(最終回)新・おみやさん 2015.07.17


(中条澄夫)うわあ…!
(鳥居勘三郎)
異状死…
医師によって経過が把握されなかったすべての死をこう呼び警察への届け出が義務づけられている
警察はあらゆる犯罪の可能性を疑うが見込み捜査や冤罪があってはならない
警察は自らの疑いもまた疑わねばならないのである
その中で真実がこぼれ落ちる事がある
そしてこぼれた真実は時を経て思わぬところで顔を出す
(カメラのシャッター音)
(茅野太一)なんで小銭が…。
(星野康夫)靴も履いたままですね。
(高岡俊介)買い物帰りにつけられて襲われたんでしょうかね?
(兵藤兵吾)それにしても…。
(兵藤)ん?
(吉川新平)なんです?
(兵藤)おいそっち持て。
(吉川)あはい。
(吉川)あっ!
(兵藤)おっ…!?
(緑川みどり)はぁ…いつかこんな日が来るとは思ってたけど…。
あっ青山さん!
(青山ちはる)はい!ちょっとちょっと…。
はい?今朝気になる話聞いたんだけどあれって本当なの?なんですか?えぇーっ!?おみやさんが…左遷!?
(吉川)ガイシャは大井若菜43歳独身。
死亡推定時刻は5月3日の午後5時頃。
死因は外傷性脳出血。
あっそれと足首に捻挫の痕が残ってました。
状況から何者かに突き飛ばされ倒れたところを鈍器で頭部を殴られたと思われます。
次ガイシャの身の上。
えーガイシャはですねもともと京都市内の予備校で講師をしていたようなんですけれども4年前に退職しています。
そのあとはスーパーのレジ打ちやホテルの清掃なんかをやっていたんですが週に2〜3回程度でどれも長続きしておりません。
(高岡)生活は相当苦しかったはずなんですけどね。
床下のお金いくらあったの?あはい。
404万です。
どうやってそんな大金を…。
さあ…それがまださっぱり…。
現場写真はまだ?
(山田春馬)ああ…せっかく完璧に整理してきたのに…。
どうしたの?あいえ私がぶつかっちゃって…。
青山君。
はい。
君今日変じゃない?えっ?給湯室から帰ってきてずーっとおかしいよ。
ああいえなんでもないです。
あっ…。
(鳥居・山田)ああ…。
すいません…。
何してるの?会議もう始まってるのよ!いやあの…。
違うんです。
私が…。
ちょうどよかった。
この写真なんですけどね…。
鳥居さんちょっとお話があります。
今朝副署長に呼ばれました。
はい。
これ以上あなたの越権行為を黙認するわけにいかないそうです。
でも小言に免疫できてますから。
今回は違います。
具体的な異動の話が出たんです。
異動?同期の署長がやっている亀岡北署の備品課に欠員が出たそうです。
その後釜にあなたをって。
やっぱり本当だったんだ…。
おみやさんがさ…。
さ…?さらに左遷…?過去のヤマとの関連を指摘するのはなんの問題もありません。
捜査に必要のない資料課が捜査をするのがよくないんです。
要はうどんさえ食べに行かなければいいんです。
うどんが問題なんですか…。
今後捜査そのものは我々刑事課にお任せください。
山田会議!はい!おみやさんまずいですよ。
しばらくおとなしくしてたほうが…。
おみやさん…?おみやさん。
あった。
なんですか?4年前補修工事の最中に足場が崩れて中条澄夫さんって現場主任が亡くなった。
足場を締めるナットが緩んでたのが原因だと考えられた。
ああなんだ…事件じゃなかったんですね。
あいえ…お気の毒でしたね。
お守りまで持ってらしたのに…。
だが一度締めたナットが簡単に緩むはずがない。
だから誰かが意図的に緩めたんじゃないかと考えられた。
誰かって?その足場を組んだアルバイトの青年真田正浩。
事故の前日みんなの前で中条さんにひどく叱られた。
(中条)寝ぼけとんのやったら帰れ!あの足場主任さんがいつも朝一番に上ってるらしいな。
君はそれを知っていた。
だからそこのナットを緩めた。
まさか逆恨みで?
