NHK歌謡コンサート「歌・人・心 船村徹名曲選」 2015.07.14


≫作曲家・船村徹さん。
さまざまな歌手との出会いを通じ昭和から平成にかけて数多くの名曲を世に送り出してきました。
今夜の「NHK歌謡コンサート」は船村徹さんをお迎えして時代を越えて愛され続ける船村さんの作品の数々をお楽しみいただきます。
船村さんそして本日ご出演の皆さんどうぞよろしくお願いいたします。
まずは、昭和を代表する3人の歌手が歌った船村作品の名曲。
懐かしい映像でお楽しみください。
続いては、北島三郎さんです恩師・船村さんと出会って54年力の限り船村作品を歌い続けますそれは、はるかなる歌の旅
生字幕放送でお伝えしています≫今夜は作曲家・船村徹さんの特集です。
改めまして船村さんどうぞよろしくお願いいたします。
≫お願いします。
ありがとうございます。
≫船村徹さんは昭和30年に「別れの一本杉」を発表されたのをはじめこれまでに生み出した曲の数はおよそ5000。
多くの歌手の皆さんを育ててこられました。
北島三郎さん、恩師の前での熱唱でした。
いかがでしたか?≫もうね、普通の場合あんまりあがることはないんですよ。
ですけれど、やっぱりお師匠さんの前はレッスンをしたときからずっと一緒ですから。
それは緊張しなかったらばかだね。
やっぱり、そばであ、見ててくれる。
ホッとするのとすごくうれしさとそれとしっかり歌わなきゃいけないなっていう感じになりますね。
≫優しいまなざしで見つめていらっしゃいましたが船村さんといえばこの春、記念館がふるさとの栃木にオープンし話題となっております。
こちらが、できたばかり日光市にあります船村徹記念館。
平日にもかかわらずこのにぎわいです。
≫すごい人でもうすばらしいですよ。
≫記念館の中にはこのように直筆の楽譜ですとかふだん、なかなか見ることができない貴重な写真も展示されています。
中でも圧巻なのが、こちらです。
およそ600枚を超えるこれまでの作品のレコードジャケット。
皆さん足を止めてご覧になっています。
そして、眼鏡をもらってこちらの部屋に入りますとこの中は、3Dといいまして立体的な映像で大迫力のシアターです。
≫これは興奮しますね。
思わずよけちゃいますね。
≫そのままの感覚臨場感あふれる記念館ですがこれまでに3万人の方がすでに訪れてらっしゃるそうです。
それでは船村さんの作品の数々続いては鳥羽一郎さんのこの曲からまいりましょう。
鳥羽一郎さんが演歌界の大海原にこぎ出したのが、この曲デビューが決まった日鳥羽さんはうれしさのあまり譜面を抱いて寝たそうです
女心をつづった繊細なメロディーもまた船村作品の魅力です
柿の木があって坂道がある日本人の心の情景を温かいメロディーで描いた「柿の木坂の家」
日本情緒あふれる船村メロディー細川たかしさんの歌声で大ヒットしました
「矢切の渡し」細川たかしさんでした。
≫今夜は作曲家の船村徹さんをお迎えしてお送りしております。
鳥羽一郎さんには内弟子時代の貴重な写真を今日はお持ちいただいたんですよね。
≫3年ほど、お世話になりました。
先生のところに。
≫そのときの写真がこちらです。
≫35年前の写真です。
≫鳥羽さんも若いですね。
≫まだ20代です。
≫ヘアスタイルがおもしろいね鳥羽君。
≫先生もまだ40代です。
≫レッスンは厳しかったんじゃないですか?≫レッスンはしていただけませんでした。
≫どういうことですか?≫レッスンより1人の人間であれというそういう修業でしたね。
歌より、まず大事なことがあったということなんですかね。
≫そうですかね。
≫まさに歌の前に人、そして心を鍛える必要があるという哲学だと思いますけど。
大月みやこさんは船村さんのメロディーどんなところに魅力を感じていらっしゃいますか?≫風景、情景がすぐに浮かんできてそして人を思う温かい心がメロディーから胸が熱くなるようなそんな気がいたします。
≫目に浮かぶ世界。
船村さんその辺りは意識されてお作りになっているんですか?≫そうですかね。
