安保法案:映画人も反対アピール
毎日新聞 2015年07月17日 11時55分
映画監督の高畑勲さん、降旗康男さんら映画関係者10人が呼びかけ人となり16日、安全保障関連法案に反対するアピールを発表した。「『戦争する国』が作られれば基本的人権や言論表現・報道の自由、愛する映画も大きく規制される。違憲の法案に対し、反対の声を上げる」としている。
高畑さんらは先月12日に呼びかけを始め、16日現在、監督や俳優ら436人がアピールに賛同しているという。
この日、文部科学省内で記者会見した高畑さんは「日本には『ずるずる体質』があることを自覚すべきだ。問題があろうとなかろうと、走っていって破局に至り、誰も責任を取らない。憲法の縛りがあるからこそ工夫して外交努力などをする。憲法に縛られることに意味がある」と述べた。山田洋次さん、周防正行さん、是枝裕和さんら呼びかけ人・賛同者から寄せられた「民主主義の否定、危機」などのメッセージも披露された。
今後、さらに賛同を呼びかけ、戦争の実態を描いた過去の映画作品を紹介するなどして、廃案を世論に訴える。【最上聡】