ウェークアップ!ぷらす 2015.07.11


せーの!よいしょ!
きのうの京都、祇園祭のハイライト、山鉾巡行を1週間後に控え、鉾建てが始まった。
くぎやねじを一切使わず、わら縄だけで組み上げてゆく。
京の夏、本番。
今週火曜日、その京都が、世界の観光都市ランキングの1位に選ばれた。
これはアメリカの旅行雑誌、トラベル・アンド・レジャーのアンケートによるもの。
2年連続の快挙だ。
文化・芸術、レストランや旅館など、日本らしさが評価された京都。
これで宣伝効果は絶大。
また外国人観光客が増えそうだ。
そこで聞きました。
外国人観光客を巡るびっくりエピソードを教えてください。
外国の方やと思って、そのようなことばで接すると、私、日本人よって言われるときがありますので、そうすると、アイムソーリーって言っておくんですよ。
うちだったら、この普通の生の鶏のミンチあるんですけど、やっぱりいきなり、生のまま食べ出したりとか。
さすがにちょっとって止めるんですけど。
中国の方は、ポーチ、ほんまに何十個、大きい紙袋にまんぱん買っていかれる方は、めっちゃ多い。
これは中国製ですか?日本製ですか?って尋ねはる。
日本製って言ったら、めっちゃ安心しはるな。
それは驚きですね。
自分の国やのに。
線路上を車が。
水曜の夜10時20分ごろ、線路上で電車とすれ違っている一台の車。
30キロ以上は出てたんではないかなと思います。
防犯カメラにも、電車が通った3分後、線路上を車が走行する様子が映し出されている。
京都と大阪を結ぶ阪急電鉄京都線。
車は南方駅付近にある踏切から線路に進入。
京都方面へと走行。
その距離およそ1.3キロ、6分間に及ぶ。
逮捕されたのは、愛知県の無職、増井弘道容疑者73歳。
ゴールド免許の所有者だった。
警察に発見されたとき、こう話したという。
道が分かりません。
案内してくれませんか?
崖っぷちギリシャの行方は。
金融支援の条件として、EUの再建案を受け入れるか否か。
反対派が賛成派を大きく上回り勝利した日曜日のギリシャの国民投票。
火曜日に開かれたユーロ圏各国による緊急首脳会議で、チプラス首相は、新たな金融支援を要請した。
だが。
崖っぷちに立たされたギリシャ。
ようやく、きのう提出した再建案。
ふたを開けてみれば、年金の需給年齢の引き上げや、付加価値税のアップなど、EUの再建案に沿うもの。
あの国民投票は一体なんだったのか。
EUはあす開く首脳会議で、ギリシャの再建案を受け入れ、支援を再開するかを最終決定する。
果たして、ギリシャの行く末は。
子ぼんのうだった父がなぜ。
大分県杵築市の住宅を全焼した放火事件。
亡くなった4人の子どもたちの葬儀が、きのう、しめやかに営まれた。
ガソリンをまき、自宅に火をつけたとして逮捕された、父親で自衛官の末棟憲一郎容疑者。
ふだんはなんか優しい、子どもにいろいろ、こうしよう、ああしようって言ってな、教えたりしよってるな。
子ぼんのうだったという末棟容疑者。
単身赴任の生活に不満が募っていた。
仕事で悩みがあった。
心療内科の受診歴があることから、大分地検は今後、責任能力の有無を調べる方針だ。
裁判でまさかの再会。
アメリカ・フロリダ州での裁判での出来事。
窃盗などの罪で起訴された被告の態度が、裁判官のひと言で一変した。
あなたはノーチラス中学校の出身ですよね?
なんてことだ!
なんと、裁判官と被告は中学のクラスメートだったのだ。
法廷でのまさかの再会。
あなたの幸運を祈ります。
更生して、正しい道に戻ってください。
共に青春の日々を過ごした友人のことばに、涙が止まらない被告だった。
最大のヤマ場、目前。
武力攻撃に至らない侵害に際し、いかなる不法行為に対しても切れ目のない十分な対応を確保するための体制を整備したところでありまして、現時点では新たな法整備が必要であると考えていない。
いよいよ大詰めに入った、安全保障関連法案の審議。
今週、民主と維新が共同で提出した対案について、きのうの特別委員会で、安倍総理は現在の体制強化などで対応できると、対案は必要ないとの考えを示した。
一方、民主、維新、共産など、野党5党の党首はきのう、法案を強引に採決することは認めないとの考えで一致。
政府・与党は来週15日にも委員会で採決したい考えで、今国会最大のテーマ、安保法制を巡る与野党の攻防は、週明けに最大のヤマ場を迎える。
おはようございます。
7月11日土曜日、ウェークアップ!ぷらすです。
大体台風っていうと、私のイメージで言うと、例えば210日、9月ごろっていうイメージがあるんですが、ことしは6月、7月、次々台風が発生していると。
もう沖縄は大きな被害が出てますし、日本列島、この週末ですね、例えば猛暑で、また別の被害が出る可能性もあると。
ある意味、大荒れなんですが、大荒れということでいうと、例の新国立競技場問題。
実はあのデザインを最初に決めた安藤忠雄さんが、前面に出てこないっていって、今、文部科学大臣まで批判する事態になってるんですが、私、きのう、おととい、ご本人と連絡が取れました。
本人、なんて言ってるのかというのを、きょうのちほどお伝えしようと思いますので。
気になるところですね。
さあ、それはともかく、まずこのニュースからいきましょう。
日本の南の海上に発生したトリプル台風。
その一つ、台風9号がきのう、沖縄地方を襲い、20人以上が重軽傷を負いました。
そして本州でも熱中症など、影響が出始めています。
沖縄の広い範囲が台風9号の暴風域となったきのう、宮古島では最大瞬間風速33メートルを観測しました
ほとんど、進むことができません。
ああ、こちら、国道の標識なんですが、どんどん傾いています。
また沖縄本島の那覇市では、倒れた木で道路が封鎖されたり、民家の土台の石垣が崩壊したりするなど、被害が相次ぎました。
がらがら音がするもんだから、それで何かなと思ったら、木が一つ一つ崩れてた。
沖縄県内では、風にあおられて転倒するなどして、25人が重軽傷を負い、台風9号は街に大きな爪痕を残しました。
その9号から11号まで、トリプル台風が接近する中で、関東地方では、こんな影響が。
こんな感じでつかっちゃってますね。
水が多すぎて、溶けちゃったんですね。
関東地方では、平年の2倍以上の降水量で、農作物に被害が出ています。
千葉県の農協によりますと、野菜全般の生育が遅れ、前の年に比べ7%ほど出荷量が減っているということです。
一方、西日本では、厳しい暑さによる被害も。
きのう、大阪市の中学校では、筋力トレーニングをしていた吹奏楽部などの生徒13人に熱中症の疑いがあり、11人が病院に搬送されました。
暑かったです。
汗だくみたいな。
汗、ばーってかいてました。
大阪市では午後2時前に、32.8度を観測し、ことし一番の暑さとなっていました。
西日本では台風9号が、夏の太平洋高気圧を強めている影響もあり、各地で気温が上昇。
きのう、大分県日田では最高気温37度を記録しました。
きょう以降、東京の最高気温は連日30度を超えると予想され、全国的に気温や湿度が高くなる見込みで、体調管理には十分注意してください。
さあ、そして気になる台風情報ですが、けさも気象予報士の蓬莱さんに来ていただいています。
蓬莱さん、おはようございます。
おはようございます。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
