9SWITCHインタビュー 達人達(たち)「森本千絵×吉本ばなな」 2015.07.09


雨の日の部屋。
一人過ごす女性。
まるで映画のワンシーンを見ているようなカメラのCM。
ポップでファンタジックなMr.Childrenのミュージックビデオ。
「連続テレビ小説」のオープニングタイトル。
視聴者が町なかでダンスを踊る映像が話題を呼んだ。
誰もが一度は見た事のある映像の数々。
仕掛け人はこの人。
超売れっ子アートディレクターの森本千絵だ。
Mr.ChildrenのCDジャケット。
「HOME」というタイトルに合わせ実在する家族で家系図を作った。
家族の絆という目に見えないものを視覚化した。
松任谷由実のCDジャケット。
一つ一つの文字は原寸大のセットにユーミン本人が入ったものだ。
そんな森本が会いたい人は…。
世界中に熱狂的なファンを持つ作家吉本ばなな。
私は結構…そうすると悩んでだんだん…1987年「キッチン」で小説家デビューした吉本。
「TUGUMI」「哀しい予感」など出す本全てがベストセラーとなりばなな現象を巻き起こした。
25作品が30か国以上で翻訳出版され海外では村上春樹と並ぶ人気作家となっている。
森本は妊娠7か月。
出産育児と執筆を両立してきた吉本に子どもを産んだらどうなるのかいろいろ聞いてみたいんだとか。
吉本が指定したのは昭和40年代に建てられたという雑居ビル。
失礼しま〜す。
こんにちは初めまして。
初めまして。
あ〜すてき!想像どおりだ…わ〜!うれしい!ありがとうございます。
ここは吉本が少なくとも週に一度は訪れるという店。
作品が仕上がった時は必ずここで打ち上げをするらしい。
お店のオーナーの名前が入ったコーヒーカップ。
吉本のエッセーにはこのカップにまつわる心にしみるエピソードが登場する。
これおそろいで作ってもらったんですけど…。
すごい!あっそうなんですか。
ちょっと掛けるだけ掛けて。
うれしい。
ばななワールドが世界の人々の心を捉える秘密は何か。
売れっ子アートディレクターが迫る。
人間の…人間というか…そこが一番勉強になったところです。
森本のアイデアが生まれる現場に吉本ばななが潜入。
もう頭の中には出来てるから早く…。
配膳の人に出すみたいな。
もしも今私たちのやっている事を本物の恋だと誰かが保証してくれたら私は安堵のあまりその人の足元にひざまずくだろう。
今年映画化された吉本ばななの「白河夜船」。
主人公の寺子はアルバイト先の上司である岩永と不倫関係にある。
岩永には交通事故で植物状態となってしまった妻がいる。
その事が2人の関係にも微妙な影を落としていた。
寺子には突然自殺してしまったしおりという親友がいた。
岩永からの電話を待ち続けしおりの事を考え続けるうちに寺子はいつしかひたすら眠るようになる。
夢と現実の境目すら曖昧になった寺子の前にある日見知らぬ一人の女性が現れる。
とにかく立って手や足を動かす仕事をしなさい。
心が疲れ切ってしまっているのよ。
そういう人はあなたじゃなくてもたくさんいるわ。
あの女性は誰だったのか。
生きる事愛する事の切なさと喜びが描かれる。
(花火の音)ばななさんはあの…。
すみません。
ごめんなさい。
ばななさんはその…アイデア発想「これを書いてみよう」ってフッて思う時っていうのはどういったところだったり…。
取りに行かない?取りに行かない女。
すごい。
結構書かれてるお話の中の主人公で印象的なのが…ちゃんと聞こえないものが聞こえてくるというかそういう人が多い気がしていたというかそういうのが好きで。
小説の中に登場する人たちはすごい現実世界でも…まれにありますけど大体いろんな人を足したような人で何よりも主人公の人は言いたい事があって言いに来た訳ですよ私のところに。
すごい!何か言いに来るんですよ。
すごい。
私とは違うから私じゃないので。
「何でこの人ここでこんな事をするんだろうね?」という時なんかには「何でこんな事するの?」って聞いてみて。
