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東芝が21日に会見、社長は辞意表明へ 利益水増し問題

朝日新聞デジタル 7月17日(金)18時58分配信

 東芝は17日、過去の決算であった利益の水増しなどについて調べている第三者委員会(委員長=上田広一・元東京高検検事長)からの報告書を20日に受け取り、21日に記者会見を開くと発表した。報告書は水増しなどを「組織的な不正」と認定するとみられ、会見で田中久雄社長が陳謝し、辞意を表明する見通しだ。

 第三者委は5月から、2010年3月期〜14年3月期決算について調べてきた。会計士ら70〜80人体制で、社内のサーバーから削除されていたメールを復元し、それを元に社員や経営陣を聴取するなどした。

 報告書には、5年間で営業利益が1500億円超水増しされ、担当者が監査法人にうその資料を示して水増しを隠していたことなどが盛り込まれる。前社長の佐々木則夫副会長が予算通りの利益を出せない部署に「工夫しろ」などと指示したことが問題の原因で「経営層のコンプライアンス(法令や社会規範の順守)意識が欠如していた」とも指摘する見通しだ。

 報告書を受け取った翌日に会見を開く理由について東芝は「当社と取引先の営業秘密の保護や個人のプライバシー保護のため、報告書を部分的に非開示にするための時間が必要」と説明。報告書の一部を黒塗りなどで隠して公表する方針だ。

朝日新聞社

最終更新:7月17日(金)23時22分

朝日新聞デジタル