今日本の航空産業が一大転機を迎えている。
50年ぶりの国産旅客機の誕生!MadeinJapanの翼が世界に羽ばたくのだ!航空機の原点それが紙飛行機。
しかし飛び出したらどこへ向かうか分からない。
もしこの気まぐれな翼を意のままに操る事ができたなら…。
宇宙から地上の小さな基地まで動力を一切使わず正確に舞い降りる。
そんな化石燃料に頼らない無人飛行機の開発につながるかもしれない。
そこで今回紙飛行機で怪物コースに挑戦。
まず10mの直線コースを抜ける。
そして右に曲がって左に曲がる。
そのまま円形コースを通過。
総飛行距離は40mに達する。
そんな事できるの?そこに挑むのはこのふた組。
話題の国産ジェット機をデザインする設計士集団。
対するは墜落事故で車椅子生活になりながらも飛行機を愛し続ける空飛ぶプロフェッサー。
今夜いよいよ対決。
奇跡のビッグフライト刮目せよ。
(一同)321発射!さあ始まりました「超絶凄ワザ!」。
MCの千原ジュニアです。
アナウンサーの池田伸子です。
今回のテーマは紙飛行機。
紙飛行機を使って対決です。
いや紙飛行機の対決なんですけどそのコースですよ。
ホントにこの番組。
直線10mを超え右へ左へと曲がるこのモンスターコース。
前回挑んだのはこの円のコースをどう制覇するか。
社内でアイデアを募集しコンペを開いた。
これは主翼が回転して曲がるカラクリ。
こちらは重さのバランスが変わる事で曲がるように設計した。
しかしこれもうまくいかない。
勝ち抜いたのは片方の翼が長い機体。
高い位置から発射する事で右から左への旋回を可能にした。
対する米田は膨大な航空力学の知識を駆使する。
その真骨頂がこれだ。
尾翼を僅かに傾けるだけで紙飛行機を左に曲げるという。
作戦は功を奏し米田の飛行機も見事右から左へと旋回した。
前回ねあの飛行機を使って右に曲がって左に曲がると。
この部分を皆さん一番最初の難関として試行錯誤を繰り返して頂きましたけれども飛行機スタートはここです。
直線がまずあるんですね。
この直線コースをどう使うかっていうのが一つの見どころなんですよね。
10mあります。
か〜…。
だから幅3mとはいえめちゃくちゃ狭いですよね。
吉田さんいかがですか?今回のこのコース。
ですよね!ホントそうですよ。
ね米田さん。
いかがですか?いやもうその直線のところがポイントになるんですね多分。
おっしゃるとおりです。
そうなんですよ。
どうやって直線コースを乗り切るのか。
その挑戦をご覧下さい。
曲げるために作られた紙飛行機でまっすぐのコースをどう乗り切るのか。
設計を任されたのは世安功明。
何とチーム最年少の入社2年目。
親元を離れ社員寮で暮らす。
世安は航空力学を独学で学んだ。
きっかけは大学時代に参加したあの鳥人間コンテストだ。
・スタート!・うわすげえすげえすげえ!世安は設計を担当。
飛行距離1,800mを超え見事3位に輝いた。
今回の敵は航空力学を究めた大学教授。
だが臆する様子はない。
自分の設計した飛行機で直線を乗り切りたい。
徹夜で生み出した機体がこれだ!改良したのは垂直尾翼。
面積が3倍になっている。
垂直尾翼を大きくする事で左右のぶれを抑えまっすぐ飛べると踏んだ。
それでは試し打ち。
と思いきや…。
そのころ社内である極秘プロジェクトが動いていた。
夜な夜な作業を続ける男たち。
その正体は…。
あのカラクリを駆使した紙飛行機を作ったメンバーだ。
社内コンペで敗れたものの諦めきれなかった。
だからその後も密かに開発を続けていたのだ。
試験飛行の会場に乗り込んできたカラクリ軍団。
これまでの紙飛行機と比較すると大きさはおよそ3倍。
重量は5倍の60gだ。
この重さを利用し発射の勢いで10mをまっすぐ飛ばす。
さあその思いを見せつけてやれ!・321ほい!チーム若シャチ設計士どっちの飛行機で勝負に臨むのか。
こちらです。
またこれでかいのを…。
すごいですね。
これちょっと触っていいですか。
(高倉)はい。
えっとこちらがですねこの風車を…。
こう飛びますよね。
これがこう回ります。
(息を吹きかける音)あ回ってる回ってる。
うわ!すげえすげえすげえ!うわわわ…お〜!でもそもそもコンペで惨敗したんですよね?復活したんすね。
これリーダーの吉田さん2機ありますけどどっちでいくんすか?こっちと言いたいところなんですがこちらの小さい方でいきます。
あの〜…でしょうね。
(笑い)そっか…。
ねえ…。
高倉さん残念ですけど。
自分としてはこっちでやりたいところなんですけど。
この垂直尾翼の工夫ですとか全然非対称の主翼など見比べていかがですか?
