(カントリー調の音楽)
(場内手拍子)
(信濃)いやかわいい〜!
(新名)ええな〜。
(信濃)みんなよかったで。
(新名)よかったよかった。
・バン!バン!
(銃声)
(信濃)えっ?・
(森田)いや〜。
おい!酒や酒や!
(奥重)酒持ってこい!バン!バン!
(よしえ・真理・多希子)きゃあ〜!
(森田)おいねえちゃんたち!一緒に飲もうぜ。
(ながい。
)なかなかの上玉じゃねぇか。
おい来いよ。
(多希子)ちょっと放してください!
(真理)嫌がってるでしょ!
(奥重)おいちょっとぐらいええやないかい!
(真理)近寄らんといてよ!
(ながい。
)逃がさねぇぞ!
(よしえ)みんな行きましょう!
(よしえ・多希子・真理)きゃあ〜!
(奥重)やっちまえ!おい!
(森田)おい待て待て〜!
(信濃)くそ!サソリ団のやつら好き勝手しやがって。
(清水)ほんまですよねもう。
(信濃)ろくに酒も飲まれへんがな。
(清水)あいつら来だしてから半年間…平和やったこのカゲツビレッジも物騒になりましたよね。
せっかく来てもらったのにほんますみません。
(新名)マスターが謝ることないがな。
悪いのは全部あいつらやで。
(清水)ほんま申し訳ございません。
(真希)あいつらもう行った?
(清水)ほかの子追いかけて出ていったわ。
(真希)もう〜マスター他人事みたいに!男やったら助けてあげてよ。
(清水)いやそんなん言うけどな相手サソリ団やで。
目ぇ付けられたら何されるか分からんがなそんなもん。
もう俺らはな黙って見とく方がええねんって。
(信濃)マスターの言うとおりや。
(新名)そうやそうや。
(真希)みんな情けないわね!っていうかこんな騒ぎになってるのに保安官はどこで何をしてるのよ。
(清水)ほんまやね。
あの人がちゃんとせなあかんもんなぁ。
いつもいつももう。
(中川)ここおるよ。
(4人)うわっ!
(清水)もう〜!
(中川)ここにおってん。
ここにおってん。
保安官「ここおる」って違うがな。
なんやそこで酔い潰れとったんかいな?いやいや酔うてへんよ。
びびって腰抜かしとったんや。
余計あかんがなもうそれ。
怖いわ。
だってあんな輩わし一人じゃ無理やわ。
それ仕事でしょあんたの。
(信濃)ほんまにもう頼みの保安官がこれやったらなぁ。
(真希)この町もお先真っ暗ね。
(信濃)飲む気もうせたし帰ろか。
(新名)そやな。
ほなマスターここに金置いとくで。
はよ行こう行こう。
(信濃)また来ますわ。
あっおい!タバコ忘れてるぞ。
あれ?おい!お金も忘れてるぞ!
(清水)それは違うでしょちょっと!かなわんなあの人ほんま。
でもナカジーあの三人が言うてたとおりなあんたがしっかりしてくれんとこの町の未来は真っ暗やでもう。
すまんすまん。
いやでもなあながち真っ暗でもないんよ。
どういうこと?いや実はな町長がな自ら金を出してあのサソリ団に懸賞金を懸けとんのよ。
懸賞金?だからうまいこといったら腕のある賞金稼ぎがあいつらを退治してくれるかもしれん。
そんなうまいこといく?来ぃひんと思うでびびって俺。
(場内拍手)
(由美)ごめんやしておくれやしてごめんやっしぃ〜!
(清水)なんじゃ?おいちょっと。
(由美)どうも。
(一の介)おじゃましますぅ〜。
(清水)ダブルかい!
(中川)あ痛てっ…。
(清水)これはほんま…町長のイッチーさんに奥さんのユミさん。
二人そろってけったいな挨拶やめてくださいよもう。
そんなことより聞いてください。
さっきまたねサソリ団のやつら来たんですよ。
またか。
いやでもなもう少しの辛抱やぞ。
えっ?あっ聞きましたよ。
なんや賞金懸けたんですって?そやねやな。
このビラにな。
これはあの〜いろんなとこ貼ってきたからな。
(中川)ちょっと見せて。
ああ〜「サソリ団を退治してくれたものには賞金1万ドルと牛1頭」か。
(一の介)そうや。
(中川)もうちょっと報酬ちょうだい。
(一の介)そうか?じゃあ牛もう1頭付けようか。
(中川)もうひと声や。
(一の介)じゃあ馬も1頭付けよか。
(中川)もうちょっとちょうだい。
じゃあ私付けよか?
(中川)ばばあはいらん。
何?それ!わしもいらんわ。
おいちょっと!あんたまで何を言うてんのよ。
冗談やがな。
まあまあとにかくなあの〜腕のいいな賞金稼ぎが来てくれるのを祈ろうか。
(清水)そうですよね。
まあそういうのが来てくれんとこの町はやばいです。
(清水)ああ〜いらっしゃいませ。
(佐藤)客じゃないんだ。
役場に行ったらここに町長がいるって聞いたんでな。
(清水)ひょっとしてあんた賞金稼ぎ?
(佐藤)俺は「早撃ちのシュガー」。
(一の介)えっ?あの〜すみませんけど腕は確かですか?ふん!あの風船の下にある瓶をよく見ておけ。
バン!
(中川)おお〜!えっ!?すごいやん。
いきなり瓶撃ち落としたやんか。
すごいね。
(一の介)いやいや凄腕やな。
あっあの…町長のイッチーです。
どうぞよろしくお願いします。
よろしくな。
おい酒をくれ。
バーボンだ。
(清水)あっバーボン。
ああ〜そうそうここに来る前ほかにもあんたを捜してる賞金稼ぎがいたぜ。
(一の介)ほかにも来てくれたんか。
(佐藤)まっ期待できないがな。
なんせ胸のでかいばかそうな女だったからな。
(一の介)胸のでかいばかそうな女?
(清水)ああ〜いらっしゃいませ。
(すっちー)客じゃないのよ。
(清水)はあ?役場に行ったら町長はここだって聞いたもんでね。
(清水)えっあんたも賞金稼ぎ?ええ。
あたいは「早撃ちの」…。
バン!あっ!!ああっ!ああっ!
(清水)何をしてんの!大丈夫!?バン!ああっ!あっあっ…。
バン!
(清水)あっ!あっ!
(由美)ああ〜!
(清水)あんたこれ何してんの!
(中川)すごいやん。
いきなり来て瓶たたき落としたやん。
(清水)何がすごいねんそれの。
おいおいもう!何してんの?あんたほんま。
暴発したんです。
(清水)暴発?修理しぃやちゃんとその銃。
年に300回ぐらいあるんです。
(清水)あり過ぎるやろそれ。
(一の介)いやいや私あの〜町長のイッチーです。
ほんとにおたく大丈夫?大丈夫です。
すち子と申します私。
(一の介)ああ〜すち子さんね。
お近づきのしるしにまずキャンデーをどうぞ。
(一の介)キャンデー?はい。
キャンデーでございます。
「テキサスキャンデー」です。
(清水)テキサスキャンデー?ええ。
テキサスキャンデー。
名前は変わってますけど味普通です。
(清水)いやこだわりぃなそこ。
こだわりません。
少々お待ちを。
ちょっと日課がございまして。
それ!
