【開城聯合ニュース】南北協力事業である開城工業団地の運営について協議する南北共同委員会が16日午前10時、同工業団地内で始まった。
南北共同委は2013年8月の「開城工業団地正常化のための合意書」採択に伴い発足した当局間チャンネルで、開催は1年1カ月ぶり。懸案となっている北朝鮮労働者の賃金引き上げ問題などが話し合われる見通しだ。
韓国代表団を率いる統一部の李相旻(イ・サンミン)南北協力地区発展企画団長はソウルを出発前、記者団に対し、「開城工業団地の発展正常化に向け懸案を協議し、所期の成果を出せるよう努力する」と話した。
代表団の5人は記者団と共に開城工業団地に到着し、中央特区開発指導総局の朴哲洙(パク・チョルス)副総局長ら北朝鮮代表団に迎えられた。李氏は柔らかい表情であいさつし、北朝鮮代表団と握手を交わした。朴氏は握手の瞬間に微笑を浮かべた以外は無表情で、あいさつを返す声も聞き取りにくいほど小さかった。
南北当局間の協議も9カ月ぶりとなる。昨年10月、軍事境界線のある板門店で軍事当局者による非公開協議が行われている。
北朝鮮は中東呼吸器症候群(MERS)に敏感になっており、この日開城工業団を訪問した韓国側は全員マスクの着用を求められた。南北軍事境界線の見張り所に立つ朝鮮人民軍の兵士、工業団地の警備員や労働者の一部もマスクを着けている。