ひろしまの図:次代に 公開修復始まる 広島市現代美術館

毎日新聞 2015年07月19日 08時30分

公開修復が行われた「原爆−ひろしまの図」=広島市南区の広島市現代美術館で2015年7月18日、山田尚弘撮影
公開修復が行われた「原爆−ひろしまの図」=広島市南区の広島市現代美術館で2015年7月18日、山田尚弘撮影

 画家の丸木位里(1901〜95年)・俊(1912〜2000年)夫妻が描いた「原爆−ひろしまの図」(73年制作)の公開修復が18日、作品を所蔵する広島市現代美術館(同市南区)で始まった。制作以来初めての修復で、被爆70年を機に作品を次世代に継承する取り組みだ。

 「ひろしまの図」は縦4メートル、横8メートルの大画面壁画。パネル4枚に、原爆で傷ついた無数の人の体が折り重なるように描かれている。連作「原爆の図」で知られる夫妻に広島市が制作を依頼し、原爆資料館に16年間常設展示された後、89年に開館した同美術館に移った。

 公開修復は、この日開幕した被爆70年記念特別展「ライフ=ワーク」(9月27日まで)に合わせて企画。今後は使用する材料を決め、約2カ月かけて修復する。【高橋咲子】

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