NHKニュース7 2015.07.08


猛烈な雨。
そして3つの台風が。
大気の状態が不安定になっています。
こんばんは。
ニュース7です。
日本の南の3つの台風。
あすの夕方以降、真ん中にある、大型で強い台風9号が、沖縄県に近づくおそれがあります。
こちらは、気象庁のデータをもとに、風の向きや強さを示した画像です。
画面の下にある台風からは、すでに湿った空気が流れ込んできています。
この影響で、九州では局地的に猛烈な雨が降りました。
引き続き、土砂災害などに警戒が必要です。
大分県杵築市の午後5時過ぎの様子です。
雨が車のフロントガラスに激しく打ちつけています。
川の水は茶色く増水しているように見えます。
大分県では日田市で、午後5時までの1時間に、69ミリの非常に激しい雨が降りました。
大分県では、これまでの雨で土砂災害の危険性が非常に高まっているとして、土砂災害警戒情報が発表されている地域があります。
また熊本県小国町では、国土交通省が設置した雨量計で、午後4時10分までの1時間に、90ミリの猛烈な雨を観測しています。
大雨をもたらしているのが、日本の南にある、大型で強い台風9号です。
日本付近の風の向きや強さを見ますと、画面の下にある台風の周辺から、風が吹いているのが分かります。
雨のデータを重ねます。
前線に加え、湿った空気が流れ込み、台風から離れた、西日本や東日本の広い範囲で、局地的に雨雲が発達したのです。
台風9号は、さらに発達しながら北西へ進み、あすの夕方以降には、沖縄県に近づくと予想されています。
沖縄県では、すでに波が高くなっています。
与那原町の沖合では、友人と泳いでいた18歳の少年の行方が分からなくなり、海上保安部は、波に流された可能性もあると見て捜索しています。
さらに、あすの夕方以降は猛烈な風が吹く見込みで、最大風速は40メートル、最大瞬間風速は60メートルに達すると予想されています。
気象庁は、強風や高波に十分注意し、早めの対策を心がけるよう呼びかけています。
一方、非常に強い台風11号。
西へ進んでいて、その後、北上してくる予想です。
今後の進路によっては、影響を及ぼすおそれがあります。
気象庁は今後の台風の情報に注意するよう呼びかけています。
次です。
2週間前に18年半ぶりの高値をつけ、2万1000円台回復も目前と思われていた日経平均株価。
きょうは600円を超える値下がりとなり、2万円を割り込みました。
その背景にあるのは、ギリシャ、そして中国でした。
きょうの東京株式市場。
午後に入って売り注文に拍車がかかりました。
日経平均株価は、600円を超えることし最大の下げ幅となり、2万円台を割り込みました。
流通大手、イオンの会見では。
株価の値下がりの背景には、混迷を深めるギリシャの債務問題への懸念が根強いこと、さらに、中国経済の先行きへの警戒感が強まっていることがあります。
その中国の株式市場。
株価の下落傾向に歯止めがかからない状況が続いています。
上海市場ではきょう、代表的な株価指数の総合指数が一時、8%以上下落。
上海と深センの株式市場では、市場での売買を当面、停止する企業が急増。
その数は全体の半数近くに当たる1300社以上に上ると、中国メディアは伝えています。
こうした動きは、市場関係者の間で、株価の下落による影響を食い止めようとする、企業の自衛手段と受け止められています。
金融不安の広がりを防ぐため、中国の中央銀行、中国人民銀行は、証券会社に融資している金融機関に対し、直接融資をするなどの異例の対応を発表しました。
一体、中国で何が起きているんでしょうか。
この半年余りの、上海の株価指数の推移です。
この間、実に2倍以上にはね上がっていました。
株価が高騰を始めたのは、去年11月です。
外国の個人投資家が売買できるようになり、資金が流れ込みました。
さらに、低迷が続いていた不動産市場から資金を移す動きや、新たに株取り引きを始める市民の投機的な動きも広がって、株価が上昇していったんです。
しかし、この急激な上昇に、市場関係者からは、バブルではないかという指摘が出ました。
そして先月中旬、中国当局は、投機的な動きに一定の歯止めをかけようと、規制を強化しました。
すると株価は一転して、下落に転じました。
