韓国化粧品産業の成長をけん引するウーマンパワー

■気難しい女性消費者も品質向上に一助

 顔やボディーの手入れに関心が高く、化粧品の品質をじっくり吟味する韓国の女性消費者たちも、化粧品の品質向上に一役買っている。業界は消費者からの絶え間ない指摘や要望を取り入れることで、品質を何段階もグレードアップさせてきた。

 韓国人女性は欧米の女性に比べて肌が薄く、弱いため、紫外線カットや美白機能を重視する傾向にある。韓国人女性が化粧するときに使う基礎化粧品の数もクレンジング、化粧水、乳液、美容液、アイクリームなど平均6.5個と、日本の2倍以上、中国や欧米の3倍以上だ。アモーレパシフィック化粧品研究所のパク・チョンヒ先任研究員は「韓国の消費者のニーズを満たすため、欧米メーカーとは違った製品を開発している」とし、こうした差別化された製品が中国や東南アジア市場で受け入れられていると説明した。

 海外の化粧品メーカーも韓国製化粧品の成功に注目している。昨年11月、米化粧品大手エスティローダーの業績発表会で、ファブリツィオ・フリーダCEOは「中国で自社製品の売り上げの伸びが鈍ったのは、韓国製品が原因だ。アジア市場の攻略に向け韓国スタイルの製品を増やしていく」と述べた。化粧品世界最大手、仏ロレアルの研究員らは、韓国人女性が肌の水分の適度な状態を指して使う「チョクチョク(しっとり)」という韓国語を使っているほどだ。

 韓国コルマーのカン・ハクヒ代表は「レベルの高い消費者たちのおかげで製品の入れ替え周期が早くなり、韓国が世界化粧品市場のテストベッド(試験台)になった。IT技術の変化に敏感な消費者のおかげで韓国製携帯電話が世界最高の競争力を備えたのと同じようなことが、化粧品業界でも起きている」と話した。

チョ・ジェヒ記者
前のページ 1 | 2 | 3 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • 韓国化粧品産業の成長をけん引するウーマンパワー
  • 韓国化粧品産業の成長をけん引するウーマンパワー

right

関連ニュース