夏本番!夏といえばやっぱり海ですよね。
皆さん楽しそう。
それでは海水浴場へレッツゴー!ちょっと待った!何ですか?ヒゲじい。
いや〜この番組は生きものを紹介する番組ですぞ。
ええそうですよ。
こんなに人がいっぱいの海水浴場で一体何をするつもりですか?もちろん生きものの観察ですよ。
ほら!うん?お〜足元に魚がいっぱい!すごいでしょ?実は海水浴場っていろんな生きものに出会える場所なんです。
な〜るほど。
意外といますな。
ね!こちらには人が残した空き瓶にすんでいる魚がいますよ。
ほう賢い!あっ!大きな魚に狙われています。
大変だ!どうなるんでしょう?更に取材班はふだん人が入らない夜の海水浴場にも潜入。
昼とは違った野性味あふれる生きものたちの姿を捉えました。
うん!ワイルドですなぁ。
でしょ?今日は身近な大自然海水浴場の生きものたちです。
こりゃ楽しみ楽しみ!
(テーマ音楽)海水浴場は日本全国に1,128か所。
その中から今回私たちが取材場所に選んだのはここ。
富士山を仰ぐ静岡県大瀬崎にある大瀬海水浴場です。
生きものの種類の豊富さで知られています。
毎年多くの人が押し寄せる大瀬海水浴場。
7月下旬本格的な海水浴シーズンの幕開けとともにまぶしい笑顔があふれます。
あシュノーケリングで海の生きものを見ている人もいますね。
そんな大瀬海水浴場は大きく3つのゾーンに分けられます。
浜に近い所から砂利石垣砂のゾーンです。
今から30年ほど前台風によって浜辺の砂が流出。
さらなる流出を防ぐため石垣が造られ砂利が入れられたんです。
その結果多彩な環境に多くの生きものが暮らすようになりました。
まずは砂利ゾーンから見ていきましょう。
浅い場所では子どもたちが網で魚を捕まえようとしています。
追いかけていたのは6センチほどのソラスズメダイ。
鮮やかな青い体は大瀬海水浴場の人気ナンバーワンと言っても過言ではありません。
こちらは緑が鮮やかなニシキベラ。
全長は10センチほど。
日本各地の海にすむ魚なので見たことのある方も多いんじゃないでしょうか。
続いてはクロサギです。
15センチほどの銀色の体が輝いています。
このクロサギ大勢の人がいる海水浴場が大好き。
一体どうしてなんでしょうか?ちょうど海に入る人がいます。
一緒についていってその理由を調べてみましょう。
あっ歩いたあとにクロサギたちが集まってきます。
お目当ては舞い上がった砂の中にいる目に見えないほどの小さな生きものです。
クロサギはそんな生きものが大好物。
人が大勢いる海水浴場なら簡単に好物にありつけるというわけです。
ちょっと奥へ来ました。
この辺りは少し深いのであまり人が砂利を踏みません。
そのため海藻が生い茂っています。
だからここには海藻を食料にする魚や隠れがとして利用する魚などがすみ着いています。
おや?海底を物色している魚がいますね。
50センチほどのイシダイです。
ふだんは磯にすむ魚で釣り人にとっては憧れの的。
石をくわえるとえいっ!好物のエビやカニゴカイの仲間などを探しているようです。
頑丈な口で硬いものでもバリバリとかみ砕きます。
続いて浜からおよそ50メートルの所にある石垣ゾーンを見ていきましょう。
海の中に石や岩などを積むとそこで食べ物を得たり隠れたりする生きものが集まります。
全長10センチ。
赤い体が鮮やかなキンギョハナダイです。
こちらはオス。
背ビレの一部が長く伸び胸ビレには斑点があります。
キンギョハナダイのおかげで石垣の周りはとても華やかですねぇ。
あっ!水面のすぐ下に80センチほどもあるスズキがいます。
肉食のスズキは海のハンター。
小魚たちを狙っているのでしょうか。
そんなスズキから隠れるように小さな魚たちが石垣の隙間にいます。
6センチほどのクロホシイシモチ。
頭の上にある黒い斑点が名前の由来です。
珍しい魚がいます。
高級食材として有名なクエです。
全長50センチ。
これでもまだ小さいほう。
こんな魚まで海水浴場にいるんですねぇ。
そして石垣の奥にある砂ゾーン。
ここには砂を上手に使う生きものたちがいます。
のんびり散歩するように泳いでいるのは8センチほどのサビハゼ。
突然マゴチが襲いかかってきました。