そうすると…えっいつからですか?多分初めからでしょうね。
それでよくもっとすてきな言い回しで…そういう事の方が多いです。
よく「どうして銀行に勤めてて横領してしまって苦しむ話とかそういう現実的な話がないんだよ」と言われるんですけど私にとっては…「何で横領なんてしちゃったんだろうね」というふうに聞いたらみんなの物語はお金が欲しかったとか彼に振り向いてほしかったとかじゃなくて意外に…不倫による埋められない寂しさ。
親友の突然の死。
「白河夜船」の主人公寺子は現実から逃避するかのようにこんこんと眠り続ける。
どのぐらいというか…。
どのぐらい全部内容によっては違うんでしょうけど…。
小説は何か旬みたいなのがあるから大体向こうの訴えかけによって書き始める訳で5年とかかかると全員どこかに行っちゃうじゃないですかそのプロジェクトに関わった中の人たちが。
中の人たち…?それだけですかね気を付けてる事。
それは現実のスタッフではなくて…。
どちらかというと架空の。
小説の中の…。
人々に言われる事があります。
そうやって対話しながら進めていくんですか?そうです。
どちらかというと…私はそんなに読書が小さい頃とか得意じゃなくてたくさんの文学とかを知らなくて…だけど…いちいちこう絵を変換して戻ってくるという時間が必要ない。
驚きの相性っていうのも変な言葉なんですけど。
色とか?あ〜。
もうじゃあカップの音とか車の音とか。
先に映像が浮かんで文章が…文章を書きながら同時にこう映像が出てくるんですか?ああ先にもう…。
色つきですか?はい。
私はもう見終わってるのを後からみんなが撮ってくれて本当にすいませんみたいな感じです。
あとすごい…読んでいて…あの多分本を開いた時の…合う人にしか向けてないっていうのがちょっと申し訳ないとこなんだけど…もう何て言ったらいいんだろう。
私とっても合います。
うん。
だったらすごくありがたいんですけど…。
うん。
それはすごい大事にしててよく直されるんですよね。
赤い字で書いてあるんだけどこれはリズムだから崩せないっていう言い方でやっぱり直さないでおく事は多いです。
160万部を超えるベストセラー「つぐみ」。
1990年に映画化された。
生まれつき病弱で入退院を繰り返してきたつぐみ。
甘やかされ育ったため粗野でわがままいつも家族を振り回している。
こんなクソみてえな旅館潰しちまえよ。
ある夏かわいがっていた犬が死につぐみは激しく動揺する。
常に死を意識せざるをえないつぐみ。
一夏の出来事が描かれる。
しょっちゅう熱出してるとハイと普通を行ったり来たりする。
どっちが本当だか分かんなくなるんだよな。
その…結構…だからこそちょっとした…だから生きてるっていうその当たり前の事を何かこういつも感じてるのと違って発見できてすごく勇気が湧いてくるんですけれども。
その死についてというかやっぱり何か一つメッセージ…自分の中で書かなきゃっていう中にあったりするんですかね?結局何が言いたいのかっていうと…私の常に願いで。
でいつも私は半分ぐらい…以上…パーセンテージだと…そういう気持ちで書いてるんだけど。
そうじゃない。
自分は寓話を書いてるんだっていうのを常に言い聞かせています。
すごい。
その3割ほどふだん…死んでいる人のためにもっていうのはすごい読んでて感じますね。
何かそばに今…読んでて。
私はやはり…かわいい!多分海外でも全く同じようにちょっと今日は寂しいし友達と話しても話が通じないし家の中の状況は悪いし…実際にいるので。
すごくありがたいです。
何でしょうね…あるんですかね?うん。
あると思います。
だから…吉本の父は戦後を代表する思想家で詩人の吉本隆明。
父の影響なのか5歳の時には既に作家になろうと決めていた。
7つ年上の姉は後に漫画家ハルノ宵子となった。
吉本は幼少期から時間や自分について思いを巡らす事が多かったという。
