ます。
あすの夜には、西日本の太平洋側に接近し、あさってにかけて、上陸するおそれがあります。
試合終了!
先週、行われたサッカー女子ワールドカップ決勝。
直後の表彰式で会場の空気が一変しました。
FIFAの幹部に非難のブーイングが浴びせられたのです。
185億円もの巨額の金を不正にやり取りしたとされるFIFAの幹部たち。
9人が起訴される異例の事態となっています。
事件の深層に何があるのか。
私たちは疑惑の中心人物FIFAの元副会長を直撃。
一方、FIFAの関係者たちは腐敗の生々しい実態をカメラの前で証言しました。
世界中で多くのファンを獲得し、巨大ビジネスと化したサッカー。
FIFAの腐敗はどう広がったのか。
その深層に迫ります。
こんばんは。
「クローズアップ現代」です。
大規模なスキャンダルに揺れているFIFA・国際サッカー連盟。
アメリカの司法当局によって起訴されたFIFAの関係者は9人の幹部を含め14人に上っています。
FIFAのトップを選ぶ会長選挙やワールドカップの開催地決定。
さらにはサッカーの国際試合の放送権などのビジネスを巡る利権に便宜を図った見返り。
賄賂やリベートの受け渡しを隠蔽するためアメリカの金融機関を使ってマネーロンダリングが行われていたと見られています。
不正がまん延するFIFA。
その構図が非常に根深い実態が見えてきたのです。
さらに現在、FIFAの本部があるスイスの司法当局は2018年と2022年のワールドカップ開催地の招致に関しても不正が行われた疑いがあるとしてさらなる捜査を進めています。
この20年足らずの間に25倍にも増えたFIFAの収入。
サッカーの人気が高まるにつれ放送権料やスポンサー権料が高騰していきました。
FIFAの利権が膨らんでいった一方で、改革は遅れ会長を筆頭に副会長や理事合わせて25人の理事会に権限が集中する閉鎖的な運営が続いた中で、金権体質がはびこっていったと見られています。
世界中のサッカーファンが納得できる、透明で公正な組織にどうすればFIFAは生まれ変われるのか。
FIFA幹部という地位を利用してどのように不正が行われ広がっていったのかその実態からご覧ください。
FIFAの本部があるスイス・チューリヒ。
中心部にある高級ホテルです。
ことし5月、ここでFIFAの副会長など幹部ら7人が突然身柄を拘束されました。
捜査に当たったアメリカの司法当局は185億円を超える不正な金銭のやり取りがあったとして14人を起訴しました。
アメリカ司法当局がまとめた160ページにわたる起訴状です。
いつ、どのような形で誰から誰へ金銭のやり取りがあったのか詳しく記されています。
NHKは今回、起訴状をもとに金の流れを図式化。
FIFAの幹部やスポーツ関連会社などが複雑に絡み合ったネットワークが浮かび上がってきました。
中でも最も多くの金をやり取りしていたのが元副会長ジャック・ワーナー氏。
その額は少なくとも20億円を超えます。
起訴を受けて地元の警察に一時身柄を拘束されたワーナー氏。
5000万円を支払い保釈されました。
もともとトリニダード・トバゴのサッカー協会の会長だったワーナー氏。
カリブ海の小さな島国からどのようにしてFIFAの中で権力を得ていったのか。
その背景には、サッカーのすそ野を広げようとしたアベランジェ前会長の拡大路線がありました。
ヨーロッパ中心だったFIFAの運営方針を転換。
ワールドカップの出場枠を増やしそれをアジアやアフリカ北中米などに割りふりサッカー新興国の取り込みを図ったのです。
1990年に北中米カリブ海サッカー連盟の会長に就任したワーナー氏は周辺の島国を次々とFIFAに加盟させたことで発言権を増していきます。
起訴状によるとFIFAの理事となっていたワーナー氏はこのころから不正を行うようになったと記されています。
98年のワールドカップの開催国の選定を巡っては立候補した国に金を要求し受け取ったとされています。
90年代、ワーナー氏がNHKの取材に応じていました。
日韓ワールドカップの開催国の選定について語っていました。
日本が初出場を果たした98年のワールドカップフランス大会。
ワールドカップ史上の初ゴールは、中山によってもたらされました。
この年、FIFAに大きな転機が訪れます。
会長選挙でゼップ・ブラッター氏が当選。
副会長となっていたワーナー氏は北中米カリブ海諸国の票を取りまとめて当選に貢献したとされています。
ブラッター会長の側近だったFIFAの元幹部グイド・トニョーニさんです。
ブラッター会長とワーナー氏は互いに利用し合う関係を築いていったといいます。
このころからサッカービジネスが急速に発展していきます。
世界的な人気の高まりとともに放送権料やスポンサー権料などが高騰。
FIFAの持つ利権は急拡大します。