まずは雲の様子を見てみましょう。
台風が今週、3つありました。
台風10号はきのう、熱帯低気圧に変わりましたけれども、まだ9号と11号が残っています。
9号は大型で非常に強い台風で目がはっきりしていますね。
この画面なんですけれども、気象衛星ひまわり今週、パワーアップしまして、ひまわり8号になりました。
なるほど。
台風9号より左側が暗いのは、夜だからですね。
そうなんですね。
宇宙から見るとね、ここが昼と夜の境目なんです。
けさ午前7時で。
カラー画像になりましたのでね。
雲の様子がより立体的に見えるようになりました。
では、まずはこの9号の進路予想から見ていきましょう。
現在、沖縄から徐々に離れていくような状況で、きょう、あすにかけて東シナ海を進み、そして朝鮮半島のほうへと、来週、進む予想となっています。
ただ、時速が15キロと遅いんですね。
ですから、まだこの黄色い円の風速15メートル以上の強風域におきなわけんが入っているような状況です。
広い強風域ですね。
大型の台風ですね。
ですからあすにかけて、沖縄、奄美は強い風、それから高い波にお気をつけください。
では、続いてこちら、天気図を見てみますと、実はきょうのポイントは、台風から離れた所。
本州は高気圧に覆われて、晴れるんですが、台風からの蒸し暑い空気が入ってきていますので、きょうは場所によっては35度以上の猛暑日となりそうなんですね。
きのう、熱中症のニュースがたくさん入ってきましたけど、きょうもじゃあ、要警戒?
そうですね。
台風の被害というのは雨、風だけではなくて、この暑さ、熱中症も一つ、注意していただきたいんですね。
なるほど。
では、天気から見ていきましょう。
東日本、北日本を中心に強い日ざしが照りつけそうです。
九州は湿った空気の影響で、曇りや雨となり、沖縄・奄美では吹き返しの強い風や、きょうも大雨に注意をしてください。
では気温がポイントです。
こちら。
高いですね。
きょうも高いですね。
大阪33。
札幌で30度ですか。
沖縄と同じ気温なんです。
全国的に暑いですね、真夏日です。
熱中症に警戒です。
外出ると、べたべたする暑さですよね。
湿気が多いので、汗が乾きにくいですね。
画面にはない所でも、近畿、東海、関東。
例えば関東で言うと、前橋の辺り、35度以上、猛暑日の予想となっています。
熱中症に警戒をしてください。
では、続いてこちら、もう一つ台風11号なんですけれども、非常に強い勢力で、来週の木曜日に、この黄色い円のどこかに進む可能性が70%。
沖縄に近づく可能性もあれば。
場合によったら九州にかかることもあるということですか?
そうですね。
そしてこの先の予報円、まだ出てませんが、今のところ北へと進む可能性が出てきていますので、本州に近づく可能性もあります。
週末、じゃあ直撃もありうると?
今後の情報に注意が必要ですね。
では週間予報、見てみましょう。
東京、名古屋、大阪の最高気温が、しばらく30度以上の真夏日が続きますね。
来週のこの後半のあたり、西日本を中心に台風の影響を受けるおそれがあります。
台風しだいということですね、そのあたりは。
ただ、この台風が抜けたあと、早ければ、恐らく梅雨明けの可能性がありますので。
そうすると、平年より早いんですかね。
そうですね、大阪だと平年だと7月の21日ごろなので、ちょっとだけ早いか、大体平年並みぐらいになるかなと予想しています。
まず目先、来週にかけて、この暑さ、そして来週の後半のこの台風の接近、11号の接近に注意をしてください。
なるほど。
しかし、それにしても、うっとうしくて厳しい天気のニュースも、蓬莱さんがしゃべると、さわやかに聞こえます。
そうですね、毎週。
ご苦労さまです。
ありがとうございます。
ありがとうございました。
さあ、続いてのニュースです。
悲劇はまた繰り返されてしまいました。
岩手県矢巾町の中学校に通っていた男子生徒が、いじめを訴え自殺した問題です。
生徒が担任と交わしていた生活記録ノートには、助けを求める生徒の叫びが記録されていました。
SOSはなぜ届かなかったのでしょうか。
僕がいつ消えるか分かりません。
先生からたくさん希望をもらいました。
感謝しています。
ただ、もう死ぬ場所は決まっているんですよね。
あしたからの研修楽しみましょうね。
中学2年生の村松亮さんと、担任の女性教師が交換していた、生活記録ノート。
これが最後のやり取りとなりました。
その6日後、今月5日の午後7時半ごろ、亮さんは岩手県のJR矢幅駅で、列車にはねられ死亡しました。
自殺と見られています。
1年生のときからもう、クラスとクラブで、いじめがあるっていうのは、亮から聞いてました。
学校とクラブ行きたくないと言っていました。
父親は、亮さんが亡くなった翌日に、警察からこの生活記録ノートを受け取り、初めて目にしました。
学校生活の様子を記録したもので、毎日、担任の教師とのやり取りが記されていました。
ことし4月20日には。
なんか最近、家でも学校でもいらいらするような気がします。
いいことないし、失敗ばっかりだし。
もういやだ、いやーです。
だったら、死にたいぜ。
これに対し、担任の教師は。
みんな同じ。
環境が変わって慣れていないからね。
頑張れ。
亮さんはこのノートに、自殺をほのめかす内容を繰り返し記していました。
亡くなる1週間前、6月28日には。
ここだけの話、絶対誰にも言わないでください。
もう生きるのに疲れてきたような気がします。
死んでいいですか?たぶん最近起きるかな。
どうしたの?テストのことが心配?クラブ?クラス?元気を出して生活しよう。
亮の笑顔は私の元気の源です。
父親は、このノートで息子の深刻な悩みを初めて知りました。
悔しいです。
私に言えないことを、たぶん先生に助けてほしくて、この生活記録ノートに書いてたと思います。
最初からこの内容を分かってたら、やっぱりちがかったと思います。
また同じ中学の生徒らは、亮さんがほかの生徒から暴力を受けている様子を目撃していました。
なんかたたかれてるのとか、毎日泣かされて帰ってたとか、しょぼしょぼ歩いてたとか、そういうのは見たことありました。
机に頭を打ちつけるようにしてたというのを目撃したって言っていました。
学校側は、亮さんが亡くなった2日後の今月7日、記者会見を開きました。
果たしていじめや亮さんのノートの内容を把握していたのでしょうか。
以前にそういう認識があったかということですが、そこについては、校内で私のところで、それを共有している事実はありませんでした。
担任とは、そこの話を、その後、現在まで詰めていないところであります。
体調を崩して、休んでおりまして。
亮さんと担任とのノートでのやり取りを、校長は把握しておらず、ほかの教師にも共有されていなかったと見られています。
また学校は、いじめについての生徒へのアンケート調査を、5月に行う予定でしたが、学校行事などで、実施が6月にずれ込んでいました。
きのう、実態把握のために派遣された、文部科学省の職員は、このアンケートでの亮さんの回答について。
いじめられているという記述がありました。
6月にやったアンケートは、担任の手元に全部止まっていたという話だったので、今回、亡くなった生徒のアンケートも、担任の手元に止まっていたということだと思いますけども。