(米田)どうしてもあの飛行機ってのは対称だ対称だって考えがちなんでそこをちゃんと非対称にしてきたのは面白いと思いますね。
一方プロフェッサー米田。
まっすぐ飛ばすための対策もぬかりなし。
これにより機体は矢のようにまっすぐ空を切るはず。
更に時速100キロ近いスピードで打ち出す。
高速で一気に10mの直線を通過させる作戦だ。
しかしネックとなるのが空気抵抗。
思うようにスピードが出ない。
そこで考えたのがこの主翼の形。
第2次世界大戦で活躍したイギリスの戦闘機スピットファイア。
高速戦闘機としてその名を馳せた。
この戦闘機に似せた翼にしたのだ。
この形に一体どんな秘密が?イギリスの何というあれでしたっけ?あスピットファイア。
スピットファイア。
へ〜。
あれはやっぱ当時でもめちゃくちゃ速かったんですか?だ円形の…このだ円の形を変形したような形ってのは抵抗が少ないので。
なるほど。
長方形の翼では端の部分で気流が乱れ渦が生じる。
これが抵抗となり減速してしまう。
翼の端の面積が小さいおかげで抵抗が減り高速で直線コースを抜ける事ができるのだ。
高倉さんいかがですか?いい勝負にね。
そうです。
いい勝負になるんですよ。
さあという事でいよいよ皆さんお待たせしました。
今から対決ですけれども改めて吉田さんどうですか?自信の方は。
ベストを尽くします。
さあ米田さん。
あとはまあ神様がどちらにほほ笑んでくれるかという感じでしょうかね。
それでは参りましょう対決の幕開けです。
対決のルール。
挑戦は5回。
コース内をより遠くまで飛ばした方が勝利となる。
両者ゴールまで到達した場合より中心近くに着陸した方の勝ち。
最初は若シャチ設計士の皆さんに挑んで頂きます。
では準備をお願いします。
お願いします!若シャチ設計士の皆さんは高い所からスタートさせるという事で7mの高さをご用意しました。
発射台も皆さんの機体に合うように今回設計して頂きました。
発射角度やスピードも細かく設定。
チームで蓄積したデータがものをいう。
さあ吉田さん今手元に紙飛行機いきましたけれども今の心境改めていかがでしょうか?実は今ここにいるのは4人なんですが…なるほど。
いろんな方がそこに乗っかってるわけですね。
そうですねここら辺にいっぱい…はい。
仲間の思いを乗せてさあ飛べ!