どこにいたんでしょうか。
奥のほう。
よ〜く見ると砂に紛れています。
いや〜見事な隠れ身の術です。
こちらにも砂に隠れる名人がいます。
15センチほどのダルマガレイです。
完全に砂と同化しています。
そして…パクリ!ゴカイの仲間を捕らえました。
お見事!おや?砂の上でトゲトゲの生きものが動いています。
ヒラタブンブクというウニの仲間です。
大きさは5センチほど。
器用に砂に潜り日中は砂の中で過ごします。
そこへカワハギがやってきました。
ヒラタブンブクの周りをぐるぐると泳ぎ回ります。
そしてヒラタブンブク目がけて口から勢いよく水を吹きかけ始めました。
いろいろな方向から水を吹きかけついに砂から掘り出してしまいました。
その後もしつこく水を吹きかけています。
何をしようというんでしょうか。
裏返しになったところをつっつき始めました。
これがカワハギのねらい。
トゲの無い裏側から食べようとしていたんです。
あっという間に完食。
ヒラタブンブクは変わり果てた姿になってしまいました。
おや?まるで羽のような胸ビレを広げて移動している魚がいます。
ホウボウです。
全長は30センチほど。
胸ビレにはもう一つの役割があります。
まるで足のようなこの部分。
これも胸ビレの一部が変化したもので味覚と触覚があります。
これを使って砂の中にすむ小さなエビなどを探して食べるんです。
こちらも変わっています。
1メートルほどのホタテウミヘビ。
れっきとした魚です。
あっ!頭を砂に突っ込んだ。
何をしているんでしょう?鼻を砂に近づけてクンクン。
においを嗅いでいるようです。
また突っ込んだ!出てくると口にはカニのようなものをしっかりとくわえています。
ホタテウミヘビは鋭い嗅覚の持ち主。
鼻を砂に近づけてにおいで獲物を探していたんです。
今回の取材ではこんな珍客にも出会いました。
全長30センチほどのマトウダイです。
名前の由来は馬の頭のような顔つきとも体の横にある黒い的のような模様とも言われています。
ふだんは水深100メートルから300メートルの深い場所にすむ魚です。
さらにもう一匹深海にすむ魚に出会いました。
全長40センチ。
クサアジです。
その生態は謎だらけ。
人前に姿を現すことはめったにないので泳いでいる映像は大変貴重です。
このような深海の魚たちも含めると大瀬海水浴場とその周辺では実に615種類もの魚が見られます。
ちょっと待った!どうしたんですか?ヒゲじい。
いや「深海魚を含めると」って深海魚ってどこの海水浴場でも会えるんですか?う〜んどこでも会えるとは言えません。
これには大瀬崎ならではの事情があるんですよ。
えどんな事情?大瀬崎は駿河湾の中に飛び出した地形をしています。
この駿河湾深さ2,500メートル以上もあって深海生物の宝庫として知られています。
ほうほうほうほう。
ここから深海魚が上がってくるんです。
ふ〜ん。
わざわざどうして?実はですね風などによって海面近くの水が沖に向かって移動するとそれを補うために深海から水がのぼってくるんです。
深海魚はこの流れによって上がってきてしまうというわけなんです。
へえ〜!それで海水浴場の近くで深海魚が見られるんですか。
大瀬崎ってすごいですなぁ。
はい。
それだけじゃないんですよ。
大瀬崎ではこのように色鮮やかな熱帯の魚もやってきます。
ほうきれいですなぁ。
はい。
これは黒潮の影響なんです。
伊豆半島沖を北上する黒潮は枝分かれして大瀬崎まで流れ込んできます。
この流れに乗って熱帯の魚もやってきます。
なるほどねぇ。
615種類もの魚に出会える大瀬崎周辺。
立地条件が良かったんですなぁ。
オセだけに魚がオーセーやってくる。
な〜んちゃってね。
人々でにぎわう海水浴場。
その営みを巧みに利用する生きものもいます。
浅瀬に空き缶が沈んでいます。
これを住まいにしていたのは細長い体のニジギンポ。
ふだんは敵から身を隠すため岩場の隙間などに暮らしています。
だから入り口が狭く敵が入ってこられない空き缶に目をつけたんですね。
こちらの古そうな空き缶にすんでいるのはミジンベニハゼ。
ずいぶん年季の入った家ですが気に入っているみたいです。
