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【プロ野球】

森友が10代球宴弾 清原以来2人目快挙

2015年7月19日 紙面から

オールスター第2戦 6回表1死一塁、代打・森友が右越え2ランを放つ=マツダスタジアムで(佐伯友章撮影)

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◇オールスター(第2戦) 全セ8−3全パ

 持ち味のフルスイングが球界の祭典でひときわ輝いた。6回1死一塁。代打で出場した西武・森友が、豪快な2ランを右翼席へ運んだ。球宴での10代選手の本塁打は1987年清原以来。「チャンスがある限り狙いたいと思っていた」。170センチの小さな大砲が球団の大先輩に肩を並べた。

 左腕大野の初球、148キロ直球を完璧に仕留めた。「初球からフルスイングすると決めていたので」。8月8日に20歳の誕生日を迎える森友にとっては、10代で出場できる最初で最後の大舞台。まさに一発回答だった。

 今季は開幕から指名打者でスタメンに定着。入団当初は「目立ちたくない」と控えめだった姿が変わりつつある。ある試合前、観客席を眺めて「自分の(背番号10の)ユニホームを着ている人がいると、プロになった感じがしてうれしいんです」とこぼした。ファン投票で集まったのは史上最年少最多得票となる約53万票。その視線を意識し、主力の自覚も芽生えつつある。

 試合中は、両リーグ最多の8人が出場した西武の選手たちが常にベンチで声をかけ、後輩の緊張感をほぐした。「先輩の後押しに勇気づけられた」。そんな気配りにも応える一発。初々しいコメントに似つかわしくない貫禄に、全パを率いた工藤監督も「並の19歳じゃない」と目を細めた。

 東京ドームの天井に打球を当てた第1戦に続き、鮮烈なアーチで祭典を沸かせた。「今後もファンの皆さんに愛される選手になりたい」。急カーブの成長曲線を描きながら、若きスラッガーはスターへの階段を駆け上がっていく。(松田達也)

 

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