(清水)ちょっとおいおいおい!よいしょ。
キッズ!はいキッズ!
(清水)いやちょっとあの…えっ?えっ?
(場内笑い)
(清水)なんちゅう投げ方しとんねん!ちょっとおい!
(清水)いやいやいやちょちょ…ちょっと待って。
あんた今誰に飴まいてたん?これ。
暴れ牛です。
(清水)暴れ牛?よう暴れてたけど。
この飴をなめるとね今まで暴れてた牛が…。
(清水)ああ〜静かになんの?更に暴れます。
(清水)いやあかんがなそれ!ほな投げんなやそんなんほんまに。
(一の介)すち子さんでしたね?よろしくお願いいたします。
よろしく。
いやこのねカゲツビレッジは最初はなんにもない荒れ地だったんですよ。
まあ今もなんにもないですけど。
いやけどねわしらが照りつける太陽の中で必死で開拓したんです。
照り返しがきついわもう。
そうしてやっとできた財産をあいつらがむしり取っていったんです。
これむしり取られちゃったんだ。
違うよ!なんですか?さっきからもう。
どこ見て言ってる?ここですけど。
触るな!触るんじゃないよ。
臭っ!
(一の介)臭くない。
臭っ!
(一の介)臭くないです。
ガラガラヘビの抜け殻の臭いが…。
(清水)するわけないやろそんな臭いほんま…。
臭っ!
(一の介)おいおいおい何言うてんだ何を。
(中川)臭っ!臭っ!なんでやねん!あなたの頭でしょ。
(一の介)冗談でやったんや。
いやねこの町は私たちが死ぬ思いでつくったんですよ。
だから守っていかないとだめなんです。
ちょっとあなた。
えっ?あんなんで大丈夫なの?女のガンマンよ。
大したことないんじゃないの?聞こえてるよ。
失礼なばばあだ。
あたいの銃の腕前が信用できない…そういうことだね?分かった見してやろう。
今からこの銃であんたの頭を吹き飛ばしてやる。
(一の介)おいおいおい!いやいやそれはあかんぞ!大丈夫よ。
やれるものならやってごらんなさい。
覚悟!バン!ほぉ〜!
(一の介・清水)ええっ!?
(清水)えっえっ?それ頭取れますの?
(由美)取れません。
(清水)いや取りましたやん今。
何言ってるんですか。
(清水)なんでとぼけてんの?なかなかやるわ。
こいつは誰?
(一の介)じゃあ紹介しとこう。
わしの女房でユミ。
そしてな保安官のナカジーに酒場のマスターのシミー。
ユミさんナカジーシミー。
(清水)はい。
シミーさん。
あなた名前をジミーにした方がいい。
(清水)なんでジミーやおい。
なんでジミーなんすか?顔が地味だからだよ!いややかましいなこらおい!誰が地味なんですか。
失礼な。
あなたの顔面はまるでガラガラヘビの抜け殻のようだ。
(清水)さっき聞いたぞその例え。
なんでもいけんのかいな。
(一の介)いいからいいから。
とにかくねこれを見てください。
サソリ団をねこの町から追い出してほしいんですよ。
オッケー。
賞金は私のもんだ。
(佐藤)ふっふっふっ…。
はっはっはっはっ!はっはっはっはっ!
(佐藤)お前も笑うんかい!
(佐藤)どんだけ笑うねん。
あんたの腕で連中を倒すか。
笑わしてくれるなぁ。
誰よ?こいつは。
俺は賞金稼ぎ早撃ちのシュガー。
この町は俺一人で十分だ。
あんたはとっとと…帰んな。
(佐藤太一郎のモノマネ)あんたが…帰んな。
(佐藤)まねすんな。
(佐藤太一郎のモノマネ)賞金稼ぎのシュガー。
あんたが…帰んな。
(佐藤)やってない。
気色悪いしゃべり方だね。
(佐藤)はあ?あんたのしゃべり方はガラガラヘビの抜け殻のよう…。
(清水)お前好きやなぁその例え。
おい。
もう3回言うてるでこの短い時間で。
大した自信だ。
拳銃の腕前見してごらん。
(佐藤)いいだろう。
ここから早撃ちであの風船を割ってごらん。
(清水)えっ?
(佐藤)よく見ておけ。
バンバン!
(清水)おお〜すげぇ。
なかなかやるじゃない。
交代だ。
私は残りの風船とあのシミーを…。
(清水)おいおい死んでまうやろお前!なんちゅうこと言うねんお前ほんまに。
風船だけでええよ。
風船だけでいこう。
(清水)当たり前やんかそんなん。
ゴー!バン!
(清水)暴発してるよちょっと!だから修理出せ言うたのに。
何してんの?自分。
違うの。
これが引っ掛かんのよ。
(清水)どんくさいやっちゃな。
これからでも…。
ああっ!バン!
(清水)やめてやもう。
大丈夫?くるぶしが削れた。
(清水)ええっ!?いや血ぃ出てないやんでも。
血は出ない。
(清水)な…なんで?慣れてるからよ!
(清水)慣れるもん違う。
ピストルでバンって撃ち抜いてんねやから。
血管通ってないんだよここ!
(清水)そんなあほなことないよ人間の体で。
こう来て血管こう行ってる。
(清水)なんで?それ。
じゃあ何?ここ。
ねえ。
なんだろうね!
(清水)変な人。
あんた風船割った。
私はくるぶしを削った。
引き分けだ。
(清水)どこがや!あんたぼろ負けや自爆してもう。
(一の介)まあまあまあとにかくねあの〜お二人さんこの町をよろしくお願いいたしますよ。
任しといて。
(佐藤)任してくれ。
(一の介)守ってくださいよ。
(真理)マスター!かくまって!
(清水)まだ追われとったんかい。
ああ〜奥に隠れとき。
(真理)ほかの子も呼んでいい?
(清水)ああもちろんや。
(真理)みんなこっちよ!
(清水)ああ〜来た来た来た。
(多希子)助かったわ。
(清水)大丈夫か?
(よしえ)助かったわぁ!
(清水)奥に隠れとき。
なっ?
(珠代)おやぁ〜?おやぁ〜〜?ああぁ〜〜〜。
(珠代)助かったわぁ。
(清水)なんや?こいつ。
おい。
一人ちょっと違うぞ。
私は旅の踊り子タマーヨ。
(清水)タマーヨ?ええ。
この町に着いたときにみんなと一緒に追われてしまったの。
(清水)いや…ほんまか?
(珠代)ええそうよ。
ほんとに追われて追われて追われ過ぎて…。
あははははぁ〜ん来てないわ。
(清水)来てないんかいおい!追われてないやないかほんなら。
(珠代)追われてたもん。
(清水)うそをつくなほんま。
疑わないでもう!信じてもう!
