東証:18年半ぶり高値、ITバブル超え
毎日新聞 2015年06月24日 09時32分(最終更新 06月24日 12時58分)
24日の東京株式市場は、日経平均株価が続伸し、2万900円台に達した。取引時間中としては、IT(情報技術)バブル時の2000年4月につけた高値(2万833円21銭)を上回り、山一証券破綻の前年の1996年12月6日(2万1001円90銭)以来、約18年半ぶりの高値となった。
ギリシャ債務問題の進展に対する期待などから前日の米欧株価が上昇。東京市場もこれを好感し、上げ幅は一時140円を超えた。値上がりは4営業日連続。
前日のニューヨーク株式市場は、ギリシャと欧州連合(EU)の金融支援交渉が進むとの期待や、米国の住宅関連指標が予想を上回ったことから、投資家の心理が改善。ダウ工業株30種平均は前日比24.29ドル高の1万8144.07ドルと約1カ月ぶりの高値をつけた。
また、米連邦準備制度理事会(FRB)の幹部が9月にも利上げに必要な環境が整うとの見方を示し、早期利上げ観測が浮上。24日の東京外国為替市場では、円相場は1ドル=124円近くまで円安・ドル高が進んだ。
環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉合意に必要な米大統領貿易促進権限(TPA)法案が成立する見通しとなり、市場は「『TPPが合意すると、輸出産業に有利に働く』との見方から、輸出関連株が買われている」(大手証券)との指摘も出ている。【鈴木一也】