(真田正浩)僕は知りません。
やってません。
任意同行して取り調べたが本人は否定。
(真田)だからやってませんって!他に証拠はなく立件できなかった。
でもちょっと待ってください。
どうして今この資料なんですか?この畳の下に敷いてある吸い取り紙みたいな新聞紙。
ここに2か所この事故の記事が出てる。
こういう時はやっぱりうどん?ダメですよ。
さっき釘刺されたばかりじゃないですか。
じゃそば?そういう問題じゃなくて…。
おしるこ。
おしるこは食べたいです…!
(兵藤)ありがとうございました。
あっ!
(吉川)あれおみやさん!聞き込み?ええまあ…。
あっそれより聞きましたよ。
大丈夫ですか?こんなとこいて。
いや…そこへあのラーメン…。
えっ…そうめんだったっけ?そうめんはまだ早いでしょ。
お昼考えるのも大変だよ。
そっちどう?ああ…ガイシャは近所では変わり者で通ってたみたいですね。
変わり者?
(兵藤)尋常じゃないケチというか守銭奴っていうか…。
(兵藤)1人でスーパーの試食品を食べ歩いたり品物に難癖をつけて無理やりまけさせたり…。
(店員)480円やな。
(大井若菜)ちょっと負けてよ。
300ないじゃないよ。
いつもようムチャ言うね。
(若菜)ほらほら…。
(兵藤)あちこちの店でもめてたっていう情報があります。
けど畳の下に400万でしょ?節約して貯めたんですかね?年取ってきてひとりだとお金だけが頼りっていう気持ちわからないでもないですがね…。
ああそんな事よりおみやさんそろそろお戻りになったほうが。
オーケー。
どうぞ。
え…?オーケー。
うん…。
やっぱり…。
何がやっぱりなんですか?これさ新聞バラバラなんだけど日にちは2008年4月4日。
2008年4月4日。
事故の時の新聞だ。
えっ…?これ新しい。
縮刷版だ。
最近手に入れた…。
あっ…。
「遺体の周辺には中条さんの遺留品とみられる血圧の薬が散らばっていた」輸入された薬なんだけどさ中条さんのネットの記録には残ってなかった。
だけどどうしてここに線が引いてあるんですかね?
(新里義晴)789…10と…。
足場組み立ての専門会社ですか。
どの工事でも足場は必要なんですわ。
「足場の組立て等作業主任者」いうて国家資格がいるんですわ。
あっすまんな。
はい。
ちょっとやってくれ。
はい。
その国家資格を持ってた主任が中条さんですか。
中条君はほんまに残念な事をしました。
若い連中に慕われてたし何も言わんでも現場まとめてくれてたのに…。
あっどうぞこちらへ。
座ってください。
そやけど4年前の事を今頃捜査に来はったんですか?いえ私たちは資料課です。
過去の資料の整理をしていまして。
ああ…。
社長この女性ご存じですか?いやまったく。
当時の事をご存じの方どなたかいらっしゃいませんかね?恥ずかしい話…あの頃経営状態が思わしくありませんでね。
従業員もずいぶん変わってしもうたんです。
あっそうか。
あいつと真田がおったか。
真田って…真田正浩君ですか?
(新里)ええ。
事故の時任意同行された人ですよね?そういう事もあって他に行くところがない言うもんでね。
あああれあれ。
真田さん。
真田さん!なんやあんたら。
鴨川東署の鳥居と申します。
鴨川東署…?あの4年前の事故についてお伺いしたいんですが。
警察がなんの用やねん。
まだ俺を疑うとんのか。
あの時の状況をもう少し詳しく教えていただきたいんですが。
うるさいわ!お前らに話す事なんかあるか!
