韓国随一の「化粧品クラスター」に成長した忠清北道

原料栽培農家から工場・研究所までが密集、迅速な製品化が可能に

韓国随一の「化粧品クラスター」に成長した忠清北道

 5月8日午後10時ごろ、忠清北道清州市興徳区にあるLG生活健康の化粧品工場。韓国2位の化粧品メーカーの主力工場には、夜も明かりがともっていた。昨年7月以降、毎月の注文量が過去最高を更新し続けるほど急増しているためだ。この工場の先月の生産個数は1700万個に達した。

 ここから北に12キロほど離れた梧倉科学産業団地と、西に14キロほど離れた五松生命科学団地も状況は同じだ。ともに韓国を代表する先端バイオ産業団地で、合わせて30社以上の化粧品メーカーの生産・研究施設が入居し「不夜城」の体をなしている。化粧品メーカーの工場と研究所がこの地域に集まったことで、忠清北道はおのずと韓国を代表する「化粧品クラスター(産業集積地)」となった。

 工場で使われる韓方(韓国式漢方)の原料加工工場や研究所も、車で30分以内の道内に密集している。堤川市には世明大の韓方バイオ産業臨床支援センターがあり、韓国化粧品とハンブル化粧品が工場を構える陰城郡はアンチエイジングに効果のあるナツメ、槐山郡は保湿やしわ、美白に効く人参の栽培地だ。

 LG生活健康のチン・ムヒョン発酵韓方研究チーム長は「工場から車で1時間以内の距離に原料加工メーカーが40社ほどある。五松の食品医薬品安全処も近く、研究・開発担当者がいつでも協議し、迅速に情報を共有することができる」と話した。

■最大の武器はスピード、1-2週間で新製品も

 かつて、この一帯は化粧品の生産・研究拠点ではなかったが、化粧品産業が台頭して以降、大小の化粧品会社が集まり始め、韓国の唯一無二の化粧品クラスターになった。忠清北道にある化粧品関連の企業や研究所は現在、131社・機関に達する。忠清北道庁のパク・ウンソク化粧品ビューティーチーム長は「ここの最大の強みはスピード。化粧品原料の栽培農家、加工メーカー、化粧品メーカーがそれぞれ車で30分以内の距離にあるため、新しいアイデアがあれば1-2週間ほどで新製品ができる」と話した。

 また、LG生活健康のイ・ジョンウォン部門長は「忠清北道には薬用・天然原料の栽培団地と研究所、薬草を加工するメーカー、原料を調達して完成品を作る化粧品メーカーが集まっている。こうした立地構造が『韓方化粧品』というカテゴリーを生み出した原動力となった」と話している。

清州=洪源祥(ホン・ウォンサン)記者
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