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「イスラム国」化学兵器使用か=シリアとイラクのクルド人勢力に

時事通信 7月18日(土)21時59分配信

 【エルサレム時事】過激派組織「イスラム国」が6月、シリアとイラクのクルド人勢力に対して化学兵器を使用したと在英のシリア人権監視団などが主張している。
 ロイター通信などが18日伝えた。これまでも「イスラム国」が化学兵器を使用していると証言はあったが、専門家からは、自家製造に成功し今後は「イスラム国の新戦術」として採用されていく恐れが指摘されている。
 シリアのクルド人民兵組織、人民防衛部隊(YPG)も、「イスラム国」が6月28日、北東部ハサカとテルブラク近くで「手製の化学砲弾」を使用したと証言している。「タマネギのような腐敗臭を放つ黄色いガスが出てきた」と主張、戦闘員は激しい頭痛や吐き気を訴えた。YPGは、「イスラム国」が「化学戦に備えている」証拠として、戦地で発見した防毒マスクを挙げている。
 イラクでも6月21日か22日、北部モスルのダム付近で、クルド人勢力の拠点に化学砲弾が撃ち込まれたとロイター通信は伝えた。爆発はしなかったが、中の液体が漏れ戦闘員数人の具合が悪くなった。 

最終更新:7月18日(土)22時24分

時事通信