何て言ったらいいんだろう。
「あれ?過ぎちゃった」みたいな。
ちょっとだけ大きくなってからはあるけど小さい頃はもう夢中になり過ぎて。
私もその時々はすごい夢中でもう100%今って感じでガ〜ッてやってるんだけど…何か楽しい事じゃなくても…すごくちっちゃい時から思ってて…。
常に思ってました。
じゃあ今のお話聞いててちょっと興味深いんですけどもうちょっと小さい頃どんな感じだったのかとか知りたくなっちゃったんですけど。
小さい頃どんな感じだった…。
でも…割と友達とかはいたり…?うん。
過酷な。
へえ〜。
でその小さい頃からので5歳とかに小説を書こうと思った…書こうというかそういうふうになるきっかけって何なんですか?私も今となっては覚えてないんですけど…今の私が考えたらそんな…ただでさえうまいのにその上に年も離れてるから…さらっとこう。
絵じゃなくて言葉文章…。
もうほかにもいろいろあるんだよ選択肢はって言ってあげたいんだけど何かその時そう思っちゃったんですね。
お父さんの存在によって。
なるほど。
そんな事心配しなくていいよって私は言ってあげたいですその時の私に。
でも何かねそう思っちゃったんですよね。
結構ありますよね?ありますよね。
何がありますか?私はもう…いつからこんな感じになった…こんな感じって何だ。
何でなってっちゃったのか分からないんですけど…何でなのか分かんないんですけどそれを言葉ではなくて逆に…ああ。
語学と一緒ですね。
必要に迫られて。
ぐらいですけど。
こうやって何かたくさん…よく思うんですけど。
ばななさんはあれですか?じゃあそのまま…。
生まれっ放し。
常に満たされてるというか常に現状を割と愛してるというか満足してますか?満足…いやどっちかというとよくうちの子どもに…ああそうなんですか。
何かこうそのネガティブが大きくなってってもう書けないみたいになったりとかってあるんですか?呼吸のよう…。
鼻クソほじっててもできる…。
すごい。
だって乳をやりながらとかウエイトレスをしながらとか書いてましたからね。
あのどっちかっていうとこう…マシン?うん。
どっちかというとね。
そうやって育ってきちゃったからあれですね。
その…そうやって考えてみるとその部分はどんどん極まっていくんだけど…いやいやいやいや。
今に至る。
2003年吉本は38歳で第1子を出産。
高齢出産のため大変な難産だったが産後3日目から執筆を再開し周囲を驚かせた。
育児に追われながらも出産後の10年余りで40冊以上の本を出してきた。
私もそんな感じでしたよ確か。
おんなじだ。
なのでこれから39出産してそっから…今思っているんですけど。
年齢とともに変わっていく事とか得ていく事とかやっぱ先輩として教えて下さい。
私も…私何かそういえば出産の時はテツandトモがはやってたのがすごいよかった。
テツandトモで〜す!テツandトモってあのテツandトモ?何でだろう?あの人足もあれつくじゃないですか。
はい。
あれはすごいよかったですよ。
あれをまねしてたんですか?おうちでですか?うん。
あの人の動きはすごい何かよかった気がする。
マタニティー体操にはいい感じですか?すごいよかったです。
初めて聞きました。
そんな事アドバイスしろって言ってない…。
そうじゃないそうじゃない。
あっそれでえ〜と…体力が?うん。
ちょうど同じ年齢ですか?そうですそうです。
あっじゃあ40からは1回ガクッて…。
うん。
もう貧血だしいつも貧血だしもう大変だし。
それで結構こんなに弱っていいのかってぐらい弱ったんだけど…気力だけじゃない何か。
何ですか?それは。
何か例えば天候だとかあとまあ子どもが思わぬ時にすごくすやすや寝てくれたりとか…。
何かね…信頼度が?何かこの世というものに対する。
あっそれまでは結構疑う…自分でなんとかしなきゃっていう…。
うん。
