日本に興味を持ってもらえるきっかけにもなりますね。
展覧会は8月31日まで行われています。
冠婚葬祭だけでなくビジネスの場でも意外と出番が多いのが手書きの文字。
読みやすく洗練された美しい文字を書ければ印象が良くなり気持ちもしっかりと伝える事ができますよね。
タレントの優木まおみさんがそんな美しい文字を書く秘けつを教わります。
自分のクセを知るっていうのがやっぱり美しい文字になる基本なので。
教えて下さるのは京都で活躍する…書の本場中国でも数々の賞を受賞し「今の暮らしに溶け込む書」をテーマに作品を制作しています。
番組ではボールペンから筆ペン筆と日々の生活で役立つ心が伝わる美しい文字を書くポイントをお伝えします。
筆を使って文字を書くのにも少しずつ慣れてきました。
今日教わりたいのはこちら。
かわいい暑中見舞いの葉書を見つけたんです。
講師の川尾先生にきれいな文字で暑中見舞いを書く方法教えて頂きたいと思います。
今回は手紙や葉書を美しく書く方法。
手書きの文字で思いを届ける極意を学びましょう。
先生実はこんなかわいい暑中お見舞い用の葉書を見つけまして。
ヒマワリのかわいい絵葉書ですね。
これにすてきな暑中お見舞い書けたらいいなと思ってるんですよね。
じゃあ今回はそういう葉書に書くためにはこのような小筆を使います。
葉書などに細かい文字を書く時に便利なのが小筆。
新品の筆は使う前に穂首の先を半分くらいまで水につけてからほぐしましょう。
持つ時は手首の辺りを机につけ筆は直角近くまで立てます。
手の傾きは手の甲と筆の先端が見える所を目安にして下さい。
用意する墨の量は小筆の場合少しで構いません。
硯の岡の部分に収まる程度で十分です。
半紙などをそばに置いて筆を当て墨の量を調節しながら書くと良いでしょう。
今日持ってきて頂いたそのヒマワリのかわいい絵葉書に「暑中お見舞い申し上げますまおみ」まで一度書いてみて下さい。
はい分かりました。
筆でダイレクトに書いた事がないからやたら緊張するなあ。
下書きしたいぐらいです。
「細く書く」というだけでいっぱいいっぱいですわ。
ねえ。
神経がそこにいっちゃって。
おお…ちょっと油断するだけでグッと太くなっちゃいそうで…。
この数ミリのあれで太さが変わっちゃうから集中しましたね。
どうですか?小筆の使い方とかは。
毛筆の太い筆で…前回だったり前々回だったり習った事っていうのをできる気がしないです。
細すぎて。
細すぎてね。
そしたらまず小筆に慣れるっていう事で練習というか準備運動をしてみましょうか。
はい。
ボールペンや筆ペンでも練習したようにさまざまな線を書いてみましょう。
グルングルングルン…。
もうちょっと円い感じで。
グルンの…こうですね。
そうですそうです。
グルングルン。
筆がよく動きますね。
でもちょっと慣れてきた感ありますね。
「あっ」ていう…ある瞬間から「こういう事か」っていう。
自転車に乗れる感じになりましたか。
そうなんです。
ここで川尾さんがとっておきの秘けつを。
優木さんに書いて頂いた暑中お見舞いの「い」の文字を見て頂きたいんですけどちょっとかたい感じですよね。
入る時も起筆がバンと入ってる…。
ひらがなのポイントは書く時に「うふっ」ていう感じで書くんです。
「うふっ」?軽いタッチで書くっていうのがポイントになります。
ひらがなの秘けつ「うふっ」。
書き始めは力を入れ過ぎずに「う」のイメージで軽く入り「ふっ」と力を抜いて終わります。
ぷっくりとした線でやわらかい印象の文字になります。
「うふっ」。
最初入ってちょっと太くなって…。
また細く抜くって感じですね。
またスッと入って抜く。
あっ今違う。
「うふっ」と入ってない。
入る時にどうしても筆押さえちゃってる感じに…。
入る時入っちゃいますね。
スーッ。
フフフフ…。
でもこれに比べたら。
最後ももう一回細くなるのがちょっと難しいですよね。
最後力入れたくなっちゃうから。
あ〜ちょっと艶っぽい「い」になってきた。
文字の配置にもポイントがあります。
優木さんの葉書は名前の後ろが空き過ぎていて文字も小さめです。
文字が大きく前後も程よく空いています。
書き終わりの位置もそろっていて全体にバランスよく配置されています。
川尾さんがバランスよく書けたのはあらかじめ調べていたからです。
川尾さんは…漢字は四角ひらがなは丸で位置を決めたら実際に文字を入れてバランスを見ます。
あ〜でもなんかバランスはいいですねやっぱり。
一番最初に書いてもらったものよりも少し文字が大きくなってると思うんですよね。
で「まおみ」はちょっと小さくっていうので。
では最後に葉書に書いてみましょうか。
うん。
