イタリア生まれのひんやりスイーツ
みずみずしい季節の自然素材をふんだんに使ったジェラートが今淡路島で人気を集めています
週末の店内はお客さんでいっぱい!
ここは農家の夫婦が営むジェラート専門店
脱サラで転身したご主人が自家栽培の旬の素材でフレッシュなジェラートを生み出しています
初めて収穫した野菜で作る色鮮やかな新作とは?
今回はジェラートに熱い思いを込めた夫婦の夢のカタチ
関西きってのリゾート地瀬戸内海に浮かぶ淡路島
島の中央に位置する洲本市は美しい海と城下町らしいレトロな風情が今なお残されています
路地には町家を改装したオシャレなお店が現れ新たな観光スポットとして若者を中心に注目を集めているエリアです
そんな中に築100年ほどの日本家屋を改築したお店Gelato;Piccolottoはあります
・いらっしゃいませ・・いらっしゃいませ・
オープンは金曜日から月曜日までの週4日
雑誌にも数多く取り上げられ遠方から多くのお客さんがやって来る人気店なのです
これこれこれこれ…これがいい人?
(口々に)はーい・ミルクのレモン・これ全員です
季節に合わせて6種類ほどのメニューがそろうPiccolotto
営むのは
ジェラート職人である妻の紗央里さんと2年前にお店をオープンしました
ところで「ピッコロット」とはどういう意味なんですか?
(スタッフ)なぜ「小さい人」に…見てもらったら…
(スタッフ)奥さんをイメージして?そうですね
こちらでは季節に合わせてさまざまな食材を使ったジェラートが楽しめます
例えばこれは南高梅のシロップとミルクを合わせたジェラート
梅の果汁がたっぷり入っていてサッパリとした酸味とミルクの甘みのバランスがとてもいい夏にピッタリのメニュー
これはシソ科のえごまを使った珍しいひと品
細かく砕いたえごまがジェラートの中に入っています
プチプチとした食感そしてアッサリとしたごまの風味を存分に楽しめます
冬には栗のように甘いじゃがいも・インカのめざめや秋にはイチジクそして夏にはサッパリとしたバジルと1年を通してさまざまな味を楽しむことができるんです
またスコーンとのコンビネーションや熱々のパンケーキと合わせたプレートも好評
女性のハートをくすぐる豊富なメニューも人気の理由となっています
はいチーズ・
(シャッター音)・OK食べていい?
(口々に)いただきます
(一同笑い)すごい気になってて淡路島来たら絶対来ようって思ってたんで近場の素材使ってはるからそういうとこもせっかく淡路島来たし来る価値あるかなと思って地産地消
(一同笑い)
リピーターも多いこちらのお店
人気の秘密はご主人のもう1つの顔にありました
藤原さん夫婦が住んでいるのはお店から歩いて10分海沿いに建つ一軒家
自宅の前には畑が広がっています
そう実は藤原さん農業を営んでいるのです
ここで農作業をしつつ妻の紗央里さん愛犬・コロと暮らしています
畑ではレタス・イチジクなど旬の野菜やフルーツを年間10種類ほど栽培
収穫した9割は島内や神戸・大阪など自然食材にこだわるレストランに卸しています
そして残りの1割をジェラートに使っているのです
(伸隆)これはもうジェラート用のイタリアントマトで向こうっ側がチェリートマトフルーティーなトマトですねフルーティーなほうでフルーツさと甘さを出してこちらのイタリアントマトのほうでコクを出すっていう感じでブレンドして使ってますね
持ち味が異なる2種類のトマトでつくるジェラートは夏の定番メニュー
太陽の恵みが口いっぱいに広がります
育てた野菜を卸すだけではなく加工してジェラートとして売り出したい
そう考えたのにはある理由がありました
ほんとに食べる方
