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■谷垣禎一自民党幹事長

 今までね、与野党対立する事案のなかで、審議を進めていくと理解がどんどん進んでいったという世論調査になったことは、私が記憶する限り、残念ながらあんまりないですね。現実に世論調査をしてみると、だんだんだんだん分からなくなったというような、たいがいこういう反応がある。で、どうやったらそれを解消できるのか、これはもう日本の議会政治にとってきわめて大きい課題だろうと思います。

 国会審議のなかでどんどん理解が深まって、「そういうことか」とみんなが得心するのが一番いいことは間違いない。ただ現実には、ある程度歴史の審判を待たざるを得ないという面もあるように思います。みなさんが「それで分かった、それでやれ」って言うまでやって採決って言ったら、現実問題としてものごとは、とくに痛みが伴うようなものは何も進まなくなる。どっかでそういう議論を尽くして、あとは歴史の審判を待つんだっていう判断をしなければいけない局面がたくさんあると思います。(安全保障関連法案の国会審議について、記者会見で)