(清水)いや実際来てへんからさ。
(珠代)んん〜もう…好き。
(清水)何をしてんねん気色悪い。
(珠代)あはははっ。
(清水)なんや?急に好きって。
・あなたのお名前なんてぇの?
(清水)お前急になんのスイッチが入ったんや?ねえなんてぇの?
(清水)名前?名前はシミーやけどさ。
シミーさんか。
あはっ。
とってもベビーフェイスね。
かわいい。
(清水)いやそんなことないやろ。
あなたのことちゃん付けで呼んでみたい。
ちゃん付け?
(珠代)それぐらいいいでしょ?おっさんやで俺まあまあ。
(珠代)ううん呼びたい呼びたい。
(清水)まあそれぐらいやったらかまへんけどさ。
(珠代)やったぁ!うふふっ。
コボちゃん。
(清水)誰がやねんおい!誰がコボちゃんやねん!?
(珠代)だってコボちゃん的な顔してかわいいんだもん!かわいいから好きだ。
(清水)ちょっともうくっつくな。
(珠代)やだ。
好きだ。
好きだ。
(清水)暑苦しいなもう。
(珠代)好きだ。
(清水)どっから顔出してんねん!
(珠代)だめなのか?タマではだめなのか?
(清水)いや会うたばっかりでそんなん考えられへんやろどうしても。
(珠代)少しは…少しは検討してください!
(清水)何言うてんねんお前。
ちょっと冷静なれっていっぺんな。
だって好きなんだもん!!ああぁ〜〜ペロンドカーン!!
(清水)何をしてんねんお前は!以上でした。
ふふっ。
(清水)終わりかい!これで。
とりあえずほんなら奥で隠れときもう。
(真理)ありがとう。
(清水)気ぃつけろよほんま。
いやでもほんまやったらえらいことやなぁ。
そうやナカジーちょっと応援呼んで護衛したってや。
せやな。
分かったちょっと行ってくるわ。
(清水)ほんまにもう。
もしさわしが行ってる間に来たら逃げるんやぞ。
(清水)ああ〜そのときはちゃんと逃げますから。
(中川)命がいちばん大事やから。
(清水)分かりました。
仲間呼んできてねとりあえず。
ほんで万が一わしがもう帰って来んかっても絶対逃げて…逃げてほしいんよ。
(清水)いや逃げますから。
(中川)もう焦っとるから。
(清水)この時間がもったいない。
とりあえずナカジーは仲間…。
(中川)何より命が大事やねん。
(清水)そらそうや。
(中川)絶対戦ってはあかんぞ。
(清水)もう何もしませんからとりあえず行ってきてくださいね。
わしな…。
(清水)行け言うてんねん!
(中川)いや一緒の同期の人間が今日来てるからそいつら3人ぐらい連れてくるわ。
(清水)もうちょい若いやつの方がええねんけどな。
同期ってじじいやろ?大丈夫。
そいつらはやってくれるから。
焦ったらあかんぞ。
何より命が大事やからな。
(清水)何も焦ってないし俺まだ。
(中川)絶対逃げるんやぞ。
(清水)逃げるから。
とりあえずあんたは行ってきてもう。
(中川)なんでたたくんよお前。
(清水)しつこいねん!ちょっともう。
おい!
(中川)お前なんでたたくんよ。
(清水)あんたが行かへんからでしょ?とりあえず急いで行きなさい。
(中川)ちょちょ…ちょっと!ちゃうって。
お前なんで引っ張るんよ?
(清水)いやだからさ…。
(中川)引っ張らんとって…。
(清水)あんた行かんからさ。
(中川)弾取れたやんか。
(清水)それはええねやもう…。
(中川)なんで引っ張るんって。
(清水)いやほんならよう聞いて。
(中川)わしが呼んでくるから!
(清水)呼んできてほしいねん。
(中川)分かってるで。
でもわしがおれへんなったらここどうするんよ?
(清水)いやだから…。
(中川)だからお前逃げるんやで。
(清水)来たらやろ?
(中川)分かってるな?命がいちばん大事やから。
(清水)分かってるよ!
(中川)やいやい言うなって!
(清水)仲間呼んできてくれよ。
(中川)やいやい言うなって!!
(清水)お前が悪いんやぞやいやい言われる方のお前が。
なんで俺お前に…。
(清水)お前…。
おい…おいちょっと…。
おいじじい。
おいじじい!はよ呼んでこいよじじい。
お前こらおい…。
おい!おい!引っ張らんとってって。
お前なんで力いっぱい引っ張るんよ。
(清水)なんで引っ張られてるか分かってるか?
(中川)なんでか分からんわ!!
(清水)お前が呼びに行かへんから。
(中川)わし呼びに行こう思うてるやん。
でもお前呼びに行ってなあいつらが来たらどうするん?だからお前に逃げてもらいたいんよ!
(清水)もう〜…。
(中川)分かるか?何より命が大事やねん。
それをお前に言うとるんやろ。
(清水)おじいさんその話何回も聞いたやん。
(中川)おじいさんやない!保安官やばか!誰がおじいさんや!簡単におじいさんにすな!
(清水)別におじいさんでもええやんか。
(中川)嫌やねん俺おじいさん…。
(清水)白髪やんか。
(中川)お前指ささんとってくれよ。
(中川)なあ指ささんとってくれって。
約束やぞ!?もう指もさしません。
たたくのもやめてや。
(清水)もうたたきません。
とりあえず仲間はよ呼んできて。
はよ行ってきて。
(中川)なんで俺…。
(清水)お前…。
(清水)危ない。
大丈夫でしたか?すみませんほんとに。
(中川)ごめんなさい。
手ぇ洗いました?
(清水)なんちゅうこと言うねん!失礼なほんまに。
ごめんなさい。
(中川)すみません。
はよ行け!もう〜。
町長大変よ!
(一の介)どないしたんや?
(真希)今ヤスーヨがサソリ団の連中に見つかったの。
(一の介)えっヤスーヨが!?そのヤスーヨっていうのは?ああ〜町長の一人娘や。
ボスがえらい気に入っててな強引に迫ってきよんねや。
だから隠れ家に身を隠してたはずやねんけどな。
(真希)それが見つかっちゃって今追われてるのよ。
(一の介)ええっ!?大丈夫。
私がいるわ。
(佐藤)俺もいるから大丈夫だ。
(一の介)よろしく頼みますよ。
お願いしますよ。
(由美)ヤスーヨ…。
(安世)パパママ助けて!
(一の介)ヤスーヨ!
(安世)ごめんなさい。
ちょっと外の空気を吸おうと思ったらあいつらに見つかっちゃったの!ごめんなさい。
(森田)おいやっぱりここにおったんかい!おいヤスーヨをよこせ。
(一の介)おいちょっと待て!お前らな好きなようにはさせんぞ。
今日はな賞金稼ぎが2人もいてんねん!
(森田)なんやと!?おいチョッパーさん呼んでこい。
(清水)チョッパー?