(伸隆)ジェラートっていうのは結構アイデア勝負なところがあってすごく長い年月の経験が必要じゃないんで僕らみたいな素人から始めたもんにとっては取っかかりやすい商品ですね
藤原さんは兵庫県小野市生まれ
小学生の頃からクラスのリーダー的存在として親しまれていたそう
大学を卒業後電機関係の商社に入社し営業マンとして活躍
13年間勤めたあとある思いを胸に脱サラしました
電機の業界やったんですけどちょっとこう外国の関係とかで先行き不透明なところがあったので年齢的なところもあったしそろそろこの辺が見切りかなと思って転職しましたね
2009年淡路島に移住し畑探しからスタート
空いている土地を見つけては交渉し今の場所を見つけました
地元の農家の方に助けてもらいながら独学で農作業を学んだのです
移住して1年洲本市出身の紗央里さんと出会い結婚しました
地元の公民館に勤めていた紗央里さんはいつか自分のカフェを持ちたいそう夢見ていました
そしてご主人と出会い幼い頃からお菓子作りが大好きだったこともありジェラートショップを開く決意をしたのです
やりがいはありますねすごい相当何ていうんかな不安はあったやんな不安は辞める時は辞めていいのかほんとにっていう僕も農業なんでこんな夫婦がちゃんとほんまにやっていけるんかなっていうところの不安は結構…僕は全然なかったですけどねハハハ…ハハハ…
(スタッフ)頼もしいっすねほんとにねもうフフフ…
新たな道を歩みだした2人を応援する人がいます
週に2〜3度は通っている地元の大衆食堂
(紗央里)お疲れさんこんばんは
島の食材中心の食事が頂ける白梅食堂
実はここ紗央里さんの実家なんです
お父さんも若い時男前やってん
(一同笑い)
(繁之)若い時は誰でもな
飲食店経営の先輩である両親からはいろいろとアドバイスをもらっているそうです
そういう考えが強かったな
(紗央里)時代が変わったからね
(一同笑い)
(佐知子)ほんまにうんおかげさまでよう頑張ってると思うて
(スタッフ)何か手伝ってはるんですか?
(一同笑い)ほやからそこにほらジェラートのあれ置いてあるやんあれ見てみんな行ってんで
こちらの食堂でジェラートを販売するだけでなく大きなボードでPRもしてくれています
(紗央里)うちのお母さんが私らのなれ初めとかいろいろしゃべっていろいろ知ったうえで店に来られるんですよ「お母さんから聞きました」
淡路島に移り住んで6年
藤原さんは明るい家族に囲まれ支えられています
藤原さんはこの日ある場所へと向かいました
やって来たのは淡路島有数の広さを誇る果樹園・平岡農園
まいどこんにちはいらっしゃいこれ新芽なん?そうやね今また夏の芽が出てき始めてるとこで新芽…
平岡農園3代目・平岡良太さんが育てているレモンを仕入れに来たのです
Piccolottoのジェラートにレモンを添えたものがあります
淡路島産の濃厚なミルクジェラートに炭塩を合わせそこに平岡農園で採れたジューシーなレモンを搾ると甘さがキリッと引き締まります
爽やかな酸味が心地よく口の中に広がる人気メニューです
この日は3kg分を購入
素材のよさに藤原さんはほれ込んでいます
(伸隆)もうお客さんからもそうですけどありがたいですジェラートの上から搾るんで一番レモンが分かるっていうかね香りもにおいも味も分かりやすいんでやっぱインパクトのあるレモンいうのは一番うれしいですね
平岡さんは初めて藤原さんと会った時強烈な印象を受けたといいます
でもやっぱりその分…その反面うれしかったですけどね都会にいる人を田舎に取り込むことによって活性化していかないと淡路島みたいな田舎っていうのはやっぱり生き残っていけないというか衰退していく一方…やはりできるだけこう歓迎したいというかこれからもずっとやっていってくれたらありがたいなと思うんですけどね
