韓国造船業、初の受注三冠達成

 韓国造船業界が今年第2四半期(4-6月)の新規受注量、受注隻数、引き渡し量という3つの指標で中国と日本を抜き三冠を達成した。受注隻数基準で中国、日本をいずれも上回ったのは韓国が造船業に本格進出した1970年以降で事実上初めてだ。

■韓国、受注隻数で初のトップ

 英造船・海運業界専門調査会社、クラックソンによると、韓国造船業界は今年第2四半期に305万CGT(標準貨物船換算トン数)の商船を受注。中国(115万CGT)、日本(60万CGT)を大幅に上回り、昨年第4四半期から3四半期連続でトップとなった。商船の建造実績を示す引き渡し量は韓国が第2四半期に314万CGTを記録。昨年第4四半期以来2四半期ぶりにトップに返り咲いた。

 韓国は第2四半期に67隻の商船を新規受注し、中国(59隻)、日本(19隻)をいずれも上回った。韓国は2000年代半ばに比較的建造が難しい大型商船を多数受注した関係で、CGTベースの受注量ではトップでも受注隻数ではトップに立ったことがなかった。CIMB証券のファン・ギョンジェ常務は「2000年代の初めから半ばにかけては日本に、半ば以降は中国に受注隻数で後れを取っていた。韓国が受注隻数で日本と中国を同時に上回ったのは史上初の快挙だ」と述べた。

 韓国が最近10年以上受注隻数でトップを守ってきた中国を上回ったのは、建造可能な船舶の種類が相対的に多様なためとみられる。中国はこれまで商船受注量の50%以上をバルク船(ばら積み貨物船)が占めていたが、今年に入ると世界のバルク船の発注量はドライ貨物の運賃暴落の余波で好況期に比べ90%以上激減した。これに対し、韓国は今年に入り、超大型タンカー(VLCC)をはじめ、タンカー、超大型コンテナ船、LNGタンカーなどさまざまな高付加価値船舶を受注している。

■来年には受注残高でも首位か

 専門家は最近、中国造船業界が事実上没落したことで、世界の造船市場では韓国の優位は当面続く可能性が高いとみている。また、2012年第2四半期に700万CGTを超えていた中国の商船引き渡し量が半分以下に落ち込んだことを中国造船業界再編のシグナルと受け止める見方もある。

 JPモルガンのイ・ソクチェ常務は「商船は通常受注から引き渡しまで2-3年かかるが、12-13年に韓国より受注量が多かった中国の引き渡し量が急減したことは生産能力に問題が生じたことを示している。中国造船業界は受注急減と生産基盤の崩壊という二重苦に直面している」と指摘した。

 韓国は主な造船指標のうち、現在受注残高でのみ中国に及ばない。先月末現在で韓国の受注残高は3280万CGTで、中国は4096CGTだ。韓国は受注残高が過去1年間、3300CGT前後を維持している半面、中国は同じ期間に1000万CGT近く減少した。

 ハナ大投証券のパク・ムヒョン研究員は「韓国は今年に入り、受注量が増えているが、中国と日本は50%以上減少した。このまま推移すれば、来年上半期にも韓国は受注残高でも世界トップになるのではないか」と述べた。

金起弘(キム・ギホン)記者
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