こうなったら自分でなんとかしなきゃいけない時が来るだろうみたいな感じに思ってたら意外に適当にやってると何か適当に何かアンパン買ってきたよみたいな人が来たりとか。
ああ何か用意しなきゃと思ってたら…。
それがポッて?来たりとか。
そういうサインはもともと…感じ方が変わったっていう感じなんですかね?思うようになった気がする。
ああ…。
何か…ふ〜ん。
すごい面白い。
それでリアルに嫌いな人がいなくなったら…あと前は…前は本当にどうでもいいっていうか子どもができる前はそうじゃなかったです。
だからちゃんと…小説の中でもですか?うんそんな気がします。
だから…ドラマチックにこう…。
うん。
それが40代で。
「あっこっちにこういうふうにおばあさんになるんだ」と思ってでそれってすごいしょげる事だと思ってたら意外にそうでもなくって何か…っていうふうに思えてすごいびっくりしました。
もう落ち込む一方だと思ってたから周りの話を聞くに。
何か全然違った。
へえ〜。
逆にどんどん…。
あとやっぱり…何かが。
なるほど。
そして…「やった〜!」みたいな感じになっちゃって親には悪いんですけど。
ちょうど両方生まれる命とちょうど両親も…あっという間にそんな年齢になったのっていう感じに私も思ってたりするとこもあってこれから誰もが必ず経験するというか。
それがちょうど…結構想像…小さい頃から結構想像してて…そうですよね。
すごくドキドキするんです。
不安です。
うん。
私もでも今思っても楽しい経験ではもちろんなかったけど何か…でもすごい希望です。
産後…そのまま書き続けているというかその…ねえ小説という命を育て続けてくれてるから希望…。
本当に楽しかったから…人生の中でもなかなかない楽しい日々でした。
後半は舞台をスイッチ。
森本千絵の代表作の一つがMr.Childrenのアートワークだ。
スーパーマーケットで2人がキスした瞬間ありふれた空間がポップでキラキラした世界に生まれ変わる。
日常に起きる奇跡を表現した。
森本が書いた企画書。
登場する一人一人に映像には出てこないストーリーが細かく設定されている。
「男の子は留年中。
これといった趣味も特技もない。
いつも受け身。
流されるままに生きてきた」。
「女の子は社会人1年目。
いつか海外にお店をだす夢がある」。
趣味や性格ふだんの暮らしぶりまで。
見えない積み重ねが森本の世界観を支えている。
NHKの小学生向け英語番組「ハピえいごMooMooFamilySHOW」。
牛乳屋を営むMooMoo一家のキャラクター設定も森本が考えた。
ロックスターになる夢を捨てられない父。
空想魔術師の母。
2人の子どもにおじさんやおじいちゃんも交えた個性的すぎる6人家族だ。
登場人物には犬や自家用車に至るまでチャーミングな物語が設定されている。
吉本ばななは都内の住宅街にやって来た。
着ている洋服は森本がデザインしたもの。
前日にわざわざ買いに行ったのだという。
こんにちは。
お邪魔します。
すてきな所。
あ〜すごい。
goen着てくれて。
こんにちは。
ようこそ。
どうぞどうぞ!お邪魔します。
わ〜すごい。
ありがとうございます。
いや〜すてき!なんてすてき!本当ですか。
あっそうなの?最近。
沖縄のおうちみたい。
へえ〜!すてきすてきすてき。
いつも激しく…。
こういうのは全部小物…。
絵の具とか全部こういうのに。
いやかっこいい。
この引き出しもいいな。
薬箱とかそういう何か…。
是非ここに来て下さい。
ここでここが…。
いや〜。
沖縄の家みたいやっぱり。
ここで…へえ〜!そうなんです。
そこでちょっと…その辺にいて下さい。
はい。
これが何かここの家を「うわっこれ気に入った」って見つけた理由が…ほう。
下が…。
キャ〜。
開く事が判明して。
いや違う違う。
そんな言葉じゃないよね。
そう。
で忍者屋敷…。
もしよかったらちょっと下が。
へえ〜ちょっと見たい見たい。
是非是非。
えっすごい!何だ?これ。