(奥重)そうや。
今日はなうちのナンバー2「暴れ馬のチョッパー」さんが一緒なんや。
暴れ馬のチョッパー…。
危なそうな雰囲気がするね。
(佐藤)ああ。
(ながい。
)チョッパーさんお願いします!
(吉田)ヤスーヨおるやないか。
ボスがアジトでお待ちかねや。
暴れ馬のチョッパー。
ただの馬面じゃないの。
(吉田)誰が馬面やお前。
ふざけてんのかい。
今日から暴れ馬のチョッパーってやめなさい。
(吉田)どういうことや。
今日からあなたは馬面のデッパーよ。
デッパーってなんやねんお前!出っ歯だからよ。
(吉田)やめろ出っ歯ちゃうやろ。
馬面に出っ歯だからよ。
(吉田)やかましいわこらぁ!お〜い馬面の出っ歯!その言い方なんや?腹立つ。
なんや!?こいつ。
(森田)賞金稼ぎらしいです。
(吉田)ほう〜。
そんなんでびびると思うてんのかい。
ヤスーヨ連れてこい!
(ながい。
奥重・森田)へい!
(佐藤)待ちな!
(森田)お前は邪魔や下がっとけ…。
バキ!
(奥重)くそ!こらぁ!うっ…。
(ながい。
)このやろう!バキ!
(ながい。
)くそ!
(吉田)ほう〜。
お前名前は?
(佐藤)俺は早撃ちのシュガー。
あんたもケガしたくなかったらさっさとこの町から手を引きな!
(吉田)ふん!おもしろい。
俺と拳銃で勝負しろ!
(佐藤)いいだろう。
待ちな!3か月待ちな。
(吉田)待ち過ぎやろお前!季節変わってまうぞお前。
9月か10月ぐらいだね。
(吉田)長すぎるねん待つのが!じゃあちょっと待ちな。
私が勝負する。
賞金欲しいからね。
(佐藤)まあ待て。
こんな雑魚を倒したところで賞金は出ない。
ここは俺に任せろ。
それもそうだ。
じゃあ私は審判をしよう。
(吉田)なめやがって…。
どんなルールでやるんや!?ルールは簡単よ!お互い背中合わせになって10歩歩いて振り向いてバン!オッケー?
(吉田)よっしゃ。
(佐藤)いいだろう。
じゃあまず拳銃の確認よ。
臭っ!
(吉田)臭ないよ。
手ぇ洗いや。
(吉田)手ぇ洗うてるわい。
硬っ!
(吉田)当たり前やろお前。
硬いもんや。
軟らかいやつもたまにある。
(吉田)あんのかい!?それ。
聞いたことないぞそんなもん。
礼!!声出して!「お願いします」。
礼!!
(吉田・佐藤)お願いします。
正面礼!
(吉田)お願いします。
国家斉唱。
・メラメラと燃えるでジェラシー・ライバルが多いほど終わり!
(吉田)終わりかいお前!中途半端すぎるやろこらぁ!背中合わせ!!だらだらするな!
(吉田)痛っ!なんやねん。
戻れ。
(吉田)そんなきびきびしてへんやろこういうの。
ちゃうんかい!?次の警告で負けだ。
なんでやねん!ちゃっちゃっと。
ちゃっちゃっと。
背中合わせ!レディーゴー!!
(吉田・佐藤)123…。
(吉田)ばかめ!死ね!カチッカチッカチッ
(弾切れの音)
(清水)ええっなんでや?ばかなのはあんたの方だ。
こんなこともあろうかと思って弾は抜いておいた。
(清水)さすがすち子さん。
シュガーさん今ですよ!
(佐藤)678…。
(清水)真面目か!ちょっとおい!
(佐藤)910。
カチッカチッカチッカチッ
(清水)えっなんで!?こっちも抜いておいた。
(清水)何してんの!?お前は。
二人とも抜いたら意味ないでしょ!いやもうそんな丁寧に拾わんでええから。
あとでするよそんなことは!これでフィーバーかかったら…。
(清水)パチンコ屋におるおっさんかお前は!何してんねんほんまに。
(吉田)なめやがって。
もう力づくで連れていく!来いヤスーヨ!待ちな!
(吉田)何しとんねんこらぁ!あんたは3歩で振り返った。
その時点で失格だ。
卑怯者。
やかましいそれが俺たちのやり方じゃ!帰りなさい。
オバハンは黙っとれ。
オバハンちゃう。
オバハンやないかい。
オバハンちゃう。
オバハンや。
オバハンちゃう。
オバハンや。
オバハンちゃう。
オバハンや。
オバハンちゃう。
オバハンや。
オバハンちゃう。
(清水)しつこいねんちょっとおい!すち子さんあんたもう金八先生になってしもうてるわ!ごめんなさい。
帰りなさい!帰れるわけないやろ!これだけ言うても分からないの?
(吉田)分からんのう。
じゃあ痛い目に遭ってもらいます。
(吉田)どういうことやそれ!ヤスーヨ来んかいこらぁお前。
こっち来い!
(一の介)だめだだめだ。
(吉田)ああ?引っ込んどれや!なんやねん!わあ〜おい!おいおいおいおいおいおいおい!待て待てこらお前おい!やめぇやめぇやめぇやめぇ!何さらすんじゃいこらお前おい!お前バンダナはええやないかい!何しとんねんお前!バンダナは…お〜い!!締めたらあかんやないかいお前よう!帰りなさい。
なんで帰らなあかんのんじゃい。
わあ〜おい!わあ〜おい!わあ〜おい!おい…来ぉへんのかい!
(吉田)来んのかな思うてこっち。
来ぉへんのかい。
来んのかな思うてこっち。
来ぉへんのかい!なんかしゃべれやお前も!おうっ!?オバハンちゃう。
(吉田)オバハンやおい!認めろそれよう!つま先やめろこらお前。
つま先やめろ言うとんねん。
顎やめろお前!顎やめろこらお前!脇やめろ。
脇やめろ。
脇やめろ。
毛細血管がいっぱい詰まってるとこ脇〜!
(吉田)毛細血管がいっぱい詰まってるとこ脇〜!毛細血管がいっぱい詰まってるとこ脇〜!毛…。
なんで聞こえへんねやお前!この距離やど!「毛細血管がいっぱい詰まってるとこ脇〜!」という部分がちょっと聞き取りにくい。
(吉田)そう言うたんや!お前最初から最後まで全部聞こえとるやないかい!おかしいんちゃうんか。
乳首ドリルすな。
乳首ドリルすな。
ドリルすな。
すな。
すな。
すな。
(場内手拍子)
(吉田)すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
指だけやないか〜い!棒でやれやお前!すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
すな。
つま先やめろ。
顎やめろ。
脇やめろ。
ドリルせんのか〜い!
(吉田)なんの拍手やこれお前!おかしいやろ!バン!
(吉田)うわぁ〜!!熱っ!何しとんじゃいこらお前おい!帰れ!
(吉田)やかましいわこらぁ!帰りなさい!
