「名門校から大手電機」の私が生活保護を受けるまで


(更新 2014/7/22 15:57)

週刊 東洋経済 2014年 7/26号

東洋経済新報社
定価:690円(税込)

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 受給はすんなりとはいきませんでした。窓口で所持金の額を聞かれて、「2万円ほどです」と正直に答えると、「それでは支給できないので、出直してください」と追い返されました。いよいよ手持ち資金を使い切ってから再度出向き、ようやく受給を開始できたんです。社会保険事務所の人が同行してくれていましたから、窓口の対応はまだましなほうだったと思います。

 現在は毎月、アパートの家賃として5万円強、生活費として8万円弱を受給しています。ITについては時流から遅れないようにしたいので、最低限の機材を買う費用は確保するように努めています。NHKの受信料もBSを含めて払っていますし、文化的な経費も削りたくない。その分、食費を切り詰めています。

 雇ってくれるところがないのなら一人で仕事をしようかと、中小企業診断士の資格取得を考えました。でも、試験を受けるだけで3万円かかる。生活保護を受けていては、それだけまとまったカネはなかなか作れないのですよ。生活保護の給付窓口に相談しましたが、にべもなく断られました。こういう立場だからこそ、生活保護を不正受給する人間には許しがたい怒りを感じます。

 今感じているのは、この社会はレールから外れた人間にとことん厳しいということ。自分にも責任があることは自覚していますが、サボっているのだろうと決め付けられるのがいちばんつらいですね。

 たとえば戦争には傷病兵が付きものですが、彼らをないがしろにする軍隊が強くなるでしょうか。心を病んだ社員を安易に切り捨てる企業にも、そうした危うさを感じます。

 最近は人手不足だそうで、IT業界でも同様です。40歳代半ばになって、平均年齢が低い業界に復帰するのは簡単でないと自覚していますが、もう一回働く機会を得たいと心から望んでいます。


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