教育委員会は、きのう会見を開き、教育長が謝罪しました。
本当に申し訳ありませんでした。
教育委員会といたしましても、十分な検証が必要との考えから、第三者委員会を設置します。
またおととい、休んでいた担任教師が、面談に応じたといいます。
担任はその面談の中で。
トラブルがあったと、その指導を行ったと。
それは終わったものだという意識を持っていたということは、面談の中では、私は聞いております。
今回と同じようなケースが4年前にもありました。
2011年に滋賀県大津市で、亮さんと同じ中学2年の男子生徒が、いじめを苦に自殺した事件です。
このとき調査に当たった第三者委員会は、報告書で、学校や教育委員会が自殺を止められなかった要因について、次のように記しています。
情報が担任と学年主任にとどまり、教員全体で共有できず、有効な対策を取ることができなかった。
そして、学校へ提言を行っています。
ぜひとも協力協働の教育現場を作ってほしい。
なぜ過去の教訓を生かすことができなかったのでしょうか。
亮さんが繰り返し発していたSOSは、ほとんど誰にも受け止められることなく、最悪の事態を招きました。
改めて学校現場と教師の在り方が問われています。
後ろにある、こちらの大きなモニターに出ているのが、生活記録ノート、亡くなった、自殺した生徒と担任のやり取りなんですが、確かにこの担任の書き込みを見るかぎり、うーん、切迫した危機感は感じられない一方で、ただ、ほかのクラスメートなどの評判で言うと、一部、そのいじめてた子どもたちを指導していたという話もある、ということで言うと、やっぱりこの大津のいじめ自殺事件のときに問題になったように、ただその担任の先生が持っていた危機感であるとかというふうなことが、学校全体として全く共有されていなかったと、これは間違いないところのようであります。
岩田さん。
結構、頻繁に生徒と担任の先生、こういう情報っていうのはやり取りしてるんだと思いますけどね。
それが全体、横に広がらないのと、私なんかも訪問授業でね、中学校なんか行ったときに、意外と校長先生と先生というのは、段差を感じたり、横の連絡というのはどうなってるのかなというのが、このへんのところがやっぱり問題なんだと思いますね。
春香さん、スイスの学校なんかでも、いじめは当然あります?
そうですね、私自身、小学校のころにいじめられている側にいたことがあるんですけど、やっぱりすごく、それを言い出すのってすごく勇気がいって、さらに学校のホームルームで、いつでも相談してねって言って、いざ、一回相談したことがあったんですけど、思ったように自分のメッセージが受け止められなくて、そういうときって、やっぱり全世界が敵に回ってしまったっていう、そのような思いになってしまいますよね。
だから、それに対する受け止め方をどうするかっていうのは。
特に、自分の、例えば親にそういうことを話すかというと、まず子どもは話さないので、先生に恐らく聞いてほしかったという思いは、このノートからは、本当にひしひしと伝わってくるんですが、じゃあこういうとき、担任はどうしたらいいのかということがあると思うんですけれども。
そうですね。
私ちょっと今回ですね、改めて大津の事件の第三者報告書、読んでみたんですよ。
そうしたら、やっぱり今回の事件と全く同じ図式なんですよね。
やはり教師は気付いていたかもしれないけれど、それをチームで解決する体制がない、さらにはそれを学校や親御さんに対して、どう伝えていくのかという仕組みもないと。
こういう状態になりますと、結局は子どもの声、そのSOSはどこにも届かないということなんですよね。
そうですね。
恐らくその同級生の中では、誰がどういう形で毎日、この亡くなった少年をいじめてたかって、みんな知ってる話で、子どもたちの間ではみんな知ってる話を、大人が誰も知らないっていう、その孤独感っていうことの、先ほどもやっぱり、担任が全く気がついてなかったわけではないということなら、それを学校として共有することができなかったのかと。
やっぱりそう思いますね。
また同じことがと、本当に残念でなりません。
続いてのニュースですが、このままで国民の理解は得られるのか。
2020年東京オリンピック・パラリンピックのメーン会場となる、新国立競技場は、巨大なアーチ構造の現行デザインのまま、計画にゴーサインが出されました。
工事費はなんと2520億円。
なぜ、こんなに高くなったのか。
政府からはデザインの選定責任者で建築家の安藤忠雄氏に、選定理由の説明を求める発言も飛び出しています。
見積もりが甘かったという指摘もあると思うんですが。
そういうことではなくて、これは先ほども申し上げたような、特殊な部分がありまして。
今週、新国立競技場の目標工事費が、2520億円で承認された。
今まで明らかになっていた工事費が900億円近くも上がった理由は。
値段は値段、デザインはデザインで別々にしていたとしたら、それは、そういうこと自体はやっぱりずさんだったということになるでしょうから、そういう検証はすべきだと思います。
そもそも、オリンピック東京開催が決まる前の2012年、コンペでデザインが競われ、このときの予算は1300億円だった。
イラク生まれのイギリス人、ザハ・ハディド氏のデザインを掲げて、東京にオリンピックを招致。
だが、開催地が決まった翌月、下村文部科学大臣は国会で、ザハ氏のデザインのままでは3000億円かかると公表。
そこで、デザインのイメージを残したまま規模を縮小。
去年には1625億円で実現できると試算していた。
それが今週、文部科学大臣、オリンピック・パラリンピック担当大臣、さらには東京都知事らが集まった有識者会議で、2520億円という高額の目標工事費で承認された。
これに、批判の声が相次いだ。
あの国立競技場を今、これからあれを造っていくことには大反対です。
おかしいですよ、そんなの。
普通の家庭でお金がないないってあっぷあっぷしているところに、フェラーリ買いますって言ったら、あほかと言われるじゃないですか。
それと同じことをやろうとしている。
ラグビーの元日本代表、平尾剛さんはツイッターで。
ーもう辛抱たまりません。
おかしいでしょ!やっぱり。
あんなスタジアムに頼らずとも、開催する方法を探ればいいだけの話ちゃいます?声、上げませんか?スポーツ界の中から。
そして与野党からは、こんな声も。
採用したデザインが、1300億で収まるデザインだというふうに認識していたのが、非常に甘い認識、今から振り返るとね。
ちょっとずさんだったんじゃないかなと思いますけどね。
この競技場のてんまつは、あまりにもお粗末であり、心配をしております。
なぜ東京だけ2500億かかるのか、全く理解不能であります。
開会式などが開かれるオリンピックのメーンスタジアム。
前回のロンドン大会での総工費はおよそ640億円。
独特な形で鳥の巣と呼ばれた北京のスタジアムはおよそ510億円。
アテネ大会のスタジアムは、既存の施設を生かしたリメークのため、350億円程度で済んだ。
新国立競技場は世界に比べ4倍から5倍以上の工事費がかかることになる。
この高額に費用を負担する可能性がある、東京都に住む人は。
ちょっとね、ほかに使いみちがあるのかなとは思いますけどね。
あまりにも丼勘定すぎるかなとは思いますね。
