日経スペシャル 夢織人 〜小さなトップ企業〜 2015.07.18


きょうも大勢のお客さんでにぎわっています
…歌舞伎ではなくお客さんをお迎えしている絨毯
鮮やかな朱色地に咋鳥文様
こまやかな設えは優雅な雰囲気を足元から作っています
作っている技術者は…
そんな女性たちが働くのは山形県山辺町にある…
1935年に創業しました
細かい毛糸が織りなす繊細な絨毯
とりわけグラデーションを表現することにおいては日本有数の技術を誇ります
芸術作品と言っても過言ではありません
国内外の名だたる場所で愛用されその技術の高さを証明しています
(スタッフ)失礼しますどうぞいらっしゃいませ
山辺町のとある家庭をお邪魔してみました
(スタッフ)これですかはい
そこにあるのも「オリエンタルカーペット」
自宅用の絨毯としては町民に愛されこれを持っていると町ではステータスになるそうです
うーん素敵ですね
しかしその裏側で高級すぎるがゆえに販売数が伸び悩んでいました
今の流れの風潮のなかから言うと…
生き残りをかけて取り組んだあるプロジェクト
…見たこともない絨毯
デザイナーの中にはフェラーリなどを手掛けた工業デザイナー奥山清行さんも名前を連ねます
世界的デザイナーも主婦たちの仕事に…
そして生まれた作品がこちら
その名も「UMI」です
思わず目を奪われます
今回オリエンタルカーペットを訪れたクリエーターは…
神奈川県葉山を拠点にし海の情景にこだわり10年以上撮り続けています
海の写真家はUMIを作りだす主婦の皆さんにどう迫り何を感じ取るのでしょうか?
なぜ主婦がここまでできるのでしょうか?
企業でさまざまな夢を抱き働く人々
それぞれの夢を重ね折り合わせてつくられる企業の物語に気鋭のクリエーターが迫ります
今回この地を訪れたクリエーターは…
やっぱり色合いいいですよね
神奈川県の葉山に住みながら海にまつわるさまざまな風景や人を10年以上撮り続けています
今回の取材の前にオリエンタルカーペットの絨毯を見てもらいました
ミヤジさんが気になったのは…
やはり「UMI」が気になるようです
まるで写真のような海
この絨毯はどうやって生まれるのか
会社を訪ねました
どうもおはようございますおはようございます
(ミヤジさん)はじめましてようこそおいで頂きました
この方が…
5代目になります
ようこそおいで頂きましたどうぞよろしくお願いします
社長の許可を得て早速敷地内を見学です
さてミヤジさんまず目に飛び込んできたのは実験をしている女性
色出しと言う作業で化学染料を調合しています
依頼者の望む色を作るのが彼女の仕事
絨毯の風合いや深みを表現するためにこの機械を使って何度も試し染めを行っています
絨毯がどんな照明のもとに飾られるのか?
それを考え色出しすることが重要
そうですね…
納得いく色が出るまで繰り返される作業
会社に蓄積された色のレシピはなんと2万色以上にもおよびます
この道40年の丹野さん
凛とした立ち姿ミヤジさんも思わず…パシャリ
色が決まれば今度は本染め
白い羊毛を機械でゆっくり染めあげます
染色と織りを一貫して行っているのは日本でここだけなんですって
このような鮮やかな発色が可能なのは2万色にもおよぶ色のレシピがあるから
そしてその蓄積が会社の強みにつながっています
(ミヤジさん)これは…
少しずつ異なる色の見事なグラデーション
これを足で踏むのはなんだか気が引けます
これが絨毯なんて…
(ミヤジさん)ホントだ
(ミヤジさん)そしてたまに違う色が
丁寧に染め上げられた糸を使い手作業で織っていきます
この繊細な作業で織られる最高級の敷物が手織緞通と呼ばれます
手織のいちばんの熟練工がこの方森谷さん
勤続58年の大ベテランです
手織はさまざまな色の毛糸から指示された糸を選んで縦糸に結びカットしていきます
あらかじめ張られた前後2本の木綿糸に八の字になるように毛糸を結ぶのです
その毛糸を押さえつけ安定させるのが木綿でできているよこ糸
さらに縦糸をまとめるためにあや糸を通します
その状態でくし型の金属板で叩いていきます
叩く力加減とよこ糸あや糸の張り加減が柄の美しい形を決めていきます
これが森谷さんの巧みな技なのです
森谷さんが入社したのは15歳の時
家計を助けるため中学卒業後すぐに働きました
(森谷さん)好きではあまりなかったけれどもがんばろう…そして今度楽になれるな子どもも大きくなったしと思ったら…
さらに商品に奥行きや立体感を与えるカービングも担当しています
このへんだとよくわかるんですここらへんだとほら黄色とこの葉っぱがこう似ているべしたんだど目がもう…パニックになってメガネかけないと見えないな
どうですか?ひとつの芸術作品を作っているようですね
58年の熟練の技が生み出す絨毯です
お見それしました
(ミヤジさん)おはようございます
オリエンタルカーペットではほかにもたくさんの職人がいます
絨毯織りの職人が全員女性なんです
じゃあもういきましょうあらやだ〜いやいやいや…逃げちゃ…
こちらでは電動工具で毛糸を打ち込んでいく手刺し織りと呼ばれる作業が行われています
毛糸を打ち込むのは絨毯の裏側から
表側から見ると毛糸がどんどん飛び出てくる様子がうかがえます
手刺しの場合指先の繊細さよりも工具を使いこなす力加減と正確さが求められます
ちなみにこれは「INAHO」という作品
稲穂の香りが漂ってきそうです
♪〜
たくみの技を持つ皆さんも家に帰れば…
