【ソウル聯合ニュース】韓国政府がユーラシアの交流協力を目指し、一般市民ら約250人が20日間にわたりユーラシア大陸の計約1万4400キロを列車で横断する事業「ユーラシア親善特急」を14日にスタートさせる。
事業は欧州とアジアの交通・物流ネットワークを構築することで経済協力を強化し、南北統一の基盤づくりを目指す朴槿恵(パク・クネ)大統領の政策「ユーラシア・イニシアチブ」の一環。韓国外交部とコレール(韓国鉄道公社)の共催で行われる。
政財界や文化・芸術界の関係者、大学生などで構成された参加者らは14日、ソウル駅で出動式を行う。「北線」の参加者約200人はロシア極東のウラジオストクに、「南線」の参加者約50人は中国の北京に移動。ウラジオストクからはチャーター列車がドイツのベルリンまで1万1900キロを走る。北京発の列車はロシアのイルクーツクまで2500キロを走り、イルクーツクで北線と合流する。
朴大統領は大統領選の公約として、南北を鉄道で結ぶ構想を掲げた。2013年10月にユーラシア・イニシアチブの一環として、釜山を出発して北朝鮮、ロシア、中国、中央アジア、欧州をつなぐ構想「シルクロード・エキスプレス」(SRX)を提案したが、前提条件となる南北関係の進展がなく、構想は動き出していない。
尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官は聯合ニュースの書面インタビューに対し、ユーラシア親善特急について、「ユーラシア鉄道の戦略的な重要性を反映した事業」と強調した。尹長官は最終区間(ワルシャワ―ベルリン)では自ら列車に乗る。