快傑☆うたずきん!
#2
月刊少女漫画誌に、半年前から好評連載中の作品。
単行本一巻が発売されて間もなく、現在、アニメ化プロジェクトが進行中である。
キャッチフレーズは「300万乙女のラブソング」。
旧特異災害対策機動部二課が国連直轄の組織「S.O.N.G.」と再編成されてからも、
その活動は機密の重要性が高く、
守秘義務契約や情報操作によってさまざまな事柄が秘匿されてきたのだが、
ほぼ監視下同然にあると言ってもいいインターネット上はともかく、
戸板が立てられない人の口の端には、
少しずつ「被災地に聴こえる歌」と「少女たちの姿」が語られるようになっていた。
そうした経緯で、学校、学生間に広まったウワサ話を下に敷きつつ、
政府機関の要請で広告代理店が企画をまとめ、
大手出版社からコミックとして換骨奪胎されたのが「快傑☆うたずきん!」である。
かつて「口裂け女」や「人面犬」がそうであったように、
あえてメディアが扱う事で大衆が懐く意識をフィクションと塗り替え、
事実隠蔽を行うという目論みは成功し、望まぬ方向への情報伝播は最小限に抑えられている。