きょうまでの3週間余りで、32%の大幅な下落です。
中国での株価の急落、専門家は次のように指摘しています。
また日本経済への影響については。
次です。
僕がいつ消えるかは分かりません。
死ぬ場所は決まっているんです。
学校のノートに書き残されていたことばです。
岩手県の中学2年の男子生徒が自殺したと見られる問題。
生徒が通っていた中学校は、いじめを早期に発見するため、行うことにしていた、生徒や保護者へのアンケートを、今年度は実施していなかったことが分かりました。
死亡した、中学2年生の村松亮さんです。
このノートを通じて、担任の教諭と日々の出来事をやり取りしていました。
新学期が始まってまもない4月15日。
頑張っているところを見せる。
前向きな姿勢をつづっています。
ところが、およそ1か月後。
ずっと暴力、ずっとずっと悪口。
もう学校休みたい。
さらに。
さんざん苦しんでいた。
殴られたり、蹴られたり、首絞められたり。
担任は、そんなことがあったの?それは大変、いつ?と問いかけます。
先月下旬には、死んでいいですか?と書いています。
この翌日。
僕がいつ消えるか分かりません。
先生からたくさん希望をもらいました。
ただ、死ぬ場所は決まっているんです。
およそ1週間後の今月5日、村松さんは、岩手県のJR矢幅駅で、列車にはねられました。
警察は自殺と見て調べています。
父親は。
通っていた中学校の校長が昨夜会見し、ノートの内容は、校内で共有されず、学校としての対応をしていなかったことを明らかにしました。
担任は体調を崩しているため、ノートをもとに、どう対応したのか、学校は聞き取れていないとしています。
中学校では、おととし成立した、いじめ防止対策推進法を受けて、いじめを早期に見つけるため、定期的に生徒や保護者を対象にしたアンケートを実施すると定めていました。
しかし、5月に予定されていた生徒へのアンケートは実施していませんでした。
文部科学省は、生徒がいじめを受けていた可能性が高いと見て、岩手県の教育委員会から聞き取りを進めています。
続いては、5年後の東京オリンピック・パラリンピックのメーンスタジアム、新国立競技場についてです。
建設費が当初よりも900億円多い、2520億円に決まったことを受けまして、きょう、遠藤オリンピック・パラリンピック担当大臣は、東京都の舛添知事と会談。
政府と東京都で作業チームを設け、負担の在り方について協議していくことを申し合わせました。
遠藤オリンピック・パラリンピック担当大臣と、舛添知事は、政府と東京都で作業チームを設け、負担の在り方について協議していくことを申し合わせました。
2520億円に膨らんだ新国立競技場の建設費。
斬新なデザインの象徴、弓の形をした、このキール・アーチの設置などにこだわったためです。
メーンスタジアムの建設費を過去の大会と比べますと、こちら、北京オリンピック、そしてロンドンオリンピック、大会当時の為替レートの換算で、およそ5倍に上ります。
ここまで膨らんだ費用について、きのうの会見でも質問が相次ぎました。
今後、焦点となるのは、財源の確保です。
すでに確保している財源はこちら、国の負担が392億円、スポーツ振興くじの売り上げの一部が109億円、そしてスポーツ振興基金の取り崩しで125億円、合わせて626億円で、全体の4分の1程度です。
確保を見込んでいたり、検討したりしている財源は、これまで東京都に負担を要請してきた500億円程度、新国立競技場の命名権の販売や寄付などで200億円程度です。
ただ、さらなる財源を見込んでも、まだ700億円程度は白紙の状態です。
さらに、仮設の観客席や、大会後に設置する開閉式の屋根などに、少なくとも200億円かかるという試算もあります。
膨れ上がる費用、街の人は、どう見ているんでしょうか。
ことし10月に着工、2019年5月の完成を目指す新国立競技場。
今後、税金による負担を少しでも減らすためにも、国が財源をどのように確保していくのかが、大きな課題です。
菅官房長官は。
次は国会です。
安全保障関連法案を巡る動きです。
来週の木曜日、16日にも、衆議院通過を図りたい考えの与党側に対し、民主党と維新の党はきょう、武力攻撃に至らない、グレーゾーン事態に対処するための、領域警備法案を、衆議院に共同で提出しました。