(吉田)分かった。
今日は帰ったるわ。
帰れ!
(吉田)帰る言うてるやろお前!聞こえてへんのかいこらお前よう!あほちゃうか!?ほんま腹立つ!おい!今日のところは引いといたるわい。
でもなこれだけは覚えとけ!俺たちに逆らったやつは決して許しはしない!サソリ団はそうやって生きてきた。
分かってんのかい!飯食ってるとき寝てるとき酒飲んでるとき常に銃口がお前に向いてると思え。
隣町だろうが荒野の果てだろうがどこまでも追いつめてお前に地獄見したる!それが俺たちに逆らったやつの運命や!分かったか!?なんで聞こえへんねやお前!おい!
(清水)ああ〜昨日はほんと爽快でしたね。
あいつら尻尾巻いて逃げて帰りましたよ。
(安世)おかげで助かりました。
(清水)この調子でボスも頼んます。
(佐藤)任してくれよ。
任しといて。
任しとけ。
(清水)あんたなんもしてへん。
わしはこの二人がやられてからいこう思うとったんよ。
(清水)ほんまか?それ。
(中川)ほんまや。
この二人がな戦ってる姿見てわしはあいつら次来たらビシッと言うたろう思うたんや。
(清水)頼むでほんまに。
(中川)ごめんごめん。
(清水)なんもしてへんねんから。
(吉田)邪魔すんど。
いらっしゃいませ!
(清水)ちょっと待てやおっさん!ビシッと言えよほんまに。
下がりなさい。
なんなの?「ドリル」のお代わり?
(吉田)お代わりってなんや。
おかしいやろ。
じゃあ何しに来たの?
(吉田)ボスからの伝言や!今日の昼1時この酒場で決闘や。
ボスがじきじきに勝負するってわけね。
おもしろい。
受けて立とう。
(佐藤)待て。
ボスの相手は俺だ。
俺だ。
私だよ。
私だ。
(吉田)えらい余裕やのう!「つむじ風のジョー」っていうボスの名前聞いても怖ないんかい。
つむじ風のジョー?お前らのボスはあのジョーなのか?誰なの?それ。
あんた知ってんの?知ってるも何もつむじ風のジョーはたった一人で騎兵隊を全滅させた超凄腕のガンマンだ!あんなやつと関わったら命がいくつあっても足らない。
悪いが俺はこの仕事は降りる!じゃあな!
(清水)ちょ…ちょっと。
(佐藤)くそ〜!
(吉田)ははははっ!ようやく俺たちの怖さが分かったようやな。
お前ら自分たちの棺おけでも用意しとくんやな。
行くど。
(ながい。
)へい。
(4人)ははははっ!何がおもしろいの?
(清水)そういうこと違う!違うやん。
勝ち誇ってんの。
分かるやろ?そういうこと?
(信濃)いやそやけどシュガーが逃げ出すくらいのやつが来んのか。
(真希)町長に知らせましょ。
(信濃)行こう行こう行こう。
(新名)それにしてもあいつなんやねん!「自分たちの棺おけでも用意しとけ」って。
棺おけってどこに売ってんねや?買いに行くんかい!いやでもそんなすごいやつがボスなんて…。
すち子さんあんたは逃げたりせぇへんよな?ばかにしないでちょうだい。
逃げるわけないでしょ。
ああ〜よかった。
マスタートイレどこ?いやちょ…ちょっと待って。
トイレは奥にあるけどそこに窓はないよ。
じゃあやめだ。
逃げようとしとるやないか!くっそ…。
このオバハンだけは。
ナカジーあんたは大丈夫やな?
(中川)マスター決闘は1時だったな?
(清水)おう!その時間は馬に餌をやる時間だ。
うそをつくなお前は!びびってるだけやろ!「馬に餌をやる」?ふっ…。
ナカジーそれ見学さしてくれない?
(清水)それに興味持たんでええ。
「保安官やったらちゃんとせぇや」ってお前も注意せぇやそれ!おいなまはんかな気持ちならやめとけよ。
(清水)お前急になんのキャラクターになってんねんほんでこれ。
(中川)ただ一つ言うておこう。
朝は早いぞ大丈夫か?朝はまったく起きれない。
(清水)いやそこ頑張れや見に行きたいねやったら。
じゃあ聞こう。
馬は好きか?大っ嫌い。
なんで見に行きたいねん牧場!
(中川)オッケー。
合格だ。
(清水)なんで合格できんねんそれで!ふざけたことばっかりしやがって二人とも!なんでそんな逃げ腰なんですか!?
(安世)マスターみんなの気持ちも分かってあげて。
そんな恐ろしいやつが相手やったら誰だって怖いわよ。
(清水)でもこのままやったら君がやな…。
ちょっとお願いしますよ彼女を…彼女を助けてください!そう言われましてもねぇ。
軽すぎるやろオバハンおい!真剣に悩んどんねんこっちは!そうですか。
じゃあもういいですよ!もう俺が戦いますよ!
(安世)マスター…。
(清水)この町とヤスーヨは俺が守る!危ないから奥行っとけ。
はい。
(清水)はぁ…。
(安世)マスター。
(清水)えっ?ありがとう。
(清水)ああ…。
はっは〜ん分かったよ。
(清水)えっ?あんた好きなんやね?
(清水)あっいや…。
私のこと。
(清水)いや違うわ!どこを好きになる要素ある!?オバハンのことなんてほんまに!ほなわしかいおい!
(清水)絶対違う!なんでこんな…こんなクソじじい好きになるわけないやろあほ!ナカジーじゃないとしたら私じゃないの?
(清水)違うっちゅうてんねんしつこいのう。
ほな…わしか…おい!
(清水)違う!何言うてるか分からんわお前は!何気持ちようなっとんねんぼけ。
冗談よ。
分かってる。
あんたが好きなのはヤスーヨね。
そうですよ…。
あっでもね戦うって言うたのはそれだけが理由じゃないですよ。
この町はね町長が言ってたように町長や亡くなった僕の両親がなんにもないところから死ぬ思いでつくった町なんです。
僕たちが暮らしてるのはそれのおかげなんですよ。
だから僕も命を懸けてこの町を守りたいってそう思ってるんです!なるほど。
この町はあんたにとってガラガラヘビの抜け殻のよう…。
お前何回言うねんその例え!もう4回聞いたぞ!好きなのよ。
やめろ!好きかもしれんけどそんなもん何回も何回も!よし分かった。
乗りかかった船だ。
(清水)えっ?私は戦うよ。
(中川)よし!じゃあわしもやろう。
(清水)ほんまに?あっ二人ありがとう!任しといて。
ところでヤスーヨには告白しないの?いや…まあそんな勇気が出なくて。
それに彼女の好きなタイプっていうのが腕っぷしの強い人間なんです。
まあこの時代は強くないと生きていけないからね。
でも僕は臆病ですし…。
それに言ってなかったですけど拳銃も撃ったことないんです。
銃を撃ったことないのに戦うって言ってるの!?はあ…。
あきれて物が言えない!物は言ってますけども。
そんなんええねんそれ!しゃべってますけど。
分かってますよ!ほんとに…。
よしこれをあんたに貸そう。
えっ?いざというときはあんたが引き金を引くんだ。
あっ…。
分かりました。
頼んだよ。
(中川)頑張れよ。
おいおいおい!話は聞いたぞ。
シュガーが逃げたってほんとか?
