(隆)あの子今どうしてるんだ?
(真也)あなたには関係ない。
私たちのことはほっといて。
当然律のこともね。
(律)失礼します。
建築学科1年の早川律です。
(隆)建築家になりたいと言ったね。
どうしてこの業界を?
(律)父の影響なんです。
(隆)律と会った。
あの子をうちで働かせるつもりだ。
(真也)どういうつもり?あの子にはあの子の家族があるのよ?
(隆)分かってる。
でも放っておけないんだ。
調べたんだよ。
君に律のことを聞いて。
(隆)最初はただ顔が見たいだけだった。
どんなふうに育ったのかそれが知りたかっただけだったんだ。
でもあの子は向こうから俺の前に姿を現した。
(真也)えっ?バイトの募集をかけたら偶然律が来たんだ。
ずっと離れてた息子が建築家志望で目の前に現れたんだぞ。
こんな運命ってあるか?
(隆)あの子の夢を応援したいんだ。
今俺がしてやれるのはそれくらいしかないから。
真也。
路加のことも俺は…。
(真也)路加はあなたには関係ないわ。
あなたが律のこと応援するつもりなら勝手にして。
(真也)でも私と路加にはもう関わらないで。
分かった。
律に父親だと名乗るつもりはない。
建築家の先輩として接するだけだ。
じゃあ。
・
(ドアの閉まる音)
(律)ただいま。
(恭子)おかえり。
どうしたの?何か元気ないんじゃない?
(律)建築事務所のバイト駄目だったみたい。
連絡なくて。
(恭子)そう。
でもまだ分かんないんじゃない?
(律)僕より後に受けた斎木が合格もらってるから。
(恭子)そう。
(律)仕方ないけどちょっと残念かな。
やりたかったから。
(恭子)律。
(律)もしもし。
(隆)早川君か?バイトの面接で会った一柳だ。
その節はありがとうございました。
(隆)面接の結果だが採用だ。
ぜひうちで働いてほしい。
ありがとうございます。
はい。
できれば早い方が。
分かりました。
よろしくお願いします。
(恭子)受かったの?うん。
よかったわね。
じゃあ今日はお祝いにお赤飯炊いちゃおうかしら。
そんな。
大げさだよ。
フフフ。
(隆)卒業までの4年間だけだ。
その間だけでも。
(調)律兄ぃのバイトが決まったくらいで赤飯って母ちゃんも大げさだよな。
あら。
うれしいことがあったんだからいいじゃない。
(奏)そうだよ。
しー兄ぃが試合で初得点したときもお赤飯だったじゃん。
(調)いや。
あれはお前人生初だぞ。
祝って当然だよな?そういえばカナが算数100点取ったときもお赤飯だったよね?
(奏)うん。
(奏)すっごくうれしかった。
母は僕たちにうれしいことがあるといつもお赤飯でお祝いしてくれた
お赤飯一つで色々な家族の笑顔を思い出せる
それって本当にすごいことなんだってあらためて思ったんだ
お母さん。
いつもありがとね。
夢への第一歩でしょ?頑張ってね。
うん。
(隆)《あの子の夢を応援したいんだ》《今俺がしてやれるのはそれくらいしかないから》《真也。
路加のことも俺は…》今日からお世話になります。
早川律です。
今はまだ分からないことばかりですけど一生懸命頑張りますのでよろしくお願いします。
うちはこのとおり小さな建築事務所だ。
コピー取りからお茶くみまで何でもやってもらうから覚悟してくれ。
はい。
作業はここでやってくれ。
当面は電話受けと資料整理だが慣れてきたら図面も手伝ってもらうつもりだ。
えっ?そんなことまでやらせてもらえるんですか?せっかく来てもらうんだ。
俺が教えられることは何でも教えるつもりだ。
ってまあ俺も昔先輩たちに教えてもらったんだけどな。
頑張ります。
じゃあまずはこれを物件ごとにファイリングしてもらおうかな。
はい。
前に請け負った仕事の書類だ。
日付順に見ていけば仕事の過程が分かるからな。
はい。
(春奈)うーん。
そろそろお昼ね。
(環)伯母さん。
行く?待って。
これ片付けちゃうから。
(環)そういえば律のもう一つのバイトどうなったの?今日からなの。
律張り切ってたわ。
夢だもんね。
建築家になるの。
環ちゃんの方は?リハビリはどうなの?だいぶよくなったわ。
もう軽いダンスくらいだったら踊れるし。
そう。
よかったわね。
(茂木)早川さん。
環ちゃん。
今日こそ一緒にお弁当食べませんか?えっ?
