[PR]

 原子力規制委員会の田中俊一委員長は15日の定例会合で、川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働に向けた最終盤の手続きを進める九州電力に対し、残る手続きの過程でトラブルが発生した場合、「トラブルの内容についての情報開示を徹底するようお願いしたい」と要望した。

 田中氏は川内1号機が4年以上運転を停止していることを踏まえ、「今後、圧力や温度をあげていく。軽微なものも含めてトラブルが起きる可能性がある」と指摘。同日の記者会見でも、「久しぶりに原子炉が動くとなると、ちょっとしたトラブルでも非常に(住民の)心配になる可能性がある。正確な情報を公開していくことが大事だ」と強調した。

 九電は今月27日から4日間、重大事故を想定した訓練を原発構内で実施する。規制委の更田豊志委員は定例会合で、「今は九電の緊張感も士気も高まっていると思うが、それが維持されるかが重要だ」と述べ、訓練を視察して九電の姿勢を確認する意向を示した。

 訓練は事故時の対応手順を規制委が確認するもので、不備があれば再稼働時期が遅れる可能性がある。