(清水)ボスの名前を聞いて…。
(一の介)でボスと決闘するらしいな。
どないすんねや?私とナカジーが戦う。
(一の介)えっ?二人で勝てるん?二人じゃないわ。
実はね私には頼りになる相棒がいるのさ。
(清水)えっ相棒?別の仕事で遅れてますけどそろそろこの町に着くよ。
(一の介)そうなのか。
(清水)1人でも多い方がね。
(一の介)1人でも多い方がな。
(松浦)ごめんよ。
ここかい?「カゲツ酒場」ってのは。
(清水)えっひょっとしてこの人が相棒?私によく似た相棒さ。
(清水)よく似た?
(松浦)そうだ俺がすち子の相棒。
人呼んで「ギター弾きの」…。
バン!うわ〜!うわ〜!うわ〜!
(ギターの演奏「火曜サスペンス劇場」のジングル)
(清水)何をしてんのおたくちょっとおい。
いや確かに登場のシーンあんたとまったく一緒やったけど。
相変わらずねマツ。
(松浦)あっすまんな。
(清水)こ…これ相棒?そうよ。
(清水)なんでギター持ってんの?マツはねギターを弾いて相手を油断さしておいて流れるように拳銃を撃つのさ。
(清水)ええっ?相手はギターに聴き入っている。
気が付いたらあの世逝きよ。
(清水)ほんまかいな。
それできたらすごいででも。
どんな感じか見してやりな。
(松浦)ああ。
聴いてな。
(清水)えっ?
(ギターの演奏・フラメンコの音楽)タンタン!
(ギターの演奏・フラメンコの音楽)パン!パンパパン!
(ギターの演奏・フラメンコの音楽)パパンパン!
(一の介)何をやっとるんだ?パパン!パンパンパパン!何をやってんの?パチン!
(清水)ああっ…。
パチン!パチン!
(一の介)おいこら!臭っ!
(一の介)何が臭いねんおい!・ハゲ臭っ!
(松浦)・ハゲ臭っ!・ハゲ臭っ!臭っハゲ!
(松浦)・ハゲ臭っ!・ハゲ臭っ!はぁはぁはぁ…。
(清水)もう鈍くさすぎるやろこいつおい!相手はあの世逝きさ。
(清水)こいつがあの世逝きじゃこんなもん!ちょっとあんた帽子がでかすぎんのよ!
(松浦)思ったよりでかかったこれ。
これやめなさいほんとに。
(清水)分かるやろそんなん…。
まあでもねマツはね拳銃の腕は確かよ。
(清水)ほんま?相手の足を狙うのさ。
(清水)足?
(松浦)こういうことや!
(清水)あっ低い姿勢で?そうだ。
マツに狙われたらもう逃げられやしない。
(清水)ああ〜そう。
(松浦)ほんとのプロはな相手の足を狙うんだ。
(清水)ああ〜動きを止めてから。
そうだ。
(清水)へえ〜。
いやちょっと…。
ちょっとあんた!パンツ見てるやないの!
(松浦)あっ…。
あんた油断も隙もないなぁ!
(松浦)ごめん!ほんまパンツ好きやな〜!こいつパンツ見ぃなんよ。
(清水)はっ?いやだからパンツ見ぃなんよ。
(清水)いやそれ聞こえてるけどそんなんどうでもええ。
銃の腕前。
ほんまあんたパンツ見ぃやな!
(清水)いやちょっとすち子さん。
・ワテは西部のパンツ見ぃテキサス生まれのパンツ見ぃ
(2人)・パンツパンツパンツ見ぃ
(2人)・何はなくともパンツ見ぃはっ!
(清水)何してんの?ちょっと。
・毎月20日はパンツ見ぃ
(清水)なんの日やそれ。
(ギターの演奏)・食前食後にパンツ見ぃ
(清水)いやおかしいっておい。
・老後に備えてパンツ見ぃ
(清水)いやおいおいおいおい。
・年末年始にパンツ見ぃ
(2人)はっ!・パンツパンツパンツ見ぃマツ大変!あんたの馬が盗まれてる!わしの…命より大事な馬が〜!
(ギターの演奏)
(2人)・そんなことよりパンツ見ぃ
(清水)もうええわお前ら!おいちょっとしつこい!
(2人)・パンツパンツパンツ見ぃ
(清水)なんじゃ?その「パンツ見ぃ」の歌おい!ただのお調子者やろこいつ!えっ?すごく怒ってます?
(清水)めちゃくちゃ怒ってるよお前ら!状況分かってんのか!?ぼけほんまに!マスターすごく怒ってるわ。
・そんなことより
(2人)・パンツ見ぃ
(清水)もうええっちゅうてんねんお前こらおい!一回怒られたんやからもうやめなさいよその「パンツ見ぃ」の歌。
・関係あらへん
(2人)・パンツ見ぃ
(清水)あるっちゅうねんおい!ほんま手ぇ出るでこっちもほんまに!
(2人)怖い。
(清水)ええかげんにしぃや!
(2人)すみません。
(清水)大丈夫か?これで。
(松浦)大丈夫です。
(清水)相手はつむじ風のジョーやぞ。
おいちょっと待て。
相手って…あのジョーかい?
(清水)知ってんのかいなあんた。
(松浦)知ってるわ。
(清水)もうほな話早い。
ちょっと弱点かなんか知らんの?弱点いうたらめっぽう女に弱いっていうことぐらいかな。
(清水)うん?これは使えるわ。
ボスが来たらまずヤスーヨを差し出しましょう。
(一の介)おいあかんあかん。
そ…それはあかんぞ!大丈夫。
油断さしといてヤスーヨにボスの拳銃を抜き取らせる。
はあ?相手は手も足も出せない。
いやそんな危ないことヤスーヨにさせられへんって。
確かにそうね。
じゃあヤスーヨにそっくりな女を偽者として差し出しましょう。
えっ?いやそんなん誰がやってくれんねん?でも。
実はねホテルにヤスーヨそっくりの女を見つけたのよ。
(清水)うそ!?交渉してくるから待ってて。
(清水)やってくれます?でもそっくりってねぇ…。
マスターもし5分たって帰って来なかったら逃げたと思ってちょうだい。
(清水)絶対戻ってこいよお前!なんじゃ!?あいつ。
大丈夫か?
(松浦)大丈夫だよ。
信用しよう。
あっという間に話がついた。
(清水)早ない?ちょっとお前。
こっちよ!・
(珠代)はいはい!はいはい!はいはい!はいはいはい!