(茂木)大丈夫ですよ。
今日はちゃんと作ってもらってるんで。
おかずの交換とかしちゃいます?憧れてたんですよ。
あれ。
すいません。
今日私たちお弁当じゃないんですけど。
えっ?たまには環ちゃんと外で食べようって昨日約束して。
(環)言ってくれたら工場長も誘ったのに。
伯母さん。
早くしないと席なくなっちゃうわよ。
すいません。
じゃあ。
(志穂)はい。
(隆)ありがとう。
いただきます。
いただきます。
(志穂)お口に合うかしら?はい。
すごくおいしいです。
(志穂)うれしいわ。
この人食べ物に無頓着だから何も言ってくれないの。
(隆)いや。
いつもうまいとは思ってるんだ。
ただなかなか言う機会がなかっただけで。
(志穂)はいはい。
(隆)ああ。
水もらっていいかな?
(隆)カレーにはやっぱり水だと思うんだよな。
(志穂)ごめんなさい。
早川君。
よかったらお代わりしてね。
ありがとうございます。
・
(ドアの開閉音)
(隆)デザインのこととなるとついのめりこんでしまってね。
食事中上の空でいつも叱られるんだよ。
でもそれが設計の楽しみでもある。
何もない空間があってそこにどんな人がいるか。
どんな生活を望んでるか。
例えば若い夫婦が家のどこからでも赤ちゃんを見てられる空間なんてすてきだろ?でもそれだけじゃ駄目だ。
赤ちゃんは成長する。
それと同じように家も成長しなきゃいけないんだ。
間取りは変えられなくてもちょっとした工夫でそれができる。
設計はその人の明るい未来の手伝いをすることができるんだ。
あっ…。
すまない。
こういうところが駄目なんだよな。
いえ。
感動しました。
僕も一柳先生みたいな建築家になりたいってそう思いました。
ところで君。
お父さんは亡くなったと言っていたね?はい。
12年前に。
お母さん一人でご苦労なさったんじゃないのかい?苦労はあったと思います。
でも母はそれを出さない人なので。
子供3人抱えて大変だったと思うんですけど。
でもいつも僕たちを優しく見守ってくれてるんです。
そうか。
いいお母さんだな。
はい。
(志穂)お待たせしました。
早川君もよかったら。
ありがとうございます。
(志穂)あっ。
あなた。
またニンジンよけてる。
(隆)仕方ないだろ。
これだけはどうも。
(志穂)子供みたいでしょ?それが…。
実は僕もニンジン食べられなかったんです。
(志穂)そうなの?はい。
でも母が料理を工夫してくれてそのおかげで食べられるようになりました。
(志穂)まあ。
どんなお料理かしら?ギョーザなんですけど。
よかったら今度レシピ書いてきましょうか?ありがとう。
お願いね。
はい。
・
(チャイム)
(理恵)お久しぶりね。
雨宮さん。
(理恵)1年ぶりかしら。
この部屋何か明るくなったみたい。
(真也)カーテン新しくしたり。
(理恵)ああ。
そうね。
ところで路加君は?
(真也)公園で遊んでます。
最近友達もできて。
(理恵)勉強机買ってあげたのね。
(真也)あの子も来年小学校だから。
(理恵)それで私に相談って?あっ。
あのう。
お昼の仕事探そうと思ってるんです。
どこか当てがあったら教えていただければと思って。
ただ残業はしたくなくて。
(理恵)路加君のためなのね?心当たりを聞いてみるわ。
でもあまり期待はしないで。
雨宮さん。
あなただから正直に話すけど日本はまだ働く女性には難しい国なの。
あからさまな女性差別はなくなってきているけど。
でも実際に女性が転職をしようと思ってもいい条件はほとんどないわ。
私も何人かあなたと同じような環境の人のお世話をしたんだけど希望どおりの仕事が見つかったのは一人だけ。
えっ?シングルマザーだともっと難しくなる。
偏見もあるし。
女性活用とかいっても日本はまだまだその辺のケアは遅れてるのが現状なの。
お母さまのことあなたももう知ってるのね。
(真也)ええ。
あなたとお母さまの関係が複雑なのは分かってるわ。
でも頼れる人がいるならそれも一つの選択肢じゃないかしら?律。
今日はどうだったの?すっごく勉強になったよ。
まだたった一日だけど実際の現場は講義と違うんだって驚かされることばっかりだった。
へえー。
それに一柳先生がホントにいい人なんだ。
建築が人に寄り添える仕事なんだって教えてくれたんだ。
住む人の明るい未来の手伝いをすることができるすてきな仕事なんだって。
この言葉たぶん一生忘れない。
よかったじゃん。
いい先生で。
うん。
(奏)つまんない。
えっ?先生がいい人なのはよかったけど律兄ぃ最近全然付き合ってくれないんだもん。
奏。
わがまま言わないの。
お兄ちゃんだって勉強とか大変なんだから。
でも…。
いいよ。
あしたみんなでみさきに行こっか?
