深井克美(ふかいかつみ)という画家をご存知でしょうか?30歳(1948年~1978年)という若さで亡くなられた函館生まれの画家です。
14歳の時、結核に感染し当時としては難病である脊椎カリエス(肺からの結核菌(けっかくきん)が血行性に運ばれて発症する結核性脊椎炎 出典:goo)を患っています。身体にハンディ・キャップを背負い重々しい幻想的な人物や風景を描いています。その作風はどこか寂寥感を感じさせこの世ではないような空虚で孤独な世界を作り出しています。
昭和53年、30歳の時に銀座「シロタ画廊」で初めての個展を開催するも、同年12月に通りかかったマンションの8階から飛び降り、自らの命を断ちました。
画業10年足らずという短い人生ではありましたが、昭和58年に道立近代美術館で回顧展「未完のランナー 深井克美展」、平成4年には道立函館美術館で「深井克美-幻想の世界」が開催されています。