(清水)こいつかい!ほんで。
(珠代)はい。
(清水)おいすち子さん似ても似つかんやないかこんなもん!えっ?似てるじゃないの。
(清水)どこがやねん!「ヤスーヨ」「タマーヨ」。
(清水)名前かい!ほんで。
しかも「ヨ」しか合うてへんし。
ええ〜?なんか響きが似てるよね。
(松浦)うん。
1234。
(2人)・ヤスーヨタマーヨ
(松浦・すっちー)・ヤスーヨタマーヨ
(清水)さっき怒ったやろ。
・ヤスタマヤスタマ
(松浦・珠代)・ヨヨヨ・ヤスタマヤスタマ
(松浦・珠代)・ヨヨヨ
(松浦・すっちー)・オウそっくり〜な
(ギターの演奏)
(清水)汚い汚いもう。
ちょっともうやめなさい。
ちょっと。
・股閉じたり〜な!マツパンツよ。
(松浦)・人生懸けてパンツ見ぃ
(清水)やめろっちゅうてんねんちょっとおい!おい!おい!怒ったよな?するな言うてそれ。
ほんでお前こいつらと初対面やろ?
(珠代)はい。
(清水)どんだけ順応性あんねん!ごめんなさい。
(清水)ちゃんとやってくれ。
頼むわ。
とにかくあなたは偽者のヤスーヨとして送り出すから。
(珠代)分かりました。
オッケーね?ちょっとちょっとちょっと…。
あっこんにちハァ!
(清水)なんじゃそれおい!サソリ団がやってきたわよ。
(清水)えっもうそんな時間?よしタマーヨ私が言うまであちらに隠れてて。
合点!
(清水)「合点」?マツナカジー客のふりして酒を飲んでて。
隙を見て背後に回って挟み撃ちよ。
(中川)分かった。
町長たちはヤスーヨと一緒に奥に隠れて。
(一の介)よし分かった。
じゃあ…。
やつらが来たよ。
(清水)ええっ!?
(吉田)ほう〜お前は逃げへんかったんかい?ボスをお呼びしろ。
(ながい。
)へい!つむじ風のジョーどんな野郎だろうね。
(ながい。
)ボスお願いします!
(烏川)ここか。
(ながい。
)へい。
ステーキハウスのオーナーさんよね?
(烏川)誰がやねん。
ステーキハウス経営してませんけど。
ええ〜!?そうなんだ。
(烏川)肉扱うてません。
ボス顔めっちゃおもしろいやん。
(烏川)やかましいわ。
で一人だけ帽子安っぽいし。
サイズないんや。
(烏川)何してんねん。
ちょっと!ボス近くで見たらちょびヒゲ生えてるわ。
(清水)そんなしょうもないうそつくなお前。
ほんまやって!
(清水)生えてへんがな何も。
唇がぐ〜ん巻き込んどるから見えへんだけや。
(清水)もうええってそんなもん。
はよ進めろよ話。
ほんまやって!
(清水)うそつくな!来てみって!ちょっと唇伸ばしてもらえます?ほら!
(清水)ほんまや!出てきた。
ねえ?反りくり返っとるから。
(清水)ええ〜?
(烏川)お前ヒゲが唇で隠れるってなことあるか?いや今実際もう巻き込まれとるから。
巻き込まれてへん。
見えるやろお前。
もういっぺん伸ばしてくれる?ほら!
(清水)いやいやいやいや。
なんで巻き込まれたん?
(烏川)いや別に巻き込んどるわけやないねん。
そういう形や。
そういう形?先天性。
しんどいねぇ。
(烏川)しんどないよ別に!頑張りや。
(烏川)頑張っとるわあほ。
(吉田)ボスこいつが賞金稼ぎですわ。
(烏川)こいつか。
よくも手下をかわいがってくれたのう。
今日はただじゃおかんぞ。
(清水)あの〜ちょっと待ってください。
こないだのことですね彼女が許してほしいみたいなんすよ。
すみませんでしたボス〜。
(烏川)お前さっきまでの謝る態度ちゃうやないか!いや申し訳ないという気持ちはあったんですけども一旦見た目をいじっとかないと後悔するなと思いまして。
(烏川)知らんがなそんなもん!はいほんとすみませんでした。
もう今日はねお詫びのしるしといってはなんでしょうけどあの〜ヤスーヨをもう差し出そうと思ってます。
(烏川)ヤスーヨを?はい。
(烏川)そういうことなら許してやろう。
早く呼べ。
ヤスーヨヤスーヨ!・
(珠代)はい〜。
はい〜。
相手に抱きついて拳銃を抜き取るんだ。
(珠代)分かった。
頑張れ。
(烏川)こっちへ来い。
好きですぅ〜!
(烏川)ほう〜。
ものすご〜い好きですぅ〜。
(烏川)よし。
これでヤスーヨは俺のもんや。
(珠代)好きですぅ!あれ?ないわ!
(烏川)何してんねん?
(珠代)あれ〜?拳銃がないわ!
(烏川)どっから顔出してんねん!何してんねん。
(珠代)拳銃はないけどあったわ水鉄砲が。
(烏川)やかましいわお前!
(珠代)コンコン。
あははっ100均やわ。
しばいたろうかこいつ!なんや?あのブサイクは!
(清水)ええ〜違うんです…。
(烏川)どういうこっちゃ?これ。
(清水)説明さしてください。
ああ〜マスターだめですよ!それ以上言うたら偽者のヤスーヨを差し出して拳銃抜き取って挟み撃ちする作戦がバレてしまいますわ。
(烏川)拳銃抜き取って挟み撃ちにする作戦!?どうしてそれを!?
(清水)お前が言うたんや今!
(烏川)おい!銃はこいつに預けてたんや。
お前ら蜂の巣にしてやらぁ。
(珠代)きゃあ〜!こうなったら銃撃戦よ!バンバン!バンバン!行け。
バンバンバン!バンバンバン!
(松浦)ああ〜!やめろ!あほ!
(清水)ちょっと待てちょっと待てちょっと待ておい!お前なんで一発も当たらんねんこれで。
しかも長いことしてもう!めちゃくちゃすごい煙やないかこれ。
一旦換気しよう。
(烏川)やってる場合かおい!やってまえ!
(4人)へい!カチッカチッ…
(吉田)ボス弾切れです!
(奥重)俺たちもです。
わしもや。
俺もや!ばかだねあんたたち。
私もよ!
(清水)ないんかい!何?それ。
お前は!
(烏川)調子に乗ったあほどもが。
俺がやるわ。
(清水)うわっああ…。
(烏川)お前ら全員地獄に落ちろ。
やめなさい!
(清水)ヤスーヨなんで出てきたんや!?
(安世)お願いしますあなたのもとへ行きますからこの町と皆さんのことを助けてください!
(清水)あほ。
行ったらあかん!
(安世)いいの!私のせいで誰かが命を落とすなんて耐えられないの!お願いします皆さんのことを許してください!
(由美)ヤスーヨ!そんなこと言っていいの!?
(安世)ママ…。
(烏川)ふふふっ。
それなら最初からそう言え。
こっちへ来い!
(安世)はい。
(清水)待て!ヤスーヨを返せ!