沈んだ空き瓶をよ〜く見ると何やら吸盤のようなものが見えます。
中にはタコがいました。
少し窮屈そうですが狭い場所が好きなタコにはちょうどいいのかもしれません。
人の営みをたくましく利用する生きものたち。
でもだからといってゴミのポイ捨てはいけませんよ。
第2章ではふだんは見られない夜の海水浴場に潜入。
あちこちで繰り広げられるドラマチックな命の営みをご紹介します。
楽しい海水浴場には危険な生きものも潜んでいます。
気を付けないと楽しい夏が台なし。
そこで海の生きものといえばこの方!ぎょぎょ!さかなクンです。
今日は海水浴場に潜む危険な生きものをぎょ紹介します。
最初はこちらクラゲです。
クラゲはどこの海水浴場でも出る危険な生きものでぎょざいます。
危険なのはこちら。
うわ〜。
「触手」と呼ばれる長いヒラヒラの部分でぎょざいます。
ここに触れてしまうと毒の針がプスプスッと刺さるので電気が走ったように痛いのでぎょざいます。
さかなクンも以前電気クラゲと呼ばれるカツオノエボシに触れてしまいました。
その瞬間ギャ〜!電気が走ったような痛みでぎょざいました。
続いてはこちら。
エイやオコゼなど砂に潜むお魚でぎょざいます。
アカエイはふだんこのように砂に隠れています。
危険なのはこの尾の途中にあるトゲ。
毒を備えています。
うっかりブシュッと刺さるとぎょぎょぎょ!っと激痛を伴うとともに時には命にも関わります。
オニオコゼは背中のヒレのトゲに強い毒を持っています。
砂に潜って動かないのでうっかり踏んづけてしまうとぎょわ〜!ものすぎょい痛みが足の裏に走ります。
さいぎょはこちらヒョウモンダコです。
このタコの仲間は岩場などの浅い海に潜んでいて見た目はとっても美しいのですが恐ろしい毒を持っています。
毒があるのは針やトゲではなくお口の中。
手のひらに乗っけたりするとカプッとかまれてものすぎょく危険です。
いくら小さくてかわいくても絶対触っちゃダメですよ。
海ではいつ危険な生きものに出会うか分かりません。
皆様気を付けて海水浴を楽しんで下さいね〜。
ぎょぎょぎょぎょ〜。
昼。
大勢の海水浴客でにぎわっていた大瀬海水浴場。
でも…。
夜はこのとおり。
海に入る人はいません。
ここからはふだん目にすることのない夜の海水浴場をご紹介します。
まずは石垣ゾーンに潜ってみましょう。
おっと!現れたのはなんとも立派なイセエビです。
昼間は石垣の隙間に隠れていたイセエビ。
夜になると貝やウニ海藻などを食べるために出てきます。
石垣ゾーンの夜の主役です。
おや?石垣のほうから砂利ゾーンに向かって何かが動いてきます。
ウニの仲間ガンガゼです。
やはり昼間は石垣の隙間に隠れていますが夜になると海藻を食べるために出てくるんです。
ガンガゼのトゲの間をくねくねとすり抜けていく魚は60センチほどのクロアナゴ。
こちらも夜になり小魚を食べるために岩場から出てきたようです。
ガンガゼに囲まれているのはアイゴ。
こう見えて寝ています。
ちなみに昼間はこんな姿。
色も模様も全然違います。
夜は眠っている間に敵に見つからないように周囲に溶け込んでいるというわけなんです。
あっ怖〜い肉食のスズキです。
実はスズキは夜行性。
狩りをするのは主に夜です。
小魚に近づき一気に丸のみ。
豪快な狩りです。
ここにはスズキを襲う生きものはいません。
まさに大瀬海水浴場の夜の王者です。
奥の砂ゾーンでも命の駆け引きが繰り広げられていました。
砂に紛れて小魚を待ち伏せしているのは全長50センチほどのキアンコウです。
しかし小魚はなかなか近づいてきてくれません。
しびれを切らしたようにゆっくりと浮かび上がり移動していきました。
こちら握り拳ほどのタコ。
身を守るためにある生きもののまねをしています。
それは猛毒を持つイモガイの仲間。
天敵いっぱいの夜の海を生き抜くワザです。
何かをくわえた魚がいます。
25センチほどのオオモンハタが大きなエビを捕まえたようです。
あっ逃げられちゃいました。
華やかなヒレを持つ30センチほどのミノカサゴもスゴ腕のハンター。
慎重に狙いを定めると…素早い動きで魚をのみ込みました。
何だか自慢げな表情ですね。
ミノカサゴに狙われたが最後逃げるのはまず不可能。