起訴状によるとこの時期、ワーナー氏に何度も金を提供するようになった存在があります。
スポーツの放送権ビジネスなどを手がけるトラフィックグループとその関係者です。
ワーナー氏は金の見返りに北中米カリブ海の大会の放送権やスポンサー権を独占的に契約させたのです。
ワーナー氏が受け取った額は一度に数千万円。
アメリカの司法当局は市場をゆがめたとしてこの金を賄賂と断定しています。
スイスの国会議員ローランド・ブーシェルさん。
かつてFIFAの関連会社でマーケティングを担当していました。
こうした手口はほかのFIFA関係者にも広がっていました。
起訴状ではFIFAの関係者7人がさまざまな大会の放送権などを巡ってトラフィック側から不正な金を受け取っていたとされています。
FIFAの広告ビジネスに詳しい専門家は、構造的な問題を指摘しています。
利権の拡大とともに腐敗が広がったFIFA。
その中で副会長として権力を保ち続けてきたワーナー氏の不正が明るみに出ます。
2011年の会長選挙でこれまで深い関係を築いていたブラッター会長ではなく、当時アジアサッカー連盟の会長だったハマム氏の支援に回りました。
起訴状ではワーナー氏がハマム氏から4000万円余りを受け取った後、カリブ海諸国の代表におよそ500万円ずつ分配。
ハマム氏への投票を呼びかけたとしています。
このとき、ホテルで行われたとされる密談の音声です。
この直後、内部告発によって買収行為が明らかになりワーナー氏は副会長を辞任しました。
ワーナー氏は数々の疑惑にどう答えるのか。
トリニダード・トバゴを訪ねました。
ワーナー氏は地元でホテルや新聞社の経営も行い実業家として成功していました。
FIFAからのサッカー振興を目的とした資金でスタジアムを改修するなど地元の発展にも貢献。
そうした実績から国会議員としても国民から支持を集めてきました。
♪〜
起訴から1か月余り。
ワーナー氏がようやく単独インタビューに応じました。
FIFAの幹部だった時代地域のために尽くしてきたと強調しました。
さらに今、FIFAに新たな疑惑が浮上しています。
日本も立候補していた2022年のワールドカップの招致争い。
初のワールドカップ開催を目指し、カタールと争ったオーストラリアの元招致委員ボニータ・メルシアデスさんです。
招致の裏で金が動いていたといいます。
メルシアデスさんは開催地に名乗りを上げるとFIFA側からサッカー振興を名目にさまざまな要求が伝えられたといいます。
次々と疑惑が噴出するFIFA。
世界から厳しい目が注がれています。
今夜のゲストは、日本サッカー協会副会長で、この5月にFIFAの理事に就任されました、田嶋幸三さんです。
サッカーという巨大ビジネスとそして不正。
これまで幹部9人を合わせて14人が起訴されているんですけども、これ、氷山の一角ですか?
本当に残念なことですし、これから出る可能性は否定できません。
ただ、われわれは、こういううみを出し切って、しっかりクリーンなFIFAにしていきたいと思ってます。
この4年のFIFAの収入が、今のVTRにもありましたように、7033億円ですけれども、このサッカービジネスの規模っていうのは、実際どれぐらいなんですか?
たぶん、FIFAに実際に入っているお金がその額で、今度、それを放映権として売った収入なんですけれども、その買った会社はたぶん、それをまた世界中に売るわけですから、これはちょっと想像できないぐらいの額が動いていると思います。
ビッグビジネスが。
ビッグビジネスですね。
日本のアジアサッカー連盟の田嶋さんは、その評価特別委員会で、監査を実際に行われ、携われたご経験をお持ちなんですけれども、そうやった監査を通して、サッカーの連盟を取り巻く体質、この金権体質というのをどのように実感されましたか?
まず、そうやってやる、その習慣というものが、常態化してるなっていうのは、ちょっと感じました。
ですから、本人、やってる方たちも、悪いと思ってないし。
今のジャック・ワーナーさんもそういうところありますけれども、実際、彼もちゃんと、国のサッカー施設を整えたり、カリブ海連盟の諸国のサポートもちゃんとしてたのも、これも事実だと思うんですね。
それがどういうふうなルートで入ってきたお金をそこに使ったのか、どう分配したのか、それはちょっと分かりませんけれども、その証拠が出てきたために、今回、逮捕されるっていうことになったんだと思います。
本当に多くのお金が突然、急激に動き始めて、それに関わる人たちの感覚がまひしてた、そういう気は受けました。
言っても、自分が悪いという意識は、あまり持ってらっしゃらない人も中にはいらっしゃいました。
ワーナーさんも本当に、開き直りとも受け取れるような、インタビューでの受け答えだったんですけれども、感覚的には、悪いことをしていると思えないっていうのは、もう少し具体的にどういうことですか?