(佐伯渉)よう知らんのですわ。
あいつ付き合い悪いし。
付き合いが悪い?昼休みは昼寝する言うて一緒に食べへんし飲みに誘うても来たためしないんですわ。
給料日でもそんな金ない言うてね。
ああ見えてずいぶん倹約家なんですね。
(城間達也)その逆ですよ。
逆…?馬ですよ馬。
給料もろた週明けにはほとんど金残っとらんくらいハマっとってね。
ほんで月末苦しなると俺らにまで金借りに来るんですよ。
当てたら返すとか言うて。
(佐伯)最低ですわ。
ありがとうございました。
あっ…。
この人を見かけた事あります?
(佐伯)さあ…。
あれ?この人やったら…。
見かけた事あります?ついこの間ここで見かけましたよ。
ここで?ええ。
最初は普通の参拝客やと思うたんですけど工事現場の中を歩いてたんでおかしい思うてたんです。
若菜さんがここへ来てた?
(携帯電話)もしもし?まだラーメンですか?容疑者を連行しましたよ。
(前原隆史)なんで私が疑われんとあかんのですか?
(ドアの開く音)
(前原)「私はやってません」前原隆史。
現場近くのスーパーで店長をやってます。
ガイシャが一時パートで働いていた事のある店です。
事件当日もめていたのを店員に目撃されてました。
(茅野)「聞かれた事をちゃんと答えろ!」「確かに突き飛ばしました。
ついカーッとなって…」詳しく話してみろ。
あの日大井さんがうちの店へ来たんです。
(前原の声)買うたもん返品したいいうて。
なんやこら買うた日バラバラやないかい。
ひと月前のもんまであるし。
(若菜)だけどレシートだって全部取ってあるんだし。
(前原)アホな事言いな。
ねぇお金がいるんですよ。
自分おかしいんちゃうんかい。
そんな事ばっかり言うてるからその歳になっても相手いてへんのやで。
結婚なんかしてもよそに女作る旦那さんもいますしね。
なんやと?ちょっとねぇ払ってくれないんだったら成美さんの事奥さんにバラしてもいいんですよ。
成美さん?前にうちで働いてた女の子です。
不倫してたのか?すんません。
はぁ…それでついカッとなったと。
(前原)ええかげんにせえよ!昔の事でいつまでも。
払うたるわ。
そのかわりもう二度と来るなよ!ちょっとねぇ100円足りないじゃない。
全部払ってくださいよ。

(前原)「そのネタで脅されたんそれが初めてやなかったんです」時給上げさせられたり辞める時も給料保証させられたり…。
突き飛ばした事は謝ります。
けど殺すやなんてまさか…。
どれだけ生活に困ってたかは知りませんけど一歩間違えれば脅迫じゃないですか。
脅迫…?おみやさん!私わかっちゃったかもしれません。
わかった…?はい。
うどんああ…いやあの…天ぷら食べに行きましょう。
天ぷら。
ね?
(ドアの開く音)ちょっと…。
うどんなしの天ざるがすごく寂しい…。
(福島重夫)給料日前ですか?200円しか変わらへんのにもったいない。
あのそんな事より若菜さんの事ですけどいくら節約してたからって週2〜3日のパートで400万も貯めるのは無理だと思うんですよ。
お金…?うんひょっとしたら真田さんから脅し取ったものじゃないでしょうか?真田さんから?ほらあの…畳の下の新聞記事あれって4年前の事故について調べていたとも取れますよね。
仮に事故が真田さんが仕組んだものだとしてその証拠をつかんだとしたら…。
つまり真田君を脅迫した。
だとしたら今回の事件にも説明がつきます。
400万も渡したのに若菜さんは脅迫を続けた。
とうとう耐え切れなくなった真田さんは…。
どうです?仮にそうだとしても真田君給料を全部競馬につっこんでるんだよ?そのお金どこから持ってくるの?ああ〜それはあの…。
本人に直接聞いてみるしか…。
ね。
いただきまーす!うわ〜おいしそう。
海老…海老。
(ため息)
(佐伯)真田やったら土日は休みですよ。
休み?また競馬でも行っとるんでしょう。
ツキが向きますようにて昨日も手合わせとったから。
真田さん3日は?祝日でしょ。
やっぱり休みでしたけどなんでです?あいえなんでもないです。
事件当日アリバイありませんね…。