長年勤めることでいつの間にか技を磨いていったのです
女性たちが長く勤めてもらえるように会社はさまざまな工夫をしてきました
外観には女性の好きなピンク色を採用
そして大きな窓がたくさんあるのは明るく晴れやかな気分で仕事をしてほしいから
また重たい工具を補助して少しでも体の負担を減らしているんです
そのような創意工夫が根づいているのには理由があります
オリエンタルカーペット創業当時の東北は深刻な大飢饉に見舞われていました
女性が身売りに出されるほど人々は飢え貧しい生活を強いられていたのです
当時の創業者の思いを強く残した貴重な資料がありました
(渡辺さん)こちらなんですねえーこちらがその絨毯業をやるにあたって創業者が思いをまとめたノートなんですけども
そこには…「作業服は常に清新純白たるエプロン」や「春秋二期は必ず近くの山へ弁当開きに」など
今で言う福利厚生のような待遇が記されていました
社員に気持ちよく働いてもらう原点がここにありました
(渡辺さん)要するに「事業の成功は物にあらずして人にあり」ということでオリエンタルカーペットには宝のノートですね
渡辺社長は…
バブル崩壊後日本人の価値観や消費意欲はすっかり様変わりしました
とにかく安いものが売れるそんな時代に突入したのです
高級絨毯を扱うオリエンタルカーペット
売り上げは全盛期の5分の1まで落ち込みました
今の流れの風潮の中から言うと…
渡辺社長には忘れられないつらい体験がありました
経営規模を縮小
大規模なリストラも余儀なくされました
会社存続のための苦渋の決断でした
まあ最終的には私一人ひとりに面談をさせていただいた中で…
「事業の成功は物にあらず人にあり」
創業者の残したことばが重くのしかかります
しかしそんなつらい毎日の中でも社長はある信念をひそかに持ち続けていました
時代の中で高級絨毯が売れない
しかしそんな毎日の中で社長はある信念をひそかに持ち続けていました
それが唯一の気持ちの支えでもあったんですね
その信念が新ブランド「山形緞通」の立ち上げにつながりました
高級品や特注品に頼るのではなく比較的価格を抑えた家庭に向けた商品の開発
より現在の居住空間にマッチしたデザイン性の向上を目指しました
新進気鋭のデザイナーとコラボし次々に新作を発表したのです
まあわれわれにとっては奥山さん代表的な…あぁおぉ…
とりわけ奥山清行さんのデザインした「UMI」は大ヒット商品に
奥山さんはフェラーリのデザインなどで知られる世界的工業デザイナー
出身地である山形の産業を応援したいという気持ちでデザインに取り組みました
風とかいろんな波のパターンを入れて…
出来上がったデザイン画は社員みんなを驚かせました
デザインをもとに絨毯を作るのはもちろん職人たちの仕事
価格を抑えるために多くの種類の糸は使えません
その上で光と影を表現するのは困難な作業でした
少ない色数で波を表現するため混色という方法が使われました
例えば海の暗い部分は濃い糸の割合を多くし反対に明るい部分は淡い糸の割合を増やしました
割合を段階的に変えることで光と影を表現したのです
実はこのUMIに使われた糸の色はなんとたった6種類
(奥山さん)この建物があってこの人たちがいてこれができるんだということを知るとさらにもうその魅力が増してきてと改めて自分に対してですね…
UMIの大ヒットは工場に活気を取り戻しました
こうやってここに白い布が掛けてあって…
人手が足りなくなったので定年で退職した人にも声をかけ無理なく働いてもらうことにしました
先ほど紹介した森谷さんもその一人
お疲れさまお先に失礼しますご苦労さまでしたすいません
ミヤジさん住まいのある葉山の海に戻ってきました
そこで改めて山形でのことを聞きました
働いてる方の笑顔がすごく…ボクが幸せになれたんでそういう写真を見て誰か幸せになればいいなって思います
足元から幸せを感じてますか?
♪〜
家庭があり仕事がありそれぞれ大変だけれどきょうよりあしたさっきよりも今
少しずつでもいい物を作ろうとしてきた何十年という歴史
オリエンタルカーペットの商品にはひたむきでてれ屋なお母さんたちの愛情が織り込まれています
会社あっての私…やっぱり元気なうちは働きたいなと思っていますまだまだこれから
旬の野菜が大好きな豆助
2015/07/18(土) 12:30〜13:00
テレビ大阪1
日経スペシャル 夢織人 〜小さなトップ企業〜[字]

常識をくつがえす超細密絨毯!織り手は
凄腕主婦集団▽えっ!?これが絨毯?海
の写真家感激の真相は?
ナレーション キムラ緑子

詳細情報
番組内容
超高級なのに予約待ち!ブランドカーペット「山形緞通」の魅力の秘密▽匠の技術者は主婦たち▽写真と間違えるほど細密な絨緞の品質に写真家ミヤジシンゴも驚愕
出演者
ナレーション キムラ緑子

写真家 ミヤジシンゴ
音楽
「Cheer Up!」(作詞・作曲)田中雄也
制作
【製作】テレビ大阪 BSジャパン 日経映像
ホームページ
www.tv−osaka.co.jp

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ニュース/報道 – 経済・市況

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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