同業者による競争が激しくなると、ライバル店の違法なチラシや垂れ幕を自ら撤去し、これを区庁に持ち込んで通報するといったケースも相次いでいる。ソウル市内のある区庁関係者は「踏切近くやバス停周辺など人目につきやすい場所でライバル店の垂れ幕を通報し、これを区庁が回収するとすぐに自分の店の垂れ幕を設置する破廉恥な業者もある」と語る。
城東区庁広告物管理チームのイ・ギョンホさんは「広告物を設置する業者は取取り締まりが行われるコースや順番を熟知しているので、区庁がチラシを撤去してもその直後にはまた貼られている」と話した。また弘益大学周辺で取り締まりを行う麻浦区庁の担当者は「1日500件ほど回収しているが、非常に強力な接着剤や針金でチラシや垂れ幕が固定されていることもあるため、これらの回収には非常に労力を使う。また風俗店のチラシは高いところに貼られているケースが多いため、回収作業はかなり危険だ」などと語り、現状について説明してくれた。
しかし区庁が取り締まりを行っても、町中にチラシをまくような業者は零細なところが多く、法律に従って過料を徴収することもできないのが実情のようだ。紙のチラシに対する過料は1枚当たり5000-1万ウォン(約550-1100円)、垂れ幕は20万ウォン(約2万2000円)ほどだが、小さな店が300枚のチラシを配ったからといって、300万ウォン(約33万円)の過料を一気に徴収するのは難しいという。