そうそう!真田いうたら今のうちに金返してもらわんと。
今のうち?真田が読んどった競馬新聞拾うたんですけどね。
万馬券っちゅうんですか?400倍の配当ついたみたいです。
1万買うとったら400万ですからね。
当てたら返す言うてたくせになんにも言わんと…。
400万…。
この新聞借りていいですか?あっどうぞ。
これでつながりましたね。
真田さんは若菜さんに脅迫されていた。
そして畳の下のお金は競馬で当てた400万。
おみやさん?ちょっと早いけどさお昼にしない?こんな時にですか?いやこの新聞見てたらすごいいい店思い出した。

(おかみ)はいお待ちどおさんでした。
おかみさん。
いや…!?鳥居さんやないですか!まだやってんだ。
いやこのへんもだいぶ店少のうなったけどねうちは客がいる限り続けまっせ。
ちょっとすんまへんな。
おみやさんこういうとこよく来られるんですか?いや競馬はやらないんだけどさここの親子丼が好きでちょくちょくと。
うーんもうちょっと早い時間に来てくれたらよかったのに。
今日の…あっごめんなお待たせしました。
昼の分売り切れでっせ。
いやいや今日はちょっと聞きたい事あってさ。
私に?
(おかみ)この人鉛筆でも転がして馬券買うとるんですか?鉛筆…!?本命でもなければ穴狙いでもない。
言うたらまったくのデタラメですわ。
ああこれなんかね14頭立てやのに15番買おうとしてまっせ。
ムチャクチャやなんなもん。
で…でも給料を全部つぎ込むほど競馬にハマってるんですよね?嘘…?競馬の事なんにも知らないって事?じゃああの畳の下のお金は真田さんのものじゃないって事ですか?一体誰のお金なんでしょうね?ちょっと貸して。
はい。
うん?えっ?これなんの跡だろう?これ。
どれですか?ここ。
(みどり)何してるの?ああ…あの…飴を…飴をいただこうと思いまして…。
いや僕は飴いりません。
ああ…。
失礼します。
鳥居さん!はい。
最後の忠告です。
副署長本当にやるわよ。
ご忠告ありがとうございます。
(ため息)これさ…やっぱり君が言ってたようにみんな真田君のお金かもしれない。
え…どうしてわかるんですか?だって…。
あの…覚えてないの?社長が給料計算の時10枚ずつ折ってた。
ほらこれこれこれ。
これこれこれ。
これ偶然にしちゃ多すぎるよね。
これ全部真田君の給料袋の中に入ってたお金だ。
つまり真田さんは競馬で当てたお金じゃなくて働いて稼いだお金を取られてたって事ですか?でも400万も…。
かなり長い間払い続けてきたっていう事だよね。
じゃあ競馬につぎ込んでるっていうのは脅迫されている事を隠すための嘘…。
でも脅迫に応じてるって事は4年前の事故は真田さんが仕組んだって事ですよね?どうしてここまでわかってるのにすぐに真田さんのところに行かないんですか?いやどうしてもわかんない事あってさ…。
わからない事?若菜さんがどうして真田君に目をつけたか?2人の接点はなんなのか?それは…。
きっとどこかで接点があったんですよ。
ほら人と人ってどこで出会うかわからないじゃないですか。
痛っ…!
(すず)離れなさい!
(すず)あなたのせいで坊ちゃまが左遷の危機だそうじゃないですか。
私のせいなんですか?私には最初からわかっておりました。
この女は男をたぶらかし破滅へと導く女でございます。
さあさあさあ坊ちゃまこれを…。
これそこのお稲荷さんのじゃないですか。
はい。
厄除けなんかやってましたっけ?遠水近火を救わず。
こういう大事な時は幼少の頃からなじみのあるところが一番相談に乗ってくれるし御利益もあるものでございます。
そもそもこの鳥居家とあのお稲荷さんは明治の終わり…。
あっあの…!また長くなりそうなんで帰ります!お邪魔しました!お待ちなさい!なじみのあるところか…。
(遠山秀幸)確かにうちのお守りです。
これ中条澄夫さんという方が持ってたんですが。
(遠山)ああ中条君やったらよう知ってますわ。
小さい頃近所に住んでましてね。
事故で亡くならはったって聞きました。
そういうたら婚約者の方どうしてはります?婚約者!?
