刑事110キロ 2015.07.06


(花沢太郎)「あるひ」
(子供たち)「あるひ」「もりのなか」
(子供たち)「もりのなか」「くまさんに」
(子供たち)「くまさんに」「であった」
(子供たち)「であった」
(一同)「はなさくもりのみちくまさんにであった」ハハハハハ…。
(ため息)あれ木内っちゃんどうしたの?元気ないけど。
(木内光義)なんで家族水入らずの休日にお前がのこのこついて来るんだよ!のこのこなんてひどいなぁ。
最高の相方に向かって…。
関係ない!
(木内さちえ)うわ〜パパの顔怖〜い。
あっいや…そんな事ないよ。
(木内菜穂子)パパももういいじゃない。
花ちゃんいた方が楽しいんだから。
ねっ。
(木内こずえ)あっ道の駅だ!
(木内かなえ)なんか買おう!買おう買おう!そして何か食べよう!
(かなえ・こずえ・さちえ)食べよう〜!到着!あっお店だ!
(菜穂子)はいおいで〜。
よいしょ!ありがとう。
よいしょ…。
ハハハハ…。
大丈夫?ありがとう。
到着。
うわ〜いいとこだ!花ちゃん!花ちゃん行こう!行こう行こう行こう行こう!はい行きましょう!うわ〜!野菜がたくさんあるよ!
(菜穂子)すごーい!新鮮そうなお野菜…。
(矢口郁江)「新鮮そう」じゃないのよ奥さん。
新鮮なのうちの野菜は。
すみません…。
フフフフ…これ食べたら奥さんの肌もきれいになって旦那さんかわいがってくれる事間違いなし!いや〜!ですって。
次は男の子かな?
(菜穂子)えっ?何言ってんだお前!お父さん真っ赤になってる。
(3人)お父さん真っ赤だ〜!いやいやいや…そんなそんなバカな…。

(権田千夏)木内さん今頃親子水入らずで楽しんでるんでしょうね。
(錦織玲子)どうかねぇ?花沢から一緒にいるっていうメール来てたから。
はあ?
(矢口郁江)見てこれうちで採れたほうれん草。
美味しいのよ!
(横山忠志)矢口さん!どうもどうも。
今ねお隣のぞいてきたけどいないからまた今度注意しときますよ。
ああそう。
悪いねたびたび。
いいんですよこれが仕事だから。
(木内光義)おい…。
ん?
(花沢太郎)横山君だよね?花沢!ああやっぱりそうだ!久しぶり!いや本当だよな!何年ぶりになる?あっ聞いたよ。
府警の捜査一課に抜擢されたんだって?たまたまだよたまたま。
同僚の木内っちゃんとそのご家族。
横山です。
木内です。
横山君はね警察学校の同期で一番の出世頭だったんだよ!もう何年も前に洛南署の刑事に抜擢されて当時は将来を嘱望された逸材って言われてたんだよ。
今は片田舎の駐在ですけどね。
いえいえ…。
なんかあったの?優秀だった君がさ駐在所勤務って考えられないからさ。
花沢。
相変わらずだなぁ。
ここはいいところなんだよ。
犯罪は少ないしみんなが寄り添って生きてるんですよね。
駐在さんのお友達かい?はい。
じゃああとで野菜持ってってよ。
奥さんに渡しとくから。
あっいやそういうわけには…。
美味しいんですよここの野菜は!でもね我々がいただきものするわけにはいかないんですよ。
公務員は堅苦しいねぇ。
いやんなっちゃうよ。
いや〜本当本当。
(郁江・横山)ハハハハ…。
それじゃ田舎の空気を満喫してください。
それじゃ。
またね。
(子供たち)駐在さんこんにちは!
(横山)おうこんにちは!車に気をつけろよ!
(子供たち)はーい!
(非常ベルの音)
(伊藤)オラッ!
(新庄)くそっ!
(銃声)うわっ!
(伊藤)行くぞ!出せ!
(新庄)ハハハハ…。
(伊藤)フゥー!ハハハハハ!
(無線)「京都本部から各局各移動」「ミヤコ銀行高倉町支店において銀行強盗事件発生」鬼久保!呼び捨てだよ…。
(鬼久保巌)わかっとるわい!
(千夏)Nシステムが逃走車両を確認。
現在丹波街道を北上中。
美谷村方面へ向かっています。
美谷村?何か?おじさん!この鹿肉コロッケ最高!ありがとうございます。
駐在さんの知り合いだっていうから張り切って作ったんですよ。
ああ…。
(木内菜穂子)あの駐在さん人気あるのね。
うん…よさそうな人だったからなぁ。
(携帯電話)ちょっと…。
(携帯電話)課長。
今美谷村の食堂ですけど。
銀行強盗がこっちに向かってる?うう…!了解しました。
美谷村駐在所横山。
車両発見に努めます。