まず彼自身、これは北中米協会と契約あったかどうか分かりませんけれども、自分でもビジネスをきっと持っていらっしゃり、それが、FIFAの立場であったり、北中米連盟の立場と、自分のビジネスとの境目っていうのは、非常にあいまいになってしまっていたがために、こうなって、実際には、それが利益相反につながったりする部分はあったんだと思います。
それがあったことで、今回、逮捕に至ったんだと思います。
FIFAというのは、非常に閉鎖的な運営組織で、冒頭でご紹介しましたように、25人の理事によって運営されていると。
こういう密室性、そしてその下に連盟が、世界各国の連盟があるわけですけれども、その構図そのものが、金権体質を生んでいるというふうに思っていいんでしょうか?
FIFAそれ自体、北中連盟それ自体は、監査をしても、それはちゃんとしっかりとした内容が出てくる、しっかりしてらっしゃると思います。
ただ…。
出てこないんですか?
出てこないと思います。
というのは、そのほかのところで出ていったお金で、それぞれのビジネスのレベルで、お金が動いたら、これはFIFAもそれを発見することもできない。
今回、たまたまアメリカの司法長官のリンチさんが動き、アメリカの口座をしっかりと調べ、しかもチャック・ブレーザーさんという、北中米協会の専務理事の方が、それに捜査協力をし、さまざまな証拠が出てきたことで、今回の逮捕に至ったわけで、なかなかそこまでやるっていうのは難しい。
私がAFC、アジアの中でやった時も、そういう銀行口座の動きだとかは分かって、それは倫理委員会に出したわけですけれども、それが賄賂性のあるものかどうかっていうのは、証明するのは、非常に難しいっていうのは、自分がやっていて感じました。
そうしますと、その賄賂性の…が難しい。
ただ繰り返し繰り返し、FIFAを巡っては、不正の疑惑やスキャンダルというのが、これまでもあって、FIFA自身も、2014年には、ガルシアリポートという、100人を超えるような方々に、ヒアリングをして、その問題を報告書にきちっと書いたということもあるんですけれども、そのリポートは、最終的には公表されなかった。
非常に閉鎖的なだなあと、本当に自分の自浄作用が働く組織なんだろうかっていうふうにも思ってしまうんですけれども。
そう言われてもしかたがない状況だと思います。
昨年の暮れのFIFAの理事会においては、名前や、その部分を消したうえで、公表しようっていうことまで話し合われたと聞いてますけれども、いまだにそれは出てきていません。
ということは、普通、大きなスキャンダルが起きますと、会社、あるいは組織というのは、第三者の目を入れて、徹底的に問題を洗い出して、そこから是正すべき対策というのは打ち出されるんですけども、FIFAというのは、そういった方向にこれから向かうんでしょうか?
向かわなければいけないと思います。
今週末に行われるFIFAの理事会でも、そういう改革案が出るというふうに、議題に載っています。
それについて話し合わなければいけないし、それを誰がやるのか、それで新しい会長を今度、どうやって決めるのか、そういう方向に向かう、本当にチャンスだと、われわれは思わなきゃいけないし、そうしなければ、本当に多くの方たちが、世界中でサッカーしている人たちを失望させてしまうと思います。
ただ、外部の目をたとえ入れたとしても、さっきおっしゃったように、FIFAの会計を調べても、賄賂性のものって、なかなか見つからない。
むしろ、外部の、周りに、そういう金権体質、腐敗の温床があるとすれば、それをどうやって是正していくんですか?
これは例えば今回も、そういう逮捕されるとか、そういうことにつながったわけです。
私が2011年にやったときも、前会長が、サッカーの活動停止処分を受けました。
FIFAの理事も、アジア選出の理事もそれを受けました。
そういうことを繰り返し繰り返しやっていくことで、今、アジアの中では、それがしたらいけないことだという、そういう雰囲気にはなったと思います。
それがあったからこそ、私が当選できたと思いますし、日本協会は、大仁会長、歴代の会長を含め、それから川淵チェアマンから、むらいチェアマンにわたるこの20年間、不正も、それから八百長も起きていない、これってすごく珍しい協会なんですよね。
ほかの国ではそれがわりと頻繁に起こってしまっている。
そういう部分というのは、僕らは誇りに思っていいし、だからそういうものが起きてないんだと思ってます。
具体的にその閉鎖的な理事の構造、どうやってFIFAは是正していきますか?何をしなければいけませんか?
これは、それぞれの協会のやっぱり浄化をし、そしてさまざまな選挙の方法から、そういうものをもっと透明性のあるもの、マーケティングのライツのこととか、TVライツのこととか、透明性をもっと増していくことが必要だと思います。
2015/07/15(水) 19:30〜19:56
NHK総合1・神戸
クローズアップ現代「FIFA 腐敗の深層」[字]
幹部の汚職に揺れる国際サッカー連盟・FIFA。関係者9人を含む14人が起訴される事態となった。汚職はなぜ広がっていったのか、独自の取材と分析で実態に迫る。
詳細情報
番組内容
【ゲスト】FIFA理事 日本サッカー協会副会長…田嶋幸三,【キャスター】国谷裕子
出演者
【ゲスト】FIFA理事 日本サッカー協会副会長…田嶋幸三,【キャスター】国谷裕子
ジャンル :
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:11635(0x2D73)