【寄稿】韓国ウォン、今こそ貨幣単位を変えよう

 統一時代に備えてウォンの国際化を図るためにも通貨単位の変更は必須で、今はその最適期といえる。統一のためには金融・経済の統合と政治統合に向け準備しなければならないし、統一直後には政治・社会的な混乱により、新しい通貨や通貨単位は容易に受け入れることができないだろう。一方、ウォンの価値をドルやユーロの価値を揃えることが、貿易取引でウォンの割合を高め、域外市場でウォンを預金したり債券を発行したりするなどウォンの国際化を進める上で効率的に作用するだろう。

 貨幣単位の変更を貨幣改革と混同してはならない。貨幣改革は、超インフレの発生など経済的混乱を経験した後進国で発生する革命的改革で、水面下で突然施行される。しかし、貨幣単位の変更は、旧貨幣を単位が違う新貨幣に制約なしに交換することだ。交換に伴うショックと混乱が懸念される場合、6カ月や1年の公開的な準備期間を設け、公知された日程に沿って進めればいい。韓国はヨーロッパの通貨統合の経験を参考にすることができる。

 現在の韓国銀行法上、貨幣の名称を変えずに貨幣単位の変更を進めるには国会の承認を必要としておらず、政府の意志だけで実行できる。政策発表当時に期待される効果は、貨幣単位を変更するという公知の効果だ。こうした公知効果だけでも経済的に期待できるほとんどの経済回復効果を得ることができるだろう。

キム・インジュン=ソウル大経済学部名誉教授
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