(遠山)こちらがそうです。
婚約者は大井若菜さん…!?安産祈願ですよ。
もともと結婚するつもりやったみたいなんですが中条さんの親御さん厳しい方でね…。
若菜さん十ほど年上やし子供が先やなんて言うたらとんでもない事になるいうて2人で打ち明ける時期計ってはったみたいです。
だから捜査の時出てこなかったんですね。
愛する人の命を奪われて復讐のために真田さんを脅迫してたって事でしょうか。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
もしかしたら僕たち…真田君まったく違う目で見てたのかもしれない。
まったく違う目…?青山君あちこち行ってくれる?あっ…はいわかりました!どこに行けばいいんですか?えっと平成21年度です。
少々お待ちください。
はいお願いします。
またあんたらか…。
嘘ですよね?…嘘?あなたの競馬好き。
給料日になったら競馬に全部つぎ込んで友達付き合いの金もない。
それ周囲の人を騙す嘘ですよね?本当のあなた給料をもらったら大井若菜さんに送る…。
4年前の転落事故の償いのために…。
はぁ…なんの話や?4年前高校3年生でしたよね?有名進学校の…それも成績トップテン…。
洛東大学の法学部を目指していたそうですね。
奨学金の予約採用で合格すれば学費ももらえる事になっていた。
だけど試験当日体調を崩して浪人生活を余儀なくされました。
奨学金の資格もなくなり入学後の学費の足しにと始めたアルバイト先であの事故が起きたんです。
(中条)うわあ…!その日以来あなた給料をもらうと最低限度の自分の生活費を引いて残りを若菜さんに送り続けた。
知ってます?若菜さん亡くなりました。
亡くなった…?なんで…?自宅のアパートで何者かに襲われて。
そんな…アホな…。
これで4年前の事をすべて話していただけますよね。
あの事故は…俺がええかげんに仕事してたせいなんです。
(真田の声)あの頃成績が落ちるのが怖ぁて働きながら勉強を続けてたんです。
気ぃついたら明け方いう事も度々で…。
遅刻したり仕事中ボーっとしたりする事も多くて。
どっかでしょせんバイトやいう甘さもあったんやと思います。
中条さんにはよう怒られました。
(中条)遊びとちゃうんやぞ!寝ぼけとんのやったら帰れ!だから中条さんが亡くなった時警察があなたに疑いをかけた。
でも中条さんほんまは俺の事いっつも気にかけてくれてはったんです。
さっきはすまんかったな。
あいえ…。
(中条)勉強で疲れてんのわかってんのやけどちょっとの気の緩みで事故が起きる仕事や。
誰にもお前にもケガしてほしないんや。
(店員)どうぞ。
俺もカレーうどん。
はい。
あっおばちゃん。
勘定一緒で。
(店員)はい。
そんな…気ぃ使わんといてください。
学費稼がなあかんのやろ?洛東大学の法学部の学費。
浪人生に払わせたら俺が怒られんならん。
(真田)怒られる…?いや…実はな彼女が予備校で先生やっとるんや。
中条さん彼女いてはるんですか。
結婚しよう思うてる。
ちょっと事情あってな言うたんお前だけや。
(中条)わざわざ迎えに来んでもええのに。
大事な体なんやで。
この子も早くお父さんに会いたいって。
ほんまか?
(若菜)うん。
あっほら!ね?蹴った…。
ほんまやハハハ…。
(笑い声)その時から若菜さんとは…。
見かけただけです。
お葬式の時に探したんですけど来てはりませんでした。
ひとりでどないしてはるんやろ思うたら黙ってたらあかんいう気持ちになって…。
会いに行かれたんですね?勤めてはった予備校行って聞いたら急に体調壊して入院しはったて…。
病院行ったら赤ちゃんが…。
赤ちゃんがあかんようになったて…。
原因は事故のショックやとしか考えられませんでした。
(真田)ごめんなさい!俺…ほんまごめんなさい!いいからもう帰ってください!せやけど…。
そうじゃないと私…あなたの事殺したくなるの…!