もう最初から結論ありきなので、とても都民として税金を、そちらに回されるのかなと思うと、ちょっと悲しいです。
ちょっと考えてほしいなって思ってます。
将来において有意義に使えるんだったら、けちけちするよりかは、そういうものも悪くはないかなと思う。
高騰した目標工事費について、日本スポーツ振興センターは、3つの理由を挙げている。
屋根の特殊なデザインのため765億円増加。
さらには建設資材や人件費の高騰で350億円。
消費税が8%に上がったことで、40億円ほど増加したという。
事前には分からなかったということですか?
これだけ、この短期間に行うということと、これだけオリンピック・パラリンピックが決まったことによって、いわゆる建設業界がこれほど忙しくなるということについては、予測をしていなかったということです。
巨額の建設費用だが、現在、確保できている財源は4分の1にも達しておらず、残りは見通しが立っていない。
私はですね、オリンピックの競技場は質素でも、やはり被災地の支援にも日本は金かかるからということで、私、見直しをされたほうがいいんじゃないかと思うんですが。
もしかしたら、多くの国民の皆様がそう思っておられるのではないかと、私もそう思います。
新たに新しいデザインを決めて、それで基本設計を作っていくということでは、時間が間に合わないと。
複雑な総理の心境を、久しぶりにうかがったような気がいたしました。
甘い見積もりと先行きが不明な財源。
今後、国立競技場は誰の責任で工事が進むのか。
5年後には東京オリンピックが待っている。
さあ、工事費の中身がどうなっているのか、増井さん、教えてください。
去年の試算では、1625億円だったものが、今や2520億円にまで膨れ上がっているわけですが、その内訳は、スタンドやグラウンドに1570億円。
スタンドだけでも1600億近くかかるっていう計算なんですね、これ。
そうなんです。
それに加えて、最も最大の特徴でもあるといわれている屋根の部分に950億円と公表されています。
しかしですね、さらに、この大会が終わったあとに、屋根を開閉式にするために、260億円ほどかかることが、すでに分かっているんです。
ですが、この金額、去年の試算には含まれていたんですが、今回発表された金額には入っていません。
それでもなぜこんなにも高額になっているのか。
有識者会議での説明によりますと、消費税が上がったことによって40億円。
材料費や人件費が上がったことによって350億円。
さらにこの特徴的な屋根を支えるアーチ、このアーチを建設するために地盤の整備などが必要になるために、765億円もかかるという説明なんです。
それはだけど、最初の1625億円に本来は入ってたはずなんですけどね。
はずなものが、そうですね、どんどん上乗せされている状態です。
そのお金、どうすることになってるんですか?
今、決まっているものでは国費、つまり税金から392億円、スポーツ振興基金から125億円、この2年間のトトの売り上げ、サッカーくじ・トトの売り上げの5%である109億円、これら3つを合わせた626億円、実に全体の4分の1だけが今、決まっている状態なんです。
残りはどうするんですかね?
残りはといいますと、この先ほども出てきたトトの、これから5年間で見込まれる500億円、あとはこの競技場の命名権を売ることによる200億円、あとは東京都からの支援です。
この金額、まだ決まっているわけではないんですが、一時500億円を要請されていたということもありまして、仮に500億とします。
それでもまだ決まっていない700億円があるわけなんです。
これについては今後、文科省や財務省、そこに東京都も加わって考えていくということなんです。
何が問題なのかということで言うと、今、こういう話になってましてね。
きのうあたり、文部科学大臣の下村さんは、増井さんありがとうございました。
建築家の安藤忠雄氏がデザインを選ぶ責任者となり、ザハ・ハディド氏の案を決めた、自信を持って選んだと思うので、なぜその案を選んだのか、なんらかの形で説明してほしい。
安藤さんは有識者会議を欠席している。
ごめんなさい。
続けてありますか?大丈夫ですか?それで、当の安藤さん、なんと言ってるかなんですが。
安藤さんと私、この2日ぐらい、電話で直接やり取りしました。
それで、個人的にこういうことなんですね。
私宛てになんですが、コンペの与条件としての予算は1300億円であり、応募者も認識しています。
提出物には建築コストについても示すように求められていました。
それは当然評価の一つの指標とありましたということで、これ、コストも含めてデザインコンペを行ったと、その後、基本設計、実施設計という具体的な設計作業が行われ、現在に至っています。
実は安藤さんとこの委員会では、ここまでで、ここから先は、一切関わってないというか、関わらせてもらっていないというか、そういう状況らしいですね。
それでね、ちょっと時系列を見てみますと、デザイン、安藤さんを委員長とする委員会が選んだのは、このデザインなんですね、下のデザイン。
ここのデザインをコンペというか、オリンピック招致のときに、全世界に見せて、これでやりますって言って、オリンピック開催を決めた。
ところがそのあと、設計、基本設計していくうちに、形もだんだん変わってきて、これ、全然違う建物じゃないかっていう、そもそも形が違うよねっていうのもあるんですが、この基本設計段階で工事費が1625億円と、ちょっと増えました。
安藤さんの説明によると、大体この基本設計で出てたお金の通常の建築物は、前後1割ぐらい、もっとまけろとかもっと払えとか、そういうことで最終的な値段が決まるらしいんですが、そこから1年、ほぼたって、ことしの7月になったら突然、工事費が2520億円に膨れ上がっていると。
安藤さんに聞いたら、辛坊ちゃん、なんでこんなに増えてるのかわからへんねんって言うて、安藤さんもここなんか、すごい怒ってる感じで、しゃべりたい気持ちは満々みたいなんですが、どうもなんか、周りで止められてるって感じですね、今のところ。
それにしても、このまま着工して大丈夫かっていうのは、素朴な疑問としてあるわけですが、皆さん。
誰も思ってないんじゃないですかね。
これほどみんながね、なんかもどかしいというか、不満が募るようなっていうのは、初めてのようなケースのような気がしますよね。
私、最初にデザイン見たときに、これ、将来ね、100年も200年ももつような、例えばシドニーのオペラハウスみたいな、世界遺産になりそうな建物だから、期待できるのかなと思ったら、だんだん高さを引っ込めていくうちに、どうも最初の印象とも変わってますしね。
最初のデザインが地元とそれから一部建築家の方々が、徹底して反対したこともあって。
でもこれを誰か責任を取るものがないまま、今進んでいるっていうのに、やっぱりこの異常さというのは、これは、このままでいいのかなと思いますね。
一部の建築家グループは、いやもっと安くあがるって言うんだけど、さっきのスタンドだけで1600億円っていうのを見ると、屋根があろうとなかろうと、誰がやったって、いくらかかるんだって、実はよく分からないところも、野村さん、あるんですが。
そうですね。
この日本スポーツ振興センターというところが、要するに責任を持って決めたことになってはいるんですけどね、この組織は独立行政法人で、文科省が事実上、支配している、そういう組織なわけですよね。