また維新の党は、安全保障関連法案の対案を単独で提出。
政府・与党の法案と、野党側の法案が、ともに審議される形になりました。
きょう午前、会談した民主党の岡田代表と、維新の党の松野代表。
来週の委員会採決を阻止するためにも、足並みをそろえるべきだとして、法案の共同提出で一致し、両党で衆議院に提出しました。
領域警備法案は、いわゆるグレーゾーン事態で、自衛隊の出動を可能にする法案です。
電話閣議などで対応するとした政府の方針よりも、迅速に対応するため、本土から遠く離れた離島などで、自衛隊が出動する手続きを簡略化するなどとしています。
また維新の党は、安全保障関連法案への対案を、単独で衆議院に提出しました。
政府・与党の法案と違い、アメリカ軍への攻撃が、日本への攻撃にもつながる危険がある場合に限り、武力行使ができるとしています。
一方、安倍総理大臣と自民党の谷垣幹事長が会談し、今月16日にも衆議院通過を目指す方針は維持する一方、野党側の出方も見極めながら、対応していくことを確認しました。
安全保障関連法案を巡る、各党の動きです。
与党側は、今の国会での確実な成立を目指しています。
これに対して、維新の党は、法案の対案を単独で衆議院に提出しました。
政府・与党は、丁寧に対応したいとしています。
そして維新の党はきょう、もう一つの法案を衆議院に提出しました。
それがこちら、領域警備法案です。
この法案ですが、民主党と共同で提出しました。
ただ、この2つの党は、採決日程を巡って折り合いがつかず、きのう、いったん共同提出を見送りました。
それぞれ単独で提出する構えでした。
ところがきょう、2つの党の代表が会談。
共同で提出することで一致しました。
こうした動きの背景には、各党のどんな思惑があるんでしょうか。
強引な国会運営との批判を回避したい自民党。
野党全党が欠席する中での採決は、最も避けたいところです。
このため対案などの審議を丁寧に進め、採決も、政府案と一緒に行うことで、民主、維新が出席せざるをえない状況を作る戦略です。
一方で、審議時間を確保したとしても、維新などが採決に応じる保証はないという意見も根強くあります。
自民党は、来週16日の衆議院通過を目指す方針は維持したまま、民主、維新の出方を見極める方針です。
土壇場で、諦めかけていた維新との共闘を維持した民主党。
採決の阻止に全力を挙げる方針です。
野党の足並みが乱れれば、与党にその隙をつかれて、結局、来週の衆議院通過を許してしまう。
岡田代表が、とにかく野党がまとまることが重要だとして、連携を最優先する方向にかじを切ったのも、こうした危機感があったからです。
政府案への対案を提出した維新の党。
与党側に採決出席への期待を抱かせる一方、民主党との共闘にも、配慮を見せました。
キャスティングボートを握り、党の存在感を示したいという思惑が、かいま見えます。
ただ、採決への対応や、民主党との連携を巡っては、執行部内ですら意見の違いがあり、どう意見集約を進めるかが注目されています。
このように、野党欠席での採決は避けたい自民党。
採決阻止の民主党、党の存在感をという維新の党。
今後の行方です。
法案を審議している衆議院の特別委員会ではきょう、領域警備法案と、維新の党が単独で提出した対案の趣旨説明が行われ、審議入りしました。
特別委員会は、来週13日に、中央公聴会を開きます。
与党側は、15日に委員会で採決を行い、16日にも衆議院通過を図りたい考えです。
これに対して野党側は、どう出るのか。
採決をにらんだ与野党の駆け引きが活発になる見通しです。
離婚や再婚、それにDV・ドメスティック・バイオレンスなどを背景にした、無戸籍。
出生届が出されず、戸籍がない子どもたちがいます。
どのように暮らしているのか、文部科学省の初の実態調査で、その一端が見えてきました。
明らかになったのは、学校に通えない子ども、そして家庭の困窮。
厳しい状況でした。
兵庫県に住む康子さん。
17歳まで無戸籍でした。
母親は、暴力を振るう夫から逃げているときに、康子さんの父親に出会ったといいます。
夫の子として戸籍に記載されないよう、出生届を出さなかったとも説明していたということです。