(若菜の嗚咽)
(真田の声)他になんにも言葉出てこうへんかった…。
(若菜の嗚咽)
(真田)いつでも明るうて生徒の事に一生懸命で…中条さんそう言うてはりました。
俺が変えてしもうたんです。
けど君の生活も同じように変わった。
土日は他の現場で働いてますよね?そのほうが楽やったんです。
きつければきついほどちょっとでも自分がやってしもた事…。
なくなるわけやないんやけど…罰や思うて…。
そのお金も若菜さんに送り続けた。
(真田の声)なんぼ送っても返事はありませんでした。
当たり前ですよね。
婚約者と赤ちゃん2人も殺してるんですから。
お金で許してもらえるわけやないんやけどできる事はそれくらいしか…。
あれから4年…。
事故さえなかったら大学卒業して就職してますよね。
仕事場がお寺の時合格のお礼に来た子とか卒業旅行で遊びに来てる大学生見てええな思うてしもうたり…。
全部俺が悪いんです。
俺がしっかりナットを締めてれば…。
しかし本当そうでしょうか?僕にはナット1本緩めるだけで足場が崩れるって思えないんですよね。
何が言いたいんですか?あの…ナットの他にパイプも緩めてあった。
つまり…やっぱり中条さんは殺されたと。
結局4年前と同じや。
警察はそんなに俺を犯人にしたいんですか!中条さん殺すてそれだけは絶対…!僕は君がやったとは言ってない!えっ…?
(兵藤)おみやさん。
(真田)社長…。
(新里)なんです?話があるって…。
4年前足場に細工したのあなたでしょ?
(新里)はあ?この人いきなり何をわけのわからん事言うとるねん。
なんでわしがそんな事せなあかんのや?労働基準監督署に聞いてきました。
中条さんは会社の一方的なリストラに対抗するために労働組合を作ろうと相談をしに来ていたそうです。
経営不振の最中にあったあなたはそれどうしても避けたかった。
人望のある中条さんさえいなくなれば屋台骨のなくなった組合活動は崩壊する。
そこで事故に見せかけて中条さんを殺す事を考えた。
もちろん当時中条さんによく叱られてた真田君に容疑が向く事も計算のうちだ。
事実中条さんが亡くなられたあと大規模な一斉解雇を行ってらっしゃいますよね。
彼一人残したのももし警察が動き始めたら彼に目が行くためだ。
社長…今の話ほんまなんですか?アホな事を…!なんの証拠があって言うとんねん。
当時中条さんの遺体のそばに血圧の薬落ちてました。
中条さんのものだと思われてました。
中条さんの通院記録調べてみました。
上が140下が90。
薬なんか必要ない。
あの薬あなたのものでしょ?この前あなたの事務所に行った時灰皿に同じ薬の包装が捨ててありました。
この事に気がついた人がもう1人いた。
大井若菜さん。
彼女は最近になって情報を手に入れた。
その真偽のほどを確かめるためにあなたを訪ねた。
婚約者やったって…。
今頃こんなもん出してこられても…。
だけど絶対におかしいんです!あの人が血圧の薬だなんて。
(若菜)なんでもいいんです。
知ってる事あったら教えてください!そんな事してどうしますの?警察に行って話してみます。
な…ちょっと落ち着き…。
あんたなそれは言いがかりというもんや。
あんた自分がやってる事がわかっとるのか!帰って!話の中で彼女に真相をつかまれたと思ったあなたは若菜さんの後をつけ隙をうかがって部屋に押し入り殺害に至った。

(殴る音)社長答えてください。
今の話全部ほんまなんですか?事故の事一生忘れたらあかんて俺に言うたんは…!