(伊藤)どうした?
(中岡)ガス欠だ!止めろ。
どっかで車かっぱらって逃げるぞ。
わかりました。
銀行強盗は3人組の若い男で銃を所持。
グレーのセダンで逃走中だ。
ナンバーは…。
ナンバーが同じだ…。
あいつらが…。
(自転車のブレーキ音)くそっ…おい!うっ…。
警察だ!コラ!待て!ああー!おとなしくしろ!うわっ!ああっ…。
待てー!ああーっ!うわっ!た…助けてー!
(銃声)
(菜穂子)キャーッ!いいか?動くな!動いたら殺す!やめて…。
菜穂子!木内っちゃん!離せ!相手を刺激したら元も子もないです!けどなぁ!落ち着いて!ううっ…。
彼は興奮してます。
長引くと危ない。
ここは我々だけで一気に片をつけた方がいいと思います。
だけど…。
花沢君は目立つ。
表から奴の気を引いてくれ。
その隙に私が裏口からあいつを押さえる。
議論してる暇はない。
俺だって元刑事なんだ。
どうですか?花沢…頼む…。
はい。
(ため息)ちょっといいですか?僕たち休暇を使ってここに来てるんですよ!ですから拳銃とか所持していませんし…。
あのここはひとつ中にいるご家族とこの僕と交代するという事で手を打ちませんか?うろちょろしてんじゃねえよてめえ!車だ。
車を用意しろ。
それと仲間をこっちに連れて来い。
早くしなかったらこいつらぶっ殺すからな!おい!!
(4人の悲鳴)
(新庄)てめえ!!
(銃声)
(4人)パパ!ぶっ殺してやる!
(横山)こっちだ!
(銃声)うっ…うう…。
見るな!見るな!!
(パトカーのサイレン)
(千夏)どうなるんでしょう?横山警部補の処分。
(玲子)相手は拳銃を所持して人質を取って立てこもってた。
拳銃の使用については問題にならないと思う。
ですよね。
瑕疵があるとすれば相手を射殺してしまった事ね。
こっちだ!
(銃声)でも緊急事態ですし…。
犯人たちは横山警部補が駐在してる美谷村に住んでたんだったわね?銀行を襲ったあとその村でほとぼりを冷ますつもりだったみたいです。
お疲れさまです。
(鬼久保)はいお疲れ。
奴ら改造拳銃は大阪で手に入れたらしいって話なんでこれからそっちを当たってみる。
(玲子)ご苦労さん。
(鬼久保)それにしても林よぉ。
(林弘太郎)なんですか?特別班の連中は一体どうなってんだろうなぁ?ええ?関取はよ息切れして表に突っ立ったままだったらしいし。
あら…。
イケメンのあんちゃんは頬をかすめた弾丸にびっくりしてひっくり返っちまってその間に片田舎の駐在さんが拳銃ぶっ放してはい事件解決。
フフフ…。
どうなってんだって話だよ全く。
しかしよかった。
何も問題にならなくて。
木内刑事に拳銃使用の正当性を主張してもらったおかげです。
いえいえ当然の事です。
あそこで新庄を撃ってなかったら大変な事になってました。
けど犯人たちと顔見知りだったんだね横山君。
ふた月ばかり前から美谷村の一軒家を借りて住んでたんだ。
夜中に大きな音をたてたりお年寄りをからかったり揉め事が耐えなかったんだけどまさかあんな事をしでかすとは…。
ん?ううん…。
顔見知りを射殺したわけだからさつまり…。
おい!あ…ごめん。
もちろんショックだけど地域の治安を守るために警察官として当然の責務を果たしたまでだ。
そう思わなきゃやっていけないよ。
そうだね。
じゃあここで失礼します。
失礼します。
木内っちゃんちの奥さんと子供たちはどう?相当ショック受けてる。
俺も気分は最低だ。
普通はそうだよね…。
(あくび)
(鈴春)やあ!やあ!やいやい!やあ!ちょっと…絡みなはれな。
ブー!
(藤原あかね)おまっとおさん。
生けの車えびと湯葉の小鍋どす。
食べへんの?おなかでも痛い?いや…なんかのどにうなぎの小骨が刺さったような…。
ええっ?あんたうなぎいつ食べはったんえ?フフフ…ごはん食べたら?一気に。
丸のみするの。
えっ?刺さった小骨はごはんをゴックンって。
昔はそういうたけどなぁ。
そうか…。
ごはんを丸のみすればいいんだ。
あんた見え張ってるのと違う?今日日うなぎは高うっせ。
じゃあいただきます!
(あかね)ええどうぞ。
ちょっと絡んでくれたらええのに…。