(安世)マスター。
俺も西部の人間や!自分の大事なものは自分で守る!
(烏川)ふん!素人が。
銃を持つ手が震えてるぞ。
(清水)う…うるさい!
(烏川)言うとくぞ。
安全装置が掛かったままじゃ弾は出ないぞ。
何!?
(烏川)うそじゃ!バン!カーン!
(弾をはじく音)
(清水)ええっ!?
(烏川)うそ!?
(烏川)お前テニスやってんのか?マスター!今よ!
(清水)さすがすち子さん。
くらえ!カーン!
(清水)何してんねんお前!お前なんではじくねん俺の弾!よう考えたらあんたがしとめたら賞金あんたのもんなるやんか!
(清水)言うてる場合違うでしょうがそんなの!
(烏川)覚悟せぇ!カチッカチッ
(烏川)くそ!弾切れか。
(清水)おお〜。
(吉田)ああ〜痛い!
(ながい。
)あっ!私が撃つ!私…。
(清水)邪魔すんなって。
(由美)ああ〜!
(安世)ママ〜!なんでこないなったん?お前のせいやでもう!
(烏川)これで撃たれへんやろ?いや撃てますけどね。
(一同)ええっ!?
(烏川)人質どうなってもええんか?はい。
(一の介)「はい」やないねん。
あかんあかんあかんあかん!わしの女房や。
私関係ないやんか。
いや関係なくても女房撃ったらあかん。
なんの思い入れもないしね。
いやいやそういう問題ちゃうねん。
私賞金欲しいんですわ。
(一の介)いやいや…。
そういうことですのでさようならユミさん。
覚悟!バン!バーンバーンバーン…
(由美)ほぉ〜!ブシュ!
(4人)うわ〜!
(吉田)ボス〜!
(奥重)ボス!唇が吹き飛んだよ!
(4人)ええ〜!?
(吉田)ボスがやられた!逃げろ〜!
(烏川)お〜い。
(4人)うわぁ〜!これでサソリ団は終わりだ。
(中川)おい立て!行くぞ。
行け!
(烏川)はぁはぁ…。
唇が…。
たっぷり絞ってやって。
任しとけ!
(清水)長なるから行けお前は!ようやく平和が戻ったね。
(安世)やった〜!あははっ。
(清水)そうか分かった!すち子さんあんたがユミさんを撃つ言うたのはユミさんの頭が取れるのを覚えていたすち子さんの作戦や!そんなんありましたね。
(清水)いや違うの!?ええっ!?私もうユミさんもろともいったろう思うてました。
(清水)怖ぁ〜!
(一の介)いやいやまあまああのなボスは捕まったしな手下はな追っ払ってくれたし。
いやすち子さんほんとにありがとうございました。
(由美)ほんとやで。
逃げずに戦ってくれはったんやもん。
どうもありがとうございました。
待ってちょうだい。
今回のヒーローは私じゃないわ。
今回のヒーローはマスターよ!えっ?私はね初め逃げようと思ったの。
でもマスターのこの町を愛する気持ちに心を打たれて戦うことを決意した。
マスターは誰よりもこの町を愛してるわ。
確かにボスをしとめたのは私!でも今回の勝利はマスターなしには語れない。
ただ賞金は私のもんです。
(清水)やらしいなお前はおい!それはっきりしとかんとね!
(清水)ええがな。
もうちょい…。
あとでややこしいことなるから。
(清水)こいつだけは…。
早う!はい!分かりました。
あとで払います。
(松浦・すっちー)よっしゃ〜!
(清水)喜び過ぎやもう。
パンツ見れるよ〜!
(2人)・賞金使ってパンツ見ぃ
(清水)「パンツ見ぃ」はもうええ言うてんねんお前ちょっとおい!なんでわざわざ賞金使って「パンツ見ぃ」すんねんお前は!一生パンツ見んなよ!
(清水)またそれ話違うでしょうが!
(安世)マスターありがとう。
マスターのおかげで私自由になれました。
(清水)ああ〜いやそんな…。
マスター何してんの!いい雰囲気なんだから告白のチャンス!
(清水)えっ?今か…。
あっ…。
ヤスーヨあの〜突然やけど俺ヤスーヨのことが好きなんや。
俺とつきあってください。
お願いします!
(安世)マスターごめんなさい!
(清水)ええ〜!?なんで?
(安世)私好きな人がいるんです。
(清水)はあ!?誰なん?あの〜私強い人が好きなんです。
だから…好きですすち子さん!ええっ!?
(清水)いやちょっと待ってこいつ女やで?いやさすがにあかんやんな?私両方いけますねん。
(清水)なんでやちょっとおい!
(一の介)おいおいおいおい!
(清水)ちょ…ちょっとすち子さん!
(一同)イエ〜イ!チャッソ!プラスチャッソ!さあ新喜劇座員の一芸披露のコーナーでございます。
今日は誰にしようかな〜?
(一同)は〜い!
(信濃)はい!いきましょう。
(信濃)ありがとうございます!コント「行ってもうた」。
いや〜暑いな。
よし!海で泳ごうかな。
よっしゃ。
ああ〜気持ちええな。
(ギターの演奏・「JAWS」のテーマ曲)あれ?
(ギターの演奏・「JAWS」のテーマ曲)あれ?ちょっと待って!ちょっと待って。
やばいやばい。
ジョーズ来た!ジョーズ来た!やばいやばいやばいやばい…。
あっ行ってもうた。
あっ行ってもうた。
どりゃ〜!
(一同)はははっ!
(信濃)待って待って。
ちょっと!どりゃ〜。
7月20日なんばグランド花月にて「中田はじめの新・だんじり新喜劇〜がんばっていきまっしょい編〜」を行います。
ゲストに矢口真理さんと角田信朗さんをお迎えして豪華に盛り上げます。
チケットは好評発売中。
皆さんお待ちしてま〜す!2015/07/11(土) 12:54〜13:54
MBS毎日放送
よしもと新喜劇[字]【「すち子のどないしたん?ウエスタン!」】
とある町にはびこる悪党軍団が娘を連れ去ろうとしていた。そこにやってきた賞金稼ぎのすち子だが失敗に終わる。そんな時バーのマスターが愛する人を守る為に立ち向かう!!
詳細情報
番組内容
【すち子のどないしたん?ウエスタン!】
とある町にはびこる悪党軍団が娘を連れ去ろうとしていた
そこにやってきた賞金稼ぎのすち子だが失敗に終わる
そんな時バーのマスターが愛する人を守る為に立ち向かう!!
すち子も応援し激しい銃撃戦が繰り広げられる!!
果たしてすち子達の運命やいかに
出演者
すっちー/清水けんじ/島田一の介/末成由美/井上安世/島田珠代/烏川耕一/吉田裕/タックルながい。/奥重敦史/森田展義/佐藤太一郎/松浦真也/中川貴志/信濃岳夫/新名徹郎/前田真希/福田多希子/小寺真理/はやしよしえ
ほか
ジャンル :
劇場/公演 – 現代劇・新劇
バラエティ – お笑い・コメディ
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