(奏)ホント?うん。
大丈夫なの?土日はバイト休みだから大丈夫。
(調)よし!じゃあせっかくだから路加も呼ぼうぜ。
(奏)賛成。
うん。
1足す3は。
4。
(電子音)頭いい。
よくできたね。
1足す5は。
律です。
今話してても大丈夫ですか?
(真也)ええ。
あしたみんなでみさきに行くんです。
それで路加も一緒にどうかなって思って。
みさきってあなたのバイト先の?はい。
いいわ。
連れてってあげて。
よかった。
じゃああした10時くらいに迎えに行きますね。
分かったわ。
それじゃあ。
(路加)ママ。
電話お兄ちゃん?あしたみさきでお昼食べましょうって。
(路加)やった。
僕みさきのおじいちゃんとおばあちゃん大好きなの。
(真也)そう。
(路加)ねえ。
みさきのおばあちゃんはおばちゃんのママなんだよね?ママのママはどこにいるの?あっ。
ちょっと遠くにいるのよ。
(路加)ふーん。
路加。
おばあちゃんに会いたい?会いたい。
(真也)そう。
どうしたの?律。
ギョーザのレシピ。
一柳先生の奥さんに教えてあげようと思って。
ギョーザ?一柳先生もニンジン苦手なんだって。
あら。
昔の律と同じなのね。
お母さんのおかげで食べられるようになったから一柳先生ももしかしたらって思って。
先生も律みたいに食べられるようになるといいわね。
うん。
・
(ドアの開閉音)
(志穂)あなた。
私あした高校のときの同窓会でお昼前には出ちゃうけど大丈夫?
(隆)ああ。
楽しんできてくれ。
(志穂)ありがとう。
じゃあ私先に休むわね。
(隆)おやすみ。
(志穂)おやすみなさい。
・
(ドアの開閉音)《子供3人抱えて大変だったと思うんですけど》《でもいつも僕たちを優しく見守ってくれてるんです》おはようございます。
(真也)おはよう。
路加もう用意できてますか?
(真也)ええ。
夕方には送ってきますから。
悪いけど今夜はそちらに泊めてくれない?えっ?ちょっと知り合いに会いに名古屋まで行くの。
もしかしたら帰れないかもしれないから。
はい。
(真也)それと合鍵渡しておくわ。
なくしちゃ駄目よ。
はい。
・
(路加)お兄ちゃん。
お待たせ。
路加。
おはよう。
鬼のいぬ間にちゃっちゃとやっちゃいますか。
・あっ。
はいはいはい。
おお。
・もしもし。
早川です。
・
(隆)突然すみません。
私一柳と申します。
もしかして律のアルバイト先の?
(隆)失礼ですが律君のお母さんでいらっしゃいますか?そうです。
あのう。
律がお世話になっています。
(隆)いいえ。
こちらこそ。
突然電話してすみません。
今日は折り入ってお話ししたいことがありまして。
申し訳ありません。
律は今出掛けているんですが。
いえ。
お話ししたいのは律君ではなくて…。
えっ?・
(調)いらっしゃいませ。
・
(奏)いらっしゃいませ。
(調)律兄ぃ。
遅えよ。
もう腹減って死にそう。
ごめんごめん。
(奏)路加。
会いたかったよ。
(路加)僕も。
(絹江)ほらほら。
騒ぐんじゃないよ。
他にお客さんいるんだからね。
(一同)すみません。
(隆)すみません。
お休みの日に急に押し掛けたりして。
あらためまして。
一柳隆と申します。
律の母の恭子です。
あのう。
今日律君は?妹と弟と食事に行ってます。
そうですか。
どうぞ。
お掛けください。
すいません。
あのう。
私にお話というのは?失礼ですが早川さんは雨宮真也という女性を知っていますか?はい。
真也さんとは家族ぐるみでお付き合いさせてもらってますけど。
一柳先生は真也さんをご存じなんですか?彼女とはかつて恋人同士でした。
私は路加の父親なんです。
えっ?じゃあ…。
はい。
律君の血縁上の父親です。
お話というのは?この先も律君にうちでバイトしてもらってもいいかお聞きしたくて来ました。
律君が言っていました。
うちのお母さんはとても温かい人だと。
ペンケースの話も苦手なニンジンが食べられるようになった話も律君はうれしそうに話してくれました。
それを聞いて思ったんです。
律君と関わるならお母さんのお許しを得なければと。
律をバイトに選んだのは…。
いや。
それは偶然です。
あっ。
採用を決めたのは彼が僕の子供だと分かってからですが。
ホントに偶然うちの面接に来て。
これから先も律君に関係を明かすつもりはありません。
ただそばにいて律君が建築家になる夢を支えたいんです。
大学を卒業する4年間だけでも。
それくらいしか私が律君にしてあげられることはありませんから。
早川さん。
律君がうちで働くことを認めてもらえませんか?どうかお願いします。
少し考えさせてください。
(奏)お母さんも来ればよかったのに。
(調)うん。
せっかくばあちゃんの手作りなのにな。
(絹江)恭子の分はねタッパーに入れたから。
後で持ってってあげて。
あっ。
ありがとうございます。
喜ぶと思います。
(絹江)うん。
(路加)ハンバーグおいしいね。
(調)「おい。
路加。
味噌をな入れるのがみそなんだぞ」
(路加)えっ?