すごい涼しくてワインセラーになるんじゃないかって。
足元気を付けて下さい。
在庫。
へえ〜。
でもすごい。
グチャグチャ。
あっ涼しいんだ。
涼しいんです。
ここでお宝発見!?これ私の…へえ〜!すごいすごい。
大手広告代理店の入社試験で制作した作品。
「フランスと日本」をテーマにポスターを作れという課題だった。
やるな。
でこっちからのぞくと何かワイングラス持った猿で。
フランスだ。
こっちから見るとカメラ持った猿で結局所詮猿っていうちょっと感覚が。
これを…謎の…。
いいですね。
情けない。
ポスターと言われて立体作品を思いつく。
これぞ森本の真骨頂!美大で学んでいた頃から型破りな作品で周囲のどぎもを抜いていた森本。
大手広告代理店では数々の広告賞を受賞。
30歳で独立し精力的に活動を続けてきた。
私何を聞こうかなってずっと考えてて千絵さんの作品はもう私たちの…まあ私よりちょっと下ぐらいなのかな。
でも私たちの世代の人の多くの人にいろんなとこで影響を与えてると思うんですね。
それで「こんなイメージがいいな」とか「こんな色がいいな」まではみんな考えると思うんだけどやっぱり…とことん…。
で私病院…歯医者さんの話を聞いてもいいですか?すごくあれいいなと思って。
本当ですか?ロゴ。
で文字のデザインなんですけどロゴ考えてるうちに何かこういう…歯ブラシ島が浮かんじゃって。
磨いといた方が無難だよみたいな。
歯ブラシの形の島。
最初に依頼されたのは歯科医院のロゴだけだった。
しかし森本は歯ブラシを島に見立てたワハハアイランドを考案。
この島に住むキャラクターまで作り出してしまった。
結局空間デザインも任される事に。
まるで絵本の世界に迷い込んだような夢のある歯科医院が生まれた。
歯ブラシ小鳥っていう小鳥が羽をつけて歯ブラシに。
天井からぶら下がってたり本当「ピタゴラスイッチ」みたいに歯がコロコロコロコロって動いて診察台のそばをコトンといってコロコロっていってまた落ちると亀が泳ぎだしたりとかそういう仕組みを試行錯誤してみんなで作って。
つらさを忘れるみたいな。
作って置いてあったりします。
どっちかというと…よく小さい頃から大泣きしてて。
「子どもが行く何か全く怖くない歯医者を作って」って言われてもそりゃ無理だろうとか思ったんですけど。
歯を治療する限りは無理だろうと思う。
でも…2013年に行われた松任谷由実のライブツアーPOPCLASSICO。
舞台美術は森本のデザインがモチーフとなっている。
不思議なシルエットのストライプのドレス。
ポップとクラシックという一見正反対の言葉からイメージを膨らませた。
最初に依頼されたのはCDジャケットのデザインだけだった。
ところが森本は頼まれもしないのに分厚い企画書を作って持ち込んだという。
これ…それも企画書?これ初めての企画書一個一個…。
これ最初の企画書でそのあと…ジャケットの企画書で。
まさかこれは頼まれてなかった訳じゃなくて?何だろう?取りに行ってるというのとも違うし何だろう?みんなヒヤヒヤしますよね。
あとこれ勝手にレコード店で…。
あっそうか。
並んでるところ。
そう。
こうやって並ぶといいとか。
その次もえ〜っと勝手に…。
こんなふうに街にあるといいね。
いいなっていうところからこういうショーウインドーこういうのやったら…。
これはだって実際あったよね?私も見たよこれ。
これでやる事になったんです。
すごいな。
あとツアーの…ステージとグッズ。
勝手に。
こういうグッズのデザインするのも好きで。
本当すてき。
形になったのは…本当この由実さんのは異例なぐらい形になったけど…あ〜でも何か…何か少し今分かった気がした。
その秘密というかとことん感の…。
何…どこをとことんするんだろうなと思って。
例えばほら人によってはグッズの肌触りとか色みとかにめちゃくちゃこだわる人もいるしあの…企画は口でこう言うだけであんまりビジュアルが見えてこない場合とかいろんな場合があるじゃないですか。
