(テーマ音楽)草刈さん。
うん?うれしそうですね。
いいことでもあったんですか?分かる?もう分かりやすいんだから。
きれいな人がいたとかでしょ?おっばれたか。
本当にそうなんだ。
最近ね駅前でよく見かけるんですよ。
和服にね青い日傘をさしてまあ〜美しい人なんですよ。
まあ単なる憧れですけどね。
憧れ憧れって言っときながら話できたらうれしいんでしょ?えっ?夏といえば…。
日傘ですよねぇ。
色や柄素材さまざまですが皆さんはどんな物をお持ちですか?今や夏の厳しい暑さをしのぐのに欠かせないアイテムにもなっていますね。
最近はちょっとびっくりするような仕掛けの物もあるんです。
こちら…花柄で縁にレースをあしらった白い日傘。
ひとたび開くとさてどうなるか。
わ〜一面お花畑です。
でもそれはさした人だけが楽しめる景色というのがミソ。
ところが表からも。
よ〜くご覧下さい。
ほらカラフルな小花が顔を出していますね。
閉じても絵になるのが日傘。
玄関にそっと立てかければ映画のワンシーンのようです。
扇とも共通してるんですけれどこれは動かせるアクセサリーです。
閉じたり開いたりそして時には顔を隠したり逆に自分の背景として後ろにかざすというような形をしていろいろな使い方ができるわけです。
日傘は日ざしをよける機能を兼ね備えた動かせるアクセサリー。
いつもより上品な装いで出かける時には贅沢にシルクの日傘で。
大胆なレースが大人の雰囲気を醸し出します。
一方カジュアルな装いの時はかわいいプリント柄で。
麻なので涼しさはもちろん高級感もあります。
骨を通常より多い10本使うことで生まれた丸い形がとっても優雅です。
ハンドバッグのように持っているだけで心が弾む夏の小物。
現代的なデザインと風情を兼ね備えた日傘の魅力をたっぷりとご紹介しましょう。
最近ユニークな日傘で評判の工房です。
日傘をキャンバスと捉えて自由にデザインするひがしちかさんです。
光そして楽しさを意識しています。
夏のすごい暑い日出たくないとか思った時に「外出の背中を押してくれる」って私よく言うんですけど好きな服着てるとうれしいとか好きな物持ってそういう何かお出かけのお供というか。
その特徴は色使い。
光にかざせば浮かんでくるのが…。
夏の輝く海辺。
緑がまぶしい草原。
あるいは青空に浮かぶ雲でしょうか。
夏の光を感じる1本です。
まるでドレスのような優美さ。
こちらは閉じた時がお楽しみ。
羽を休める鳥のよう。
誰も持っていない自分だけの1本。
白鳥をあしらったこちらの日傘は透ける材質の布で光を取り込んで大胆ながらかわいらしい作品です。
今日一つ目の壺は…日傘作家の田中晶子さんです。
田中さんのこだわりは生地の透けて見える感じです。
こう日傘をさしていて光と風を楽しむというかやはり透け感を楽しめますよね日傘は。
日傘で光を楽しむってどういうことでしょう?こちらは極細の絹糸で織られた「紗」と呼ばれる生地。
本来夏の着物に使われる生地ですがこれを日傘に使うと…。
傘越しにいつもとは少し違った景色が楽しめます。
更に少し回せば不思議なマーブル模様が現れます。
これは紗の生地を重ね合わせることで作り出したもの。
生地を二重にして日よけ効果を高めたところ思わぬ「見る楽しみ」が生まれたのです。
傘を動かせば黒い線の模様がゆらりゆらり。
面白いですね。
光を遊ぼうという趣向です。
更にこの日傘はまるでベールで覆っているかのようにさす人を少しミステリアスにより一層美しく見せるのです。
こちらは一見無地の赤い日傘。
これを内側から見ると…。
柄が透けて浮かび上がっています。
プリントではなく糸を織り込み柄を作ることで繊細な表現が可能になっています。
「しぼ」というシワが涼しさを感じさせ夏に人気の…白さと適度な透け具合で光を通しつつさえぎる独特のスクリーンになります。
