韓国海軍の駆逐艦発展計画など、韓国の軍事機密を中国に漏らした容疑がかけられている国軍機務司令部（機密管理などを担当する情報機関）所属の海軍将校が10日、身柄拘束のまま起訴された。
韓国の軍検察は10日、機務司令部に所属する海軍少領（少佐に相当）を、軍事機密保護法および軍刑法違反（機密漏洩）の容疑ので拘束起訴したと発表した。調べによると、少領は今年2月、機務司令部に所属する別の大尉から約20ページの海軍企画参謀部長引受引継資料を入手すると、これをソウルで写し書きした後、写真を撮ってSDカードに保存、中国の機関の要員と推定される人物に渡したという。少領がこの人物に渡した軍事資料は、主に周辺国の動向や軍事状況に関して分析した内容だと軍検察は発表した。この人物は、韓国型ミサイル防衛（KAMD）システムに関する資料も要求したが、少領がこれを渡した状況は確認されなかった。また調べによると、少領が流出させた資料の中には、米国の終末段階・高高度防空ミサイル（THAAD）システムに関するものは含まれていないという。
一方、趙顕千（チョ・ヒョンチョン）機務司令官は10日、韓国国防部（省に相当）記者室で「今回の事件で韓国国民の皆様に失望と心配をおかけして、本当に申し訳ない」と公式に謝罪した。趙司令官は「一時的に、内外の人員を含む特別職務監察チームを編成し、年末までに全ての機務部隊を対象とする職務監察を実施する計画」と語った。