康子さんは、学校に一日も通っていません。
幼いころは、1人公園で遊んだということです。
戸籍がなくても学校には行けますが、父親はそのことを知りませんでした。
戸籍が出来たあと、学習支援を受け、ようやく、ひらがなで日記を書けるようになりました。
ただ、今も人とのコミュニケーションは苦手です。
文部科学省は、3月時点で把握されている無戸籍の子ども142人について、初めての実態調査を行いました。
その結果、今、学校に通えていない子どもが1人、通えなかった期間のある子どもが6人いました。
7年以上、義務教育を受けられなかった子どももいて、基礎的な学力に課題があるということです。
また、生活保護を受ける世帯の子どもは12%で、小中学生全体で見た割合の8倍に。
経済的な厳しさも浮き彫りになりました。
文部科学省は、保護者に丁寧に説明して、無戸籍の子どもを学校に通わせることや、学習や生活支援の充実を、全国の教育委員会に通知しました。
ニュースを続けます。
国際宅配便で、麻薬の成分を含む錠剤を密輸したとして逮捕された、トヨタ自動車のジュリー・ハンプ元常務役員。
東京地方検察庁は、捜査を進めた結果、起訴猶予とし、きょう午後、釈放しました。
その理由について東京地検は、麻薬や規制薬物と認識していたと認められるが、体調不良に対処するのが目的で、動機や経緯にくむべき事情があり、役員を辞任するなど、社会的制裁を受けているなどと説明しています。
関係者によりますと、元常務役員は、ひざに持病があり、ことし4月に来日した際にも、同じ錠剤を持ち込んでいたということです。
参議院の選挙制度改革を巡って、自民党と公明党の参議院の会長が会談しました。
この中で、自民党の溝手氏は、隣接する2つの選挙区を1つにする、いわゆる合区を2か所で行うなどして、選挙区の定数を10増10減するとした案を軸に、意見を集約する方針を伝え、理解を求めました。
これに対し、公明党の魚住氏は、さらに努力が必要だという考えを示す一方で、この問題で、連立政権に影響を与えるべきではないという認識で一致しました。
おととい、大分県杵築市で住宅が全焼した放火事件で、遺体で見つかった4人は、この家の14歳から5歳の4人のきょうだいと確認されました。
警察が調べた結果、亡くなったのは、長女の末棟悠佳梨さんと、次女の真由美さん、それに四男の雅祐君と、五男の滋くんで、死因はいずれも焼死だということです。
プロ野球は雨で1試合が中止となり、ナイトゲーム4試合です。
巨人が相川のホームランなどでリード。
中日はルナに先制2ランが出ています。
5連敗中のオリックス、あだちがタイムリー3ベースと2ランホームランを打って、リードしています。
気象情報は寺川さんです。
こんばんは。
南の海上では、2つの台風が発達を続けています。
特にこちら、渦の大きな台風9号、あすには非常に強い勢力で、沖縄に近づく見通しです。
沖縄では暴風に警戒が必要ですね。
その風の予想ですが、大東島地方、あすには非常に強い風が予想されています。
そしてあすの夕方以降は、沖縄本島や先島諸島でも暴風となる見通しです。
予想される風の強さは、瞬間的には先島諸島で60メートルと、これは建物が倒壊するおそれがあります。
では予想進路です。
沖縄はあさって金曜日にかけて、雨風ともに強い状態が続く見通しです。
そしてこちらの台風11号は、このあと、非常に強い勢力で北上して、来週の初めには、小笠原諸島に、そして来週の半ば以降は、本州に影響を与えるおそれもあります。
ではあすの全国の天気です。
2015/07/08(水) 19:00〜19:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]

▽初調査 無戸籍の子ども実態は ▽最新情報 3つの台風 【キャスター】武田真一,【サブキャスター】桑子真帆,【気象キャスター】寺川奈津美

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【キャスター】武田真一,【サブキャスター】桑子真帆,【気象キャスター】寺川奈津美

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