ブー。
(玲子)有休?はい。
この歳になるまで取った事がないのでこの際取ってみようかなと。
理由は?のどに刺さったうなぎの小骨を取り除くためにごはんを丸のみしたいんです。
(玲子)うなぎ?あの…意味がわからないんですけど。
変なんですよねぇ。
(玲子)何が?横山警部補の態度です。
変って何が変なんですか?だから…。
もちろんショックだけど地域の治安を守るために警察官として当然の責務を果たしたまでだ。
顔見知りの男を射殺したというのになんかこう当然って感じがして。
それに…。
それに?木内っちゃんが撃たれた時も彼は躊躇せずに新庄の拳銃の前に身を乗り出して撃ってるんです。
(銃声)そうだよね?ああ…。
とっさにそんな事出来る?木内っちゃん。
権ちゃんはどう?
(千夏)私は…。
僕には出来ません。
木内っちゃんも躊躇するはずです。
かもしれないな。
だが彼は出来た…。
おかげで俺たち家族は救われた。
それはそう。
でも気になるんです。
だからごはんを丸のみしたいんです。
意味がわかんない。
いいわ好きにしなさい。
課長?有休取るのは個人の自由よ。
はい預かっとく。
ありがとうございます。
じゃあ。
いいんですか?木内…横山警部補は元刑事だったって本当?ええ。
理由は不明ですが刑事から駐在所勤務に異動したって話です。
その理由を探りなさい。
何かあったのかもしれない。
本気ですか?いけない?私が気になる事を調べる。
それが特別班でしょ?さっさと行く!はい。
すみません。
財布落ちてたんですけど。
おおご苦労様。
中身入ってないみたいですから。
じゃあ。
悪いね調書を取らせてもらえるかな?だって中身入ってないし俺たち急ぐから。
申し訳ないね規則なんで。
ごめんね。
バス乗り遅れちゃうんですよ。
まあまあまあそう言わずに。
お茶ごちそうするから。
どうぞどうぞ。
ごめんね。
花沢…。
ごめんね次のバス45分後だからバス停でいちゃいちゃしてたらすぐ時間経っちゃうから!ご協力ありがとうございました!いや〜でもさこれ中身が空っぽじゃ持ち主が見つかってもお礼の1割ってわけにいかないね。
そりゃそうだ。
いい迷惑だよな。
ハハハハハ…。
けどどうしたんだよ急に。
いやさこの間田舎気分を味わおうと思ってせっかくここに来たのにあんな事になっちゃっただろ?だから有休使って遊びに来ちゃった。
いいのかい?仕事を放っておいて。
特別班って結構暇なんだよ。
あれ?横山君奥さんは?
(横山)いまだに独身だよ。
そっちは?内緒。
でもさ駐在所勤務で1人じゃ色々大変でしょ?もう慣れたよ。
(ジュン)こんちは!どうした?
(ジュン)学校でなんの仕事に就きたいかって調査があって駐在さんに警察官の事聞きたくて。
おお君たち警察官になりたいのか!
(タケシ)だってかっこいいじゃん!あいつを撃ったんでしょ?
(ヨシオ)悪い奴だったもんあいつら。
うちの父ちゃんなんかこれでゆっくり道歩けるって言ってた。
(タケシ)うちのばあちゃんもあいつらに脅されて腰悪くしたんだ。
それを駐在さんが退治したんだもんね。
(ジュン)駐在さんは正義の味方!バキューン!
(ヨシオ)バキュン!よしなさい!いいかい?駐在さんが拳銃を撃ったのはやむにやまれぬ事情があったからなんだ。
本当は拳銃なんて撃たない方がいいんだよ。
わかった?
(タケシ・ジュン・ヨシオ)ごめんなさい…。
わかったら今日のところは帰りなさい。
ねっ。
話を聞きたかったらまた明日おいで。
お菓子を用意して待ってるから。
(タケシ・ジュン・ヨシオ)うん!
(タケシ・ジュン・ヨシオ)さようならー!さようなら。
明日ね!大変だねぇ駐在さんも。
ハハッ…。
けど俺の性には合ってるみたいだよ。
そう…。
(刑事)横山?はい。
5年前洛南署の刑事課でご一緒でしたよね?ああ。
ところがある時横山警部補は別の署の地域課へ異動になってる。
何かあったんでしょうか?何かって何や?それを伺ってるんです。
それを聞いてどうするの?えっ?他の奴に当たってくれ。
俺は知らん。
(ドアの開閉音)なんなんですかね?みんな同じ反応です。