う〜ん!いい感じで出来たかなと。
どうですか?いや自分で見た感じでもこう…気持ちが伝わってくるのはこっちかなと。
そうですよね。
やっぱちょっと文字が大きいのとやっぱり名前がちょっと離れてるっていうのでここに空間が出来て余白の美というかね。
この葉書の中で文字の配置によって伝わり方が変わるかなっていうのでこっちの方がうまく書けたんじゃないかなと思います。
今年は手書きの暑中見舞い送りたいですね。
葉書が届く事も珍しいしそれが筆文字だったらそれだけでめちゃくちゃいいと思います。
心を込めてしたためる手紙。
川尾さんは挨拶状やお礼状はできるだけ直筆にしています。
手書きの手紙が届いたら大切に取っているそうです。
中でもお母様からの手紙はいつも見える所に飾っているほどです。
慌ただしい中で母の文字を見たり母の言葉を見るとフワッと母がその場に来てくれたような気持ちになるし家族がいろいろ大変な時期に私は「書道を続けてもいいよ」って母がすごい背中を押してくれたので「書道を頑張ろう」っていつも思います。
そんなお母様への感謝を川尾さんは一つの文字に込めてしたためました。
両親が花がすごく好きで華やかに笑顔で暮らしてもらいたいなという思いがあります。
それを一文字に込めて書きました。
やっぱ家族恥ずかしいですからね。
でも何かで伝えないと伝わらないから。
思ってるだけでもいいけどやっぱり手紙にしたり何か形で伝えないとって思ってます。
皆さんも大切な人へ宛てて思いを込めた文字を書いてみませんか?優木さん最近手紙って書きましたか?やっぱりメールで済ませてしまって手紙なんて書いてないです。
じゃあ今日はいつもとちょっと違った手紙を書くために見てもらいたいものがあるんです。
「ちょっと違った手紙」。
どんなのなんですかね。
じゃあ行きましょうか。
訪れたのは300年ほどの歴史を持つ老舗の和紙専門店。
日本各地ですかれた和紙を取りそろえています。
紙は筆墨硯と並ぶ文房四宝の一つ。
良い紙との出会いが書く気持ちを高めてくれます。
これは時代劇でよく登場する巻紙。
細長く好みの長さで使えます。
紙の種類はさまざまで色や書き心地に微妙な違いがあります。
紙っていうのはいろんな原料がありまして日本で一番多く使われてる原料というのはこの楮。
だからこの白い巻紙の紙とこちらの生成りの巻紙とこれは同じ楮なんですけどもこちらは漂白してる紙でこちらは生成りでそのままのすき加減の紙なんです。
それとあと雁皮という。
かな文字とか細い字とかお手紙用に使われるのはこういう雁皮。
厚みがありどんな文字でも書きやすい紙。
薄く繊細な質感の紙。
にじみが少なく小筆で細かい文字が書ける紙など目的によって使い分けるとより美しい文字が書けそうですね。
白の紙っていうとあれですけど実はいろんな種類があって書いてみないと分からない…あと手で触ってみないと分からないものとかいっぱいあるので試してみたいですよね。
そうなんですよ。
やっぱり風合いというか…出てくる文字の感じが全然違いますね。
更に出して頂いたのは「料紙」と呼ばれる美しい装飾が施された和紙。
にじみ止めの加工がされているものも多く手紙など細かい文字を書く時によく使われます。
色や模様が豊富。
季節や送る相手に合わせて選ぶ事で思いをより込められそうですね。
グラデーションみたいになってますね。
(柿本)ぼかしもちょっとずつ一枚ずつ全部違うんです。
グラデーションの入り方が。
だから全てが手作りなんです。
職人さんの手は1人で全て作ってるわけじゃないので和紙を作ってる方があったら加工される方金を打つ方ほんとに3人も4人も一枚の紙に…仕事に携わってらっしゃる方がたくさんいらっしゃるんです。
紙を使う気持ちが変わってきますね。
話聞くと。
だからお手紙書かれたもの100年後でも残りますよ。
そうか!じゃあ優木さん今回はこの料紙を使って手紙を書いてみましょうか。
いいですね〜!う〜んいろいろあるから迷うな〜。
優木さん誰のためにどんな紙を選ぶのでしょうか。
決めました。
これです。
わ〜!これに決めたんですね。
今回主人のお母さんである義理のお母さんに書こうと思っていて。
やっぱりこの上品な感じとか。
ねえいいですね。
こう大人の女性が喜びそうな感じとでも滑らかでまだ初心者な私が書くのにも書きやすそうな手触りだったしすごくいいなと思って。
なんかこう紙を選びながら相手が受け取った時どういう感じかなとか相手をイメージしながら…それを選んでるだけでワクワクしますね。
じゃあ私が巻紙に手紙を書いてきたので一度見て下さい。
どうぞ。
あっすごい。
サラサラサラサラ…なが〜い。
すてきですね〜これは。