(ブザー)抜けた!あ〜…!直線…う〜ん…直線10mは超えていきましたけれどもそのまま右に伸びていきました。
そうか〜!あそこでもう一回曲がらなあかんねんもんな。
左に曲がるタイミングが遅い。
なぜだ。
実はこの日対決会場の湿度は50%を超えていた。
紙が空気中の水分を吸ってしまい機体のコンディションが全く変わっていたのだ。
紙という繊細な素材がチーム若シャチを苦しめる。
しかしリーダー吉田は慌てない。
ゴムを引く長さを5センチ短くした。
速度を遅くすれば1回目より手前で左に曲がるとみた。
時間がたてば湿度もね吸収するでしょうから早くいった方がいいですよね。
吉田の読みは果たして吉と出るか凶と出るか。
2回目のテイクオフ。
それではお願いします。
(ブザー)出た!そのあと左旋回。
あ〜いった〜…。
惜しいな!左旋回。
あ〜いった〜…。
惜しいな!1本は通過。
1つ目のゲートは通過しました。
狙いどおり左に曲がった。
見事1つ目のゲートをクリア。
すげえ!あそこ入ったでおい。
すごい!滑らかに右から左に曲がっていきましたね。
ねえ!軌跡を見ていかがですか?想定してくれたとおりに動いてくれたと思います。
思ったとおりに曲がった。
はい。
次の2つ目のポール3つ目のポール4つ目のポールを狙っていこうと思います。
左には曲がったもののまだカーブが浅い。
もっと深くカーブさせ先のポールを狙いたい。
チーム若シャチここで荒療治に出た。
完璧に調整してきた主翼と尾翼の重量バランスにメスを入れるという。
左に曲げるため…
(ブザー)
(吉田)あかん早すぎる。
う〜ん打ち出されたあとすぐに左に旋回していきました。
機体をいじった事が裏目に出た!今度は左に曲がるのが早すぎる。
(ブザー)さあ右に旋回した。
左に旋回したけれどもゲートの内側を突っ切っていきました。
結果はあまり変わらない。
残されたチャンスはあと一回となった。
今必要なのは思い切った解決策。
そこでリーダー吉田はある決断を下す。
さあ吉田さん5回目ラストの挑戦ですけれども先ほどと何を変えられたんでしょうか?今は普通飛行機はこう飛ぶんですが…もう直角超えたんですね。
もうどう頑張ってもこいつは右にいきます。
95度。
はいすごいですね。
右に曲げるため発射角度を大胆に変更。
これで最後の挑戦だ。
さあそれではお願いします。
(ブザー)さあどうか…右に旋回左に旋回したが…。
あ〜!直線コースは無事にクリア。
その後右左へときれいに旋回。
しかし僅かにゲートの内側に入ってしまった。
実に惜しい!チーム若シャチ設計士記録はゲート1つ!いかがですか?この結果は。
正直に言いますと悔しいです。
実績としては半分曲がったところまで自己ベストとしてはありますのでそこを出したかったです。
今日も紙飛行機の奥の深さを改めて知った感じなんで日々勉強ですね。
多分終わらへんよね。
紙飛行機ね。
後半戦空飛ぶプロフェッサー米田のフライトだ。
さあ米田先生間もなくスタートですけれども今の心境はいかがでしょう?いやもう運を天に任せたという感じです。
もちろん目標は…。
ねえ!見たいな〜。
こちらのチームは下から飛行機を打ち上げる事で速いスピードでまずこの直線コースを抜けようという作戦です。
米田先生の飛行機知識が詰まった一機です。
オーケー。
いいですか?お願いします。
(ブザー)さあ直線を越えて右に旋回。
次左旋回はう〜ん…。
ゲートは通らず。
直線を抜けたあと右から左へと曲がったがかなりの大回りになってしまった!なるほど…。
そうでしたねS字でした。
さあ米田先生今の軌道っていうのはどういう感じなんでしょうか?向こうにそれてしまったのはここを通っていく時に少し上げかじ気味になってたからで少し下げかじにします。
ただ下げかじにするといっても…ほんの僅かな事なんで一体何度とかそういう計量的なものじゃないんですけどね。
もう感覚ですか?失敗にも動揺を見せないプロフェッサー米田。
何か秘策はあるのか。
機体を手に取った。