だからねどこをとことんやってるのかなと思って…そうかそうか。
でも確かに…外は雨。
女性が1人カメラ片手に身の回りのものを撮影し始める。
新垣結衣を起用したカメラのCM。
女性は何を思いながら写真を撮っているのか。
映画のワンシーンのような叙情が漂う。
森本が作った手書きの絵コンテがあるという。
こういう企画書で。
すごいな。
こういう…。
何か急に描きたくなっちゃって。
そしたらそのタッチシャッターのしずくの場面とか何か足の指に傘を挟んでみるのを何となく雨上がる前に撮ってみるとかこう…。
そんな事どうやって思いつくんだ?経験にないんですけどね。
こんな人でもないし。
何かこういうので…。
何て言うか…うんすごい伝わってきたわ。
刻々と姿を変えるガラス窓の水滴。
水槽越しの熱帯魚。
過ぎ去っていく瞬間をいとおしむように女性はシャッターを切り続ける。
絵コンテに描かれた世界観がそのまま映像に写し取られた。
私が監督なんですしかも。
そうなんだ!そうだったんだ。
いつものチームがいて。
で自分が演出するにあたって…ああいうふうに画用紙で絵を描くとじゃあ空どういう色だろうとか洋服どういう色だろうこの人の指には何色の指輪がはまってるんだろうとか…確かにそうかもしれないですね。
何かサラッといけなくてじゃあどんな何時の光なんだろうとか。
描いたら…なるほど。
すっごい楽ですそのあとが。
でもここが多分とことんやらないと現場でいろいろ大変になっちゃう。
これの絵に合わせて例えばこういうドットの黄色いちょっとヒョウ柄っぽい…ヒョウ柄と花柄の間ぐらいのワンピースでちょっと紫がかったドットでとか。
そんなのどうやって探してくるの?わあ〜やっぱり作るんだ。
服作ってそれで髪の毛も…。
実際に見せて。
これが…。
ちょっとすいません反射して。
この服…。
そう作った服。
全部スタジオで撮影してるから外も作ってます。
これはこういうCMですね。
何か本当にそのままになっててびっくりしちゃった。
そのまんまなんです。
ちょっとさみしい設定なのね。
寂しいです。
それってでもやっぱりあるとないっていうのは違うのかな?一応…。
やっぱりあるのかな?表情とかの中に。
表情の中にもあるし美術というか空間の部屋の作り方とかが…ふだんも雨降るはずなのにその一瞬の水滴を撮る?自分ちのカメラで。
小物ちっちゃな写真…置いてあるものもジッポーとかそういうものとかもある中で…美術と衣装とカメラの距離感が…でも多分そうですよね。
でも全部ここから始まるっていうのがすごいな。
そうなんです。
でも…まあでもきっと頭の中には出来てるから早く…。
すごいすごい。
火つけたら…パソコンにいる…配膳の人に出すみたいな。
一気ですね。
そんな毎日はやらないんで本当に定期的に…いい言葉だね。
今何か番組を見てる全ての人に伝えたい。
「やる気待ち」。
どうその中がミルフィーユかっていう…。
その1枚の前後というか。
と思ってるからばななさんにとって…でもそれはやっぱ…何て言うんだろう?どっかがペタッてしたっていうよりはもう全部が点だったり…。
やっぱね気分だと思う。
そのトーンっていうか。
だから例えば春と秋と冬が出てきたとしても何て言うんだろう?ずっと同じ気持ち。
そういう意味で多分15秒であろうと本1冊であろうとその…何て言うんだろう?森本のCMには物語がある。
地面に置かれた巨大なノートの上を車が走ると…。
現れたのは顔。
インク会社のCMでは色が意思を持ったかのように動き出すさまを表現した。
不動産会社のCMでは子どもたちが未来の街を語り合う。
ビルの上から種をまくの。
雨が降ってもクマさんが傘を差してくれる。
さあ想像力会議を始めよう。
でも…そうですね。
だからその時々でこんな感じに撮ってみたいのがあっても…例えばその時代に求められているものっていうのを意識しますか?しますね。