(新里)離せ!さっきから黙って聞いてりゃあええかげんにせえよ!そんなものが証拠になるんか!いいかげんにするのはそっちのほうだろ!あんたの身勝手な犯罪のために4年間苦しんだ男がいる!人の命それだけ重たいんだよ!そんな事考えた事あるのか!ああ…。
おい!まだ言い訳したかったら取調室で聞いてやる!ほら立て!おい!事故以来何度手を合わせたんです?あなたのせいじゃなかったんです。
だからこれからは…。
いえそれでも俺に責任がなかったわけやありません。
あの朝俺遅刻したんです。
毎朝足場の点検せえて中条さんに言われてたのにできひんかった。
点検さえしてれば…そしたら中条さんは死なんで済んだ。
若菜さん最後まで俺の事恨んではったでしょうね。
1円も使わんかったいうんもそらそうですわ。
自分の婚約者死なせた人間の金なんて触りとうもなかったやろうし…。
でももう償えへん。
この先許してもらえる事もないんです。
あなたもう許されてます。
これ鑑識から借りてきました。
彼女が死んだ時握り締めてた800円です。
彼女死ぬ直前スーパーに行って無理やりこの800円作りました。
この800円と畳の下の404万合わせて404万800円…。
あなた自分の志望校の学費覚えてませんか?えっ…?入学金38万円。
1年次82万4800円。
2年次92万4000円。
3年次94万6000円。
4年次96万6000円。
合計404万800円です。
彼女がお金使わなかったのはもし彼女があの事故を許せる日が来たらあなたの人生もやり直させてあげたい。
そのための404万800円…。
君もう許されてます。
嘘や…。
この4年間彼女…憎しみのための4年間だったんでしょうかね。
許すための4年間だったんでしょうかね。
人間は仏様じゃない。
未熟な生き物です。
許したい…許せない。
だけども許すために苦しむ。
だから人間なんじゃないですかね。

(嗚咽)
(嗚咽)
(茅野)兵さん!おう。
新里義晴の送検書類です。
おう。
いやぁ今回もおみやさんやりましたね!しかし大丈夫かな?えっ大丈夫って?ほら例の話。
えっ?大丈夫じゃないかも…。
私忠告しましたよね?うどんはダメって。
あの…うどんじゃなくて天ぷらだったんですけど。
本当に異動したほうがいいのかもねぇ。
京都府警の刑事部に戻る。
あなたほどの能力なら…。
お言葉ありがたいんですけど昔のヤマにしか興味がないもんで。
だからおみやさん…だったわね?資料の整理より私物の整理をしたほうがいいんですかね。
あのおみやさんはやっぱり…。
なんの話?今回は私たち刑事課の手柄でしょ。
パーッと飲みに行くわよ!パーッと!はーい!じゃ今から…。
(みどり)たまには兵さんのおごりで!よかったですね左遷にならなくて。
いや資料課だったらさその異動を考えてもよかったんだけどね。
あの一度聞いてみたかったんですけどおみやさんはどうして過去の事件にしか興味がないんですか?うーん…。
例えばね…うーん…。
うん。
資料を読み込めばわかる。
本当ですか?一生懸命読むんだよ。
はい。
じゃあ読んでみます!必ず。
一生懸命。
はい。
はい。
オーケー。
はい!あの…どれぐらい読めばいいですかね?800冊。
800…!?嘘八百って言うじゃない。
えぇ〜?2015/07/17(金) 16:00〜16:58
ABCテレビ1
[終]新・おみやさん[再][字]

「孤独妻4年目の復讐 最後の事件は…おみやさん、京都追放!?」

詳細情報
◇番組内容
あの人気シリーズが新レギュラーを迎え、生まれかわる!京都鴨川東署資料課の窓際警察官(渡瀬恒彦)が、過去の迷宮入り事件の資料を武器に難事件に挑む極上のミステリー!
◇出演者
渡瀬恒彦、京野ことみ、戸田恵子、林泰文、鷲尾真知子、不破万作、小野寺丈、一條俊、中山卓也 ほか

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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