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冥王星 最近まで地質学的活動の可能性
7月16日 12時51分

NASA=アメリカ航空宇宙局の探査機が冥王星に最接近した際に撮影した画像について、日本の専門家は、「冥王星では、地形の表面での地質学的な活動が最近まで起きていた可能性を示すもので、天文学者の予想を大きく覆す結果だ」と話しています。
NASAが日本時間の16日朝に公開した、無人探査機「ニューホライズンズ」が7万7000キロの距離から冥王星を撮影した画像には、南側の地表の一部、数百キロ四方が詳しく映し出されています。
画像には高さ3500メートルを超える山々や、なだらかな平原などがみられる一方、小さな天体が衝突した際に出来るクレーターはほとんど確認できません。
これについて、国立天文台の渡部潤一教授は、「クレーターがあまり見られないので、3500メートルを超える山々や平原は、およそ46億年前に冥王星が誕生したときに出来たものではなく、冥王星では地形の表面での地質学的な活動が、最近まで起きていた可能性を示している」と指摘しています。
そのうえで、「冥王星は、月よりも小さいため、地形の表面での活動は月と同じようにかなり以前に終わっていると考えられていたので、天文学者の予想を大きく覆す結果だ。冥王星の内部にどのようなエネルギー源があるのか、その理由を探ることが今後のポイントになる」と話しています。

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