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強制収容所の元ナチス親衛隊員に禁錮4年7月16日 4時38分
第2次世界大戦中、ユダヤ人の大量虐殺が起きたアウシュビッツ強制収容所に勤め、殺人ほう助の罪に問われた元ナチス親衛隊の94歳の被告に対する裁判で、ドイツの裁判所は「被告は大量虐殺の歯車の1つで罪を逃れることはできない」として禁錮4年の判決を言い渡しました。
この裁判は、第2次世界大戦中の1944年、ナチス・ドイツの武装親衛隊の隊員だったオスカー・グレーニング被告(94)が、アウシュビッツ強制収容所でユダヤ人など30万人の虐殺に関わったとして殺人ほう助の罪に問われたものです。
ドイツ北部のリューネブルクの裁判所は15日、「被告は大量虐殺の歯車の1つだった。組織の命令という理由で罪を逃れることはできない」と述べ、グレーニング被告に禁錮4年の判決を言い渡しました。
グレーニング被告は、収容所に到着したユダヤ人の荷物から現金を奪って管理する役割を担い、ことし4月に行われた初公判で、ユダヤ人がガス室に送られ殺害されていたことを知っていたとして道義的な責任を認めていました。
また、一連の裁判の中で、収容所に到着したユダヤ人を働かせるか、そのままガス室に送るかを選別する行為にも数回関わっていたことを、みずから明らかにしました。
検察側は今後、94歳と高齢のグレーニング被告の健康状態を調べ、収監するかどうか判断するとしています。
ドイツの司法当局は、戦後70年がたった今もナチスの犯罪の刑事責任を追及していますが、ナチスの関係者の高齢化が進んでおり、今回の裁判は最後の重大な裁判になる可能性があるとして世界的な注目を集めました。
ドイツ北部のリューネブルクの裁判所は15日、「被告は大量虐殺の歯車の1つだった。組織の命令という理由で罪を逃れることはできない」と述べ、グレーニング被告に禁錮4年の判決を言い渡しました。
グレーニング被告は、収容所に到着したユダヤ人の荷物から現金を奪って管理する役割を担い、ことし4月に行われた初公判で、ユダヤ人がガス室に送られ殺害されていたことを知っていたとして道義的な責任を認めていました。
また、一連の裁判の中で、収容所に到着したユダヤ人を働かせるか、そのままガス室に送るかを選別する行為にも数回関わっていたことを、みずから明らかにしました。
検察側は今後、94歳と高齢のグレーニング被告の健康状態を調べ、収監するかどうか判断するとしています。
ドイツの司法当局は、戦後70年がたった今もナチスの犯罪の刑事責任を追及していますが、ナチスの関係者の高齢化が進んでおり、今回の裁判は最後の重大な裁判になる可能性があるとして世界的な注目を集めました。