大きめの魚もパクリ!お次は2連続。
お見事です。
私たちの知らない夜の海水浴場。
食う食われるの攻防が繰り広げられていました。
8月下旬。
海水浴場からはだいぶ人が減りました。
そんな海の中をのぞいてみます。
大瀬海水浴場周辺の海ではこの時期に恋の季節を迎える生きものが多いんです。
石垣の周りにすむキンギョハナダイ。
オスがメスにプロポーズ中です。
キンギョハナダイはメスの数がオスの数倍。
オスは大忙しです。
オスが体を小刻みに震わせながらメスの群れに突っ込んでいきます。
これがプロポーズ。
オスは何度も何度も繰り返します。
砂ゾーンに20センチほどのメスのカワハギがいます。
そこにオスがやってきました。
メスは砂底に水を吹きかけ卵を産む場所を整えています。
そして産卵。
メスは体全体を使って卵に砂をかけ始めました。
こうして他の魚に食べられないように卵を隠しているんです。
砂をかけ終わると安心したように去っていきました。
熱〜い恋のドラマは夜の海水浴場でも行われています。
こちらは20センチほどのサツマカサゴ。
夫婦のようです。
突然浮かび上がります。
産卵です。
美しい膜に包まれた卵の塊。
夫婦は卵が漂っていくのを見送っていました。
こちらは瓶の中で暮らすミジンベニハゼのカップル。
中をのぞくと…。
卵がびっしり。
夫婦で世話をしながらふ化を待ちます。
そんなミジンベニハゼのカップルを見つめているのはミノカサゴ。
あの狩りの態勢です。
でも姿は見えていても瓶の中にいるかぎり襲うことはできません。
ミジンベニハゼはいい住まいを見つけましたね。
変わった場所で子育てをするのは10センチほどのオオスジイシモチ。
口の中に銀色のものが見えます。
卵です。
オスが口の中で育てているんです。
こちらが産卵の様子。
夫婦が寄り添い今まさにメスが卵を産むところです。
オスはその卵をすべて口に入れました。
このあと卵がかえるまでオスは何も食べずに過ごします。
産卵から10日後。
オスの口から何か出てきました。
卵からかえった子どもたちです。
オスが体を張って守った努力が実を結びました。
産まれたばかりの子どもたち。
それでも力強く海へと泳ぎだしていきます。
さまざまな生きものが暮らす海水浴場では毎年多くの新たな命が誕生します。
私たち人間の営みがすぐそばにある場所で数え切れないほどの命のドラマが繰り広げられているのです。
いや〜身近な海水浴場にこんなにも豊かな自然があったなんて驚きですなぁ。
そうですねぇヒゲじい。
私決めましたぞ。
早速海水浴場に行こうと思います。
気合い十分ですね!はははい!ぜひ実際に生きものたちに会いたくなりましたからね。
私もです。
まだ夏は始まったばかり。
皆さんもこの夏身近な海水浴場でたくさんの生きものたちに出会ってみてはいかがでしょうか。
2015/07/19(日) 19:30〜20:00
NHK総合1・神戸
ダーウィンが来た!「発見!海水浴場の大自然」[字]
夏本番!海水浴場を舞台に、人々の足元で繰り広げられる生きものたちのドラマを紹介。普段は入ることが無い夜の海水浴場にも潜入。夏の海水浴が楽しくなること間違いなし!
詳細情報
番組内容
夏、大勢の人でにぎわう海水浴場は、実は生き物の宝庫でもある。今回、取材班は、西伊豆・大瀬崎海水浴場周辺で生き物たちに密着!海水浴客の後を追う謎の魚や、空きビンで子育てするカワイイ小魚。奇妙な姿の深海魚などなど、知られざる生き物たちの営みを紹介する。さらに、静まり返った夜の海水浴場にも潜入!巨大魚が次々に獲物を狙うダイナミックな光景にも遭遇した!この夏、海に出かけたくなること間違いなし!歌:平原綾香
出演者
【語り】近田雄一,龍田直樹,豊嶋真千子
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
趣味/教育 – 旅・釣り・アウトドア
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音声 : 2/0モード(ステレオ)
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