(男性)どうも。
(横山)元気でやってますか?
(男性)ご苦労様です。
(横山)どうもどうも。
いいな〜のどかで。
美谷村の人たちはいい人たちばかりなんだ。
だから大事にしたい。
俺が守らなきゃならないっていつも思ってるよ。
わかるなぁその気持ち。
どうもこんにちは。
こんにちは。
こんにちは。
(横山)こんにちは。
こんにちは。
こんにちは。
あっ!あの時のおばちゃん!
(郁江)あら!あの時はお世話様。
腕の方どう?まだ痛む?もう平気です。
ご心配おかけしました。
(郁江)本当よ!まあそのおかげであいつらがいなくなってホッとしてるんだけど…。
えっ?あそこがあの男たちの住まいだったんですか?
(郁江)そうよ。
もううるさくてうるさくて大変だったんだから。
(郁江)これこれ。
これ持ってって!売りものにならない品物だけど。
けど味は保証つき。
いやいやいや…そういうわけにはいかないですよ。
すいません。
ありがとうございます。
横山君このままパトロール続けて。
僕晩ごはんの準備するから。
都仕込みの美味しい小鍋作って待ってるから!泊めるのはひと晩だけだぞ。
じゃあすいません遠慮なく。
気をつけて!はいすいません失礼します。
おばちゃんちょっといい?えっ?この村の人たちはみんなあの連中に迷惑してたの?迷惑なんてもんじゃないよ。
大きな音たてて騒ぐし若い娘を追いかけるし…。
とんでもない連中が来たってみんな困ってたんだから。
じゃあ横山君も大変だったでしょうね。
何度か注意したみたいだけどあいつらてんでお構いなし。
こう言っちゃなんだけど天罰よ今回の事は。
けど犯人だって死にたくはなかったと思うんですよ。
えっ?そりゃそうだろうけど…。
おばちゃん横山君と彼らの間に何かあったか聞いてないですか?あんた何が言いたいの?今回の事は駐在さんが悪いって言いたいの?そういう事?いや別にそういう意味では…。
あの人のおかげでようやく平和になったのここも。
詮索したっていい事なんかないよ!あっすいませんちょっといいですか?はい。
この村の駐在さんの事を聞きたいんですが…。
駐在さん?どんな人ですか?いい人ですよ。
それが何か?誰に聞いても駐在さんの悪口言う人はおらんで。
そうですか…。
ありがとうございました。
今ちょっと忙しいもんで。
すいません。
何もお話しする事はありません。
母さん早く!どんな事でもいいんですけど…。
どうもこんにちは。
こんにちは。
お変わりないですか?おかげさまで。
そうですか。
ありがとうございます。
はいどうも。
(嶋本)横山の事か。
はい。
当時所轄にいた人たちに聞いたんですが誰も答えてくれなくて…。
今度の射殺事件絡みでの聞き込みなのか?これは。
どうとらえられても結構です。
その当時の事情を聞きたいだけですから。
5年前だ。
俺が現役を退くひと月前にある強盗殺人事件が起こった。
見境もなく刃物を振り回したあげくの残虐な現場だった…。
被害者は年金暮らしの老夫婦。
旦那が殺され奥さんは瀕死の重傷。
被害金額は5千円。
5千円?そうたった5千円。
ヤク中が薬代欲しさに起こした事件だったんだ。
その取り調べの最中だった。
そうか。
全部認めるんやな。
へへへへ…。
おい何笑ってんだ貴様。
あの老夫婦はな世間の片隅でひっそりと生きてた人たちなんだぞ。
それをお前は薬代たった5千円のために殺したんだ。
わかってるのか!バカ野郎!
(嶋本)横山!よせよせ!
(千夏)相手の男性は全治2か月の重傷。
事を重く見た府警と所轄の上層部が箝口令を敷きマスコミには伏せて内密に処理をしたんだそうです。
それで左遷されたのね。
刑事としての才能はピカイチだったが被害者に同情しすぎて罪を犯した人間を憎みすぎるきらいがあったと。
それまで問題にはならなかったようですが被疑者たちとの間で小さな揉め事はあったようです。
射殺された新庄も美谷村でさまざまな面倒を起こしてたんですよね?だからなんだ?それだけの事で自分の命をかけてまで射殺したとでも言いたいのか?あり得ないですね。
はいわかりました。
じゃあ。
誰からだ?内緒。
どう?うまい?おお。
ところで花沢。
ん?なんで来たんだよこの村に。
ええ?言ったでしょ。
田舎の空気を満喫しに来たの。
ちょうど友達もいたし。
フッ友達じゃないだろ俺たちは。
ひどいなそれ。
アハハハハハッ。
ひとつ聞いていい?なんで撃ったの?あの時。
(銃声)本当ならまず威嚇射撃だよね。
でもすぐに新庄撃ったでしょ?なんで?ごちそうさま。
めちゃくちゃうまかったよ。