藤原さんは日頃から地元の同業者たちとの交流を深めています
この日は若い農家や酪農家が集まる会議に出席
情報を交換し共有できる貴重な集いです
この日の議題は「農コン」
いわゆる婚活パーティー
淡路島が直面している後継者問題に取り組みます
…でしようと企画しましたピーマンの…ピーマンを収穫体験と会場を移動してウェルネスパーク五色でバーベキューをしようと思っています
平岡農園の平岡さんも実はこの「農コン」で奥さまを見つけました
俺が参加した時は料理得意な人はやっぱり率先してするしあと年上の人とかやったらこういきなり班長的な感じで仕切りだすいう感じやしやっぱたぶん今回やったらさこのバーベキューの時に好みの子が同じ班やったらええけどそれが違う班やったら…それかその…
会議は白熱
お嫁さん探しはこの島の若者にとってとても大切なことです
藤原さんはパーティーでジェラートをふるまい農業男子をバックアップします
・ええ芝生のあれあるやんか・
(一同笑い)
この日藤原さんはある夏野菜を収穫していました
それはししとう
スイーツのイメージがないこの青々としたししとうでなんとジェラートを作ろうというのです
実は昨年ししとうでのジェラート作りにチャレンジしましたが理想の味に至らず商品化は見送りに
辛さを抑えた品種で再び挑みます
店が休みの日も試作や仕込みで追われる藤原さん夫婦
作るのはジェラート職人である妻・紗央里さんの担当
ししとうをフードプロセッサーで細かく砕きます
そこへグラニュー糖や水などを加えて煮詰めコンフィチュール状にします
この味がジェラートの完成を大きく左右するのです
紗央里さんの作業の間藤原さんはというと…
まぁ僕らね農家ものができあがった時に畑で自分で食べるんで生で食べるんですねむちゃだと思うんですけどその辺は結構強く要求する部分はありますねちょっとうまくいかないことがあったら1回やってほしいなって思うこともあるんですけどフフフ…
味が調えば淡路島牛乳と合わせます
そしてししとうの繊維質が舌に残らないようさらに細かく潰します
最後にジェラート専用のマシンで冷やせば完成
さてお味のほうは?
うん…う〜んそやなうんうん…
その後何度も試作を繰り返しようやく完成
苦みがなくししとうのうまみを存分に生かしたテーストにたどり着きました
この日ししとうのジェラートをお客さんにお披露目
「ししとう」と「ピスタチオ」はい店内でお召し上がりでよろしいですか
お客さんは気に入ってくれるのでしょうか?
おぉ…
辛くないので子どもでも大丈夫
・おいしい?・おいしいうんししとう味ししとうだねししとう…辛みとかピリッとするのがあるかと思ったんですけど全然なくて…そんな感じですねおいしいですすごくむっちゃししとうこれ食べてみる?
また1つ新たな看板メニューが加わりました
ジェラートはお店で販売するだけではありません
地元のカフェレストランでも使ってもらっています
(紗央里)こんにちは
(伸隆)こんにちはこんにちはどうぞすんませんどうぞ
(紗央里)お邪魔します
古民家を改装した趣のある店内では淡路島の食材を中心とした料理を堪能できます
藤原さんはこちらにレタスなど季節の野菜とジェラートを卸しています
こちらではジェラートをそのまま食べるのではなくビターなエスプレッソと共にアッフォガートとして楽しみます
エスプレッソの量を調整し好みの甘さで頂けるのがポイント
温かさと冷たさを感じられる大人のスイーツとしてお客さんからも好評とお店の方は大満足!
ジェラートだけでなく藤原さんの野菜も絶賛!