≫旅がお好きだというふうに聞いてますがその辺りがヒントになるんですかね。
≫旅は方々行きますよ。
≫そこで感じたものが世界に。
≫お酒がうまいですね。
≫いろんなアイデアというのがそこで浮かぶのかもしれません。
≫うちのお師匠さんは旅人ですよ。
そして、旅を歩いていろんなものを見て聞いて旅の風を受けてそして、雨にも打たれながら。
そんなのを全部1つのメロディーになったりしているんじゃないかなという気がするの。
≫これがおもしろい話があるんですが真夜中に北海道の田園の中を走ったんです、私の車で。
向こうから1台車が来るんです。
夜中ですよ。
ぱっとすれ違った。
あれは北島だな。
すぐ分かった。
そしたらこっちもおやじの車で。
≫本当、本当。
原生林の車が通らないところ。
一瞬にして、とった姿がお師匠さんがいったよ。
先生がお前も通ったよって。
どこかで通じるのかなもしかしたら。
≫2曲ご用意しましたのでそちらをご覧ください。
≫まるで語りのような曲の世界をお送りいたしましたが船村さん、改めてご覧になっていかがでしたか?≫やっぱりこうやって見るとお千代さんもあちらにいっちゃいまして寂しいですね。
≫そんなことを思いながらご覧になっていたということで。
今度は昭和30年に発表されました春日八郎さんの「別れの一本杉」。
この曲の誕生にはある人物との出会いと別れがありました。
船村さんが永遠のパートナーと語る存在それが作詞家・高野公男さんです。
2人の出会いは音楽学校の学生時代。
俺の詞とお前の曲で戦後の焼け跡で働く大衆のための音楽を作ろう。
高野さんの、このひと言で船村さんは作曲家として生きる決意を固めました。
しかし、無名の若い2人の作品はなかなか認められず苦しい日々が続きます。
そんな中、初めて大手レコード会社の目に留まった作品が「泣けたっけ」後の「別れの一本杉」でした。
昭和30年春日八郎さんによって歌われたこの曲は、50万枚を超える大ヒットを記録。
遠く離れたふるさとを思う歌詞と哀愁を帯びた切ないメロディーが高度経済成長期をひたむきに生きる多くの日本人の心をとらえました。
一躍その名をとどろかせた船村、高野コンビ。
しかし、2人の栄光は長くは続きませんでした。
そのとき高野さんの体は重い結核に冒されていたのです。
昭和31年高野さんは、26歳の若さでこの世を去りました。
高野さんがいらしたからこそ今の船村さんがあると。
≫当然ですね。
≫それだけ存在が大きいということだと思いますが今でも高野さんのことを思い出されたり。
≫9月8日なんですよ。
命日が。
その日は高野が眠っている茨城県の笠間というところのお墓に行って今年はこういうことをしたよとかこうだったよということをひと言でも報告しに60年近くになるんですが今でも、それが楽しみで。
≫力をまた高野さんに。
≫そうなんです。
≫じゃあ、今でもお二人の共同作業というのが続いているのかもしれません。
今夜は、細川たかしさんに歌っていただきます。
船村さんの原点の1曲です。
作詞・高野公男そして作曲・船村徹。
「別れの一本杉」。
「別れの一本杉」細川たかしさんでした。
≫続いては、歌謡界の女王美空ひばりさんの名曲をご紹介したいと思います。
船村さんは美空ひばりさんには50曲以上曲を提供されてますがひばりさんというのは船村さんにとってどんな存在ですか?≫やっぱり昭和31年からおつきあいが始まりまして真剣勝負ばっかりでしたね。
≫パートナーというよりは戦う相手のような存在ですか?≫本当、武蔵と小次郎みたいな。
≫ライバル、そんな関係。
≫ですから作るほうとしてはあまり簡単に歌われちゃうとね逆に腹が立つんですね。
≫そうなんですね。
数ある名曲の中でも今夜は昭和62年晩年のひばりさんの名曲「みだれ髪」をお送りしたいと思いますがこの曲は病に伏した美空ひばりさんから船村さんに作ってほしいと。
そして決して手加減をしないでほしいという要望があったそうですね。
≫そうですね。