ここには現役出向で文科省の役人も行ってるわけです。
ということは、他人事のように、文科省が決め方が悪いとか言う前に、自分たちの行政そのものの在り方を見直さなきゃいけないと思うんですよね。
そうですね、だから具体的な名前が挙がってる安藤さんに、全部責任を押し付けて、みんな逃げようとしているという感じが、すごくしますね、今回。
どうですか?春香さん。
こういう事態になっていることがすごくびっくりですよね。
ちょっと思い出すのが、冬季のロシアのオリンピックの工事が終わっていなかったりとか、ブラジルでのワールドカップ、サッカーのワールドカップで、国民の不満が募ったり。
日本はそういう事態にならないと思うからこそ、ぎりぎりになってそういったことに絶対なってほしくないなというのが。
今、うちの学生とかでもオリンピック目指して、一生懸命練習してるんですよね。
そういうアスリートの人たちにとって、こういうことが悲しい結果にならないように、彼らにとって一番いい決め方をしてほしいなというふうに思いますね。
誰も責任を取らないような、モラルハザードのような状況になってるっていうのは、どこかで解消してほしいですよね。
基本設計で1600億が、2500億に膨れ上がったには、誰かがやっぱり関わってるわけで、1人もその間の名前が出てこないっていうのはおかしいですよね、これ。
事態として。
一体どうなってるのかという気はいたします。
続いてこちらです。
中国に関しては、まあちょっとバブルかな。
ギリシャ以上に、
さあ、ここへ来て、ちょっと経済の先行き不安感が高まっています。
株価が急落した中国の株式市場。
日経平均株価も今週、ことし最大の下げ幅を記録しました。
中国に今、何が起きているのでしょうか。
そして、日本経済への影響は?
日本を訪れる中国人観光客といえば。
今、10万円を突破しました。
爆買い。
日本で旺盛な購買力を見せる中国人だが、実は今、中国では。
株価が暴落し、
日本各地で見られる、中国人の爆買いツアー。
1人当たり17万9000円余りを買い物に使うという中国人観光客。
爆買いは日本に経済効果をもたらしている。
だが、今、不安な要素が。
右肩上がりで上昇を続けていた中国の株価がこのひとつき弱で、なんとおよそ3割も下落。
さらに、今週。
取り引きが始まりました。
目立つのは、下落を表す緑の数字、そして売買停止を表すゼロというオレンジの数字です。
上海市場では上場企業の半数近くが取り引きを停止するという異例の事態に。
中国では株価の下落を避けるため、企業みずからが取り引きを停止できるルールがあるのだ。
それでも今週水曜日には、一時、前の日より8%も株価が下落。
これが世界各地に飛び火した。
日本の株価は2万円台を割り込み、ことし最大の下げ幅を記録。
アメリカでも5か月ぶりの安値となるなど、チャイナショックともいえる事態が世界に波及した。
これまで、上昇を続けてきた上海市場。
去年7月、外国人に株式売買を解禁するなど、投資の規制を緩和。
11月には中央銀行が利下げを行い、投資家らがお金を借りやすい状況になった。
以降、まさに爆買い。
ピークの先月12日には、1年前のおよそ2.5倍まで上昇した。
さらにその背景には、信用取り引きという投資が、中国で急拡大したことがあるという。
これは投資家が一定の保証金を担保に、証券会社から手持ち以上のお金を借りて株を購入すること。
これで、自己資金の数倍もの株を手にできる。
個人投資家が8割とされる中国で、この信用取り引きが広がり、その取り引き額は44兆円にまで膨れ上がっていたという。
いわば政府が誘導する形で上昇してきた中国の株価。
4月に入って、政府の党の、その見方を代弁するという官制メディアといわれてる人民日報に、株高を肯定的に捉える。
そういう論評が出たんですね。
これを国民は、上げたいというサインだっていうふうに受け止めて、そこから一気に加速していったんですね。
下がってもきっと政府は買い支えてくれると、今行けっていう、国民がそこで一気に投資に走っちゃった。
ところが、先月中旬、政府が信用取り引きの規制に乗り出したのを機に、株価は一転して下落。
株価暴落という事態に、中国政府は株価下支えの対策を相次いで打ち出した。
5兆円規模の融資を行うなど、なりふりかまわない姿勢だ。
政府が、平たく言えば、中央銀行がいくらでもお札刷って、資金をつぎ込むぞっていうたんかを切ったんですね。
マーケットのことはやっぱりマーケットに任せるっていう、そういうふうなところが、もっと必要なんだと思います。
政府がなんか全部を統制しようと思ってもね、結局、統制しきれないわけですよね。
だけどもそうやってやってるもんだから、起きたことの責任は、全部、政府が負わなきゃいけないと、無理さかげんというのがね、やっぱり今回またはっきり出たんじゃないかなと思いますね。
こうした中、今週後半、市場は。
きょうは乱高下を繰り返して、現在はプラスに転じています。
おととい、一転して株価は反発。
この6年間で最大の上げ幅を記録した。
きのうも株価は上昇し、いったん落ち着いたように見える市場だが、先行きは不透明だ。
津上氏は今回、中国の株価の意外な影響力が明らかになったと語る。
意外と中国以上に、世界が影響を受けてるみたいなところがあるんだと思いますね。
エネルギーだとか、あるいは銅だとか、そういうコモディティといわれるようなね、そういうようなものの値段が、株価だけじゃなく、どーんと下落したわけですね、今回。
そういうふうなことを考えると、やっぱり、世界経済が悪くなる、それがまた、やがて間接的に中国経済にもはね返る、日本経済にもはね返る。
二次災害みたいなものがね、結構なんていうか、注意をしていかないといけないのかもしれないですね。
ことしに入り、減速感が目立つ中国経済。
1月から3月までのGDPは7%と、6年ぶりの低い伸びとなった。
輸出入が落ち込み、不動産市場も不振だ。
日本にとっても、今や輸出入総額でアメリカを抜いて1位。
大国、中国の動向を、世界が見つめている。
では、ゲストをご紹介いたします。
東京のスタジオからのご出演です。
中国経済の分析のご専門の、キヤノングローバル戦略研究所、研究主幹の瀬口清之さんです。
おはようございます。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
まず最新の為替、株価情報を見ておきたいと思います。
こちらです、ご覧ください。
先ほどニューヨークのマーケットが閉まりましたが、ニューヨークのマーケットは、ご覧のように200ドル以上上げて終わってますね。
やっぱりきのう、おととい、中国のマーケットが落ち着いてることに加えて、どうもギリシャ問題で、岩田さん、妥協が成立するのではないかと。
そうですね、なんか歩み寄りが見られるんじゃないかということですね。
ということだろうと思います。
日経平均は乱高下で、きのうはちょっと下がりましたが、ドルも比較的、122円台の後半ということで、落ち着いてるかなという感じがしますが。
こちらご覧ください。
瀬口さんにお伺いしたいんですが、まず、ここへ来て、本当に1か月ぐらいの間に、中国の株が3割も落ちた、この理由はなんですか?