ええ!米田先生今何されたんでしょう。
少しだけ…ほんまにおまじないですやん。
米田のおまじない通じるか?お願いします。
(ブザー)ネット寄りに右旋回!そして右旋回。
1つ目2つ目3つ目4つ目5つ目あ〜!うわ〜!すげえ!きれいにS字を描いてゲートを通っていきました!まるで操縦しているかのような奇跡のスーパーフライト。
ゲート5つを通過した!先生すごい!いきましたね!いって良かった。
ひと触れでしたよね調整。
ええ!そのおまじない教えてもらっていいですか?風を読み風に乗る男米田。
28年前の墜落事故で車椅子生活となった。
しかしそれでも空を飛び続けた。
不屈の精神が彼を空へと駆り立てる。
俺に飛ばせぬわけがない!チャンスはあと3回。
目指すは完全制覇だ。
(米田)これでいこうか。
うそでしょ?先生ほんまですか?さっきより手数は増えた。
そういう感じですよ。
(ブザー)さあ3回目の飛行右に旋回。
そして降下しながら左に…。
惜しい〜!でも軌道はゲートに沿ってます。
(ブザー)緩やかに打ち上がって右に旋回さあ降下しながら左に…。
あ〜惜しいな〜!惜しい〜!1つ目のゲート内側にぶつかりました。
今度は左に深く曲がりすぎた!ラスト1回。
(米田)これでいこうか。
うわ〜!すごいな〜。
尾翼に触れただけ。
チャイムやったら鳴ってませんよ。
さあ米田先生最後の挑戦ですけれども今の心境いかがですか?なるほど。
では最後の挑戦お願いします。
(ブザー)さあ打ち出されました。
右旋回降下して美しく左。
12…あ〜!1つゲート通過したところ。
う〜ん!惜しかった〜!惜しかった〜!という事で空飛ぶプロフェッサー米田率いる帝京大学チームゲートは5つ通過しました。
先生これまたどうですか?チャレンジ。
チャレンジ?だけどあの今回作って飛ばしてる時にあの…紙飛行機が非常に運動性が高いって事が分かったんですね実は。
なるほど〜!なかなか自分で自分の首絞めますね。
結局苦しむのはあなたなんですよ。
ね。
どうですか?この米田先生が作られたこの飛行機をご覧になって。
まず設計がすばらしい。
その次に調整がすばらしい。
もう完敗です。
ほんまに深い紙飛行機。
こんなきれいな飛び方する紙飛行機見たの初めてです。
戦いのあとはノーサイド。
…がここにまだ戦いの終わっていない男がいた。
巨大カラクリ紙飛行機を作った高倉だ。
自分の飛行機で対決のフィナーレを飾らせてくれと願い出た。
よ〜し!やってみろ!
(一同)321発射!お〜右旋回した〜。
あ〜…!お〜右旋回した〜。
あ〜…!紙飛行機って何てわくわくするんだ!ねえ!2015/07/11(土) 20:15〜20:45
NHK総合1・神戸
超絶 凄(すご)ワザ!「ミラクル紙飛行機 大決戦!」(後編)[字]
前代未聞!紙飛行機の超アクロバット飛行を披露する。真っ直ぐ飛んで右へ左へと旋回する超絶難関コースに、日本が誇る飛行機野郎たちが挑む。執念のミラクル飛行を目撃せよ
詳細情報
番組内容
紙飛行機の常識を覆す今回の挑戦。10mの直線を通過した後、右に曲がりさらに左へ曲がる超難関コースを制覇せよ!話題の国産ジェット機にも携わる「熱血設計士」と空を知り尽くした「空飛ぶプロフェッサー」がいよいよ激突だ。前回、まずは旋回することに成功した両者。次なる壁は、同じ紙飛行機でどう直線を飛びきるか。まるで操縦しているかのようなミラクル飛行は実現できるのか?対決本番、想像を絶するドラマが待ち受ける!
出演者
【出演】挑戦企業…タマディック,帝京大学教授…米田洋,【司会】千原ジュニア,池田伸子,【語り】千葉繁
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
バラエティ – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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