九州のほうに入院中でしたからやっぱりあれだけの人でも大変な病気をしたあとですから。
手加減したほうがいいんじゃないかなと思ったんですけど。
≫歌声というのはどうでした?≫本人は絶対それはいやだからというので手紙をよこすんですよ。
ですから、北島や鳥羽なんかに作るのとは別な感じでね。
≫ライバルですね。
それぐらいの本気度が。
こん身の思いを込めて作られた昭和62年の「みだれ髪」。
美空ひばりさんの懐かしい映像でお送りします。
≫昭和62年、「みだれ髪」。
美空ひばりさんでした。
船村さん今日は、皆さんに船村さんの音楽の世界を歌っていただきました。
改めていかがでしたか?≫ありがとうございました。
あんまり、みんながうまいんで。
ただただ、びっくりして。
聴かせていただいた。
そういう気持ちですね。
≫ときおり目に涙を浮かべながら船村さん、見守っていました。
≫やっぱりね師匠があっての俺たちですから。
これからも、本当に感動するそんな歌をまた作り続けてもらいたいなと思いますね。
≫いないと俺たちなんぼ偉そうなこと言ったっていないんだから。
お願いしますよ。
≫では、その思いを乗せて締めくくりは北島三郎さん大出世作の「なみだ船」をお願いしていいですか。
≫この歌があって今の私があるんです。
この歌を生んでくれたお父さんここにいるわけですから。
今日は1人じゃ申し訳ない。
全員でやりたい。
≫分かりました。
≫では、ご出演の皆さん全員で歌っていただきましょう。
「なみだ船」です。
どうぞ。
≫どうも、先生ありがとうございました。
≫改めて本日のスペシャルゲスト船村徹さんありがとうございました。
これからも新たな作品ぜひ期待したいと思います。
本当にありがとうございました。
≫では、ここでお知らせです。
8月の8日に放送いたします第47回「思い出のメロディー」。
今年は総合司会を北島三郎さんに務めていただくことになりました。
≫そうなんです。
「思い出のメロディー」司会、私やります。
よろしくお願いいたします。
≫どうぞよろしくお願いいたします。
そして北島さんとともに司会を務めてくださるのはこの方です。
≫ただの1人も飢えさせず苦しませたりはせぬ。
≫今週12日から大奥編がスタートいたしました大河ドラマ「花燃ゆ」にもご出演中。
女優の松坂慶子さんです。
松坂慶子さんは7年前の「思い出のメロディー」でも司会を務めていただいております。
北島さん、松坂さん、そして阿部渉アナウンサーの司会でお送りする第47回「思い出のメロディー」ご覧の総合テレビとラジオ第一で8月8日の土曜夜7時30分からの放送です。
ぜひ皆さん、ご覧ください。
次回もお楽しみください2015/07/14(火) 20:00〜20:43
NHK総合1・神戸
NHK歌謡コンサート「歌・人・心 船村徹名曲選」[字]

テーマ「歌・人・心 船村徹名曲選」出演:大月みやこ 北島三郎 鳥羽一郎 走裕介 細川たかし VTR出演:美空ひばり 島倉千代子 ほか

詳細情報
番組内容
作曲家・船村徹のよりすぐりの名曲を本人をゲストに迎えておくる。北島三郎は「なみだ船」「風雪ながれ旅」の2曲。鳥羽一郎「兄弟船」、大月みやこ「女の港」、走裕介「柿の木坂の家」、細川たかし「矢切の渡し」「別れの一本杉」など船村メロディーをたっぷりと紹介する。また、村田英雄「王将」、島倉千代子「東京だョおっ母さん」、美空ひばり「みだれ髪」など、今は亡き伝説の歌手たちの熱唱を貴重なVTRで振り返る。
出演者
【出演】大月みやこ,北島三郎,鳥羽一郎,走裕介,船村徹,細川たかし,斉藤功,【司会】高山哲哉,【演奏】三原綱木とザ・ニューブリード,東京放送管弦楽団,【コーラス】ルージュ

ジャンル :
音楽 – 歌謡曲・演歌
音楽 – ライブ・コンサート
音楽 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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