色んな農家さんから僕らも仕入れるんですけどほんまに印象的には
(一同笑い)わざわざ淡路まで来て耕すっていうのはすごいバイタリティーとパワーがいることなんだなと思ってすごい感心しました
(延原)圧倒された思い出がありますね
この日畑ではまた新たな野菜の収穫が
(伸隆)これは今回ちょっと
地中海が原産というビーツ
ホウレン草と同じアカザ科でサトウダイコンの仲間
ロシア料理・ボルシチで使われることで知られる野菜です
ビーツはすごい鮮やかな色を出すのとあとすごい自然な甘みがあるっていうんで結構ジェラートにしたらおもしろい素材になるんちがうんかなっていうところで選びましたね
初めて育てた野菜・ビーツを使っての新作づくり
一体どんなジェラートが生まれるのでしょうか?
淡路島で人気のジェラート専門店・Piccolotto
定休日のこの日今年初めて育てた野菜・ビーツを使った新たなジェラートを試作
土臭さをどうするかやんな
(紗央里)うん…まぁレモンとか赤ワインとか入れて…ちょっと土のにおい消えるような感じでビーツちょっと色が濃く出るからその上で切ってほしい
藤原さんも手伝いながらジェラート職人である奥さん・紗央里さんが試作
皮がかたいビーツは一度湯がいてから皮をむきます
フードプロセッサーで細かくし色みと香りをよくするためレモン汁と赤ワインを加え砂糖と共に煮詰めます
何度も味見をしながら味を決めていきます
ちょっとまだ臭いなうんもう少し煮てみようかうん
土臭さを抜くため再び火にかけます
試作に試作を重ね細かく味を調整していきます
味が決まれば牛乳を加えさらにビーツを細かくすりつぶします
そして専用のマシンで冷やせば色鮮やかなビーツのジェラートが完成
ちょっと酸味足そかうんでもいいな味わい深いいうか…なんとなくこう食べてまうっていうようなイメージしとったような感じには近いと思うんですけどビーツってあんまなじみがないんでどんな味かっていわれるとちょっと説明しにくいかもわからないんですけどこういう味かなっていうのがはい分かってもらえたらいいですねあともうちょっとなあとほんまにちょっと
ビーツのジェラートが新商品として店頭に並びます
今日から発売してる「ビーツ」こちらのジェラートもオススメのジェラートですね
何度も試作を繰り返し完成したビーツのジェラート
色鮮やかな見た目が味への興味をそそります
果たしてお客さんの反応は?
舌触りもあって…
反応は上々
これまでになかった新しい食感とテーストを生み出すことに成功した藤原さん夫婦
夢のツヅキは?
はいありがとうございます!
(紗央里)ありがとうございます自宅近くが海が見えるロケーションなんでそこで新しい店舗を立ち上げてそれで1つ淡路島での事業は1つ完了して次のステップとしてはまた別の土地で別のフルーツ中心の農園をまた開いてその近くにまたジェラートの店を立ち上げるっていうのが近い将来の夢ですね
淡路島で人気のジェラート専門店・Gelato;Piccolotto
夫婦が旬の食材に思いを込めた季節のジェラートが楽しめます
2015/07/11(土) 11:00〜11:30
ABCテレビ1
LIFE〜夢のカタチ〜[字]/佐々木蔵之介 「農家が営む淡路島の人気ジェラート店」
人生はいろんな夢でできている…夢追う人の輝く瞬間を佐々木蔵之介の語りで描きます。
今回は「農家が営む淡路島の人気ジェラート店」です。
詳細情報
◇番組内容
淡路島洲本市にあるジェラート専門店「ジェラート・ピッコロット」の人気の秘密はその斬新な素材。エゴマを使ったり南高梅を使ったりとオリジナリティにあふれています。店主は藤原伸隆さんと紗央里さん夫妻。農家を営みながらこのお店をオープンしました。毎年新作に挑むという藤原さん夫妻に密着します。
◇ナレーション
佐々木蔵之介
◇おしらせ
この番組は、朝日放送の『青少年に見てもらいたい番組』に指定されています。
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
趣味/教育 – その他
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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日本語
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