もともと去年の11月から2500ぐらいのところからスタートして、その5000まで一気に上がっていったわけなんですけども、そもそも中国の株価が上がる理由があんまりないんですね。
企業業績を見ると、横ばいから、むしろ低下してますし、マクロ経済環境は、去年7.4%から、ことし7.0に落ちてるというプロセスですから、そのマクロ的にも、企業業績のミクロ的にも、株価が上がる要因っていうのがない中で、まあ単に、行き場を失ったお金が、株、ちょっといけるかなっていうんでいってみたら、ちょっと上がったんで、じゃあ、ちょっとみんなでいっちゃえという、そういう、本当にいいかげんな上昇だったと言っていいと思いますね。
そこへ来てですね、この2日ぐらいに、ちょっとこのグラフでも分かりますが、くっと上がってます、くっと上がってます。
あの辺りは何かというと、さすがにここまで下がってくると、やっぱり共産党に批判が向くんじゃないかというおそれも出てきまして、もうあからさまに政府が介入して、てこ入れをしました。
これ、いろいろ書いてありますけど、簡単に言うと、お金を株式市場にどんどん入れると、自社株をほとんど国営企業みたいな所に、自分の会社の株を買わすと、それから空売りっていって、株持ってない人が株を大量に売りに出した場合、場合によったら犯罪者にするという、普通のマーケットでは考えられないようなことまでしてるんじゃないかという説もありますが、瀬口さん、これで2日ぐらい、株は上がりました。
この傾向は今後、どうなりますか?
これ、普通、マーケットに政府がこんな干渉しちゃいけないことをやってますので、株の安定は、一応表面的には回復していますけれども、株式市場に対する国際的な信頼は、これで落ちたと思います。
中国ってこんなにマーケットのことを分かってない国だったのかなっていうことが、全世界に知れ渡ってしまったということだと思います。
そもそも2500ぐらいから始まって、5000まで意味なく上がってますので、それが2500から2000ぐらいまで落ちてくるということになれば、一段落と思えるんですけれども、変なところで政府が介入しちゃったもんですから、まだなんか、マーケットとしては非常に居心地が悪い状態が続いて、しばらくまた不安定な状態が続くと見たほうがいいと思います。
なるほど、それが日本の株価、あるいは経済に与える影響、これについては、どうお考えですか?
これは、あんまり大きくないと思います。
そもそも中国のマクロ経済の現状というのは、かなり今、安定してる状態が続いているんですね。
特に株式市場は今、少しおかしくなってますけれども、不動産市場は去年おかしかったんですが、ことしだんだんだんだん回復プロセスに向かいつつあって、ことしの第4四半期ぐらいから投資も、不動産関連投資も前年比プラスに転じるんじゃないかというふうな見方もある状況なんですね。
それは中国での話ですね?
中国です。
ですから、中国の中では不動産マーケットのほうが株式市場よりも数倍の規模を持っていますので、そっちがいい方向にこれから向かうところですので、中国経済が崩れるということはありません。
なるほど。
しかもですね、今、物価がとても安定してますので、もし本当に経済がおかしくなったら、金融政策をさらに付加して、インフレの心配もありませんし、それから財政赤字も、小幅の日本やヨーロッパやアメリカに比べて、はるかにちっちゃい規模ですので、財政支出でぐんぐんぐんとふかすことも可能ですので、政策発動予知がたくさんポケット、まだ残ってますから、失速するっていう心配はほとんどないといっていいと思います。
それを聞くと、日本経済にとってもそんなに心配しなくていいということのようですが、皆さん、どうお考えですかね?野村さん。
やっぱりこのマーケットっていうものが、国によって管理されてはいけないわけですよね。
ここはよく、PKOってことばがあって、今、有事法制でよく出てきますが、あれとは違って。
株価のプライス・キーピング・オペレーション。
そうなんです。
これを政府がやってしまいますと、その国のマーケットが信用されなくなってしまうわけですよね。
さらには今回、VTRにもありましたけども、企業自体が自分の株が下がるのが嫌だから、取り引きするのはやめましょうって、こういう制度、聞いたことないわけですよね。
聞いたことないですね。
これではやっぱりマーケットとしての体をなしてませんから、ここはやっぱり、しっかり立て直してもらわないといけないかなと思いますよね。
春香さん。
ヨーロッパのほうのを見てると、やはりここ最近、ずっとギリシャが連日のように続いている中、やはり、それをようやくトップニュースを塗り替えたのが、この中国の経済だったんで、それだけやっぱり注目度というのは大きいのかなというのは思いますね。
岩田さん。
なんか中国式にね、中国式資本主義というか、なんか理解できない部分があるんですが、日本もやっぱりバブルの崩壊というのを経験してますからね、そういったことにならないのかというのは、懸念、そのものは持ってるんだけど、こういった株式の市場を停止したりというようなことを見てますとね。
どうですか?ひと言で、瀬口さん、中国バブルの崩壊ということばがいわれますが、このことばについては、どうお考えですか?
