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アユ「天然」の表記変更へ 岐阜市版レッドリスト

 岐阜市が絶滅の恐れのある動植物をまとめた「市版レッドリスト」の準絶滅危惧に長良川のアユを選定し、地元漁協が反発している問題で、市はリストに記載した「アユ(天然)」の表記を撤回する方針を決めた。

 市の案では「アユ(天然)」の代わりに、「アユ(遡上(そじょう)個体)」などといった表記を使う。二十一日の審議会で、専門家の意見を踏まえ、正式に決定する。

 市は自力で遡上する個体を「天然」と定め、放流された個体は含まないとしていた。一方、漁業関係者らは放流した個体も含め、長良川で採れた個体を「天然」と表記しており、「天然アユとして売れなくなる」と反発。市は十日の関係者会議で陳謝し、表記の変更を示唆していた。

 取材に、市自然共生部の日比野淳二部長は「流通する『天然アユ』が天然ではないと言っているような誤解を招きやすい表現だった。反省している」とあらためて陳謝した。

 一方、長良川漁業対策協議会の玉田和浩会長は「市側の説明を聞いた上で、今後の対応を考えていく」と述べた。もともと、漁協側は、アユが保護すべき種だとのイメージが強まって値段が下がるなどの「風評被害」があるとして、リストからの削除を求めている。

(宇佐美尚)

 

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