(奏)あっ。
今のおじいちゃんのまねだ。
(調)正解。
よく分かったね。
(奏)似てる。
(調)似てる?うん。
似てた。
・
(ノック)
(若林)お待たせしました。
(若林)私秘書室長の若林と申します。
(真也)母はどうしたの?
(若林)あいにくですがお会いにならないそうです。
(真也)孫のことで話があるってちゃんと伝えたの?
(若林)こちらを。
500万あります。
お帰りの足代です。
これが母の答え?
(若林)こちらに受け取りのサインをお願いします。
この金は会社からのせめてもの心付けです。
(若林)社長は自分には娘も孫もいないとおっしゃっておいでです。
2015/07/15(水) 13:25〜13:55
関西テレビ1
明日もきっと、おいしいご飯 〜銀のスプーン〜 #33[字][デ]
律(高杉真宙)は絹江(藤田弓子)が娘・恭子(富田靖子)を捨てた後も彼女に手紙を書き続けていたと知る。手紙に涙した恭子は入院中の絹江のもとへ。ところが、絹江は…。
詳細情報
番組内容
「人生に三度来るチャンスの一回目が来た」というよく分からない理由でインターンの面接を受けられなくなった斎木(尾関陸)の代わりに、面接を受けに来た律(高杉真宙)は事務所の経営者・隆(和田聰宏)と対面する。目の前の青年が自分の息子だと悟った隆は息を呑むが、建築家になりたいという律の夢を応援したい、と真也(河井青葉)に彼を採用するつもりであることを告げる。呆然とする真也。
番組内容2
隆から連絡を受け、面接に受かったことを伝えられた律は喜びが湧く。すると、赤飯を作ってお祝いをしてくれる恭子(富田靖子)。ささいなことでも一緒に喜び、おいしいご飯でお祝いをしてくれる母。そんな母の気持ちに律は改めて感謝する。そのバイト先が実の父親のところだとは気付くこともなく…。
隆の建築事務所での、律の新たな日々が始まる。律は何も知らず建築家として尊敬のまなざしを隆に送る。
番組内容3
隆もまた律がまっすぐ育っていることに目を細めるが、次第に育ての母・恭子への罪悪感が隆の胸にのしかかってきて…。
出演者
早川 律:高杉真宙
早川恭子:富田靖子
花山大輔:山田純大
雨宮真也:河井青葉
鈴井 環:岩田さゆり
茂木和彦:木本武宏
・
早川 調:前田旺志郎
早川 奏:田附未衣愛
雨宮路加:山口祐輝
・
一柳 隆:和田聰宏
鈴井みつ子:芳本美代子
小川絹江:藤田弓子 ほか
スタッフ
【原作】
『銀のスプーン』小沢真理(講談社「Kiss」連載中)
【脚本】
森山あけみ
【演出】
金子与志一
【プロデュース】
松本圭右(東海テレビ)
西 麻美(松竹)
原 克子(松竹)
竹内絵唱(松竹)
【音楽】
市川 淳
【主題歌】
高橋 優「おかえり」(ワーナーミュージック・ジャパン)
【制作著作】
松竹株式会社
【制作】
東海テレビ
ご案内
【公式サイトURL】
http://tokai−tv.com/ashita_gohan/
【公式ツイッターアカウント】
@hirudoraTokaitv
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ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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