それはたぶん、まだ数年間は心配ないと思います。
ただ、今はまだ高度成長の最後の局面なので、7%台から6%台ぐらいの成長は、これからまだ数年間は維持できる可能性がかなり高いんですね。
問題はそのあとなんです。
私自身は、去年まではそれほど深刻に心配をしなくてもなんとか習近平政権が問題を解決していく可能性があるんではないかというふうに、構造改革の進展に期待をかけていたんですけれども、ことしに入って、去年まではプランニングの段階で、ことしは実行の段階に入ってるんですね。
いざ実行に移そうとしてみると、なかなか実行がうまくいってないという状況が分かってきて、もしこの実行がうまくいかないと、2020年代に中国の経済は、そのミドル・インカム・トラップといわれていますが、経常赤字に陥って、非常に経済の…が悪くなるという意識があります。
経済のリスクが高まってるという言い方もできるんだろうと思います。
瀬口さん、ありがとうございました。
どうもありがとうございました。
続いてこちらです。
劣悪な環境ですよね。
ネパール大地震から2か月。
医療支援に向かった日本人医師たちが見た現状とは。
続いて特集です。
ネパールは今。
発生から2か月余りとなるネパール大地震。
その被災地に、日本の医療チームが入りました。
阪神と東日本、2つの大地震を経験した医療チームです。
地震発生から1、2か月後に急増するある病を警告することが、今回の訪問の目的でした。
その被災地で日本の医療が見た現状とは?
ネパール大地震から2か月。
8600人以上の死者を出した山と町。
今なお地震の傷跡は生々しい。
首都カトマンズの市内では、工事用車両が行き交い、復興の足音が響き始めている。
4月25日の大地震。
マグニチュード7.8。
ネパールの経済を支える世界的観光地も大きな被害を受けた。
そして今、がれきは片づけられ、いち早く復旧工事が進められている。
寺院では慰霊のお参りが絶えないが、外国からの観光客の姿は少ない。
だが、大通りを一つ入った下町は、一瞬で崩れ落ち、命を奪ったれんが造りの住まいの跡、がれきの撤去は進んでおらず、建物はつっかえ棒で支えられている。
やっぱり地震、ここで起きたときは怖かったですか?
そうですね、こっちにあります、ひびがあります。
震災直後、日本からも緊急医療チームが駆けつけ、山岳地帯で活躍した。
だが、地方では貧しさゆえに医療そのものを受けようとしない人々が多くいたという。
彼らはやっぱりお金がないんですよね。
だから、ただと言えば来ます。
でも、どんなに重傷であっても、お金いるとなったら、来ないんですよね。
これがやっぱり、一番残酷な現状でしたですね。
そして6月、そのアムダの兵庫のチームのドクターとナースが、ネパールの医療支援に入った。
かなり大きなテント村ですよね。
阪神大震災のときにもテントはあったので。
江口貴博医師は脳神経外科医。
しょうに医療のエキスパートでもある。
相場亜紀子看護師は、救急部に働くナース。
ボランティア活動でのネパールは5回目だ。
2人には阪神、そして東日本、2つの大震災後の現場での災害医療の経験があった。
それを今、ネパールに生かせないかと願っていた。
震災関連死というかね、せっかく助かった命ですから、命を落としてほしくないなと、そんな気持ちですね。
江口医師には、阪神大震災の経験から、特に心配する病気があった。
慢性硬膜下血腫っていう、頭に血がたまる病気が、恐らくはやるんじゃないかなと。
慢性硬膜下血腫とは、頭の打撲を受けて1か月半から2か月後、脳内出血が徐々に進み、やがて命に関わる疾患だ。
手術は頭にドリルで穴を開け、血を出すだけで比較的優しい。
阪神大震災後、神戸周辺におよそ200人いた脳神経外科医が、一斉に対応に追われた手術である。
患者がもう大量発生しているのではないか。
2人はカトマンズ市内の避難所を訪ね歩く。
この避難所には、近くのマンションに住んでいた人々に加えて、地方の山間部からの被災者が集まっていた。
水、トイレ、衛生状況が一番やっぱり問題になってますよね。
看護師に何かを必死に訴え続けるこの女性。
アルコールを飲み過ぎているようだ。
この人たちの先が見えなければ、やっぱり何も今の現状だと変わらないので、何かケアできればなと。
2人がたどりついたのは、日本の支援で生まれたネパール一の大病院。
頑丈な建物ゆえ、震災直後から完全に機能した。
おはようございます。
おはようございます。
ご無沙汰です。
小児外科の神戸大学に学び、阪神大震災では災害医療の経験があった。
今回はね、外国人の先生方が誰も入れなかった。
そうですね。
だからネパール人で頑張ります。
ネパール人がやりますということでやったんです。
病院の自慢は外科。
特に脳神経外科は、3人の専門医をそろえている。
チームは最新の検査機器を生かし、震災直後から急性期の脳手術を100例以上こなしていた。
江口医師は、気になる慢性硬膜下血腫のことを尋ねた。
左の前頭葉に、かなり大きな血腫がたくさんありますね。
たぶん、これ、よっぽど辛抱していたと思いますね。
2日前に手術を受けたのは、66歳の女性。
遠くの村から、山道を2時間、人の手で運ばれ、さらにそこから5時間かけて、病院へと搬送されてきた。
この前でこうなったんですけど、今は大丈夫ですって言っています。
本来なら頭に穴を開けるだけの手術は、頭蓋骨を開ける大きな手術となった。
我慢していたこと、家が病院と離れていたことが症状を重くさせていた。
退院が近づいてはいるが、またふるさとまでの長い山道を戻らなければならない。
震災後のネパール、地方でより深刻な状況がうかがえた。
首都カトマンズから250キロ、中西部の都市ブトワール。
ここに阪神大震災をきっかけに生まれたこども病院がある。
17年前、阪神大震災へのネパールからの支援のお返しとして、日本から市民の募金をもとに、この病院が生まれた。
設計は建築家、安藤忠雄氏がボランティアで担当した。
頑丈な建築ゆえに、今回の大地震でも被害は免れた。
日本式の高度なNICUや手術室を備え、子どもたちの命を守り、ネパールの乳幼児死亡率低下にも、大きな役割を果たしている、日本と縁の深いこの病院。
大地震2日目、この子ども病院の若手の医師、看護師、スタッフらは、自主的に緊急支援チームを編成。
震源地に近い山岳地帯、ゴルカ郡で活躍した。
41人が死亡したこの村で、チームは外傷を中心に600人以上の治療に当たった。
その山岳地帯ゴルカ郡に江口医師、相羽看護師らのチームが向かうことになった。
厳しい山道を車で走ること5時間。
ようやくたどりついた地区の中心にある病院には、今も震災の傷跡が大きく残っていた。
ああ、やっぱり、これだけの衝撃だったんですね。
ここの地はね。
