東海道新幹線:男女2人死亡 油かぶり火
毎日新聞 2015年06月30日 12時41分(最終更新 06月30日 17時38分)
30日午前11時40分ごろ、神奈川県小田原市上町付近を走行中の東海道新幹線下り「のぞみ225号」(16両編成)で火災が発生し、緊急停止した。県警や市消防本部などによると、先頭車両で乗客の男女2人が全身やけどを負い、死亡が確認された。そのほかに煙を吸うなどして乗客2人が重傷、8人が軽傷を負い、車内で治療を受けている。男性の乗客が油のようなものをかぶって火をつけたという情報があり、県警や消防が原因を調べている。
市消防本部や国土交通省に入った情報などによると、死亡した男性は、1号車前方のデッキで油をかぶった状態で倒れていた。女性は1号車後方のデッキで倒れていたという。
JR東海によると、のぞみ225号には約1000人の乗客がいた。車内にスプリンクラーはなく、デッキに消火器が備え付けられている。運転席の真後ろのデッキで火災が発生したとみられ、乗務員が消火したという。同消防本部によると、1号車のトイレから火が出ていると通報があった。
JR東海によると、車内は正午現在、停電が続いている。同社は乗客を後方車両に移動させた。同市消防本部は重傷者らを近隣の病院に搬送する予定。
現場は新横浜駅と小田原駅の間で、同駅まで約8キロの地点。この影響で、東海道新幹線は東京−新大阪間で運転を見合わせている。JR東海は現場検証終了後、車両を小田原駅に移動させ、乗客を降車させる予定。