くらし☆解説「日本のマンガ・アニメ・ゲームの魅力」 2015.07.09


生字幕放送でお伝えします岩渕⇒こんにちは、10時5分です。
「くらしきらり解説」きょうは、こちらです。
担当は中谷日出解説委員です。
中谷さん、日本のマンガ・アニメ・ゲームはクールジャパンといわれ、日本の文化を代表するものとして世界中で人気があるんですよね。
今東京六本木にある国立新美術館でマンガ・アニメ・ゲームをテーマにした展覧会が行われています。
その話をきょうはしたいと思います。
どういう展覧会ですか?こちらをご覧ください。
東京・六本木の様子です。
1989年から現在までのおよそ25年間に制作された日本のマンガ・アニメ・ゲームを総合的に展望できる展覧会になっています。
日本のみならず世界中で日本代表する作品130点が展示されています。
1989年からの作品だということですが、なぜその年からなんですか。
こちらをご覧ください。
1989年は平成元年。
同時に戦後の日本のマンガ・アニメのパイオニアといわれる手塚治虫さんが亡くなった年なんです。
その後も、平成の時代は日本および世界でさまざまな事件や事故・災害がわれわれ、経験しました。
いろいろありましたよね。
日本のマンガ・アニメの創世記の人々が作りあげた時代。
手塚治虫さんが亡くなられたことで新しいステージに入った年とも言えるかもしれません。
この時代日本はバブルが崩壊して経済中心の考え方からポップカルチャーと呼ばれるマンガ・アニメ・ゲームなどの新しい文化の時代に変化してきたとも言えます。
またインターネットの普及やテクノロジーの進化は私たちの意識や生活を大きく変えてきました。
マンガ・アニメ・ゲームは社会を映す鏡ともいえると思います。
まさに、こういった時代背景を持った作品がたくさん作られてきた時代です。
その時代に作られたどんな作品がこの展示会では、どういうふうに展示されているんですか?社会やテクノロジーの進化との関係を表すためにご覧のように8つの章がこの展覧会で作られています。
映像をご覧ください。
まずは友情や正義の心に支えられたヒーローヒロインが描かれた作品です。
世界でも絶大な人気を誇るヒーローヒロインが1989年以降誕生しています。
そしてあの手塚治虫さんが作った「鉄腕アトム」。
ロボットと社会をつなぐ共生するという未来を描きました。
その作品が子どもたちの心に火をつけ夢を描き科学者がたくさん育ったんです。
影響を与えたんですね。
アニメ・マンガはそういう力をもったものなんだよっていうことでした。
これは2007年に作られた8年前、NHKで放送された「電脳コイル」という作品です。
202X年の子どもたちを中心とした生活を描いた物語です。
この中で描かれていることは例えば子どもたちがしている中では眼鏡をしています。
スマホにかわる情報機器の本命として今いくつかのメーカーから販売され始めています。
普及に向けて研究が進んでいてまさに時代を先取りするような作品です。
ほかにも、さまざまな新しいテクノロジーがここに描かれています。
それは未来にやって来る現実だろうといわれています。
未来をリアルに描く作品として評価されています。
アニメに描かれたことが実際今現実になっているということなんですね。
おっしゃるように眼鏡がスマートフォンになったものが発売されてますよね。
アニメーションやマンガには未来を予測するような機能もあるんですね。
そしてこの作品。
作品の生み出し方も大きく変わりました。
こちらの作品は、まずインターネット上で公開されてそこで人気に火がついて完全版として劇場公開につながりました。
そして、インターネットで資金を集めるクラウドファンディングという方法があります。
それでブルーレイディスクが作られました。
まさにインターネット時代だからこそ生まれた作品と言えます。
ものすごく若い監督なんですけれどもクオリティーの高い作品が出来上がっています。
そして、こちらはゲーム機。
歴代のゲーム機が並んでいます。
世界で人気のあるゲーム機やゲーム作品も並んでいます。
実際にこの場でゲームを楽しむことができるものです。
実在する場所を舞台にした作品も数多く作られます。
作られています。
ファンの間では聖地巡礼といわれています。
ファンが撮影した場所を訪れてそこでいろいろなものを体験するんです。
実際にアニメの場所にファンが駆けつけるんですか。
世界中の人が訪れています。
私も埼玉県の秩父に行きましたがアジアからのファンがたくさん訪れていました。
地域活性化、町おこしにもアニメが役立つということです。
こうして社会に影響を与えるというのにも改めて気づかされましたね。
このマンガ・アニメ・ゲームですが今や世界中で人気がありますがこの展覧会の開催中にいらしたんですか。
私は取材を含め3回会場に行きましたが3回とも欧米をはじめアジアの国々からたくさんの方々が訪れていたのが印象的でした今回私がすごくいいなと思ったものがあります。
展覧会のガイドブックです。
女の子と猫の物語です。
展覧会全体を解説するようなガイドブックになっています。
マンガになっているんですか?マンガというのは物事を瞬時に説明する機能を持ってると思います。
そういう力をうまく利用したものなんです。
無料のガイドブックなんですね。
はい、外国人用にもできています。
英語バージョンもあるんですね。
外国の方が日本の展覧会を見るのは難しいと思うんですが、それが分かりやすく表記されています。
いいアイデアです。
なかなかこういったものはありません。
こういった展覧会自体も初めてなんですか?この展覧会、国の美術館の独自の企画でこういう展示をされている点でほとんど初めてです。
そのおかげはこの方です。
国立新美術館の館長です。
この方は文化人類学者でもあり元文化庁長官の青木保さんです。
海外とかの事情もよく分かっていらしてマンガ・アニメ・ゲームの海外での人気を見るにつれこの力を利用することに力を入れています。
サブカルにしてはもったいないんじゃないかというふうに思ったそうです。
こういう展覧会に仕立てたという張本人です。
日本の強みをもっと生かそうというふうに思われたんですね。
日本の強みをもっと出そうと大きな視点で物を考えています。
海外への巡回も考えているそうです。
しかし1989年以降の作品がすべて入っているわけじゃありません。
世界に出るにあたって日本のあらゆる作品が世界へ展開されるとさらに世界に伝えられる大きな力になると思います。
日本に興味を持ってもらえるきっかけにもなりますね。
展覧会は8月31日まで行われています。
2015/07/09(木) 10:05〜10:15
NHK総合1・神戸
くらし☆解説「日本のマンガ・アニメ・ゲームの魅力」[字]

NHK解説委員…中谷日出,【司会】岩渕梢

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【出演】NHK解説委員…中谷日出,【司会】岩渕梢

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