2010年9月にフレンチ・キスのデビューイベントを行う左から柏木由紀、倉持明日香、高城亜樹。この日は倉持の21歳の誕生日だった【拡大】
AKB年長メンバーの朗らかな人柄で親しまれる倉持が、グループからの卒業を決断した。
8月17日に東京・秋葉原のAKB48劇場でラストステージを踏む。サンケイスポーツの取材に倉持は「8年間で宝物のような仲間ができました。悔いはありません」と晴れやかだった。
卒業後の夢はスポーツキャスターと告白。父の明氏が現役時代、ロッテのクローザーとして活躍しただけにスポーツは身近。自身も野球やプロレス、サッカーが好きだ。
2012年からBS朝日のスポーツ番組「SPORTS X」(金曜後11・30)で古田氏とMCを担当。ロンドン五輪の取材などを通じて思いを強くし、「スポーツの楽しさを自分の言葉で伝えたいと思った。東京五輪をリポートする夢をかなえたい」と力を込めた。
迷いがない言葉は、8年間の積み重ねのたまもの。昨春からチームBキャプテンを務めたことが卒業の決め手になった。
もともと、言いたいことをメンバーに直接言えないタイプだった。就任当初は「向いていない」と悩んだが、古田氏が師匠の元ヤクルト監督、野村克也氏(80)の名言「地位が人をつくり、環境が人を育てる」を引き合いに励ましてくれた。
現役時代、名だたる投手陣を操る名捕手として活躍し、選手晩年は兼任監督も務めた古田氏の言葉は説得力があった。
「注意をすると発奮する選手とヘソを曲げる選手がいると聞いて、私も伝える言葉をメンバーによって変えました」