9000億円余り)と見積もっています。
モディ政権は今後、建設に向けた具体的な検討を始めることになりますが、巨額の資金の調達方法が課題で、日本政府は円借款の供与なども含めて、インド側への働きかけを一層強める方針です。
“インドに最も適した規格”を検討
日本とインドの両政府が共同で行った今回の調査は、沿線の地質などを調べるとともに世界のさまざまな高速鉄道を比較しながらインドに最も適した規格について検討を進めてきました。
調査結果では、ムンバイとアーメダバードを結ぶ全長505.8キロの区間に合わせて12の駅を設け、8年後の2023年の開業を目指すとしています。
最高時速は320キロで、所要時間は最も速いタイプの列車で2時間7分となり、現在およそ7時間かかる特急に比べて3分の1以下に短縮されます。
運賃は、ムンバイ・アーメダバード間が日本円で4500円程度と、現在の特急のおよそ1.5倍になりますが、飛行機の半分以下で所得格差の大きいインドでも多くの需要を取り込めるとしています。
さらにこの区間に最もふさわしい規格として、安全性を高めるため在来線の列車が乗り入れない専用の線路を走ることや、より多くの乗客を輸送できるよう幅の広い車両を導入することなどを提言しています。
これらの規格はヨーロッパなどの高速鉄道とは異なる部分が多く、日本の新幹線とほぼ同じで、事実上、日本の技術の導入を促す形になっています。
調査結果では、ムンバイとアーメダバードを結ぶ全長505.8キロの区間に合わせて12の駅を設け、8年後の2023年の開業を目指すとしています。
最高時速は320キロで、所要時間は最も速いタイプの列車で2時間7分となり、現在およそ7時間かかる特急に比べて3分の1以下に短縮されます。
運賃は、ムンバイ・アーメダバード間が日本円で4500円程度と、現在の特急のおよそ1.5倍になりますが、飛行機の半分以下で所得格差の大きいインドでも多くの需要を取り込めるとしています。
さらにこの区間に最もふさわしい規格として、安全性を高めるため在来線の列車が乗り入れない専用の線路を走ることや、より多くの乗客を輸送できるよう幅の広い車両を導入することなどを提言しています。
これらの規格はヨーロッパなどの高速鉄道とは異なる部分が多く、日本の新幹線とほぼ同じで、事実上、日本の技術の導入を促す形になっています。
最大の課題は資金調達
高速鉄道の整備に向けて最大の課題となるのが日本円で1兆9000億円余りに上る巨額の資金の調達です。インドの教育と医療を合わせた年間の予算規模に匹敵します。
国内世論には、高速鉄道の整備よりも、老朽化した在来線の近代化に資金を振り向けるべきだという意見や、拡大する貧富の差を小さくするための施策を優先すべきだという意見もあります。
日本は資金面でも支援の用意があるとして、新幹線システムの採用をこれまで以上に強く働きかける方針です。
モディ首相は日本びいきと言われ、新幹線の採用は有力視されていますが、高速鉄道がさらなる経済成長に必要だとする首相の考えにインド国民がどれだけ理解を示すかが鍵になります。
国内世論には、高速鉄道の整備よりも、老朽化した在来線の近代化に資金を振り向けるべきだという意見や、拡大する貧富の差を小さくするための施策を優先すべきだという意見もあります。
日本は資金面でも支援の用意があるとして、新幹線システムの採用をこれまで以上に強く働きかける方針です。
モディ首相は日本びいきと言われ、新幹線の採用は有力視されていますが、高速鉄道がさらなる経済成長に必要だとする首相の考えにインド国民がどれだけ理解を示すかが鍵になります。