かざせば日の光が日傘いっぱいに満ちてさす人の顔を明るく見せてくれます。
涼しげに傘を通り抜ける木漏れ日です。
しかしさして歩けば…。
あら不思議。
木漏れ日が影絵のようにさす人に降り注ぎます。
日傘は日ざしを遮るだけではなく光を取り込み目でも楽しむことができるのです。
う〜ん…日傘。
でその方どんな人なんですか?後ろ姿しか見たことないんだけどそれは着物の似合う和服美人でね。
そうだ!今度勇気を出して声をかけてみようかな…なんて妄想してみたりして。
ねえ練習つきあって。
え?妄想じゃないんですか?いやだから妄想の世界ですよ。
(せきばらい)あちょっとすみません。
どちらにお出かけですか?ご近所にお住まいでしょうか?ダメダメ!突然そんなにいろいろ聞いたら怪しまれるじゃないですか。
もっと自然な話題で話しかけないと。
いやこんなのあんまり経験ないからね。
(せきばらい)あ〜今日は暑いですね。
あその日傘涼やかでとってもすてきですね。
いえ…そうですか?ありがとうございます…って私何やってんだろう?あ妄想にしては上出来だ。
皆さん日傘でコーディネートしていますか?実は日傘にとっても似合う装いがあるんです。
そう着物です。
夏の着物にはガラスのかんざしなど小物が欠かせませんが日傘もまた和服姿を一段と美しく見せてくれるのです。
着物の魅力を雑誌などで発信している朝香沙都子さんです。
ふだんから着物で暮らす朝香さん。
日傘はなくてはならない小物だと言います。
必ず持って歩きます。
全身手足を含めて覆っているものなので…日傘は頭を覆う布。
着物は体を覆う布。
布と布とが釣り合って相性がいいのだと言います。
今日二つ目の壺は…そもそも日傘の原型は紀元前3,000年ごろに現れたとも言われます。
当時は権力の象徴でもありました。
急速に普及したのは…そんな日傘を描いた有名な1枚が…。
フランスの印象派の画家…日傘の美を決定づけた名画です。
日傘が日本に入ってきたのは江戸時代末期。
文明開化の時代。
舶来品は人々を魅了しました。
男性は山高帽に…靴。
そして女性は日傘です。
着物との組み合わせは明治時代に大流行。
その後日傘はヨーロッパでは廃れますが日本ではアクセサリーとして日よけとして定着しました。
そのころの洋装というのも手足を隠してコルセットでウエストを締めスカートを膨らませた装いだったんですね。
着物は寸胴体型でシルエット的にはそういう洋装とは相反するものなんですが帯を締めるというのは洋装とつながるものがあり和装には合うと思っています。
19世紀のヨーロッパのスタイルは腰の高い位置にコルセットを締めるというもの。
同じく腰の高い位置に帯を締める和服のスタイルも日傘と見事にマッチしたというのです。
歴史の偶然がもたらした美しさ。
以来100年の積み重ねがある着物と日傘のアレンジ。
例えばこちらの組み合わせ。
日傘の色を替えると…。
どうです?全体が明るく華やかになりましたね。
それだけではありません。
帯と色を合わせることでより一層涼やかな印象に。
ではこちらの黒い着物。
皆さんどんな日傘が似合うか考えてみて下さい。
黒い着物と白い帯に合わせたのは白の鮮やかな花柄。
まるで1輪の花のようですね。
日傘を赤に替えれば何とも大胆な組み合わせになりますね。
歴史がもたらした出会い。
着物帯日傘の組み合わせが無限の美を生み出すのです。
(鼻歌)草刈さんその日傘ひょっとして?あこれね妻の日傘なんだけどね。
ですよねその日傘。
妻も日傘好きでねこの日傘妻のお気に入りなんですよ。
だったらその日傘!うん?うん?あ…この色といいこの柄といい間違いないな。
彼女の傘だ。
なぜ我が家に?ひょっとして彼女妻と知り合い?へ?そっち?京都府に住む小山佳子さんです。
小山さんが愛用する日傘はある特別なものから出来ているというんですがレースですよね。
