【記者手帳】スポーツイベントで新たな成功事例を残した光州

【記者手帳】スポーツイベントで新たな成功事例を残した光州

 1954年公開のアン・ブライス主演の映画『皇太子の初恋』(The Student Prince)は、年配の映画ファンなら誰でも心に残る名作の一つだが、この映画には世代を超えて誰もが知る二つのヒット曲が流れる。一つはハイデルベルク大学の学生たちが居酒屋で歌う『乾杯の歌 (ドリンク、ドリンク、ドリンク)』で、もう一つはパーティーを終えた大学生たちが酒場を出る時に歌う『ドイツ学生歌(Gaudeamus Igitur)』だ。

 結婚式で新郎が入場するときのメロディーとしてもよく使われるこの曲は、3日からユニバーシアードが開催されている光州広域市に行けばよく耳にする。光州で開催中の第28回夏期ユニバーシアードでは各種目の授賞式の際、この曲が金メダルを獲得した選手の国の国歌の代わりに流されているからだ。単に「学生歌」と訳されることもあるこの曲は、実は国際大学スポーツ連盟(FISU)の公式曲でもある。政治やイデオロギーとは関係なく、若者たちが共に歌える歌という意味合いから、1961年にブルガリアのソフィアで開催された第2回ユニバーシアードの時から国歌の代わりに流されるようになった。

 ユニバーシアードはその規模だけを見れば、決してオリンピックにも劣らないほど非常に大きな国際的スポーツイベントだ。しかし今回の光州ユニバーシアードは開催前の段階ではさほど注目を集めなかった。韓国はすでにオリンピックやアジア大会といった大きな大会を複数回開催した経験があるからだ。またユニバーシアードについても、これまで韓国は1997年と2003年の2回開催している。そのため大会前には「金をどぶに捨てるだけで終わるのでは」といった極端な心配の声も出ていた。

スポーツ部=趙正薫(チョ・ジョンフン)部長
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