(女性)あんなに怒らなくてもいいのにね。
(女性)本当。
あのおまわり空き缶捨てたぐらいで。
本気で殴られるかと思った。
気分悪い。
早く帰ろう!おはよう!何?
(ジュン)駐在さんの事聞き回ってるだろ。
(タケシ)あの人は正義の味方だ。
悪くなんかない!
(ヨシオ)みんな言ってるぞ。
あのデブ何しに来たんだって。
君たちは駐在さんの事が好きなのか?当たり前だ!あいつらをやっつけたんだぞ!でも怖いだろ。
優しいけど厳しい。
怒られると男の子の大事なところが縮まったりしないか?だけど…正義の味方だ!そうだ!みどり先生の事だってあいつらのせいなんだ。
え?みどり先生って誰?バカ!言うなそんな事。
とにかく帰れ!帰れ!こらこらこらっ!こらっ!
(郁江)子供たちに石投げられたんだって?情報早っ…。
小さな村だからねえ。
言ったでしょ余計な詮索するなって。
こんなの初めてです。
だいたい僕無条件で人から好かれるタチなんですけどね。
そうだねウフフッ。
駐在さんもそうだよ。
堅物だけど優しくてみんな大好きなんだよ。
みどり先生って誰ですか?え?知ってますよねみどり先生。
横山君とは関わりあるんですか?駐在さんと?関係なんかあるわけないじゃないのあの2人が。
でもあの男たちとは関わりあったんですよね?関わりなんかないわよ!あいつらが勝手に…。
なんですか?京都の病院に入院してるのよみどりちゃん。
え?
(みどりの母親)はい。
お母さん僕の同僚です。
ありがとうございます。
こちら西島みどりさんのお母さん。
もう3週間も意識不明なんだって。
(千夏)3週間…。
先生はもう意識は戻らないだろうって…。
西島みどりさんはあの美谷村で唯一の幼稚園の先生で分け隔てなく誰にも優しい女性だったそうです。