やっぱり建物の中にはおれないですね、こんなに潰れてるのを見たら。
病棟がほぼ全壊したこの病院。
スイスの緊急医療チームにより、テントの病棟が整備され、山岳地帯の拠点病院となっていた。
主に産婦人科を中心とした医療が展開されている。
ヘリコプターで運ばれてきた妊婦は、ここで無事、出産した。
しかし、退院しても母と子が帰る家はもうない。
病院に来ることのできない患者はいないか、これから病気になる患者はいないか、江口医師たちは気温30度、標高3000メートルの山の中を訪ね歩く。
万一に備えて、現地医師と共に使える緊急手術キットを持ち歩いていた。
その重さは15キロ。
山あいのこの避難所、テントの中は、サウナのような暑さ。
震災後、ここで女性1人が感染症をこじらせ、死亡した。
劣悪な環境ですよね。
ちょっと胸がね、苦しいね。
体のあちこちの不調を訴える1人暮らしの女性が近づいてきた。
見守る家族はいない。
これは不安から来る頭痛ですね。
慢性硬膜下血腫っていう感じではないですね。
この日、江口医師が心配する、慢性硬膜下血腫の患者を見つけることはなかった。
しかし、体の不調や心の不安など、震災の深い爪痕が、ネパールの人たちから見て取れた。
ゴルカからの帰り道。
そのとき。
大変だ、大変だ。
病院に連れてったほうが早い。
病院に連れてったほうが早い?分かりました。
オートバイどうしの交通事故に遭遇。
頭から激しく血を流す男性を、すぐさま車で病院に運ぶ。
頭蓋底がかなりやられていると思いますね。
瞳孔がちょっと開いてる。
30分後、病院にたどりついた。
血圧、脈拍などバイタルサインを確認。
当直の内科医と江口医師が、止血処置を施す。
このとき、患者の意識が回復した。
設備が十分ではないこの病院、江口医師が持ち歩いていた医療機材がここで役に立った。
脳出血が心配されたため、さらに1時間かけて、高度救急病院へと搬送。
ここには最新のCTがあった。
緊急手術は必要なくて、入院して点滴ですね。
日本とネパールのチームワークによって、患者の命は救われた。
あくる日、江口医師は、こども病院のスタッフを集め、これから起こりうる震災関連死について説明した。
せっかく助かった命、救える命をなんとしてでも助けてほしい。
江口医師は、今後の脳外科手術に必要となるハンドドリルを、こども病院にプレゼントした。
ネパール地震も、本当に多くの方が亡くなって、大変な不幸な出来事だと思うんですが、ただこれを不幸だけで終わらせてほしくないなという気持ちです。
ここから何か一歩でも、ネパールの医療が進化していくようなことにつながっていかないかな。
震災をきっかけに、ネパールに伝えられたのは、阪神、東日本大震災に学んだ日本の医療の経験。
それらが今、ネパールの若い力で生かされようとしている。
こちらは、震災のまとめですね。
ネパールという国は、北海道の2倍弱ぐらいの大きさの所に2600万人余りの皆さんが暮らして、今回は8659人の方が亡くなって、2万人を超える方がけがをされた。
ただ実際は、山岳地帯なので、本当の被害状況は、野村さん、よく分かってないところもあるという状況の中で、日本人医師の頑張りですが。
やはり、震災関連死とお話が出たときに、せっかく残った命なので大事にしたいというこの気持ち、本当によく分かりましたよね。
頭が下がるような活動だと思うので、ぜひこの日本の医療が、世界で活躍してほしいなと思いますね。
春香さん。
そうですね、2か月がたっていますが、まだやはり、非常に環境の悪いテントの中でと思うと、私たちに何ができるんだろうと、考えさせられますね。
そうですね。
やっぱり忘れちゃいけないですよね。
ですね、こういうNGOとか含めての活動っていうのは、ずいぶんこれはアジアに対してもね、貢献してるんだと思いま
台風は沖縄から離れつつありますが、きょうも影響が残る所があります。
引き続き大雨や強風などに注意してください。
では全国のお天気です。
沖縄は荒れた天気が続き、西日本も太平洋側を中心に、雨や雷雨の所がありそうです。
東日本や北日本は晴れる見込みです。
続いて週間天気予報、初めに北日本と東日本。
あすは晴れるでしょう。
月曜日以降は変わりやすい天気になり、火曜日は各地で雨が降りそうです。
続いて西日本です。
あすから火曜日にかけては、雨が降る所が多いでしょう。
水曜日は全般に晴れそうです。
現在、非常に強い台風11号が、日本の南の海上を西寄りに進んでいます。
来週は台風11号の動きに注意してください。
以上、お天気でした。
岩田さん、ネパールというと、そう決して豊かな国ではないんですが、阪神大震災のときにも、東日本大震災のときにも、われわれに救いの手を差し伸べてくれて。
やはりこういった医療の援助も含めてね、こういったことでやっぱりアジアとの友好というのは深まってくるわけですから、ぜひ頑張ってほしいですね。
そうですね、そしてネパール、あまり最近、報道されなくなりましたが、政情が非常に不安定で、やっぱり政治がしっかりしてないときに、こういうときに本当に国民はつらいなという思いがいたします。
きょうはここまでですね。
皆さん、ありがとうございました。
赤ちゃんの力で赤ちゃんを増やす。
2015/07/11(土) 08:00〜09:25
読売テレビ1
ウェークアップ!ぷらす[字]

バブル崩壊?暴落のち反発でも危ういワケ…中国で今なにが?日本への影響・今後は?▽財源も将来負担も不透明・甘い見通しのまま“GOサイン”これでいいのか新国立競技場

詳細情報
出演者
辛坊治郎
森麻季
増井渚(読売テレビアナウンサー)
【ゲスト】
岩田公雄(学習院大学特別客員教授)
野村修也(中央大学法科大学院教授)
春香クリスティーン(タレント)
蓬莱大介(気象予報士)
瀬口清之(キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)
番組内容
中国の株価が暴落しています。上海市場はこの3週間で約3割下落。「バブル崩壊か?」とささやかれましたが、その後反発しています。いま中国で何が起きているのか?影響と今後を考えます。▽揺れる「新国立競技場」。今週総工費2520億円とする案が承認されましたが、当初の基本段階を上回る工費、財源や維持費など不透明なままのゴーサインに批判噴出。見通しの甘さも露呈する中このまま進んでいいのでしょうか。
おしらせ
内容は予告なく変更する場合があります

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ニュース/報道 – 政治・国会
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