え…まさか?やっぱり…できたらいつでも手に触れられて……ほうがドレスも生かされるのではないかなと思ってドレスの形も残しつつ傘にもしてもらってというような感じです。
小山さんは2年前に結婚。
ウエディングドレスはお母さんと選びました。
その大切な思い出といつも一緒にいたいと考えました。
生地の一部を使い飾りも移植。
ウエディングドレスのエッセンスを日傘にしつらえたのです。
この辺りです。
使用したのはチュールと呼ばれるレースの部分。
このヒラヒラしたチュールを別の生地に重ね合わせ見事にドレスの風合いを残しました。
更にドレスに付いていた刺しゅうはチュールに縫い込んで一体感を出しています。
豪華ながら自然な仕上がりです。
そしてドレスをかれんに見せていたコサージュ。
日傘に何気なくあしらうことで清楚で上品なアクセントになりました。
世界でたった一つの特別な日傘です。
今日最後の壺は…明治時代に創業した京都の傘工房です。
一本一本手作りで作っています。
今手がけているのはある特別な生地。
お客さんが……ということでご依頼頂いた物です。
着られない方も多いので形見分けとかで頂かれたりして着られない物なので日傘にして持ちたいという。
こちらがその大島紬。
25年ほど前の着物だというのですが…。
あのう…大島紬って高価な着物ですよね。
なぜ日傘に?兵庫県に住む竹内典子さん。
母が作ってくれてた着物がたんすにずっと眠ったままでしてそれをよみがえらせたいなと思って。
でそれで大切にさしたほうが母も喜ぶかなと思って。
竹内さんのお母さんが生前新調してくれた形見の着物。
できるだけ身近に置いておきたいと考えたのです。
大切な思い出はどうよみがえるのでしょうか。
着物は多分着た時に美しくなるように柄がなってるのでその柄の一番使ったらきれいだろうなと思う所をできるだけ三角形に裁たないと四角の物を三角形に裁たないといけないので柄が入ってなおかつ8枚つなげた時に一つの絵として見れるように柄をつなぎ合わせられるようにちょっと組み合わせを結構普通の生地よりは考えますね。
こちらが完成した日傘。
着物の柄を流れるようにつなぎ合わせ一つの絵にしています。
もう一つ黒い生地と合わせればより大人っぽく変身。
最後にもう一本。
目を引くのはこの赤い縁取り。
実はこれ着物の裏地です。
傘の裏側の縁取りを広げることでシックな大島紬を華やかに見せています。
日傘をかざし思い出に心をはせる。
皆さんはこの夏どんな日傘をさしますか?・あなた行ってきます。
あ行ってらっしゃい。
帰りは何時?ごはんは?え?え?だから奥さんですって。
信じられない。
結局妻にほれ直してるってことですね。
2015/07/05(日) 23:00〜23:30
NHKEテレ1大阪
美の壺・選「光を装う 日傘」[字]
身近なテーマを中心に3つのツボでわかりやすく観賞指南する新感覚美術番組。今回は「光を装う日傘」おしゃれさん、着物ファン必見! 案内役:草刈正雄 語り:木村多江
詳細情報
番組内容
夏の外出が楽しくなる必需品・日傘。その奥深い美に迫る。麻、絹、レースなど、生地の表情が魅力。さしてビックリ閉じてビックリ、遊び心満載の日傘デザインとは?ヨーロッパで流行し、明治日本で開花する日傘文化の知られざる歴史とは?日傘と究極に相性の良いコーディネートとは?職人が思い出のドレスや着物を日傘にリメイク!日傘によみがえる人々の想いとは?夏の究極のファッション小物日傘、自分に合う1本がきっと見つかる
出演者
【出演】草刈正雄,【語り】木村多江
ジャンル :
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
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