(一同)「かえるのうたがきこえてくるよ」
(一同)「クワクワクワクワ」そんなみどりさんに目をつけたのが新庄たちだったようで…。
(新庄)先生。
(郁江)あらっ!みどりさんにちょっかいをかける新庄を道の駅のおばちゃんが注意した事があったそうですし。
アハッ。
どうかしましたか?あ?別になんも悪い事してねえけど。
こちらの父兄さんですか?横山警部補も何度か口頭で注意してたみたいです。
その子が事故にあった?はい。
絵を描くのが趣味だったみどりさんはよく裏山の上にある神社に出かけていたそうなんですが3週間前に村人が神社近くの崖下に転落しているみどりさんを発見したそうなんです。
(玲子)それ以降意識不明なのね。
意識が戻る可能性はかなり低いそうです。
その事と新庄はどう関係してるんだ?村人の1人がその少し前にみどりさんのあとをつけていく新庄らしい男を目撃していてその事を横山警部補が問い詰めたらしいんですが…。
相手は否定したんですね。
みどりさんが意識不明なのでそれ以上詮索出来なかったんだと思います。
西島みどりさんと横山警部補の間に特別な関係は?別に浮かんでません。
ただ看護しているお母さんの話では何度も見舞いに訪れているようです。
特別な関係がないのに何度も見舞いに行く…。
どういう事なんでしょう。