こういう長文を毛筆で書くっていうのもなかなかない事なので是非優木さんにも挑戦してもらいたいんですけれどもその前に手紙のルールっていうのがあるのでそれを説明したいと思います。
書き始めには「拝啓」などのしきたりに沿った言葉を置きます。
そのあと季節の挨拶本文へと続けます。
本文の最後には「暑い日が続きますけれどもご自愛下さいますように」などの挨拶があり「敬具」などで結びます。
日付と自分の名前は小さめに書き最後に相手の名前を大きめに書きます。
書き出しの前と書き終わりの後ろは手の幅くらい空けておきましょう。
このような巻物に書く時に美しく見せるためのポイントがあるんです。
それが行をきれいにそろえる事になります。
行をきれいにそろえるために1cmと2cmの幅で交互に線を書いた紙を用意します。
2cmの部分に文字を書き1cmは行間になります。
これを書く紙の下に入れて目印にするのです。
漢字に比べてひらがなを小さめに書いてバランスを調節して下さい。
優木さん下書きを準備する気の入れよう。
どんな手紙を書くのでしょうか。
これに書くんですね〜。
一発本番で。
緊張するなあこれに書くっていうだけで。
ではまずは「拝啓」。
今優木さん1文字ずつというか結構頻繁に墨をつけてらっしゃるんですけどかすれるまで書いてもいいです。
あっそうなんですか?きれいにずっと書かなきゃと思って足す必要はない。
かすれるまで書いてまたつけてっていう濃淡を手紙の中で見せる事もできる。
それも味になるんですね。
じゃあ続けていきましょう。
あっついにかすれてきました。
これは足した方がいいのかな。
そのままちょっと「喜」まで書いてみましょうか。
「び」は書けそうですか?だいぶかすれます。
ちょっと書いてみるだけ書いてみましょうか。
でも意外といけます。
じゃあちょっと紙をずらすか…。
いや〜力が入った。
集中してますね。
そして…どうですかね。
線に強弱をつける事や文字の配置に気を配りながら思いを込めて筆を運びます。
はい出来ました〜。
うわ〜!すごい。
一発で全部出来ましたね。
いや〜集中力…。
節子さんこんなん来たらほんまビックリすると思いますよ。
これはでも喜びますね。
そしてやっぱりちゃんとした書き方を教わって書いてるのですごくきれいですね。
パッと見た目が。
きれいに収まってますね。
空白の感じだったり…。
文字の配置だったり。
いや〜なんか親孝行できそうな気がする。
こんなん来たらほんまビックリする!「伝えたい」って思いで例えば紙選びから文章も推敲したりとかそれでまた墨をすって小筆で書くっていうこの工程で相手を思ってる時間も長いしそれだけで相手に十分…文字が美しいっていうよりも伝わる事が絶対にあるってまあ私は信じてます。
確かに私もそう思います。
相手の事を思って一文字一文字これからもお手紙したためたいなっていう気持ちになりました。
近くにいる旦那さんとかに。
恥ずかしい〜!でもあえていきなりこれで手紙を送ったら「何か買ってもらいたいの?」とか思われそうですよね。
「どうした?」みたいに言われそう。
でもプレゼントはもしかしたら食べ物とかなくなっちゃうかもしれないけどこれは私だったら一生取っとくと思います。
そうですね〜。
いややってみたいと思います。
(テーマ音楽)2015/07/09(木) 10:15〜10:40
NHK総合1・神戸
趣味どきっ! 美しい文字で 心をつかめ! 第六回“心をつかむ”手紙を書こう[解][字]
「美しい文字」で心も届ける!タレントの優木まおみさんが京都の書家・川尾朋子さんに「文字を美しく書く秘けつ」を習う。今回は手紙・葉書を毛筆で書く。心は伝わるか?
詳細情報
番組内容
冠婚葬祭だけでなくビジネスの場でも意外と出番が多い「手書きの文字」。読みやすく洗練された「美しい文字」を書ければ、印象がよくなり、気持ちもしっかり伝わるもの。タレントの優木まおみさんが、京都の書家・川尾朋子さんに「日々役立つ、文字を美しく書く秘けつ」を教えてもらう。今回は、手紙・葉書を毛筆で書く方法。「小筆」を使い、葉書、手紙とステップアップ。京都の和紙専門店で、手紙を書く美しい紙も探す。
出演者
【講師】書家…川尾朋子,【生徒】優木まおみ,【出演】柿本恵都湖,【語り】田代杏子
ジャンル :
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
趣味/教育 – 生涯教育・資格
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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