ありますね何となく。
私がそれこそCMっていうよりずっと前にNHKさんで「てっぱん」という朝ドラとかをやってた時は何かみんなで体を動かす時代っていうか体動かそうよっていって踊りをやってみんなで踊っていろんな人の踊りがまた一つになってつないでってやったあとに次々に踊りのCMっていうかみんなが踊れる…。
先に作っちゃうの?参加っていうのが…。
同時に準備してたのかもしれないですけど…2010年に放送された「連続テレビ小説てっぱん」。
オープニングタイトルで町の人々が踊るのはお好み焼きを作る過程をイメージしたダンス。
かつお節がゆらゆらしたりコテでひっくり返したり。
ちなみに森本さんもちゃっかり参加しています。
あと何て言うんだろう?今一番こう…割と長い尺でドキュメンタリーなのかCMなのかみたいな。
あるある。
最近で私はあるのでものすごいドキュメンタリーで…突然要は普通に頑張って働いてた人がスポットライトがパンって来て「えっ?」と思ったら突然家族友人とかがいて…仕掛けものが多いですね最近今準備してるものは。
何ですか?これ。
森本が総合演出を手がけたアイスクリームメーカーの動画。
遊園地で働く実在の女性が主人公だ。
忙しく働いた一日の終わり。
仕事が終わった彼女にすてきなサプライズが用意される。
夜の遊園地に出てみると…。
え?ええっ!?何これ!?はい。
えっすごい!え〜すごい!え〜!いつもありがとう!ありがとうございます。
幸せです!頑張ります!職場の同僚や家族友人まで総動員。
そのもようをドキュメントした。
一見ドキュメンタリーのようなCM。
それが広告業界のトレンドなのだという。
何かみんな参加型なんだけどものすごいクオリティっていう事とかは面白いですね。
そういうの多い気も…。
なるほど。
やっぱそういうのすごく体全体で感じますか?うん。
あんまり出かけたりしないし…それってテレビで何かこう入ってくるとかそういう事じゃなくて伝わってくる?何かみんなの顔とか。
だから1冊ずつ本当に薫りますねその時代のっていうか寄り添ってて。
全然バンってこう温度が変わってたりとかしますよね。
千絵さんもいつもそういうのを何かで感じてるんだろうなって。
やりたいですすごい。
でも何を一緒にやっていいのかもはや分からない。
ジャンル的にはね。
ありがとうございます。
ありがとうございました。
すごい楽しかったです。
楽しかったです。
ありがとうございます。
立派な赤ちゃんを産んでくれ。
たくさん作品を読ませて頂きながら胎教と自分の創作物につなげさせて下さい。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
2015/07/09(木) 00:00〜01:00
NHKEテレ1大阪
SWITCHインタビュー 達人達(たち)「森本千絵×吉本ばなな」[字][再]

超売れっ子アートディレクター森本千絵と世界で読まれる作家・吉本ばなな。登場人物が話しかけてくる?頼まれなくても勝手にプレゼンする?二人の驚異の創作術が明らかに!

詳細情報
番組内容
ミスチルのPVやユーミンのCDジャケット、朝ドラのタイトルバックからCMまで“物語”のある作品に定評がある森本。「映像のように読める」という吉本ばなな作品の秘密に迫る。「私は書くマシーン。浮かんだ映像をせっせと書きとめているだけ」「男の子を産んで男の気持ちが手に取るように分かるようになった」など衝撃の発言に仰天!名作の裏エピソードから時代の切り取り方、年齢によって分かることまで女子トークが白熱する
出演者
【出演】アートディレクター…森本千絵,作家…吉本ばなな,【語り】吉田羊,六角精児

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化

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