(横山)いや〜こんにちは。
(西島みどり)こんにちは。
上手だねえ。
いつか個展を開くのが夢なんです。
ああいいなー。
出来るよ先生なら。
上手だから。
あっちです!あっちです早く。
(男性)あそこです。
あそこ。

(机をたたく音)西島みどりさんを襲うって言ってたんだな?新庄は。
そうだよ。
だからあとをつけたんだろ。
あのバカ。
銀行を襲う計画してる途中に女に入れあげるからあんな事になるんだよ。
本当は彼女を襲うのに失敗して崖から突き落としたんじゃないの?
(伊藤)あいつは女が勝手に落ちたって言ってた。
「追いかけたら勝手に落ちた」「だから俺のせいじゃないってね」「本当か?」
(伊藤)「あいつはそう言ってたんだよ」「本当か嘘かなんか知らねえよ」「あのおまわりに殺されちまったから」ちょっと話があるんだけどいいかな。
新庄の仲間だった伊藤っていう男の供述がとれたよ。
(横山)え?村人が目撃したのは新庄で間違いないよ。
彼女を襲うつもりで裏山の神社まで追っかけて行ったんだって。
やっぱりそうか。
あの男が嘘をついていたのはわかってた。
もっとも証拠はなかったけどね。
だから殺したの?君にとってあの美谷村は大事な場所だった。
もしかしたら懲戒免職になってもおかしくなかった君の最後の砦だったはずだ。
そうだよね?5年前の事言ってるのか?あの時は上層部が君の罪をもみ消してくれた。
だから君は美谷村の駐在さんになれた。
君は美谷村を守りたかった。
でもそこへ新庄たちがやって来た。
傍若無人な彼らはルール違反やマナー違反を繰り返した。
当然君は警察官としてそのたび注意したはずだ。
なのに彼らは反省などしやしない。
そういう人間が君は嫌いだ。
違う?人間として生きていくにはルールがあるマナーがあるはずだ。
それにのっとって人は生きていくものだからね。
西島みどりさんの事故が起きた時君は地団駄を踏んだはずだ。
なぜ新庄を逮捕出来ない?あいつが関わっている事はわかっているのになぜだ?そんな時にあの立てこもり事件が起きた。
(銃声)
(菜穂子)キャーッ!動いたら殺す!彼は興奮してます。
長引くと危ない。
ここは我々だけで一気に片をつけた方がいいと思います。
君はとっさに事件を利用しようと考えた。
だからあんなふうに我々を誘導した。
そして危険を顧みず自分を的にかけて新庄を撃った。
こっちだ!
(銃声)新庄に殺意を抱いていたからこそ出来たんだと思う。
5年前も君は怒りに任せて被疑者をボコボコにした。
被害者に同情しすぎたんだ。
今度も同じだよね。
5年前の被疑者はなんの罪もない年金暮らしの老夫婦をただ薬代欲しさに殺した。
たった5千円のために。
そんな男が目の前でヘラヘラ笑ってた。
許せなかった。
気がついたら殴ってた。
でも後悔はしてない。
だから処分を甘んじて受けたんだ。
だが今回の事は偶然だよ。
結果として俺があの男を射殺してしまったからあの美谷村に平和が訪れた。
それだけの事じゃないか。
君はたびたび西島みどりさんの見舞いにここに来ているんだって?ああ。
お母さんが恐縮してたよ。
でも君が彼女を見舞いに来ていたのは警察官として何も出来ない自分の苛立ちを忘れないためだったんじゃないかな?相変わらずだな花沢。
え?昔からそういうところがあったよな。
ニコニコしながらいつの間にか人の心の中を覗き込んでたりする。
結構怖い男だと思ってた。
けど証拠はないよな。
俺に殺意があって新庄を殺したという証拠なんかない。
横山君覚えてるかな?え?警察学校の時僕と仲間と夜中に寮抜け出して菓子パンを買いに行った時怒られたんだよ君に。
どうしてルールを守れない?警察官になろうとする人間が恥ずかしくないのかって。
あれには参ったよ。
顔から火が出るかと思った。
だってそのとおりだったからさ。
最初はなんて堅苦しい奴だって思ったけどその職業に恥じない生き方をしなければならない事もあるんだって君に教えられたんだよ。
だからそんな君が証拠はないよなとか言うなよ!そりゃ証拠はないよ。
だから逮捕は出来ない。
君が自首するのを待つしかない。
自首。
花沢お前は肝心な事を忘れてるよ。
あの男は殺されて当然なんだって事をだ。
殺されて当然な人間なんているわけないだろ!だったら彼女はどうなるんだ?西島みどりさんだよ。
彼女の人生はある日突然新庄のせいで潰されたんだよ。
彼女はいい子だった。
気立てがよくて誰にでも優しくて…。
絵を描くのが好きでいつか個展を開くのが夢で少しずつ描きためてると言ってた。
そんな夢を彼女はもう実現出来ないんだ。
彼女はもう目を覚ます事はない。
彼女の人生を奪ったんだよあの男は!殺されて当然の男なんだよ。
じゃあな。
本当だね。
君は…君は…こんな目にあう事なかったんだよね。
どうぞ。
ありがとうございます。
よかったですよ。
意識が戻って。
母から聞きました。
何度もお見舞いに来て頂いたんだって。
先生の事故を未然に防げませんでしたからね。
せめてものお詫びと思ったんです。
え?あの現場に行く先生を例の新庄がつけてったって供述があったんです。
あそこで何かがあったんでしょう?そして崖下に落ちた。
あれは私のせいです。
え?確かにあの人がやって来て怖くなって逃げたのは本当です。
でも私が勝手に足を滑らせたんです。
でも新庄が現れなかったら…。
はい。
けど勝手に怖がって逃げたのは私なんです。
あの人はただ話をしたかっただけかもしれないのに…。
だからもういいんです。
(みどり)母から聞きましたけど駐在さんがあの人を…。
あ…ええ。
そんな大変な時なのに私の事で心配かけてしまって…。
でももう大丈夫ですから。
私また絵を描きますから。
夢に向かってこれから邁進します。
そう。
そうですね。
おめでとう!おめでとう!よかったね意識が戻って。
もう大丈夫だそうだ。
お前の言うとおり俺には殺意があったよ。
彼女をあんな目にあわせたあいつがどうしても許せなかった。
しかしあんな目にあったのに彼女は新庄を許してる。
そう。
俺は警官を辞めるよ。
署に戻って全てを話して処分を待つ。
俺の負けだよ花沢。
わかった。
花沢。
「はい」つらかったね。
「じゃあ」ありがとうございます。
どうぞ。

(小寺)
今日のあるき目ですは子どもの頃お祭りで親におねだりした2015/07/06(月) 09:55〜10:53
ABCテレビ1
刑事110キロ[再][字]

「なぜ彼を撃ったの?親友警官に問う!!京都の里山で起きた銃撃事件の裏の裏」

詳細情報
◇番組内容
京都の町で人気のおまわりさんが、ある日突然、刑事に!?石塚英彦が、20年の交番勤務で培った洞察力と人間観察力を生かして難事件に挑む、“規格外”の刑事を演じる!
◇出演者
花沢太郎…石塚英彦
木内光義…中村俊介
権田千夏…星野真里
鬼久保巌…石丸謙二郎
林弘太郎…陳内将
鈴春…石井トミコ
木内菜穂子…井上和香
白石あかね…竹下景子
錦織玲子…高畑淳子

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32723(0x7FD3)
TransportStreamID:32723(0x7FD3)
ServiceID:2072(0x0818)
EventID:31472(0x7AF0)

カテゴリー: 未分類 | 投稿日: | 投稿者: